有価証券報告書-第105期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社は、グループ経営の方向性を明確にするために、当社グループが事業を通じて果たすべき役割・責任や社会に存在する意義を示した「グループ経営理念」を掲げ、この理念を実現しグループ価値の最大化を図ることを経営の基本方針としています。
「グループ経営理念」の内容は以下のとおりです。
当社グループでは、「グループ経営理念」を実現するため、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」を策定し、企業価値・地域価値の向上に努めています。
経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」
① 全体方針
グループ経営理念のもと、サステナビリティ経営を根幹に、地域経済圏発想での事業展開および事業ポートフォリオの最適化を図ることで、地域価値創造型企業としての持続的成長と企業価値向上を両立し、経営ビジョンの実現を目指してまいります。
(参考)経営計画体系

② 2030年度に向けた成長ストーリー
連結財務目標を達成するため、成長領域への積極投資、株主還元の強化、人的資本の拡充の3つの柱に特に重点的に取り組むことで、資本コストや株価を意識した経営の実践を加速させてまいります。

③ 企業価値向上に向けた財務方針
エクイティ・スプレッド拡大の蓋然性向上を課題とし、ROE向上と株主資本コストのコントロールに向けた計画のさらなる具体化とバリューアップを図ってまいります。なかでもROE向上のため、「セグメント別営業利益ROAによる目標管理」「継続的な資産入替え」「財務健全性の確保・金利上昇への対応」「株主還元の強化」に注力してまいります。
ア 連結財務目標
※ 親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均・有価証券評価差額除く)
イ 株主還元
(2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題
インバウンド伸長や人口減少等の外部環境および豊かな沿線をはじめとする当社の強みを踏まえ、「沿線まちづくり」と「観光」による事業成長を目指すべく、重点施策として定めた事業や経営基盤の強化を推進してまいります。各施策の概要は、以下のとおりです。
① 事業強化
ア 観光需要の取り込み
日本一のインバウンド観光ハブ化を目指す新宿と観光地の箱根・湘南を拠点に、沿線全体で国内外の観光客を誘引し、観光拠点での収益拡大や拠点間の移動需要最大化に努めるほか、沿線観光の多拠点化を図ることで、2030年度における観光収益1,200億円、営業利益150億円の達成を目指してまいります。
具体的には、新宿駅西口地区開発計画を契機に、集客施設の拡充や駅施設の改良等を通じた魅力向上を図ることで、新宿の集客・送客機能を強化するほか、湘南等での夕景・夜景の魅力向上施策を通じた集客時期・時間帯の拡大等による観光需要の受け皿拡充に努めてまいります。加えて、新型特急ロマンスカーの導入等による魅力・利便性向上を通じて顧客増加を図るとともに、特急料金の見直しや箱根フリーパスと特急券のセット利用促進等により、顧客単価の引上げを目指してまいります。さらに、デジタルチケットの商品組成等を通じて、丹沢・大山エリアをはじめとした沿線全域への観光客誘引を図ってまいります。
イ ホテル業の拡大
インフレ対応力の高いホテル業を強化し、新宿や箱根周辺地域を中心に、既存ホテルのリニューアルや新規ホテルの開発等によりインバウンド需要を取り込むことで、2030年度における営業利益50億円の達成を目指してまいります。
具体的には、「箱根ハイランドホテル」、「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」のリニューアルをはじめ、高付加価値ホテルの新規開発やホテルの運営受託を推進するとともに、M&Aの活用を図ってまいります。
ウ 不動産業の強化
長期保有型の開発・リニューアルや既存物件の収益性向上施策と、短期回収型の投資(回転型投資・住宅分譲・国内SPC・海外不動産)を組み合わせ、不動産業の2030年度における営業利益320億円およびROA5%の達成を目指してまいります。
具体的には、新宿駅西口地区開発計画および海老名駅間地区等の沿線まちづくりを推進することで、エリアの価値向上・収益最大化を図るとともに、開発・リニューアル等に伴う地価上昇を踏まえた既存物件の賃料見直しを実施してまいります。加えて、短期回収型の手法については、外部環境や取組み実績のほか、リスク分散等を考慮しながら投資を配分し、短期収益の獲得を図ってまいります。
エ 交通業の進化
安全・防災対策の強化とサービスの向上および持続可能な運営体制の構築に取り組むとともに、運賃改定等を通じた継続的な利益成長を図ることで、交通業の持続的な進化を実現してまいります。
具体的には、高架橋の耐震補強工事やホームドア整備等を推進するほか、ワンマン運転の導入やAI等を活用したメンテナンス業務等の効率化・高度化により、当社鉄道事業の2035年度における要員30%削減(2020年度比)を図るなど、労働人口の減少への対策を講じてまいります。加えて、これらの取組みを着実に推進するため、利益創出を図るべく、㈱小田急箱根において新型車両を導入するほか、当社における運賃改定の認可申請に向けた検討を進めてまいります。
オ ストア・小売業の強化
積極的な新規出店による事業規模の拡大を図るとともに、店舗運営力の強化やDXを通じた生産性向上に取り組むことで、2030年度における営業利益30億円および営業利益率3%超の達成を目指してまいります。
具体的には、ドミナント戦略に則り、沿線を中心に新規出店を推進するほか、計画的な店舗改装により利便性・快適性を高めることで、競争力を確保してまいります。加えて、㈱ヨーク・ホールディングスと締結した業務提携基本契約を通じた商品ラインナップの拡充・運営ノウハウの相互共有、およびMD戦略やオペレーション改革を実行するほか、デジタルマーケティングの強化や少人数運営体制の構築を図ってまいります。
カ デジタルによる事業創造/その他の生活サービス業
デジタル事業では、事業の選択と集中を進め、「WOOMS」等へ経営資源を集中投下することで、収益および利益を獲得してまいります。また、生活サービス業(ホテル業およびストア・小売業を除く)では、2030年度における営業利益70億円の達成を目指してまいります。
具体的には、「WOOMS」において、顧客となる自治体や廃棄物収集運搬事業者への営業強化等により、早期黒字化を目指してまいります。また、国内最大級のリゾートバイト求人サイト「リゾバ.com」を運営する㈱ヒューマニックにおいて、人材派遣業の市場規模拡大を図るほか、レストラン飲食業において、「あるでん亭」や「いまがわ食堂」等の出店を強化してまいります。
② 経営基盤強化
なお、文中の将来に関する事項は、当報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社は、グループ経営の方向性を明確にするために、当社グループが事業を通じて果たすべき役割・責任や社会に存在する意義を示した「グループ経営理念」を掲げ、この理念を実現しグループ価値の最大化を図ることを経営の基本方針としています。
「グループ経営理念」の内容は以下のとおりです。
| <グループ経営理念> |
| 1 経営理念 小田急グループは、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献します。 2 行動指針 私たちは、経営理念の実現のため、3つの精神を忘れることなく、お客さまに「上質と感動」を提供します。 (真摯) 私たちは、安全・安心を基本にすべての事業を誠実に推進します。 (進取) 私たちは、前例や慣習にとらわれず、よりよいサービスの追求に挑戦します。 (融和) 私たちは、グループ内に留まらない外部との連携、社会・環境との共生に取り組みます。 |
当社グループでは、「グループ経営理念」を実現するため、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」を策定し、企業価値・地域価値の向上に努めています。
経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」
① 全体方針
| 「地域価値創造型企業に向けて」 私たちは、小田急沿線や事業を展開する地域とともに成長するために、既成概念に捉われず常に挑戦を続けることで、お客さまの体験や環境負荷の低減など 地域に新しい価値を創造していく企業に進化します。 |
グループ経営理念のもと、サステナビリティ経営を根幹に、地域経済圏発想での事業展開および事業ポートフォリオの最適化を図ることで、地域価値創造型企業としての持続的成長と企業価値向上を両立し、経営ビジョンの実現を目指してまいります。
(参考)経営計画体系

② 2030年度に向けた成長ストーリー
連結財務目標を達成するため、成長領域への積極投資、株主還元の強化、人的資本の拡充の3つの柱に特に重点的に取り組むことで、資本コストや株価を意識した経営の実践を加速させてまいります。

③ 企業価値向上に向けた財務方針
エクイティ・スプレッド拡大の蓋然性向上を課題とし、ROE向上と株主資本コストのコントロールに向けた計画のさらなる具体化とバリューアップを図ってまいります。なかでもROE向上のため、「セグメント別営業利益ROAによる目標管理」「継続的な資産入替え」「財務健全性の確保・金利上昇への対応」「株主還元の強化」に注力してまいります。
ア 連結財務目標
| 重要指標 | 2026年度 | 2030年度 | |
| 資本コストや株価 を意識した経営 | ROE※ | 8.0% | 10%以上 |
| 利益の成長 | 営業利益 | 540億円 | 800億円以上 (昨年公表 800億円) |
| 財務健全性の 確保 | 有利子負債/ EBITDA倍率 | 7倍台でコントロール | |
※ 親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均・有価証券評価差額除く)
イ 株主還元
| 長期目標 (~2030年度) | ・2030年度までに自己資本比率を30%に圧縮(2025年度末36.4%) ・2026~2030年度累計1,800億円の株主還元(2025~2030年度累計2,000 億円) ・2030年度(連結財務目標達成年度)にかけて、累進配当を目指す |
| 基本方針 (2023~2026年度) | 自己資本比率30%の確保を前提に、2023~2026年度の平均で、連結総還元性向40%以上※を目標とした安定的な配当および機動的な自己株式取得を実施 ※ 4ヵ年合計総還元額/4ヵ年合計親会社株主に帰属する当期純利益額≧40% ⇒2023~2026年度平均:56%と目標を大幅に上回る見込み |
| 配当 | 2025年度:1株当たり年間55円を予定(年間50円から配当予想を上方修正) 2026年度:1株当たり年間60円を予定 |
| 自己株式取得 | ・2026年12月末までに200億円取得(自己資本比率を意識したBSコント ロール) ・経営環境の変化や業績、株式需給バランス等を総合的に勘案したうえ で実施時期を検討 (取得実績)2023年度・2024年度合計:327億円 |
(2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題
インバウンド伸長や人口減少等の外部環境および豊かな沿線をはじめとする当社の強みを踏まえ、「沿線まちづくり」と「観光」による事業成長を目指すべく、重点施策として定めた事業や経営基盤の強化を推進してまいります。各施策の概要は、以下のとおりです。
① 事業強化
ア 観光需要の取り込み
日本一のインバウンド観光ハブ化を目指す新宿と観光地の箱根・湘南を拠点に、沿線全体で国内外の観光客を誘引し、観光拠点での収益拡大や拠点間の移動需要最大化に努めるほか、沿線観光の多拠点化を図ることで、2030年度における観光収益1,200億円、営業利益150億円の達成を目指してまいります。
具体的には、新宿駅西口地区開発計画を契機に、集客施設の拡充や駅施設の改良等を通じた魅力向上を図ることで、新宿の集客・送客機能を強化するほか、湘南等での夕景・夜景の魅力向上施策を通じた集客時期・時間帯の拡大等による観光需要の受け皿拡充に努めてまいります。加えて、新型特急ロマンスカーの導入等による魅力・利便性向上を通じて顧客増加を図るとともに、特急料金の見直しや箱根フリーパスと特急券のセット利用促進等により、顧客単価の引上げを目指してまいります。さらに、デジタルチケットの商品組成等を通じて、丹沢・大山エリアをはじめとした沿線全域への観光客誘引を図ってまいります。
イ ホテル業の拡大
インフレ対応力の高いホテル業を強化し、新宿や箱根周辺地域を中心に、既存ホテルのリニューアルや新規ホテルの開発等によりインバウンド需要を取り込むことで、2030年度における営業利益50億円の達成を目指してまいります。
具体的には、「箱根ハイランドホテル」、「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」のリニューアルをはじめ、高付加価値ホテルの新規開発やホテルの運営受託を推進するとともに、M&Aの活用を図ってまいります。
ウ 不動産業の強化
長期保有型の開発・リニューアルや既存物件の収益性向上施策と、短期回収型の投資(回転型投資・住宅分譲・国内SPC・海外不動産)を組み合わせ、不動産業の2030年度における営業利益320億円およびROA5%の達成を目指してまいります。
具体的には、新宿駅西口地区開発計画および海老名駅間地区等の沿線まちづくりを推進することで、エリアの価値向上・収益最大化を図るとともに、開発・リニューアル等に伴う地価上昇を踏まえた既存物件の賃料見直しを実施してまいります。加えて、短期回収型の手法については、外部環境や取組み実績のほか、リスク分散等を考慮しながら投資を配分し、短期収益の獲得を図ってまいります。
エ 交通業の進化
安全・防災対策の強化とサービスの向上および持続可能な運営体制の構築に取り組むとともに、運賃改定等を通じた継続的な利益成長を図ることで、交通業の持続的な進化を実現してまいります。
具体的には、高架橋の耐震補強工事やホームドア整備等を推進するほか、ワンマン運転の導入やAI等を活用したメンテナンス業務等の効率化・高度化により、当社鉄道事業の2035年度における要員30%削減(2020年度比)を図るなど、労働人口の減少への対策を講じてまいります。加えて、これらの取組みを着実に推進するため、利益創出を図るべく、㈱小田急箱根において新型車両を導入するほか、当社における運賃改定の認可申請に向けた検討を進めてまいります。
オ ストア・小売業の強化
積極的な新規出店による事業規模の拡大を図るとともに、店舗運営力の強化やDXを通じた生産性向上に取り組むことで、2030年度における営業利益30億円および営業利益率3%超の達成を目指してまいります。
具体的には、ドミナント戦略に則り、沿線を中心に新規出店を推進するほか、計画的な店舗改装により利便性・快適性を高めることで、競争力を確保してまいります。加えて、㈱ヨーク・ホールディングスと締結した業務提携基本契約を通じた商品ラインナップの拡充・運営ノウハウの相互共有、およびMD戦略やオペレーション改革を実行するほか、デジタルマーケティングの強化や少人数運営体制の構築を図ってまいります。
カ デジタルによる事業創造/その他の生活サービス業
デジタル事業では、事業の選択と集中を進め、「WOOMS」等へ経営資源を集中投下することで、収益および利益を獲得してまいります。また、生活サービス業(ホテル業およびストア・小売業を除く)では、2030年度における営業利益70億円の達成を目指してまいります。
具体的には、「WOOMS」において、顧客となる自治体や廃棄物収集運搬事業者への営業強化等により、早期黒字化を目指してまいります。また、国内最大級のリゾートバイト求人サイト「リゾバ.com」を運営する㈱ヒューマニックにおいて、人材派遣業の市場規模拡大を図るほか、レストラン飲食業において、「あるでん亭」や「いまがわ食堂」等の出店を強化してまいります。
② 経営基盤強化
| 概要と取り組みの例 | |
| 人的資本の拡充 | 構造改革の推進や人財確保をはじめとした重点課題を踏まえた人的資本の投下により、従業員エンゲージメントと労働生産性の向上を図ることで、事業成長を目指してまいります。 ●私鉄業界トップを目指した労働生産性の向上および人財投資の推進 ●職場環境の改善および福利厚生の拡充 ●不動産業等の成長領域における有資格者の育成や専門人財・即戦力の採用 ●経営管理能力や専門スキルの獲得を可能とするモデルキャリアパスの策定・運用 <外部評価:当社における受賞履歴>・キャリアオーナーシップ経営AWARD2025 企業文化の変革部門 「最優秀賞(大企業の部)」 ・人的資本経営品質2025 「シルバー(29社)」 |
| AI活用・ DXの推進 | デジタル化やAI活用等を通じた業務改革を実現するとともに、これらの取組みの実施に向けた基盤を構築すべく、デジタル人財の育成や風土改革等を実行してまいります。 ●グループ共通データ分析基盤の拡充とデータ利活用の推進 ●DX施策が企画・実行可能な高度スキルを有する人財の育成 (2026年度までに約520名育成) |
| ガバナンス | 取締役会の監督機能強化を図るほか、人権尊重の取組み等を推進してまいります。 ●全社戦略に関する議論の充実化等、実行性評価の結果を踏まえた取組みの推進 ●取引先へのサステナビリティアンケートのグループ展開 |
| 環境 | 「小田急グループ カーボンニュートラル2050」に基づき、2050年度における小田急グループのCO2排出量実質「0」を目指してまいります。 ●EVバス(電動バス)の仕様統一・共同調達によるコスト抑制や不動産環境性能の強化に よる脱炭素社会の実現 ●商業施設の食品廃棄物のリサイクル等による資源循環社会の実現 ●清掃活動やTNFD情報開示等の推進による自然保全と活用 <外部評価:当社におけるCDP※スコア>気候変動 A (最高評価) 水セキュリティ A-(鉄道業界最高位) ※ 環境への取組みを調査・評価・開示する国際的な非営利団体 |
| 資本市場との 対話強化 | 資本市場との対話を強化し、株主資本コストの抑制および企業価値の最大化を図ってまいります。 ●投資家へのアプローチ施策の拡充や情報発信の強化 ●経営層による対話強化や対話を起点とした経営改善 <外部評価:当社における受賞履歴>2025年度全上場企業ホームページ充実度ランキング「総合部門 優良サイト」 |