有価証券報告書-第206期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 10:10
【資料】
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【項目】
202項目
エ.人的資本・多様性に対する戦略
《[戦略]経営戦略の実現と経営計画の推進》
当社グループは、重点事業の着実な推進及び事業ポートフォリオの最適化を通じた持続的成長の実現に向け、2024年度から2027年度までの中期経営計画において、「人的資本の強化」を重点戦略の一つとして位置付けております。
今後、労働力人口の減少が加速度的に進行することが見込まれるとともに、技術革新の進展により自動化・省力化が進む中で、人にしか担えない業務の重要性は一層高まるものと認識しております。
このような環境認識のもと、当社グループにおいては、事業成長を支える有能な人材の安定的な確保、社員が長きにわたり能力を発揮できるよう支援する人材育成、さらなる生産性の向上や新たな価値の創造を通じた持続可能な事業運営体制の構築、を重要な経営課題として位置付けております。
これらを踏まえ、当社グループにおける人材戦略の基本的な考え方は以下のとおりです。
◆[戦略]人材戦略
戦略1)生産性向上の追求
社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、多様な人材の力を結集させて生産性の向上を追求する。
戦略2)新たな価値創造
社員一人ひとりの新たな発想と挑戦により、新たな価値を創造する。
戦略3)安全文化の創造
社員一人ひとりの安全意識を高め、安全文化を醸成する人材を育成する。

また、中期経営計画期間においては、これらの戦略を具体化するため、以下の「4つの視点」にもとづき各種施策を推進しております。
◆[視点]人材戦略を具現化するための「4つの視点」
視点1)人材育成・自律的なキャリア形成
視点2)ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン
視点3)人的資本の最適化・制度設計
視点4)健康経営・ウェルビーイング

さらに、人材戦略の実現に向け、以下の「3つのアプローチ」を相互に連動させることで、人的資本の強化につなげております。
◆[戦術]人材戦略を実現するための「3つのアプローチ」
①採用(人材獲得)
有能かつ多様な人材の獲得に向けた採用チャネルの拡大・採用広報活動のさらなる充実による採用力の強化
②人材育成
人材育成方針「自ら考え、自ら行動する」にもとづく、経営戦略を実現できる人材の育成
③能力発揮・定着
能力を最大限に発揮し新たな価値を創造できる、人事制度・組織体制・職制及び就業環境の整備


《戦略の全体像》

《[戦術]3つのアプローチによる具体的な施策》
①採用(人材獲得)
・経営戦略の実現に向けた多様な人材の採用強化
将来にわたり当社グループを担う有能な人材の確保に向け、採用の強化に取組んでおります。具体的には、多様なポテンシャルを有する新卒採用を継続的に実施するとともに、専門知識や経験を存分に発揮できる経験者採用や、当社での就業経験を有するアルムナイ採用を活用することで、事業環境の変化に柔軟に対応できる人材の確保を進めております。また、労働力人口の減少を背景とした人材確保環境の変化を踏まえ、事業運営に必要な人材を安定的に確保する観点から、外国人特定技能人材の採用にも着手しております。
これらの採用チャネルを戦略的に組み合わせることにより、採用力の強化を図り持続可能な事業運営を支える人材の確保に努めております。
・採用広報活動の強化
インターンシップやホームページを活用し、女性社員の活躍状況やキャリアステップを積極的に発信することで、当社グループにおける多様な働き方や成長機会への理解を促進し、応募者層の拡大を図っております。また、当社グループ合同会社説明会や各種採用イベント等を通じて、具体的な仕事内容や制度面について丁寧に情報提供を行うことで、入社後のミスマッチの低減にも取組んでおります。
これらの取組みにより、多様な人材が最大限に能力を発揮できる職場環境であることを伝え、採用競争力の向上に努めております。
②人材育成
・人材育成方針
「自ら考え、自ら行動できる人材」を方針とし、経営戦略の実現と企業価値向上を担う人材育成を目指しております。具体的には、基盤事業のさらなる磨き上げによる『信頼』の強化と、成長ドライバーの伸長に向けた変革を恐れない発想による『価値創造』を両立させ、ビジネスチャンスを創出し地域社会の持続的な成長に貢献できる人材を求めております。
・2025年度~2027年度教育重点項目
当社では、社長を委員長とする「教育審議会」を年1回開催し、トップコミットメントを踏まえ2025年度~2027年度の教育重点項目を定め、体系的な教育内容に反映しています。
1.安全・安心・信頼2.自律・挑戦3.対話・協創
安全文化の創造・既存事業の磨き上げに向け着実に推進していく教育自分ごととして捉え、前例にとらわれない変革に向けた行動を起こすための教育多様な社員一人ひとりのキャリア形成やエンゲージメント向上を促す取組み

・自律的・主体的なキャリア形成
当社は、OJT教育の充実に加え、off-JT研修や管理職層向けのスクール研修、自律的な成長を促す人材育成を積極的に推進しています。また、専門知識の高度化・深度化を図るべく資格取得支援制度を新設したほか、通信教育やオンライン英会話教育等、自己研鑽に資するラインナップの拡充を図っています。
・管理監督者層支援
OJT研修の中でも、2023年度以降は多様な価値観や志向を持つ社員を支援する立場にある管理監督者を対象とした一斉研修を重点的に実施しています。また、当社グループ各社の管理監督者層に対しても同様に、研修対象を拡大し実施しております。
③能力発揮・定着
東武グループダイバーシティ&インクルージョン宣言にもとづき、多様な人材が相互に尊重し合う組織風土の醸成に取組んでおります。
当社では、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、新たな価値を創造できるよう、評価制度の見直しをはじめとする人材管理体制の整備や人事賃金諸制度の見直し等を通じて、長期にわたり働き続けられる環境の整備を推進しております。
・人材管理体制の整備
人事評価制度の見直しと上司・部下間の定期面談の制度化により、社員一人ひとりの能力・資質に加え、意向や志向を継続的に把握できる体制を整備しました。併せて、社員の情報を一元的に管理・活用すべく、タレントマネジメントシステムを導入いたしました。
・人事制度の見直し
雇用延長
人材活用の幅を広げ、豊富な経験や技術力を備えた60歳以降の社員が、より能力を発揮できる環境を整備すべく、定年を65歳に延長しました。また、65歳以降70歳までを対象とした継続雇用制度の導入を予定しております。
人事・賃金制度の再編
能力(資格)と職責(役割)にもとづく、「資格役割等級制度」への再編を実施したほか、鉄道事業運営体制の見直しや雇用延長と併せ、賃金・退職給付制度を見直しました。
ワークスタイルの見直し
勤務場所・勤務時間の選択肢拡充や、育児・介護に加え治療通院時に利用可能な短時間勤務制度を整備し、自律的な働き方を推進しています。併せて、DXの推進や業務プロセスの見直しに取組み、さらなる生産性の向上・高付加価値業務へのシフトを図っております。
両立支援制度の拡充
育児・介護との両立支援に資する各種制度の拡充のほか、自身の健康面との両立も図れるようセルフケア休暇の導入等、各種制度の見直しを図りました。
福利厚生の充実
一人ひとりのライフステージやニーズに応じ福利厚生制度を拡充するため、食事補助制度やカフェテリアプランを導入しました。
《[視点]を活かした継続的な取組み》
・ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進
管理職層における女性比率が相対的に低い要因として、深夜・早朝勤務が不可避である鉄道事業の特性上、女性の深夜業規制が撤廃される(1999年)までの間、鉄道現業職において女性の採用が限定的であったことが挙げられます。こうした背景を踏まえ、積極的な採用広報活動を通じた女性応募者数及び採用者数の増加に加え、定着支援やキャリア形成支援を実施することで、将来の管理職候補者に占める女性比率の向上に取組んでおります。また、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進に向け、全社員を対象に、正しい知識と理解を深め職場において実践できるよう、毎年教育を実施しております。
こうした取組みにより、2024年にはプラチナくるみんを取得しており、引き続き、出産・子育てを経た社員はもとより、誰もが安心して働き続けられる環境整備に努めてまいります。
・安全衛生と健康経営の推進
社員の安全衛生

当社では、業務災害防止、健康意識向上、過重労働対策の推進を目的・目標として、社員の安全衛生活動を行うべく、社内に本部安全衛生会議を置き、安全衛生教育をはじめとした各種取組みを図るとともに、社内の状況を共有しています。安全については、業務災害発生件数ゼロを目標とし、同種・類似災害防止のための情報共有、災害状況の分析等を継続して実施しています。また、安全週間、衛生週間及び産業医職場巡視において職場の安全衛生管理状況のチェックを行い、適切な職場環境の整備・見直しにつなげています。
健康経営の推進
健康経営については、一人ひとりが能力を最大限発揮し輸送の安全及び会社の持続的成長につながるよう、社員の心身の健康・働きがいの向上に資する施策を通じ、健康保険組合と連携しながら全社的な取組みとして推進しています。
当社では、2021年6月に健康推進センターを設け、本格的に健康経営を推進する体制を構築するとともに、同年10月に健康宣言を制定し、以来様々な取組みを行っております。また、健康経営戦略マップを策定し、「生活習慣病予防」「血圧体重記録の習慣化」「喫煙対策」等の施策により、社員の健康維持増進を支援した取組みが評価され、2022年から5年連続で「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されています。

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