有価証券報告書-第160期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 15:31
【資料】
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【項目】
138項目
(4)指標及び目標
a.モビリティ改革
これまで当社では、新型車両導入による省エネルギー化や、再生可能エネルギー由来のCO2フリー電気の活用など、鉄道事業における脱炭素化を進めてまいりました。今後もこれらの取り組みを継続するとともに、鉄道沿線にまでその範囲を広げていくことで、鉄道を「交通インフラ」から「脱炭素インフラ」へと転換し、沿線の魅力向上や暮らしやすさを高めてまいります。
具体的な取り組みとして「清水静岡レイルグリッド」構想は、鉄道沿線で発電された再生可能エネルギーを、当社が所有する鉄道軌道上の鉄道架線を活用して送電、沿線施設への配電、自社施設での利用により再生可能エネルギーの導入を拡大するものであります。地域における脱炭素の実現や沿線の防災レジリエンス等の価値向上を目指し、実現可能性の検証に取り組んでまいります。
b.環境
当社グループでは、公共交通は環境負荷軽減に資することの地域社会への訴求策として、2023年11月に「COOL CHOICE 2023 in しずおか ~みんなではじめる、エコな選択~」を昨年度に引き続き開催いたしました。このイベントでは、静岡市内の小学生に静鉄電車・静鉄バスの1日フリー乗車券を配布するなど、様々な環境啓発イベントを実施することで、地域の皆様の環境への理解を深め、具体的な行動変容を促すことを提案いたしました。
また、スーパーマーケット事業を営む静鉄ストアにおいては、CO2排出量や食品ロスの削減目標を定め、地域と連携した食育推進・環境保全の活動を行っております。2023年2月には「エコアクション21オブザイヤー2022」ソーシャル部門において金賞(環境大臣賞)を受賞しました。
c.人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標
当社では、多様な人財が公平な機会のもとで互いに尊重し合い、個の能力を最大限に発揮できるよう「DE&I」推進に取り組んでおります。「ジェンダーギャップ解消」を主要テーマとし、経営層・管理職向けのマネジメント研修を実施したほか、女性の積極的なキャリア開発に取り組み、当社の女性管理職比率は2022年度の6.6%から2023年度には12.7%まで上昇しております。
また、2021年から若手社員が中心となり、働きやすい職場を目指す「みんなの100日プロジェクト」が始動したしました。会社がこれを支援することで、働きやすい環境づくりが促進されました。2024年4月には「育児両立支援制度」を拡充するなど、従業員の多様な働き方を支援する体制を整えております。当社の男性育休取得率は、2021年度の0%から2022年度では55.6%に、2023年度には88.9%まで上昇するなど、大きな成果が出ております。
このように当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループにおいては、多様な事業セグメントがあることや会社規模の違いから、統一した指標データを用いた目標の設定と記載が困難であります。
なお、提出会社、連結子会社及び連結会社における管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び男女の賃金の差異の実績については、「第1企業の状況 5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。