有価証券報告書-第30期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 12:57
【資料】
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【項目】
113項目

事業等のリスク

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼすリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成28年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経済環境の変化について
当社グループは不動産販売事業をコア事業と位置付けており、消費者向け高額商品あるいは投下元本の大きな投資商品という性格上、国内外経済の影響を大きく受けます。したがって、景気後退局面においては消費者心理の冷え込みからお客様の購入活動が低迷することとなり、これに伴う販売価格の低下や在庫の増加等の影響が発生する可能性があります。
また、不動産取得にかかる税制等が変更された場合にも、お客様の購入意欲に影響を与える可能性があります。当社グループは経済環境の変化に対応するための経営努力を行なってまいりますが、経済環境の変化は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)金融環境の変化について
当社グループの用地仕入れのための資金調達は、銀行借入れを基本としております。金融環境の変化もしくは当社業績の変動により、新規資金調達やリファイナンスが困難になった場合、あるいは金利水準が想定を上回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、住宅ローンを利用するお客様に対する金融機関の融資姿勢が著しく消極的になった場合にも、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)公的規制等について
当社グループは不動産販売事業を遂行する上で、用地取得、建設、販売という各プロセスにおいて種々の法的規制及び行政指導を受けることになります。当社グループとしては、事前の調査を尽くすことによりプロジェクトの遂行可能性に関する確認を行っていますが、将来において現在予期できない法的規制が設けられることも皆無とは言えません。こうした規制が設けられた場合には、当社グループの事業活動が制約される可能性があるほか、これらの規制を遵守できなかった場合には、予測困難な事業コストの増加が生じる懸念があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業エリアによる影響について
当社グループは、首都圏、札幌及び福岡に事業エリアを限定し、経営資源を集中した効率的な事業展開を行っておりますが、当該事業エリアの地域経済に変化があった場合や当該事業エリアにおいて過度な価格競争が生じた場合には、販売活動の長期化及び想定価格での販売が困難となる等の可能性があります。その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)資産価値の下落による影響について
今後の景気動向や不動産市況の悪化等により、当社保有のたな卸資産及び固定資産の資産価値が低下した場合は、たな卸資産の簿価切り下げ及び減損処理が適用され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)事業用地の仕入について
当社グループでは、不動産市況、不動産販売価格の動向が変化した場合、事業用地の取得価格が変動する場合があります。今後、事業用地の取得が計画どおりに進まない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、事業用地の取得に際して、様々な調査を行い、用地取得の意思決定をしておりますが、用地取得時には予想がつかない土壌汚染や地中埋設物等の瑕疵が発見された場合や、工事中の騒音や竣工後の日影の影響等に近隣問題が発生した場合には、建築工期の遅延や、追加費用により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)災害による影響について
当社グループが建設中あるいは完成引渡し前のマンションが火災や地震、風水害等の災害に遭遇した場合、修復工事に加え、工期の延長を余儀なくされるため、マンションの引渡し時期が変動する等事業計画に大きな差異が生じます。また、大規模な修復工事を余儀なくされる事態の発生は多額の補償を伴うこともあり得ます。増加したコストについては保険により求償することになりますが、最終的にすべての損失を補填できるとは限らず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)建築工事について
当社グループの不動産販売事業におきましては、建築費は用地費とともに原価の主要項目でありますが、建築資材の価格や建築工事にかかる人件費が想定を上回って上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、建築工事中の事故、施工会社の倒産や請負契約の不履行、設計・施工上の不具合、その他予期せぬ事象が発生した場合、建築工事の中止や遅延、建築コストの上昇あるいは工事完了分の補修責任不履行等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)瑕疵担保責任について
当社グループでは、建築工事に関して当社品質管理部による施工会社への指導や、検査体制の強化を図り、従前にも増して品質管理体制の向上に努めておりますが、万一、建物竣工後、設計・施工上の不具合等に起因する売主としての瑕疵担保責任を問われた場合には、損害賠償請求の訴訟が提起される可能性があります。これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)引渡し時期について
当社グループの不動産販売事業におきましては、不動産売買契約締結後、お客様への引渡しが完了した時点で売上を計上しております。そのため、竣工や引渡しのタイミングにより、四半期ごとの業績は必ずしも他の四半期や過年度の四半期の業績と比較して均一になるとは限りません。また、不動産売買契約締結後のキャンセル、工期の遅延等により引渡し時期が各決算期末を越えた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(11)繰延税金資産について
当社グループは、将来の収益見通しに基づく回収可能性を十分に検討したうえで繰延税金資産を計上しておりますが、将来の収益見通しの変更や税率変更が発生した場合には、繰延税金資産計上額の見直しが必要となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)会計基準について
当社グループは、現行の法令及び会計基準に則り決算を行い適切に財務開示を行っておりますが、将来的に会計基準や税制が変更された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)法令違反等について
当社グループでは、宅地建物取引業法等の改正による規制強化の中、法令違反が生じることのないように社内研修等による社員教育に努めておりますが、こうした法令等に対する違反が発生した場合には、社会的な信用失墜や規制当局による業務停止処分等を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)個人情報について
当社グループでは、マンション等の販売や管理等を行うにあたり、多くの個人情報を保有しております。個人情報の取扱い及び管理については、規程の整備、研修の実施等により周知徹底を図っておりますが、個人情報が漏洩した場合には、社会的な信用失墜や損害賠償の発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。