有価証券報告書-第100期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/27 14:09
【資料】
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【項目】
120項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
京成グループの一翼を担う当社グループは、鉄道事業・バス事業の運輸業を中心に、賃貸ビルを主体とした不動産事業等を営み、これらの事業を通じて地域社会の発展に貢献することを目指すとともに、当社グループが保有する経営資源を最大限に活用し、経営基盤の一層の強化を図りグループ全体の収益、利益の拡大に取り組んでおります。
(2)目標とする経営指標(連結)
平成30年度を到達目標年度とした中期経営計画「S3計画」において、次の目標を掲げております。
項目\年度平成29年度
(実績)
平成30年度
(S3計画)
営業収益
営業利益
(営業利益率)
親会社株主に帰属
する当期純利益
218億円
34億円
(15.9%)
26億円
209億円以上
33億円以上
(16.0%以上)
25億円以上

(3)中長期的な経営戦略と対処すべき課題
今後の当社グループを取り巻く事業環境は、中長期的には沿線の少子高齢化が一段とすすみ、厳しい状況が予想されます。
このような状況に対応していくため、当社グループでは、「安全管理体制の再構築」「鉄道輸送需要の創出及び不動産の新たな収益源確保」「業務効率化施策の実施」の3つを基本方針とする、中期経営計画「S3計画」(平成28年度から平成30年度)を着実に実行し、沿線地域と企業のブランド力向上を目指してまいります。
中期経営計画「S3計画」の概要
<基本戦略>①安全・安心の強化
近年、輸送の安全に対する社会的要請がより一層強まっていることから、安全性・信頼性の更なる向上に向けた施策を推進し、安全輸送の完遂を目指してまいります。
②収益源確保への取り組み
将来予測されている生産年齢人口の減少に対し、沿線人口増加のための積極的な旅客誘致施策を実施し、新たな輸送需要の創出を図るとともに、不動産事業においても新たな収益源となる物件を開発することで、経営基盤の強化を図ってまいります。
③成長できる業務体質への転換
安全・安心の強化のための設備投資増加による費用増加に対し、経費削減につながる効率化施策を実施してまいります。
④地域と会社のブランド力向上
沿線エリアの情報や魅力を様々な媒体で発信することにより当社の知名度アップを図るとともに、サービスの向上もあわせて実施していくことでブランドイメージを向上させ、住んでいたい・住んでみたい魅力的な沿線づくりを行ってまいります。
<セグメント別重点施策>①運輸業
・運輸安全マネジメント制度に沿った諸施策の推進
・連続立体交差事業(鎌ヶ谷大仏駅~くぬぎ山駅間)の早期完成
・信号保安設備の保安度向上(デジタルATS化)
・自然災害への対応
・バス事業における既存路線の見直しや新規路線展開による収益力の強化 等
②不動産業
・新規賃貸物件の開発による収益源の確保
・新津田沼地区開発計画の策定
・保有資産の有効活用の検討 等
③その他の事業
・コンビニ業における収益性の強化と店舗の拡充
以上の取り組みをすすめるほか、当社グループでは、コンプライアンスの重視、リスク管理の徹底、コーポレートガバナンスの強化、環境対策など、企業の社会的責任の遂行にも努めてまいります。さらに、お客様第一主義による「BMK(ベストマナー向上)推進運動」に取り組み、お客様をはじめとするすべてのステークホルダーからより信頼いただける企業を目指してまいります。