四半期報告書-第39期第2四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/08/11 9:09
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【項目】
31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間(平成26年1月1日~平成26年6月30日)におけるわが国経済は、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動が懸念されていたものの、政府や日銀による経済・金融政策の効果を背景に、景気は緩やかながらも回復基調が続いております。一方、円安の影響も加わって原材料や食料品を中心に物価は上昇基調にあり、消費税増税による個人の消費マインド減速も懸念され、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
不動産業界におきましては、7月に発表された路線価につきましても、大都市圏を中心に上昇傾向が見られ東京都、大阪府では6年ぶりに上昇に転じ、地価の底打ち感が鮮明となりました。
一方では、堅調に推移しておりました持家、分譲住宅の着工件数は建築コストの上昇や駆け込み需要の反動もあって、このところ減少を示しており、市況の先行きに対する不透明感を払拭できない状況が続くことが予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループでは、安心・安全な長期優良住宅仕様の建売住宅やリノベーションマンションの販売を進めるとともに、売買仲介では値ごろ感のある物件の成約に注力したほか、賃貸仲介、管理等を含めた不動産に関するトータルサービスの提供に取り組んでまいりました。また、経営資源の有効化の一環として保有不動産の売却にも取り組みました。
その結果、当第2四半期連結累計会計期間における当社グループの売上高は3,363百万円(前年同期比0.3%増加)、営業利益は290百万円(同28.0%減少)、経常利益は284百万円(同27.8%減少)、四半期純利益につきましては、保有不動産の売却の決定等を受けて繰延税金資産が増加し、法人税等調整額を174百万円計上したこと等により、345百万円(同41.2%増加)となりました。
[不動産売上]
長期優良住宅仕様の建売住宅やリノベーションマンションの販売に注力いたしましたが、売上高は438百万円(前年同期比3.8%減少)、セグメント利益は36百万円(同10.0%減少)となりました。
[不動産賃貸収入]
入居率の安定を図りましたが、募集条件の見直しを行ったこと等により売上高は216百万円(前年同期比1.6%減少)、セグメント利益は15百万円(同63.2%増加)となりました。
[工事売上]
消費税引上げ前の駆け込み需要があったことや、長期優良住宅の請負に注力したほか、取扱件数の増加や、インスペクションの結果を踏まえた設備工事の提案に努めたこと等により、売上高は977百万円(前年同期比.11.6%増加)、セグメント利益は41百万円(同6.7%減少)となりました。
[不動産管理収入]
管理物件の取得と入居率の向上に注力いたしました結果、売上高は249百万円(前年同期比6.0%増加)、セグメント利益は46百万円(同5.1%減少)となりました。
[受取手数料]
売買仲介につきましては、取扱単価は上昇いたしましたが、取扱件数が減少したこと等により、手数料収入は前年同期比4.7%の減少、賃貸仲介に伴う手数料につきましては、前年同期比10.6%の減少となったこと等により、受取手数料収入合計は1,481百万円(前年同期比5.5%減少)、セグメント利益は311百万円(同23.1%減少)となりました。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は3,353百万円となり、前連結会計年度末と比較して118百万円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金が35百万円、販売用不動産が29百万円、前払費用が21百万円、有価証券が14百万円、営業未収入金が15百万円及び工事未収入金が10百万円増加いたしましたが、仕掛販売用不動産が17百万円減少したことであります。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は5,365百万円となり、前連結会計年度末と比較して407百万円増加いたしました。その主な要因は、保有不動産の売却の決定等により繰延税金資産が168百万円増加したほか、新築賃貸マンションの購入等により、建物及び構築物が268百万円、土地が93百万円増加した一方で、投資有価証券が119百万円減少したことであります。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は2,909百万円となり、前連結会計年度末と比較して66百万円増加いたしました。その主な要因は、未払法人税等が94百万円、その他に含まれる未払費用が86百万円増加した一方で、その他に含まれる未払金が49百万円、工事未払金が29百万円減少したことであります。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は1,220百万円となり、前連結会計年度末と比較して250百万円増加いたしました。その主な要因は、社債が249百万円、長期未払金が86百万円増加した一方で、役員退職慰労引当金が85百万円減少したことであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は4,597百万円となり、前連結会計年度末と比較して213百万円増加いたしました。その主な要因は、四半期純利益を345百万円計上いたしましたが、配当金を123百万円計上したことにより、利益剰余金が221百万円増加したことであります。
(3) キャッシュ・フローの状況について
当第2四半期連結会計期間末(平成26年6月30日現在)における現金及び現金同等物残高は、2,421百万円となり、前連結会計期間末の2,386百万円より35百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が279百万円、たな卸資産の減少が91百万円、長期未払金の増加が86百万円、その他流動負債の増加が73百万円、減価償却費が44百万円となりましたが、役員退職慰労引当金の減少が85百万円、仕入債務の減少が68百万円、預り金の減少が27百万円、売上債権の増加が26百万円、その他の流動資産の増加が25百万円等により311百万円の増加(前第2四半期連結累計期間は522百万円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が504百万円、定期預金の預入による支出が130百万円あった一方で、定期預金の払戻による収入が130百万円、有価証券の償還による収入が91百万円あったこと等により、415百万円の減少(前第2四半期連結累計期間は107百万円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い122百万円の支出及び社債の償還による支出30百万円となりましたが、社債発行による収入294百万円等により、139百万円の増加(前第2四半期連結累計期間は149百万円の減少)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
株式会社の支配に関する基本方針について
① 基本方針の内容
当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社の企業価値ひいては株主価値に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行なわれるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主価値に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大規模買付行為の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主価値に資さないものも少なくありません。また、不動産に関する流通、情報サービスの会社である当社の経営においては、当社グループの有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、当社に与えられた社会的な使命、それら当社の企業価値ひいては株主価値を構成する要素等への理解が不可欠です。法令遵守の精神と長年にわたり地域密着に徹することにより築かれた信頼と信用、地域社会と密接に繋がった従業員が有する専門的知識、豊富な経験とノウハウ、これらを有するに至ったこれまでに培った人材育成・教育の企業風土、不動産の売買及び賃貸借の仲介を中心に不動産の売買・賃貸・建設・賃貸管理・鑑定・住宅ローン取次・保険などの不動産に関するサービスをワンストップで提供する総合力、などの当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主価値を著しく損なうことになります。
当社は、このような当社の企業価値ひいては株主価値に資さない大規模買付行為に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主価値を確保する必要があると考えております。
② 基本方針実現のための取り組み
(a) 基本方針の実現に資する特別な取り組みの概要
当社は、人と不動産の接点に生じるあらゆるニーズに関し、真にお客様の立場に立ったコンサルティングを行うことにより、最大限の顧客満足の実現に貢献できる総合不動産流通業(コンサルタント企業)を目指しております。これらの実現のため、当社の役員及び社員は法令を遵守し、信頼と信用で地元密着した不動産に関するトータルサービスを提供しております。当社は、不動産売買を検討されるお客様への、インスペクション(第三者機関による耐震診断や建物検査)の提案や、インスペクションの検査結果を踏まえたリフォームの提案等により、優良な中古住宅の流通に努めております。また、当社が売主となって、高品質の建売住宅やリノベーションマンション等の付加価値を高めた住宅の提供に努めております。さらに、コンサルティング事業部においては、資産家を対象とした土地の有効活用案件等の長期にわたる案件や大型の事業用案件、不動産投資家に対する収益用案件の積極的な提案に取り組んでおります。
また、当社は、事業活動に係る全ての利害関係者を重視し、経営の効率性、健全性及び透明性を確保しつつ公正な意思決定機関を持つこと、並びにコンプライアンス体制を構築することを経営上の重要な基盤と考え、経営監視機能の強化に努めております。具体的には、株主の皆様に対する経営陣の責任の一層の明確化を図る目的で、平成18年3月より取締役の任期を従来の2年から1年に短縮する、取締役10名のうち1名を社外取締役とする、監査役3名のうち2名を社外監査役とするなどの取り組みを行っております。
これらの取り組みにより、当社は、当社の企業価値ひいては株主価値の向上を図ることができるものと考えております。
(b) 基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取り組みの概要
当社は、平成25年3月26日開催の第37期定時株主総会において「当社株式の大規模買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)の更新について承認を得ております。
本プランは、当社が発行者である株券等について、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した者による買付行為を除きます。)又は、結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社の他の株主との合意等(以下かかる買付行為又は合意等を「大規模買付行為」といい、かかる大規模買付行為を行おうとする者を「大規模買付者」といいます。)を適用対象とします。
本プランは、これらの大規模買付行為が行われる際、大規模買付者に対し、事前に当該大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報の提供を求め、当該大規模買付行為についての情報収集・検討等を行う時間を確保したうえで、当社取締役会が株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、大規模買付者との交渉を行ったりし、当該大規模買付行為に対し対抗措置を発動するか否か等について株主の皆様の意思を確認するための株主総会を開催する手続きを定め、かかる株主の皆様の意思を確認する機会を確保するため、大規模買付者には、上記の手続きが完了するまで大規模買付行為の開始をお待ちいただくことを要請するものです。
大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合、大規模買付者には、当社代表取締役宛に、大規模買付者及び大規模買付行為の概要並びに本プランに定める手続きを遵守する旨を表明した意向表明書を提出することを求めます。当社取締役会は、当該意向表明書受領後10営業日以内に、大規模買付者に対し、提出を求める情報のリストを交付します。大規模買付者には、原則として当該情報リストが交付されてから60日以内に情報の提供を完了していただくこととします(以下「必要情報提供期間」といいます。)。
当社取締役会は、必要情報提供期間が終了した後、原則として60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付けの場合)又は90日間(その他の大規模買付行為の場合)を当社取締役会による検討期間とし、当該期間中、当社取締役会は、外部専門家等の助言を受けながら、大規模買付者から提供された情報を十分に評価・検討し、当社取締役会としての意見を公表するとともに、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会としての代替案を提示します。
当社は、本プランを適正に運用し、当社取締役会による恣意的な判断を防止するための諮問機関として、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役及び社外有識者の中から選任された委員からなる第三者委員会を設置し、当社取締役会は、対抗措置を発動すべきか否か等の本プランに係る重要な判断に際しては、必ず第三者委員会に諮問することとします。
第三者委員会は、(i)大規模買付者が本プランに定められた手続きを遵守しないため対抗措置の発動を勧告した場合、(ii)大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主価値を著しく損なうと認められるため対抗措置の発動を勧告した場合、及び(iii)大規模買付行為又はその提案内容の評価・検討の結果、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主価値の最大化に資すると認められ対抗措置の不発動を勧告した場合を除き、当該大規模買付行為に対する対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきであるとする旨を当社取締役会に勧告するものとします。かかる勧告に際して、第三者委員会は、大規模買付行為に反対し、これを中止することを求めることの可否につき株主総会に諮るべきであるとする旨の勧告もあわせて当社取締役会に対し行うことができるものとし、その場合、当社取締役会は、対抗措置の発動についての承認等を議案とする会社法上の株主総会を開催するものとします。また、当社取締役会は、第三者委員会から上記(i)又は(ii)の勧告を受けた場合であっても、対抗措置の発動についての承認を議案とする株主総会を開催することができるものとし、その際、あわせて、大規模買付行為に反対し、これを中止することを求めることについての承認も議案とすることができるものとします。さらに、当社取締役会は、第三者委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告のみを受けた場合であっても、あわせて、大規模買付行為に反対し、これを中止することを求めることについての承認も議案とすることができるものとします。
なお、大規模買付者が本プランに定められた手続きを遵守したと当社取締役会が認め、株主総会の開催手続きを開始した場合でも、大規模買付者が株主総会終了の前までに大規模買付行為を開始し、又は当社の企業価値ひいては株主価値を著しく損なうと当社取締役会が判断したときは、株主総会の開催を中止し、当社取締役会の決議のみにより対抗措置を発動することができるものとします。上記(i)ないし(iii)の場合は、当社取締役会は、第三者委員会からの勧告を最大限尊重したうえで、対抗措置発動の可否等を判断します。
具体的な対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合には、その新株予約権には、大規模買付者等による権利行使が認められないという行使条件、及び当社が大規模買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項を付すとともに、新株予約権者は、当社取締役会が定めた1円以上の額を払い込むことにより新株予約権を行使し、当社株式を取得することができるものとします。当社取締役会が具体的対抗措置を発動することを決定した場合には、適時適切に情報開示を行います。
本プランの有効期間は、平成28年3月開催予定の定時株主総会の終結の時までです。但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会又は当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://2110.jp/ir/pdf/info_201302_2.pdf)にて掲載しております。(平成25年2月12日付プレスリリース)
③ 具体的取り組みに対する当社取締役の判断及びその理由
②(a)に記載した基本方針の実現に資する特別な取り組みは、当社の企業価値ひいては株主価値を向上させるための具体的方策であり、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。
また、②(b)に記載した本プランも、当社取締役会から独立した組織として第三者委員会を設置し、対抗措置の発動又は不発動の判断の際には当社取締役会は必ず第三者委員会に諮問することとなっていること、必要に応じて対抗措置発動の可否について株主総会に諮ることとなっていること、本プランの有効期間は3年であり、その継続については株主の皆様のご承認をいただくこととなっていること等その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされており、企業価値ひいては株主価値に資するものであって、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。