有価証券報告書-第109期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスの機能強化が重要な経営課題であるとの認識の下、法令遵守はもとより、透明性の高い経営、公正かつ合理的な意思決定、そしてこれらの監督機能の強化に努めております。当社は、東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードの各原則を尊重し、コーポレート・ガバナンスについて不断の機能強化及び検証を行いながら、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をめざしてまいります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
監査等委員会設置会社として、取締役会において議決権を有する社外取締役の員数・比率をともに高め、取締役会の監督機能の強化及び経営の透明性向上をはかっております。また、取締役会の業務執行決定権限の一部を取締役に委任し、業務執行の機動性を向上させることによって、引き続きモニタリング・ボードへの移行を志向してまいります。なお、執行役員を業務執行の責任者と位置づけることにより、業務執行機能と監督機能を明確に分化しております。
取締役会は、高い公共性を有する事業を含む当社グループ全体の事業の成長を牽引していく当社の役割を踏まえ、当社グループの事業に精通した社内出身の取締役を相応数選任する一方、その過半数を社外取締役としております。さらに、社外取締役を委員長とする任意の指名委員会及び報酬委員会を設置することにより、指名・報酬をはじめとする経営の重要事項についての決定プロセスの公正性、客観性及び透明性を確保しております。
また、取締役会及び監査等委員会に対して、内部監査計画及び結果の報告を含む内部統制システムの運用状況について定期的に報告を行うなど、取締役会及び監査等委員会による経営の監督機能強化に努めております。
ア、業務執行
(ア)取締役会
下記「(2)役員の状況 ①役員一覧 a.」に記載の社外取締役8名を含む取締役15名(うち監査等委員である取締役6名)で構成する取締役会(議長:代表取締役会長、事務局:法務部)は、原則月1回開催し、経営の基本方針ほか当社の業務執行の決定及び取締役の職務執行の監督を行っております。なお、当社は、定款の定め及び取締役会の決議に基づき、重要な業務執行の決定を取締役に委任することにより、業務執行の機動性向上をはかっております。
(イ)経営トップ会議
取締役会の設定する経営の基本方針に基づき、重要な業務執行について社長が決定するための審議機関として、会長、社長及び執行部門の長を構成員とする経営トップ会議(主宰者:社長、事務局:法務部)を原則週1回開催し、業務執行の全般的統制と経営判断の適正化に努めております。
(ウ)指名委員会
指名委員会(委員長:社外取締役監査等委員 國部 毅、委員:社外取締役 常陰 均、同 肥塚見春、同 堀 直樹及び代表取締役会長 遠北光彦)を設置し、指名プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役候補者の指名
・取締役会に付議する代表取締役の選定及び役付執行役員の選任に関する議案
・取締役、役付執行役員の解任及び代表取締役の解職又は不再任の当否
・社長の後継者計画及び指名に関する事項
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
(エ)報酬委員会
報酬委員会(委員長:社外取締役 常陰 均、委員:社外取締役 望月愛子、同 堀 直樹、社外取締役監査等委員 三木章平、代表取締役会長 遠北光彦及び代表取締役社長 岡嶋信行)を設置し、報酬決定プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
個々の取締役(監査等委員である取締役を除きます。)の報酬及び役付執行役員報酬の決定に関しては、取締役会の決議をもって、代表取締役会長兼CEOに一任されておりますが、次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役の報酬等に関する議案の内容
・取締役会に付議する取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針案
・社長が決定する取締役及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
(注)当社は、2026年6月16日開催予定の第109期定時株主総会の議案として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)8名選任の件」を付議しております。なお、取締役監査等委員(常勤) 浦井啓至は、同総会終結の時をもって取締役監査等委員を辞任する予定であります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として、「代表取締役選定の件」、「指名委員会及び報酬委員会の委員及び委員長選定の件」及び「役員の個人別の報酬等の額又はその算定方法等の決定に関する方針改定の件」が付議される予定であり、これらが承認可決された場合の取締役会、経営トップ会議、指名委員会及び報酬委員会の構成等については、次のとおりであります。
(ア)取締役会
下記「(2)役員の状況 ①役員一覧 b.」に記載の社外取締役8名を含む取締役13名(うち監査等委員である取締役5名)で構成する取締役会(議長:代表取締役会長、事務局:法務部)は、原則月1回開催し、経営の基本方針ほか当社の業務執行の決定及び取締役の職務執行の監督を行っております。なお、当社は、定款の定め及び取締役会の決議に基づき、重要な業務執行の決定を取締役に委任することにより、業務執行の機動性向上をはかっております。
(イ)経営トップ会議
取締役会の設定する経営の基本方針に基づき、重要な業務執行について社長が決定するための審議機関として、社長及び執行部門の長を構成員とする経営トップ会議(主宰者:社長、事務局:法務部)を原則週1回開催し、業務執行の全般的統制と経営判断の適正化に努めております。
(ウ)指名委員会
指名委員会(委員長:社外取締役監査等委員 國部 毅、委員:社外取締役 常陰 均、同 肥塚見春及び同 堀 直樹)を設置し、指名プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役候補者の指名
・取締役会に付議する代表取締役の選定及び役付執行役員の選任に関する議案
・取締役、役付執行役員の解任及び代表取締役の解職又は不再任の当否
・社長の後継者計画及び指名に関する事項
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
(エ)報酬委員会
報酬委員会(委員長:社外取締役 常陰 均、委員:社外取締役 望月愛子、同 堀 直樹、社外取締役監査等委員 三木章平及び代表取締役社長 岡嶋信行)を設置し、報酬決定プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
個々の取締役(監査等委員である取締役を除きます。)の報酬及び役付執行役員報酬の決定に関しては、取締役会の決議をもって、代表取締役社長兼CEOに一任されておりますが、次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役の報酬等に関する議案の内容
・取締役会に付議する取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針案
・社長が決定する取締役及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
イ、監査・監督
下記「(2)役員の状況 ②社外役員の状況」及び「(3)監査の状況」に記載のとおりであります。
ウ、当該体制を採用する理由
監査等委員会設置会社の採用をはじめとする上記の体制は、当社のコーポレート・ガバナンスをより強化・充実させるために、当社が志向するモニタリング・ボードに適した体制であり有効に機能しているものと考えられることから、当該体制を採用しております。
③ 企業統治に関するその他の事項
ア、内部統制システムの整備の状況
(ア)当社及び当社子会社の取締役等の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社及びグループ会社の健全な発展と企業倫理確立のため、「企業倫理規範」を制定するとともに、内部監査及びコンプライアンス経営の推進を担当する専任組織をそれぞれ設置しております。
この「企業倫理規範」の精神を定着させるための指針として、当社及びグループ会社の役職員一人ひとりの業務や行動レベルにまでブレイクダウンして示す「コンプライアンスハンドブック」の制作や研修等を通じて、反社会的勢力との関係遮断とコンプライアンス経営の理念浸透に努めておりますほか、法的・倫理的問題を早期に発見し、是正していくための体制として、役職員からの通報・相談を受け付ける「企業倫理ホットライン制度」を設置しております。
また、「リスク管理委員会」において、コンプライアンス経営推進に向けた諸施策を審議するとともに、万一、重大なコンプライアンス違反が発生した場合には、その是正や再発防止策についての提言を行ってまいります。
このほか、財務報告の信頼性を確保するために必要な体制を適切に整備・運用するとともに、内部監査部門による有効性の評価を通じて、当該体制の維持・改善をはかってまいります。
(イ)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役会をはじめとする重要な会議の議事録、稟議書その他取締役及び執行役員の職務の執行に係る文書は、「文書規程」等の社内規則に従い、適切に作成のうえ、保存・管理を行っております。また、「セキュリティポリシー」を定め、「情報セキュリティ委員会」のもと、当社及びグループ会社が保有する情報資産を適切に保護し、情報資産の「機密性」、「完全性」及び「可用性」を確保するための体制を整えるとともに、当社及びグループ会社の効果的なITガバナンス体制を構築してまいります。
(ウ)当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、当社グループにおける総合的・一元的なリスク管理を行うことにより、コンプライアンス違反をはじめとする当社グループの経営に重大な影響を与える可能性のあるリスクの回避又は低減を目的として、「リスク管理委員会」を設置するとともに、リスク管理の状況を取締役会に対して報告する体制を整えております。
当社は、危機(重大事故及び災害を除く。)の発生を予防するとともに、発生した場合の会社及び役職員並びにお客さまに対する被害を最小限にとどめるための包括的な規範として「危機管理指針」を定めるほか、重大事故及び災害の発生又は発生のおそれがある場合における対策組織、応急処理等を定めるとともに、災害発生時のお客さま及び役職員の安全確保と早期復旧をはかり、被害を最小限に抑えることにより、企業の社会的責任を果たすことを目的として、「災害対策規程」を定めております。
また、「グループガバナンス運用規程」において、グループ会社の危機情報の把握に努め、「危機管理指針」に準拠して、グループ会社の危機管理を行わなければならない旨を定めております。
鉄道事業におきましては、南海電気鉄道株式会社において、輸送の安全を確保するために、「安全管理規程」を制定し、「安全推進委員会」を設置するとともに、当社取締役会は、鉄道事業の安全確保に向けた取組みについて、適宜報告を受ける体制を整えております。今後、なお一層、安全管理マネジメントの推進に努めてまいります。
ITインシデントに対しましては、当社及びグループ会社においてこれらが生じた際の迅速かつ適切な対応を目的に、「情報セキュリティ委員会」の配下にインシデント対応組織(「CSIRT」)を整備し、平時からの訓練等によるセキュリティ意識の向上に取り組んでまいります。
このほか、当社各部門の所管業務及びグループ会社の事業運営に付随するリスクの管理については、対応部門又は対応会社において必要に応じ、研修や規程・マニュアルの整備等を行っております。
(エ)当社及び当社子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、業務活動の組織的かつ効率的な運営を実現するために、社内規則により、業務組織及び事務分掌並びに各職位に配置された者の責任・権限・義務等が明確に定められております。
また、監査等委員会設置会社を採用し、重要な業務執行の決定を代表取締役に委任するとともに、執行役員制度を導入し、執行役員を業務執行の責任者と位置づけ、業務執行機能と監督機能を明確に分化することにより、業務執行の機動性向上をはかっております。取締役会の設定する経営の基本方針に基づき、重要な業務執行について審議するために、会長、社長及び執行部門の長を構成員とする経営トップ会議を週1回開催するなど、業務執行の全般的統制と経営判断の適正化に努めております。
グループ会社の取締役の職務の執行にあたっては、「グループガバナンス運用規程」に基づき、経営の機動性及び自律性を尊重しつつ、NANKAIグループ全体の健全な経営の実現に向け、当社が必要に応じて統制・支援を行う体制としております。また、財務報告の信頼性確保と業務の効率化を目的として、経理業務のシェアードサービスを導入しております。
このほか、経営の効率性向上の観点から、業務運営の状況を的確に把握し、その改善を促進していくために、当社内部監査部門による内部監査(グループ会社監査を含む。)を計画的に実施し、その結果については取締役会及び監査等委員会に対して報告する体制を整えております。
(オ)当社子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
「グループガバナンス運用規程」に基づき、当社及びグループ会社間の意思疎通の連携を密にし、重要な設備投資案件をはじめ一定の経営上の重要な事項はあらかじめ当社の承認を必要としているほか、必要に応じて適宜報告を求めるものとしております。
(カ)その他企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社役職員をグループ会社の役員又は幹部職員として派遣し、企業集団としての一体的経営及び効果的な統制に努めるとともに、準常勤監査役の配置やグループ会社監査役連絡会を通じて、グループ各社の監査役の機能強化と情報の共有化をはかっております。また、「NANKAIグループ情報セキュリティ管理基準」を制定し、グループ会社における情報セキュリティの適切な運用をはかるほか、グループ会社に対する融資の実行にあたっては、当社審査委員会による厳格な審査手続を設けるなど、グループ全体としての業務の適正をはかっております。
(キ)当社の監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
当社は、監査等委員会に関する事務を分掌する専任の組織として、監査等委員会事務局を設置しております。監査等委員会事務局は、「社則」により、社長その他の執行役員による指揮命令系統からは明確に分離され、その所属員は監査等委員の指揮命令に服すとともに、その異動及び評価については、常勤の監査等委員の同意を得ることとしております。
社長その他の執行役員及び使用人は、常勤の監査等委員に対し経営トップ会議その他重要な会議への出席を求め、これらの会議において、当社及びグループ経営上重要な業務の執行状況、営業成績及び財産の状況等を報告するほか、決裁後の稟議書及び内部監査報告書等重要な情報等を提供する体制を整えております。また、監査等委員会又は常勤の監査等委員の求めに応じ、個別の経営課題に関する意見交換を行うこととしております。
「企業倫理ホットライン制度」の運用にあたっては、「企業倫理ホットライン制度規程」において、全ての役職員は情報提供者に対して不利益・不当な扱いや報復・差別的行為をしてはならない旨を定めているほか、その運用状況について、定期的に常勤の監査等委員及び取締役会に対して報告する体制を整えております。
当社は、監査等委員会の監査計画等に基づき、通常の監査費用について予算化する一方、監査等委員がその職務の執行のために弁護士、公認会計士その他社外の専門家に対して意見を求めた場合等、予算外で特別に生じた費用を請求したときは、当該請求に係る費用が監査等委員会の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、不合理に支出を留保しないものとします。
イ、責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び定款第26条の規定により、取締役 常陰 均、同 肥塚見春、同 望月愛子及び同 堀 直樹並びに監査等委員である取締役 國部 毅、同 三木章平、同 田中崇公及び同 林 理恵との間で、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令の定める額としております。
ウ、役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、被保険者の範囲は退任者を含む当社のすべての取締役及び執行役員としております。当該保険契約では、その職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害が補填されることとなり、被保険者のすべての保険料を当社が全額負担しております。
エ、取締役の定数
取締役は15名以内とし、取締役のうち、監査等委員である取締役は6名以内とする旨を定款に定めております。
オ、取締役の選任の決議要件
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらないものとする旨を、それぞれ定款に定めております。
カ、株主総会決議事項のうち、取締役会で決議することができる事項
(ア)自己の株式の取得
経済情勢の変化に対応して、機動的な自己の株式の取得を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。
(イ)中間配当に関する事項
当社は、株主への利益還元の機会を充実させるため、会社法第454条第5項に基づき、取締役会の決議により毎年9月30日を基準日として、中間配当をすることができる旨を定款に定めております。
キ、株主総会の特別決議要件
会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することで、特別決議をより確実に行うことを目的とするものであります。
ク、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当事業年度末日現在の「会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」は、次のとおりであります。
(ア)基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
特に、当社が企業価値を確保・向上させるためには、沿線住民を核とする顧客及び地域社会との良好な信頼関係を維持・強化していくことが必要であり、また、公共交通を担うグループとしての最大の使命である安全輸送を確保することが何よりも重要であります。当社株式の大量買付を行う者が、当社グループの財務及び事業の内容を理解するのはもちろんのこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解したうえで、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、金融商品取引法、会社法その他関係法令に従い、適切な措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
(イ)基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要
a.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループでは、「南海が描く“2050年の企業像”」の実現と「南海グループ経営ビジョン2027」の達成に向け、現在、「NANKAIグループ中期経営計画 2025-2027」に基づき、各施策を着実に推進しております。
この中期経営計画におきましては、上記「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、不動産事業と公共交通事業という2つのコア事業に対し、集中的な投資を果敢に実行することにより、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をめざしてまいります。
b.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対して、株主の皆さまや取締役会が大量買付の内容等について検討するために必要な情報の提供を求めます。取締役会は、当該情報等に基づき、必要に応じて買収者と協議・交渉を行い、取締役会の意見を株主の皆さまに提示いたします。そのうえで、株主の皆さまが適切に判断するための十分な時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令に従い、適切な措置を講じてまいります。
(ウ)上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記(イ)のaに記載の取組みは、いずれも当社の企業価値及び株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定したものであり、まさに基本方針の実現に資するものであります。
また、上記(イ)のbに記載の取組みは、当社株式の大量買付が行われる場合に、株主の皆さまが適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大量買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社の企業価値及び株主共同の利益に反する買収を抑止し、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。
したがって、これらの取組みや各施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
ケ、取締役会、指名委員会及び報酬委員会の活動状況
(ア)取締役会の活動状況
当事業年度においては、取締役会を12回開催しており、個々の取締役の出席状況は次のとおりであります。
(注)1.取締役監査等委員 井越登茂子の出席状況は、取締役在任時(2025年6月18日開催の第108期定時株主総会終結の時まで)に開催された取締役会のみを対象としております。
2.取締役監査等委員 林 理恵の出席状況は、2025年6月18日の取締役就任以降に開催された取締役会のみを対象としております。
当事業年度の取締役会においては、「NANKAIグループ中期経営計画 2025-2027」(初年度)について、各戦略の進捗管理に重点をおいた四半期ごとの進捗レビューを実施しました。また、「事業ポートフォリオ」、「人的資本経営」及び「資本コストや株価を意識した経営」の各テーマを議論すべき重点議題として設定し審議を行うとともに、鉄道事業の分社化に伴う新しいグループガバナンスの仕組み及び体制の構築並びに分社後における鉄道事業会社の経営体制等の審議を行いました。
(イ)指名委員会の活動状況
当事業年度においては、指名委員会を2回(2025年12月・2026年2月)開催しており、個々の委員の出席状況は、次のとおりであります。
当事業年度の指名委員会においては、CEOの後継者計画(「経営人財育成プログラム」及び「CEOの指名プロセス」)に関する審議を行ったほか、第109期定時株主総会に付議する取締役(監査等委員である取締役を除く。)候補者の指名並びに2026年度の役付執行役員の指名及びその業務分担を中心に、分社後の鉄道事業会社を含む2026年度の役員の体制について、取締役会の決定に先立ち、審議を行いました。
(ウ)報酬委員会の活動状況
当事業年度においては、報酬委員会を1回(2025年4月)開催しており、個々の委員の出席状況は、次のとおりであります。
当事業年度の報酬委員会においては、前事業年度に係る賞与の支給について、代表取締役会長兼CEOによる決定に先立ち、審議を行いました。
コーポレート・ガバナンス体制及び内部統制体制の概略

① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスの機能強化が重要な経営課題であるとの認識の下、法令遵守はもとより、透明性の高い経営、公正かつ合理的な意思決定、そしてこれらの監督機能の強化に努めております。当社は、東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードの各原則を尊重し、コーポレート・ガバナンスについて不断の機能強化及び検証を行いながら、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をめざしてまいります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
監査等委員会設置会社として、取締役会において議決権を有する社外取締役の員数・比率をともに高め、取締役会の監督機能の強化及び経営の透明性向上をはかっております。また、取締役会の業務執行決定権限の一部を取締役に委任し、業務執行の機動性を向上させることによって、引き続きモニタリング・ボードへの移行を志向してまいります。なお、執行役員を業務執行の責任者と位置づけることにより、業務執行機能と監督機能を明確に分化しております。
取締役会は、高い公共性を有する事業を含む当社グループ全体の事業の成長を牽引していく当社の役割を踏まえ、当社グループの事業に精通した社内出身の取締役を相応数選任する一方、その過半数を社外取締役としております。さらに、社外取締役を委員長とする任意の指名委員会及び報酬委員会を設置することにより、指名・報酬をはじめとする経営の重要事項についての決定プロセスの公正性、客観性及び透明性を確保しております。
また、取締役会及び監査等委員会に対して、内部監査計画及び結果の報告を含む内部統制システムの運用状況について定期的に報告を行うなど、取締役会及び監査等委員会による経営の監督機能強化に努めております。
ア、業務執行
(ア)取締役会
下記「(2)役員の状況 ①役員一覧 a.」に記載の社外取締役8名を含む取締役15名(うち監査等委員である取締役6名)で構成する取締役会(議長:代表取締役会長、事務局:法務部)は、原則月1回開催し、経営の基本方針ほか当社の業務執行の決定及び取締役の職務執行の監督を行っております。なお、当社は、定款の定め及び取締役会の決議に基づき、重要な業務執行の決定を取締役に委任することにより、業務執行の機動性向上をはかっております。
(イ)経営トップ会議
取締役会の設定する経営の基本方針に基づき、重要な業務執行について社長が決定するための審議機関として、会長、社長及び執行部門の長を構成員とする経営トップ会議(主宰者:社長、事務局:法務部)を原則週1回開催し、業務執行の全般的統制と経営判断の適正化に努めております。
(ウ)指名委員会
指名委員会(委員長:社外取締役監査等委員 國部 毅、委員:社外取締役 常陰 均、同 肥塚見春、同 堀 直樹及び代表取締役会長 遠北光彦)を設置し、指名プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役候補者の指名
・取締役会に付議する代表取締役の選定及び役付執行役員の選任に関する議案
・取締役、役付執行役員の解任及び代表取締役の解職又は不再任の当否
・社長の後継者計画及び指名に関する事項
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
(エ)報酬委員会
報酬委員会(委員長:社外取締役 常陰 均、委員:社外取締役 望月愛子、同 堀 直樹、社外取締役監査等委員 三木章平、代表取締役会長 遠北光彦及び代表取締役社長 岡嶋信行)を設置し、報酬決定プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
個々の取締役(監査等委員である取締役を除きます。)の報酬及び役付執行役員報酬の決定に関しては、取締役会の決議をもって、代表取締役会長兼CEOに一任されておりますが、次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役の報酬等に関する議案の内容
・取締役会に付議する取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針案
・社長が決定する取締役及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
(注)当社は、2026年6月16日開催予定の第109期定時株主総会の議案として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)8名選任の件」を付議しております。なお、取締役監査等委員(常勤) 浦井啓至は、同総会終結の時をもって取締役監査等委員を辞任する予定であります。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として、「代表取締役選定の件」、「指名委員会及び報酬委員会の委員及び委員長選定の件」及び「役員の個人別の報酬等の額又はその算定方法等の決定に関する方針改定の件」が付議される予定であり、これらが承認可決された場合の取締役会、経営トップ会議、指名委員会及び報酬委員会の構成等については、次のとおりであります。
(ア)取締役会
下記「(2)役員の状況 ①役員一覧 b.」に記載の社外取締役8名を含む取締役13名(うち監査等委員である取締役5名)で構成する取締役会(議長:代表取締役会長、事務局:法務部)は、原則月1回開催し、経営の基本方針ほか当社の業務執行の決定及び取締役の職務執行の監督を行っております。なお、当社は、定款の定め及び取締役会の決議に基づき、重要な業務執行の決定を取締役に委任することにより、業務執行の機動性向上をはかっております。
(イ)経営トップ会議
取締役会の設定する経営の基本方針に基づき、重要な業務執行について社長が決定するための審議機関として、社長及び執行部門の長を構成員とする経営トップ会議(主宰者:社長、事務局:法務部)を原則週1回開催し、業務執行の全般的統制と経営判断の適正化に努めております。
(ウ)指名委員会
指名委員会(委員長:社外取締役監査等委員 國部 毅、委員:社外取締役 常陰 均、同 肥塚見春及び同 堀 直樹)を設置し、指名プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役候補者の指名
・取締役会に付議する代表取締役の選定及び役付執行役員の選任に関する議案
・取締役、役付執行役員の解任及び代表取締役の解職又は不再任の当否
・社長の後継者計画及び指名に関する事項
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
(エ)報酬委員会
報酬委員会(委員長:社外取締役 常陰 均、委員:社外取締役 望月愛子、同 堀 直樹、社外取締役監査等委員 三木章平及び代表取締役社長 岡嶋信行)を設置し、報酬決定プロセスの公正性・客観性・透明性を確保いたします。
個々の取締役(監査等委員である取締役を除きます。)の報酬及び役付執行役員報酬の決定に関しては、取締役会の決議をもって、代表取締役社長兼CEOに一任されておりますが、次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものといたします。
・株主総会に付議する取締役の報酬等に関する議案の内容
・取締役会に付議する取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針案
・社長が決定する取締役及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容
・その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
イ、監査・監督
下記「(2)役員の状況 ②社外役員の状況」及び「(3)監査の状況」に記載のとおりであります。
ウ、当該体制を採用する理由
監査等委員会設置会社の採用をはじめとする上記の体制は、当社のコーポレート・ガバナンスをより強化・充実させるために、当社が志向するモニタリング・ボードに適した体制であり有効に機能しているものと考えられることから、当該体制を採用しております。
③ 企業統治に関するその他の事項
ア、内部統制システムの整備の状況
(ア)当社及び当社子会社の取締役等の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社及びグループ会社の健全な発展と企業倫理確立のため、「企業倫理規範」を制定するとともに、内部監査及びコンプライアンス経営の推進を担当する専任組織をそれぞれ設置しております。
この「企業倫理規範」の精神を定着させるための指針として、当社及びグループ会社の役職員一人ひとりの業務や行動レベルにまでブレイクダウンして示す「コンプライアンスハンドブック」の制作や研修等を通じて、反社会的勢力との関係遮断とコンプライアンス経営の理念浸透に努めておりますほか、法的・倫理的問題を早期に発見し、是正していくための体制として、役職員からの通報・相談を受け付ける「企業倫理ホットライン制度」を設置しております。
また、「リスク管理委員会」において、コンプライアンス経営推進に向けた諸施策を審議するとともに、万一、重大なコンプライアンス違反が発生した場合には、その是正や再発防止策についての提言を行ってまいります。
このほか、財務報告の信頼性を確保するために必要な体制を適切に整備・運用するとともに、内部監査部門による有効性の評価を通じて、当該体制の維持・改善をはかってまいります。
(イ)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役会をはじめとする重要な会議の議事録、稟議書その他取締役及び執行役員の職務の執行に係る文書は、「文書規程」等の社内規則に従い、適切に作成のうえ、保存・管理を行っております。また、「セキュリティポリシー」を定め、「情報セキュリティ委員会」のもと、当社及びグループ会社が保有する情報資産を適切に保護し、情報資産の「機密性」、「完全性」及び「可用性」を確保するための体制を整えるとともに、当社及びグループ会社の効果的なITガバナンス体制を構築してまいります。
(ウ)当社及び当社子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、当社グループにおける総合的・一元的なリスク管理を行うことにより、コンプライアンス違反をはじめとする当社グループの経営に重大な影響を与える可能性のあるリスクの回避又は低減を目的として、「リスク管理委員会」を設置するとともに、リスク管理の状況を取締役会に対して報告する体制を整えております。
当社は、危機(重大事故及び災害を除く。)の発生を予防するとともに、発生した場合の会社及び役職員並びにお客さまに対する被害を最小限にとどめるための包括的な規範として「危機管理指針」を定めるほか、重大事故及び災害の発生又は発生のおそれがある場合における対策組織、応急処理等を定めるとともに、災害発生時のお客さま及び役職員の安全確保と早期復旧をはかり、被害を最小限に抑えることにより、企業の社会的責任を果たすことを目的として、「災害対策規程」を定めております。
また、「グループガバナンス運用規程」において、グループ会社の危機情報の把握に努め、「危機管理指針」に準拠して、グループ会社の危機管理を行わなければならない旨を定めております。
鉄道事業におきましては、南海電気鉄道株式会社において、輸送の安全を確保するために、「安全管理規程」を制定し、「安全推進委員会」を設置するとともに、当社取締役会は、鉄道事業の安全確保に向けた取組みについて、適宜報告を受ける体制を整えております。今後、なお一層、安全管理マネジメントの推進に努めてまいります。
ITインシデントに対しましては、当社及びグループ会社においてこれらが生じた際の迅速かつ適切な対応を目的に、「情報セキュリティ委員会」の配下にインシデント対応組織(「CSIRT」)を整備し、平時からの訓練等によるセキュリティ意識の向上に取り組んでまいります。
このほか、当社各部門の所管業務及びグループ会社の事業運営に付随するリスクの管理については、対応部門又は対応会社において必要に応じ、研修や規程・マニュアルの整備等を行っております。
(エ)当社及び当社子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、業務活動の組織的かつ効率的な運営を実現するために、社内規則により、業務組織及び事務分掌並びに各職位に配置された者の責任・権限・義務等が明確に定められております。
また、監査等委員会設置会社を採用し、重要な業務執行の決定を代表取締役に委任するとともに、執行役員制度を導入し、執行役員を業務執行の責任者と位置づけ、業務執行機能と監督機能を明確に分化することにより、業務執行の機動性向上をはかっております。取締役会の設定する経営の基本方針に基づき、重要な業務執行について審議するために、会長、社長及び執行部門の長を構成員とする経営トップ会議を週1回開催するなど、業務執行の全般的統制と経営判断の適正化に努めております。
グループ会社の取締役の職務の執行にあたっては、「グループガバナンス運用規程」に基づき、経営の機動性及び自律性を尊重しつつ、NANKAIグループ全体の健全な経営の実現に向け、当社が必要に応じて統制・支援を行う体制としております。また、財務報告の信頼性確保と業務の効率化を目的として、経理業務のシェアードサービスを導入しております。
このほか、経営の効率性向上の観点から、業務運営の状況を的確に把握し、その改善を促進していくために、当社内部監査部門による内部監査(グループ会社監査を含む。)を計画的に実施し、その結果については取締役会及び監査等委員会に対して報告する体制を整えております。
(オ)当社子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
「グループガバナンス運用規程」に基づき、当社及びグループ会社間の意思疎通の連携を密にし、重要な設備投資案件をはじめ一定の経営上の重要な事項はあらかじめ当社の承認を必要としているほか、必要に応じて適宜報告を求めるものとしております。
(カ)その他企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社役職員をグループ会社の役員又は幹部職員として派遣し、企業集団としての一体的経営及び効果的な統制に努めるとともに、準常勤監査役の配置やグループ会社監査役連絡会を通じて、グループ各社の監査役の機能強化と情報の共有化をはかっております。また、「NANKAIグループ情報セキュリティ管理基準」を制定し、グループ会社における情報セキュリティの適切な運用をはかるほか、グループ会社に対する融資の実行にあたっては、当社審査委員会による厳格な審査手続を設けるなど、グループ全体としての業務の適正をはかっております。
(キ)当社の監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
当社は、監査等委員会に関する事務を分掌する専任の組織として、監査等委員会事務局を設置しております。監査等委員会事務局は、「社則」により、社長その他の執行役員による指揮命令系統からは明確に分離され、その所属員は監査等委員の指揮命令に服すとともに、その異動及び評価については、常勤の監査等委員の同意を得ることとしております。
社長その他の執行役員及び使用人は、常勤の監査等委員に対し経営トップ会議その他重要な会議への出席を求め、これらの会議において、当社及びグループ経営上重要な業務の執行状況、営業成績及び財産の状況等を報告するほか、決裁後の稟議書及び内部監査報告書等重要な情報等を提供する体制を整えております。また、監査等委員会又は常勤の監査等委員の求めに応じ、個別の経営課題に関する意見交換を行うこととしております。
「企業倫理ホットライン制度」の運用にあたっては、「企業倫理ホットライン制度規程」において、全ての役職員は情報提供者に対して不利益・不当な扱いや報復・差別的行為をしてはならない旨を定めているほか、その運用状況について、定期的に常勤の監査等委員及び取締役会に対して報告する体制を整えております。
当社は、監査等委員会の監査計画等に基づき、通常の監査費用について予算化する一方、監査等委員がその職務の執行のために弁護士、公認会計士その他社外の専門家に対して意見を求めた場合等、予算外で特別に生じた費用を請求したときは、当該請求に係る費用が監査等委員会の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、不合理に支出を留保しないものとします。
イ、責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び定款第26条の規定により、取締役 常陰 均、同 肥塚見春、同 望月愛子及び同 堀 直樹並びに監査等委員である取締役 國部 毅、同 三木章平、同 田中崇公及び同 林 理恵との間で、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令の定める額としております。
ウ、役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、被保険者の範囲は退任者を含む当社のすべての取締役及び執行役員としております。当該保険契約では、その職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害が補填されることとなり、被保険者のすべての保険料を当社が全額負担しております。
エ、取締役の定数
取締役は15名以内とし、取締役のうち、監査等委員である取締役は6名以内とする旨を定款に定めております。
オ、取締役の選任の決議要件
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらないものとする旨を、それぞれ定款に定めております。
カ、株主総会決議事項のうち、取締役会で決議することができる事項
(ア)自己の株式の取得
経済情勢の変化に対応して、機動的な自己の株式の取得を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。
(イ)中間配当に関する事項
当社は、株主への利益還元の機会を充実させるため、会社法第454条第5項に基づき、取締役会の決議により毎年9月30日を基準日として、中間配当をすることができる旨を定款に定めております。
キ、株主総会の特別決議要件
会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することで、特別決議をより確実に行うことを目的とするものであります。
ク、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当事業年度末日現在の「会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」は、次のとおりであります。
(ア)基本方針の内容
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
特に、当社が企業価値を確保・向上させるためには、沿線住民を核とする顧客及び地域社会との良好な信頼関係を維持・強化していくことが必要であり、また、公共交通を担うグループとしての最大の使命である安全輸送を確保することが何よりも重要であります。当社株式の大量買付を行う者が、当社グループの財務及び事業の内容を理解するのはもちろんのこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解したうえで、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、金融商品取引法、会社法その他関係法令に従い、適切な措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
(イ)基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要
a.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループでは、「南海が描く“2050年の企業像”」の実現と「南海グループ経営ビジョン2027」の達成に向け、現在、「NANKAIグループ中期経営計画 2025-2027」に基づき、各施策を着実に推進しております。
この中期経営計画におきましては、上記「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、不動産事業と公共交通事業という2つのコア事業に対し、集中的な投資を果敢に実行することにより、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をめざしてまいります。
b.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対して、株主の皆さまや取締役会が大量買付の内容等について検討するために必要な情報の提供を求めます。取締役会は、当該情報等に基づき、必要に応じて買収者と協議・交渉を行い、取締役会の意見を株主の皆さまに提示いたします。そのうえで、株主の皆さまが適切に判断するための十分な時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令に従い、適切な措置を講じてまいります。
(ウ)上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記(イ)のaに記載の取組みは、いずれも当社の企業価値及び株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定したものであり、まさに基本方針の実現に資するものであります。
また、上記(イ)のbに記載の取組みは、当社株式の大量買付が行われる場合に、株主の皆さまが適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大量買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社の企業価値及び株主共同の利益に反する買収を抑止し、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。
したがって、これらの取組みや各施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
ケ、取締役会、指名委員会及び報酬委員会の活動状況
(ア)取締役会の活動状況
当事業年度においては、取締役会を12回開催しており、個々の取締役の出席状況は次のとおりであります。
| 役職名 | 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 代表取締役 | 遠北 光彦 | 12回 | 12回 |
| 代表取締役 | 岡嶋 信行 | 12回 | 12回 |
| 代表取締役 | 芦辺 直人 | 12回 | 12回 |
| 取締役 | 梶谷 知志 | 12回 | 12回 |
| 取締役 | 大塚 貴裕 | 12回 | 12回 |
| 取締役 | 常陰 均 | 12回 | 12回 |
| 取締役 | 肥塚 見春 | 12回 | 12回 |
| 取締役 | 望月 愛子 | 12回 | 12回 |
| 取締役 | 堀 直樹 | 12回 | 12回 |
| 取締役 監査等委員(常勤) | 浦井 啓至 | 12回 | 12回 |
| 取締役 監査等委員(常勤) | 泰田 崇義 | 12回 | 12回 |
| 取締役 監査等委員 | 國部 毅 | 12回 | 11回 |
| 取締役 監査等委員 | 三木 章平 | 12回 | 12回 |
| 取締役 監査等委員 | 井越登茂子 | 2回 | 2回 |
| 取締役 監査等委員 | 田中 崇公 | 12回 | 12回 |
| 取締役 監査等委員 | 林 理恵 | 10回 | 10回 |
(注)1.取締役監査等委員 井越登茂子の出席状況は、取締役在任時(2025年6月18日開催の第108期定時株主総会終結の時まで)に開催された取締役会のみを対象としております。
2.取締役監査等委員 林 理恵の出席状況は、2025年6月18日の取締役就任以降に開催された取締役会のみを対象としております。
当事業年度の取締役会においては、「NANKAIグループ中期経営計画 2025-2027」(初年度)について、各戦略の進捗管理に重点をおいた四半期ごとの進捗レビューを実施しました。また、「事業ポートフォリオ」、「人的資本経営」及び「資本コストや株価を意識した経営」の各テーマを議論すべき重点議題として設定し審議を行うとともに、鉄道事業の分社化に伴う新しいグループガバナンスの仕組み及び体制の構築並びに分社後における鉄道事業会社の経営体制等の審議を行いました。
(イ)指名委員会の活動状況
当事業年度においては、指名委員会を2回(2025年12月・2026年2月)開催しており、個々の委員の出席状況は、次のとおりであります。
| 区分 | 氏名 | 開催回数 | 出席回数 | |
| 委員長 | 社外取締役 | 國部 毅 | 2回 | 2回 |
| 委員 | 社外取締役 | 常陰 均 | 2回 | 2回 |
| 委員 | 社外取締役 | 肥塚 見春 | 2回 | 2回 |
| 委員 | 社外取締役 | 堀 直樹 | 2回 | 2回 |
| 委員 | 代表取締役 | 遠北 光彦 | 2回 | 2回 |
当事業年度の指名委員会においては、CEOの後継者計画(「経営人財育成プログラム」及び「CEOの指名プロセス」)に関する審議を行ったほか、第109期定時株主総会に付議する取締役(監査等委員である取締役を除く。)候補者の指名並びに2026年度の役付執行役員の指名及びその業務分担を中心に、分社後の鉄道事業会社を含む2026年度の役員の体制について、取締役会の決定に先立ち、審議を行いました。
(ウ)報酬委員会の活動状況
当事業年度においては、報酬委員会を1回(2025年4月)開催しており、個々の委員の出席状況は、次のとおりであります。
| 区分 | 氏名 | 開催回数 | 出席回数 | |
| 委員長 | 社外取締役 | 常陰 均 | 1回 | 1回 |
| 委員 | 社外取締役 | 望月 愛子 | 1回 | 1回 |
| 委員 | 社外取締役 | 堀 直樹 | 1回 | 1回 |
| 委員 | 社外取締役 | 三木 章平 | 1回 | 1回 |
| 委員 | 代表取締役 | 遠北 光彦 | 1回 | 1回 |
| 委員 | 代表取締役 | 岡嶋 信行 | 1回 | 1回 |
当事業年度の報酬委員会においては、前事業年度に係る賞与の支給について、代表取締役会長兼CEOによる決定に先立ち、審議を行いました。
コーポレート・ガバナンス体制及び内部統制体制の概略
