有価証券報告書-第38期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/18 16:03
【資料】
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【項目】
213項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、究極の安全によるお客さまからの信頼の向上及びすべての人の心豊かな生活の実現に向けた経営課題に対して、透明、公正及び迅速果断な意思決定を行っていくとともに、株主の皆さま、お客さま、地域社会、取引先、債権者の皆さま及び当社グループで働く社員等をはじめとするステークホルダーとの適切な協働に努め、事業の持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上をめざします。
なお、当社は、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び具体的な取組みを示すものとして、取締役会決議により「東日本旅客鉄道株式会社コーポレートガバナンス・ガイドライン」を定め、当社ウェブサイト(「コーポレート・ガバナンス」https://www.jreast.co.jp/company/governance/)に掲出しています。
② 企業統治の体制の概要等
a 現状のコーポレート・ガバナンス体制を採用している理由
当社は、重要な業務執行の決定権限について、特に重要な事項を除き、取締役会から業務執行取締役へ委任し、意思決定・業務執行を迅速化するとともに、取締役会の監督機能の強化等によりコーポレート・ガバナンスを充実させ、さらなる企業価値向上を図るため、会社法上の機関設計として監査等委員会設置会社を選択しています。
b 会社の機関の基本説明
当社の取締役会は、有価証券報告書提出日(2025年6月18日)現在、社外取締役8名を含む16名で構成され、原則として毎月1回開催し、法定の事項その他当社グループ全体に係る経営の基本方針や戦略、グループ経営上重要な事項についての審議を行います。重要な業務執行の決定権限については、特に重要な事項を除き、取締役会から業務執行取締役へ委任していますが、委任した事項等について報告を受け、業務執行の監督を行います。その構成員については、「 (2) 役員の状況」に記載のとおりです。
また、取締役会の構成及び各取締役が有する主なスキル等については、当社ウェブサイトに掲載しています。
https://www.jreast.co.jp/company/officer/skillmatrix.pdf
2024年度の取締役会における主な議題は以下のとおりです。
[経営戦略]
・JR東日本グループ経営戦略
・中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」の策定
・Suicaの中長期成長ビジョン
[その他重要な業務執行]
・JR東日本グループレポート(統合報告書)発行
・仕事と育児・介護の両立、柔軟な働き方等のさらなる推進
・旅客運賃の上限認可額の変更申請
・「TAKANAWA GATEWAY CITY」プロジェクトの進捗及び今後の取組み
[決算・財務]
・各四半期決算等
[ガバナンス・リスクマネジメント]
・JR東日本グループにおける内部統制・リスクマネジメントの状況
・コンプライアンスの取組み状況等
・「代表取締役社長の後継者計画」の取組み状況
・鉄道車両の輪軸組立作業に関する点検結果を踏まえた再発防止の取組み等
[ステークホルダーとの対話]
・資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
なお、当事業年度において当社は取締役会を17回開催しており、個々の取締役の出席状況は次のとおりです。
氏名取締役会出席状況
深 澤 祐 二全17回中17回
喜 㔟 陽 一全17回中17回
伊 勢 勝 巳全17回中17回
渡 利 千 春全17回中17回
伊 藤 敦 子全17回中17回
鈴 木 均全4回中4回
中 川 晴 美全13回中13回
内 田 英 志全13回中13回
伊 藤 元 重全4回中3回
天 野 玲 子全4回中4回
河 本 宏 子全17回中16回
岩 本 敏 男全17回中17回
野 田 由美子全13回中13回
大 橋 弘全13回中13回
樹 下 尚全17回中17回
小 縣 方 樹全17回中17回
森 公 高全17回中17回
小 池 裕全17回中17回
天 谷 知 子全13回中13回

(注) 取締役により全回数が異なるのは、就任時期及び退任時期の違いによるものです。
取締役(監査等委員である取締役を除く。)の選解任議案及び代表取締役社長の選解任の決議にあたっては、客観性、適時性及び透明性を確保する観点から、事前に独立社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)とその他の取締役(監査等委員である取締役を除く。)で構成する人事諮問委員会に諮ることとしています。また、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬の決定にあたっては、手続きの透明性及び公正性を確保する観点から、事前に独立社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)とその他の取締役(監査等委員である取締役を除く。)で構成する報酬諮問委員会に諮ることとしています。両委員会の委員は、次のとおりです。
社外取締役 河本宏子、社外取締役 岩本敏男、社外取締役 野田由美子、社外取締役 大橋 弘
代表取締役社長 喜㔟陽一、常務取締役 中川晴美
なお、当事業年度においては、人事諮問委員会を6回、報酬諮問委員会を2回開催し、人事諮問委員会5回、報酬諮問委員会1回については全委員が出席していますが、人事諮問委員会及び報酬諮問委員会1回については、審議の対象となる中川晴美を除く5名が出席しています。
このほか、取締役会の定めるところにより、取締役7名及び常務執行役員10名で構成されるグループ経営会議を置き、原則として毎週1回開催し、取締役会の決議事項及びその他のグループ経営上の重要事項について審議・報告を行います。また、当社グループ全体の発展を期するため、取締役7名、常務執行役員10名及び執行役員等4名で構成されるグループ戦略策定委員会を置き、必要に応じて開催し、グループの事業戦略の策定・推進等に係る事項について審議を行います。
当社の監査等委員会は、原則として毎月1回開催します。有価証券報告書提出日(2025年6月18日)現在、常勤2名と非常勤3名の計5名(うち4名は社外)の監査等委員である取締役で構成され、常勤監査等委員である取締役のうち、社外の監査等委員である取締役は1名です。また、監査等委員である取締役は、監査等委員会が定めた方針に従い、取締役会、グループ経営会議等への出席や業務、財産の状況の調査等を通じ、取締役の職務執行の監査等を行います。
c コーポレート・ガバナンス概念図
(2025年6月18日現在)

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※ 当社は2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取 締役を除く。)11名選任の件」及び「監査等委員である取締役4名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役会は16名(うち8名は社外)となり、監査等委員会は5名(うち4名は社外)となります。
d 内部統制システムの整備の状況
当社は、いわゆる内部統制について、グループ理念及びグループ経営ビジョンを適正かつ効率的に実現するための様々な取組みと位置づけています。コンプライアンス、安全・安心の確保、財政上の損失の防止、財務諸表の健全性の確保などに加え、新たな事業分野への展開などの観点も踏まえたリスクマネジメントに取り組み、グループを発展させ、その価値を高めることをめざしています。
また、リスクマネジメントについては、リスク(※)を損失回避等のマイナス要素を減らす観点から捉えるだけでなく、リスクテイクも含め、グループの価値を積極的に向上させる観点を含めて幅広く取り組んでいます。
これを踏まえ、以下のように会社法に基づく業務の適正を確保するための体制を構築しています。
(※)コンプライアンス、安全確保、自然災害等のオペレーションに係るものだけでなく、マーケットの変化や競合他社の動向及び国内外の社会・経済状況等に係るものや、新規事業に関する経営判断に係るものなども幅広く含みます。
(a) JR東日本グループにおける取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・ 法令遵守及び企業倫理について、当社と当社の連結子会社(以下、「グループ会社」という。)で構成されるJR東日本グループの企業行動指針である「法令遵守及び企業倫理に関する指針」を策定し、具体的な行動のあり方を示すハンドブックを当社及びグループ会社の役員及び社員に配付するなど、指針に沿った企業活動の実践を図ります。
・ 当社の総務・法務戦略部は、全社横断的にコンプライアンスに係る業務を統括するとともに、JR東日本グループにおけるコンプライアンスの確保に向けてグループ会社の総務・法務部門と連携します。
・ JR東日本グループとしてのコンプライアンスに関する相談窓口を当社内及び外部に設置し、公益通報やコンプライアンス上問題のある事象についての報告を受け付けます。その際、利用者及び通報内容等に関する秘密を守り、当該通報を理由とした不利益取扱いを禁止しています。
・ 当社は、適法で効率的な業務執行確保のための内部監査体制を整えています。また、JR東日本グループにおける業務の適正を確保するため、当社からグループ会社に役員を派遣するなど経営に関与するとともに、当社マネジメント監査部がグループ会社監査を定期的に実施します。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・ 当社は、法令及び社内規程等に従い、取締役の職務執行に係る文書を適切に保存及び管理します。取締役は、必要に応じて常時これらの文書を閲覧できます。
(c) JR東日本グループにおける損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・ 当社は、リスクマネジメントの一環として、損失の危険の管理に関する体制を構築しています。
・ 当社では、危機管理責任部署及び危機管理に関する規程を定め、問題が発生した際には、経営トップが関与しながら、迅速に初動体制を構築し情報の収集及び迅速な対応等がとれるよう危機管理体制を構築しています。また、グループ会社に対して、同様の危機管理体制を構築し、問題が発生した際には必要に応じて当社に報告するよう指導しています。
・ 当社は、鉄道の運行に関し、事故・災害等の発生に備え、迅速かつ適切な対応ができる体制並びに輸送の安全性及び安定性を向上させるための体制を整備しています。
・ 当社の取締役会は、リスクマネジメントの実効性を確保するため、定期的にその取組み状況及び今後の方針についてモニタリングを行います。
(d) JR東日本グループにおける取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制及びグループ会社から当社への職務の執行の報告に関する体制
・ 当社は、会社の効率的な事業運営を確保するため、社内規程により、各部署の権限、役割を定め、権限分配しています。
・ 当社及びグループ会社は、グループ経営ビジョンの浸透を図るとともに、その達成に向けて部門や施策ごとに具体的な計画を定め、その進捗状況については定期的にトレース等を実施するなど、施策を効率的に展開する仕組みを確保しています。また、グループ会社は、営業成績、財務状況その他の重要な情報を当社へ定期的に報告しています。
(e) 監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項
・ 当社は、監査等委員会の職務を補助する専任スタッフを監査等委員会室に配置し、監査等の実効性を高め、監査等委員会の職務が円滑に執行できる体制をとっています。
(f) 監査等委員会の職務を補助すべき使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・ 当社監査等委員会室スタッフは、監査等委員会の職務に関して、取締役(監査等委員である取締役を除く。)・他の使用人等の指揮命令を受けません。
(g) JR東日本グループにおける当社監査等委員会への報告等に関する体制
・ 当社は、取締役会規則に基づいた決議事項の付議基準を定め、適切に取締役会に付議しているほか、当社監査等委員会は、取締役会決議事項以外の重要な事項についても、取締役会及びグループ経営会議等の会議への出席、取締役(監査等委員である取締役を除く。)・使用人等からの聴取及び取締役の職務執行に係る文書により、その内容を確認することができます。
・ 当社監査等委員会とグループ会社監査役の間で定例の連絡会を実施し、監査に関する情報の交換を行います。
・ 当社は、JR東日本グループにおける公益通報やコンプライアンス上問題のある事象、当社マネジメント監査部によるグループ会社監査の結果について、当社監査等委員会に定期的に報告します。
・ 当社は、監査等委員会へ報告を行った者に対し、当該報告を理由とした不利益取扱いを禁止しています。
(h) 監査等委員である取締役の職務の執行について生ずる費用等の処理に係る方針に関する事項
・ 当社の監査等委員である取締役がその職務の執行について、当社に対し会社法第399条の2第4項に基づく費用の前払い等を請求したときは、当該請求に係る費用又は債務が当該の監査等委員である取締役の職務執行に必要でないことを当社が証明した場合を除き、当社はその費用を負担します。
(i) その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・ 当社監査等委員会は、代表取締役社長及び会計監査人と、それぞれ定期的に意見交換会を開催しています。
e 財務報告に係る内部統制の基本方針
当社の財務報告に係る内部統制の基本方針は、次のとおりです。
(a) 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要な体制を整備し、運用する。
(b) 前項に定める体制の整備及び運用の状況について、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に従って、事業年度ごとにこれを評価する。
f リスクマネジメントの状況
当社のリスクマネジメントの状況は第2「3 事業等のリスク」に記載のとおりであり、特に次のとおり取り組んでいます。
(a) 当社グループでは、各事業に共通・特有のリスクの回避・低減に取り組んでいます。具体的には、毎年、事業全体のリスクを外部の知見や社内の意見等をもとに洗い出し、発生頻度及び影響度を踏まえた分析・評価を行ったうえで重要なリスクを定め、その回避・低減策を検討・実施しています。このように、PDCAサイクルを回してリスクの見直し等を図り、取締役会でリスクの回避・低減に向けた取組みの達成度・進捗をモニタリングするとともに、今後の方針について検討を行い、リスクマネジメントの実効性を確保しています。
(b) 当社グループでは、収益力の向上や構造改革に取り組むためには、リスクを損失回避等のマイナス要素を減らす観点から捉えるだけでなく、リスクテイクも含め、グループの価値を積極的に向上させる観点を含めた幅広いリスクマネジメントが重要であると考えています。そのため、安定的で適正な業務の確保に加え、当社グループ社員の成長に向けた果敢なチャレンジを支援・促進しています。
(c) 当社は、危機管理に関する基本的事項について危機管理本部規程に定めています。危機が発生した場合は、同規程に基づき、危機管理本部において経営トップが初期から関与し、トップダウンで関係部署の役割を指定するなど、初動体制を確立しています。また、当社はグループ会社に対し、危機管理に対応する組織の設置や危機事案発生時の速やかな報告について指導するなど、当社グループとしての危機管理体制を構築しています。
(d) 当社グループは、安全を経営のトッププライオリティに位置づけており、2023年11月に策定した「グループ安全計画2028」のもと、「本質をふまえ、想定外も想像して安全を先取る」をテーマに、リスクの先取りにより「究極の安全」を追求しております。具体的には、鉄道の運行に関し、事故・災害等の対応にも備えて、昼夜を問わず、迅速かつ適切に対応できる体制を整えております。あわせて、輸送の安全性及び安定性を向上させるため、社内に設置した専門の各委員会において議論を行い、重大な事故・事象の「再発防止」及び「未然防止」に努めております。また、安全はグループ全体の共通の課題であることから、「『仕事の本質』の理解を深めるよう~リスクへの気付きを増やし、グループ一体で安全を先取る~」をテーマにした安全シンポジウムを開催する等、生活ソリューションも含めたグループ全体の安全レベルの向上に努めております。
g 責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項の規定により、業務執行取締役等でない取締役との間に、会社法第423条第1項の責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく責任の限度額は、法令が規定する額としています。
h 役員等賠償責任保険契約の内容の概要等
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約の被保険者の範囲は当社の取締役、執行役員等であり、保険期間中に新たに選任された者を含みます。当該保険契約は、第三者訴訟、株主代表訴訟により、被保険者が負担することとなった争訟費用及び損害賠償金を填補するものであり、保険料は当社が全額負担のうえ、1年毎に契約更新しています。なお、当該保険契約では、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置として、当社が被保険者に対して損害賠償責任を追及する場合は保険契約の免責事項としています。
③ 取締役の定数
当社は、20名以内の取締役を置く(うち、監査等委員である取締役は5名以内とする)旨を定款に定めています。
④ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議につきましては、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別し、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めています。また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑤ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項
a 自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めています。これは今後の経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためであります。
b 中間配当
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対して会社法第454条第5項の規定による中間配当を行える旨を定款に定めています。これは株主への利益還元を機動的に行うためであります。
⑥ 株主総会の特別決議事項
当社は、会社法第309条第2項の定めによる決議につきましては、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。これは株主総会を円滑に運営するためであります。
⑦ その他
a 情報開示
情報開示につきましては、広報活動やIR活動を通じて積極的に取り組んでおり、ホームページ等を活用した開示内容の充実や重要な企業情報のタイムリーディスクロージャーなどに努めています。

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