有価証券報告書-第142期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、公共性の極めて高いバス事業を中核としており、地域に密着した企業としての役割を認識したうえで企業価値の増大と社会的責任を果たすことを経営における基本方針としております。したがって、短期的な営利を追求するのではなく、当社が中長期的に存続するために必要な「経済性」と「公共性」双方のバランスの取れた経営こそが当社に課せられた最重要課題であると認識しております。この認識のもと、当社は監査役会設置会社として株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人等の法律上の機関をはじめとした様々なガバナンスの仕組みを整備し実践することで、多様な利害関係者に対して効率性と健全性の高い経営を目指しております。また、適時かつ的確な企業情報の開示に努め、企業活動に対する透明性の確保、コンプライアンスの周知徹底、監視・チェック機能の強化及びリスク管理の徹底に努めております。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社として、取締役会が経営戦略等重要な意思決定のほか、取締役の職務の執行について監督をし、監査役が取締役の職務の執行の監査を行っております。加えて、取締役の監督機能のさらなる強化のため、2021年4月27日に指名・報酬委員会を設置いたしました。また、これらのほか、臨時の取締役会、常勤役員会、部門長会議を開催し、代表取締役をはじめとする取締役及び幹部の業務の執行状況の監視や迅速な意思決定を行っております。さらに、グループ全体の課題解決と継続的な資質向上を目的に当社グループの役職員が出席する組織として「安全管理委員会」「サステナビリティ推進会議」「コンプライアンス推進会議」を設置しております。
イ.取締役会
取締役会は4名の社外取締役を含む10名の取締役で構成(構成員については、(2)役員の状況に記載の通り)され、社外取締役は運輸業界に精通した経営者や会計・経営学に精通した大学教授、女性経営者等の視点から当社の経営に対して客観的な立場に立った助言をし、また、執行の監督を行っております。取締役会は原則毎月1回以上開催し、議長は社長が務めております。
ロ.指名・報酬委員会
指名・報酬委員会は取締役、監査役の指名・報酬に係る評価・決定プロセスの透明性及び客観性を担保し、取締役の監督機能を強化するために設置しております。同委員会は3名以上の当社役員で構成され、うち過半数を独立社外取締役(独立性が高いと判断される者を優先する)が占めること及びその委員長は独立社外取締役が務めることとしています。現在、4名の独立社外取締役(殿村美樹、藤岡資正、上門一裕、久須勇介)と代表取締役1名(長尾真)の5名で構成し、委員長を殿村美樹が務めております。
ハ.常勤役員会
常勤役員会は毎月開催され、業務執行取締役6名(構成員については、(2)役員の状況に記載の長尾真、丸山明則、三谷康生、梅谷榮一、井村在宏、三木公仁)と常勤監査役1名(小林健一)が取締役会から委譲された案件の決議等に関する審議を行います。また、サステナビリティ推進会議及びコンプライアンス推進会議も必要に応じて開催いたします。サステナビリティ推進会議では、事業部組織と連携し、マテリアリティの特定、対応方針や目標の決定、中期経営計画の進捗管理を行い、審議結果を取締役会に報告しております。コンプライアンス推進会議では、コンプライアンスに関するリスクマネジメントを行うべく、リスクの特定、対策立案、運用、見直しのマネジメントサイクルを回し、必要に応じて取締役会に報告いたします。
ニ.部門長会議
部門長会議は毎月1回開催し、業務執行取締役6名、常勤監査役1名、当社各部長及び主要子会社の社長が出席し、情報の共有と業務の執行状況の監視・監督を行っております。
ホ.監査役会
監査役会は3名の社外監査役を含む4名の監査役で構成(構成員については、(2)役員の状況に記載の小林健一、澤田恒、岩﨑和文、中尾一彦)され、原則取締役会に合わせて開催し、公正かつ客観的な立場から取締役の職務執行を監督し、取締役会の運営、決議の妥当性、適正性を監査しております。
へ.安全管理委員会
安全管理委員会では、国土交通省の定める運輸安全マネジメント制度に則り、当社グループの主要事業である運送事業における輸送の安全性の確保を目的として設置し、運輸安全マネジメント目標達成のため、定期的な会議の開催と監査によりPDCAを回しています。本委員会は委員長を常務取締役梅谷榮一が務め、委員は当社バス事業部管理職及び輸送関連事業を行う子会社幹部が務めています。
当社のコーポレート・ガバナンスの体制の概要は次の通りであります。

※常勤役員会内にてサステナビリティ推進会議及びコンプライアンス推進会議を開催いたします。
③企業統治に関するその他の事項
内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
イ.基本方針
当社グループは、企業理念である「地域共栄 未来創成」に則り、顧客、株主及び地域住民等広範な利害関係者の信頼感、並びに企業グループの価値を向上させるため、業務の有効性及び効率性の確保、財務報告の信頼性の確保、事業活動に係わる法令等の順守、資産の保全に努めます。
ロ.体制の整備状況
(ⅰ)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・当社は「取締役会規則」「稟議規程」等に基づき、取締役の業務執行に係る事項を、取締役会又は稟議手続をもって、その重要性の度合いに応じて決議又は報告し、記録を残しております。
・取締役会議事録、稟議書、決算に関する計算書類、重要な契約書等取締役の職務の執行に係る重要書類については、各法令で定める期間保管するものとし、監査役会等からの閲覧の要請に備えるものとしております。
(ⅱ)当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・当社を取り巻くリスクを特定し対処するため、「リスク管理規程」、「事業継続計画書」、「危機管理マニュアル」及び「災害対応マニュアル」を策定し、事業リスクの認識と事故の未然防止、地震等の緊急事態の対応(クライシスマネジメント)を定めております。また、各部門は所管業務に関する規程類の整備、教育の実施、リスクの洗い出し、継続的な改善活動を通じてリスク管理に取り組むこととしております。
・交通事業者として最も優先すべき安全対策については、安全管理委員会を設置し、運輸安全マネジメントシステムの実行により、安全と安心の確保に努めることとしております。
・財務報告に係るリスク管理に関しては、企業会計審議会より示された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」に準拠して、財務報告の信頼性を確保することとしております。
(ⅲ)当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・取締役は、取締役会の定期開催や毎月の常勤役員会及び部門長会議によって、重要案件の決定及び取締役の職務執行状況の報告を行うこととしております。
・取締役の職務分掌を明確にするため、会社を代表する取締役のほか、役付取締役、総括取締役、担当取締役、使用人兼務取締役などを定めることを可能としております。加えて、牽制機能を確保するため、独立性の高い複数名の社外取締役が取締役会での職務執行の決定に携わることとしております。
(ⅳ)当社の取締役並びに使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・当社は、「企業行動憲章」「行動規範」を制定し、法令順守、社内規程順守及び企業倫理に則って行動するための指針を明確にしております。
・当社は、「組織規程」等により責任と権限の明確化を図っており、重要な業務執行の場面において、必要に応じて監査役に指導を仰ぐこととしております。
・常勤監査役は、取締役会への出席のほか、常勤役員会、部門長会議等への出席を通じて、コンプライアンスの観点から必要な助言を行っております。
・当社は、常勤役員で構成するサステナビリティ推進会議及びコンプライアンス推進会議を設置し、サステナビリティ及びコンプライアンスに関する取り組みを推進することとしております。
・当社は、安全管理委員会の活動を通じて安全運行に対する監視機能を高めることとしております。
・当社は、公益通報者保護法に基づき「内部公益通報に関する規程」を策定し、社内外に通報相談窓口を設置し、取引先からの通報も受け付けることで法令違反等の未然防止とコンプライアンス体制の充実を図ることとしております。
・社会の秩序や健全な事業活動を脅かす反社会的勢力に対しては、毅然とした態度で対応する旨を「行動規範」「反社会的勢力対策規程」「反社会的勢力対応細則」「危機管理マニュアル」に定めております。
(ⅴ)当社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
a.当社の子会社の取締役、執行役、業務を執行する社員、会社法第598条第1項の職務を行うべき者その他これらの者に相当する者(下記c及びdにおいて「取締役等」という。)の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社グループにおけるガバナンス強化策の一環として、当社は「関係会社管理規程」を定め、子会社経営報告会などにおける親会社役付役員と子会社幹部との意見交換会を通じて、子会社の事業計画や設備投資計画などの重要案件の親会社への報告を義務付けるとともに、新規事業や多額の投資案件については当社常勤役員会において事前審査も行うこととしております。併せて、重要案件の業務執行状況についての報告も義務付けております。
b.当社の子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
グループの事業運営上必要な子会社にあっては安全管理委員会に参加させ、適正に業務を行うための体制を整えております。また、コンプライアンス推進会議において、グループ全社の不正の発生防止に向けた活動に取り組んでおりますが、より実効性を高めるために内部監査体制を整備し、課題の把握及び対応策の検討に向けた取り組みを継続的に実施しております。また、必要に応じて階層別のグループ会議を開催し、グループ経営の適正化と情報の共有を図るとともに、当社及び子会社において潜在するリスクの認識と顕在化した場合の情報伝達ルールについても定めております。
c.当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、3事業年度ごとにグループ全体の中期経営計画を策定し、また、親会社役職員は子会社役員を兼務し、グループ全体最適の観点から職務の執行状況の監視、助言を行うこととしております。加えて、グループ全体の資金調達の効率化を図るため、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。
d.当社の子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社の監査役又は管理職を子会社の監査役に選任することで、網羅的な監査役監査を行い、法令順守や環境保護、業務の適正化等を図っております。また、当社の監査役と子会社の監査役との連絡会を定期的に開催し、情報を共有することとしております。さらに、グループ全社員に適用する「企業行動憲章」「行動規範」「コンプライアンス規程」を策定するとともに、当社総務課又は外部の弁護士に対し直接、公益通報を行うことができるようにするなど、グループ全体で法令違反等の未然防止とコンプライアンス体制の充実を図ることとしております。
(ⅵ)当社の監査役の職務を補助すべき使用人の取締役からの独立性及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・監査役の職務を補助すべき使用人として監査室課長、同所属社員(以下「監査担当者」といいます。)を内部監査業務と兼務することとして配属しております。
・監査担当者の異動等については、あらかじめ常勤監査役の同意を得るとともに、監査担当者は監査役の職務執行に関係するものについては、監査役の指揮命令に従わなければならないこととしております。
・取締役は、監査担当者がその職務を遂行するうえで不利な取扱いを受けないよう配慮し、監査担当者はその職務を遂行するうえで不利な取扱いを受けたときは、常勤監査役に報告し、不利な取扱いを排除するよう求めることを可能としております。
(ⅶ)当社の監査役への報告に関する体制
a.当社の取締役及び会計参与並びに使用人が当社の監査役に報告をするための体制
・取締役及び使用人は、部門長会議やサステナビリティ推進会議、コンプライアンス推進会議及び安全管理委員会からの報告を通じて、法令で定められた事項、当社グループに重大な影響を及ぼす事項、内部監査の実施状況、コンプライアンス上の重要な事項について、監査役に報告することとしております。
・当社のコンプライアンス担当部署は、当社の役職員からの公益通報の内容について、監査役に報告することとしております。
b.当社の子会社の取締役、会計参与、監査役、執行役、業務を執行する社員、会社法第598条第1項の職務を行うべき者その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が当社の監査役に報告をするための体制
・監査役会は、必要に応じて監査役以外の者を出席させ、報告と意見を聞くことができることとし、これにより監査役会に出席する取締役、その他の使用人は、監査役会に対し、監査役会が求めた事項について説明しなければならないこととしております。
・当社のコンプライアンス担当部署は、当社子会社の役職員からの公益通報の状況について、監査役に報告することとしております。
c.上記a、bの報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
・当社は監査役に報告した者に対し、いかなる不利な取扱いを行わず、また報告をした者の職場環境が悪化することのないように、適切な措置を取らなければならないこととしております。
d.当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社では、監査役又は監査役会が監査の実施のために弁護士、公認会計士その他の社外の専門家に対して助言を求める、又は調査、鑑定その他の事務を委託するなど所要の費用を請求するときは、当該請求に係る費用が監査役又は監査役会の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、これを拒むことができないこととしております。
(ⅷ)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・常勤監査役は、取締役会及び常勤役員会等に出席し、決議又は報告事項につき意見を述べることとしております。また、すべての稟議書を検閲し、必要に応じて、担当者からの説明、意見を求めております。
・常勤監査役は、コンプライアンス監査、運輸安全マネジメント監査及び監査室が行う監査の実施後には、指摘事項及びレビュー結果の報告を受けることとしております。
・監査役は、必要に応じて代表取締役と会合を持ち、監査上の重要課題等についての意見交換を行うこととしております。
④責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役4名及び監査役4名は、当社定款の規定に基づき、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、取締役及び監査役ともに500万円又は法令が定める額のいずれか高い額としております。
⑤役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険の内容の概要
当社は、会社法第430条の3の第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は、当社及び当社子会社の全役員であり、被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険契約により、これら役員等が業務に起因して損害賠償責任を負った場合における損害が填補されることとなります。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、法令違反の行為であることを認識して行った場合等一定の免責事由に該当する場合には填補の対象としないこととしております。
⑥取締役の定数
当社の取締役は12名以内とする旨を定款に定めております。
⑦取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。
なお、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑧取締役会にて決議できる株主総会決議事項
当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議をもって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経済環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためであります。
また、当社は会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うためであります。
⑨株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項で定める株主総会特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを可能とするためであります。
⑩取締役会、指名・報酬委員会の活動状況
イ.取締役会の活動状況
当社の取締役会は、原則として月1回開催し、当事業年度は合計11回開催しており、個々の取締役の出席状況は以下の通りであります。
ロ.取締役会の具体的な検討内容
当事業年度における取締役会では、当事業年度を最終年度とする中期経営計画の進捗のモニタリング及び課題共有、次期中期経営計画策定に向け、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応をはじめとする様々な経営課題の洗い出しや戦略等についての議論を行いました。また、収益性向上に向けた収益物件の取得について審議しました。
上記のほか、毎月、業務執行取締役から取締役会審議事項の報告を行っております。
ハ.指名・報酬委員会の活動状況
当社の指名・報酬委員会は、1年に1回以上開催し、当事業年度は合計3回開催しており、各委員の出席状況は以下の通りあります。
ニ.指名・報酬委員会の具体的な審議内容
当事業年度における指名・報酬委員会では、取締役候補者の指名や役付取締役の選定、役員報酬額、業績連動報酬及び株式報酬における業績及び支給額の確認などについて、取締役会への答申内容を決定いたしました。また、役員報酬における課題や検討事項についても意見交換を実施いたしました。
⑪株式会社の支配に関する基本方針
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次の通りであります。
Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保し、向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、特定株主グループによる当社経営への関与は、当社の企業価値を毀損するものではなく、それが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものであれば何ら否定するものではありません。
しかしながら、大規模買付者が、当社の財務及び事業の内容を理解するのはもちろんのこと、下記Ⅱ.1.の「当社の企業価値の源泉」を十分に理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させることを可能とする者でなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は損なわれることになります。
近時の資本市場においても、対象となる上場企業の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、突如として対象会社に影響力を行使しうる程度の大規模な株券等の買付行為等を強行するといった事態も生じています。今後もこうした大規模な株券等の買付行為等が行われることが十分に想定されます。
このようなリスクを認識しつつ、何ら対応策を講じないまま企業経営を行い、大規模買付行為の提案がなされた場合、目先の株価の維持・上昇を目的とした経営判断を求められかねません。中長期的な視点から、企業価値向上に集中して取り組み、大規模買付行為の提案の是非を判断するためには、特段当社に対する大規模買付行為の提案がなされていない時点において、予めそうした提案への対応策を導入しておくことが必要であると判断しております。
このように、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資することのない大規模買付者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、当社は、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図ることが必要であると考えております。
Ⅱ.当社の基本方針の実現に資する特別な取組み
1.当社の企業価値の源泉
当社は、1927年の創業以来、公共性の極めて高いバス事業を含む輸送サービスを中核として、地域と深くかかわる幅広い事業を当社グループで営んでおり、2027年で創立100周年を迎えます。当社グループにおける経営の考え方は、地域に密着した企業としての役割の重要性を認識した上で、「地域共栄・未来創成」という企業理念のもと、企業価値の増大と社会的責任を果たすことを基本方針としております。また、この基本方針の実現を通じて、株主共同の利益の確保・向上を図ることを目指しております。
当社グループを取り巻く事業環境は、ライフスタイルや価値観の変化、不透明な国際情勢、物価高騰、労働力人口の減少などの厳しい状況が続いております。そのような中、地域と従業員を大切にし、更なる成長を目指すべく2030年における当社グループのあるべき姿を示した「グループ構想2030」では「まちづくり・地域づくり企業」への進化を掲げており、その実現に向けて3か年ごとに中期経営計画を策定・実行しております。2025年度から2027年度における中期経営計画では、バス事業を基盤とした『既存事業の強化』を図るとともに、『成長事業の開拓・拡大』に取り組む、いわゆる両利きの経営を推進します。基盤事業であるバス事業においては、「安全は全てに優先する」という基本理念のもと、安全戦略、エリア戦略、営業戦略を着実に遂行し、神戸・大阪方面での事業拡大を図ります。また、不動産事業と旅行貸切事業を注力事業と位置付け、成長に向けた投資を重点的に行います。不動産事業では既存分野の着実な成長に加えて、開発事業へ進出し、更なる収益基盤の強化を図ります。旅行貸切事業は、首都圏以西におけるインバウンドを含めた需要の取り込みに注力します。
これらの事業戦略と並行して『人的資本経営』を推進します。人材を経営の根幹と位置付け、積極的な投資と育成を行い従業員の働きやすさと働きがいを高めることで、持続的な企業価値向上を図ります。最優先課題である運転士の確保にも積極的に取り組み、事業の機会を逃さず、拡大に繋げてまいります。
以上のとおり、当社グループの中核をなすバス事業における「安全性」に裏打ちされた、公共性と経済性の双方のバランスのとれた経営、地域をより豊かにするために行う様々な事業によって構成する事業ポートフォリオ、経営の根幹となる従業員を大切にする風土、これらこそが企業価値の源泉であると考えております。
2.コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、当社の企業価値の向上のために、コーポレート・ガバナンスの強化を図っております。
具体的には、当社の取締役10名のうち、4名については独立性を有する社外取締役としており、いずれも独立役員として東京証券取引所に届け出ております。そして、2021年4月27日より、委員の過半数を独立社外役員とする任意の指名・報酬委員会を設置し、取締役、監査役の指名・報酬等に係る評価・決定プロセスの透明化及び客観性を担保することによって、取締役会の監督機能の強化、コーポレート・ガバナンス体制のさらなる充実を図っております。
さらに、当社は、監査役会を設置しておりますが、常勤監査役1名及び独立役員として東京証券取引所に届け出を行った社外監査役3名の計4名体制で、監査機能の強化を図っております。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
1.本対応方針の継続の目的
(1) 当社取締役会は、当社が上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、基本的に株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであり、大規模買付行為に対する対抗措置の発動そのものについても株主の皆様に直接的にご判断いただくことが望ましいと考えております。
しかしながら、大規模買付者による大規模買付行為、とりわけ限られた時間内で買付行為に応じるか否かを判断することが求められる公開買付けが行われた場合には、他の株主の皆様が当該公開買付けに応じるか否か明らかでない状況下において、公開買付けの内容には満足できないものの、応募しないと公開買付けが成立してしまい、売却の機会を失ってしまうという不安感から、株主の皆様が不本意な形で大規模買付行為に応じて保有する株式を売却せざるを得ないという、株式の売却を事実上強要される事態も想定されます。
このため、当社取締役会の同意を得ることなく公開買付けによる大規模買付行為が行われる場合に、①株主の皆様が大規模買付者による当該大規模買付行為に賛同するか否かについて、十分な時間をかけて検討し、その判断を株主総会という株式会社の基本的な意思決定の場において表明する機会を確保すること、及び②当社取締役会としても、株主の皆様が、その判断を下すにあたって大規模買付者及び大規模買付行為に関して十分な情報等を得られるように努力することが、企業価値ひいては株主共同の利益を守るために重要であると考えております。
(2) さらに、当社取締役会といたしましては、昨今の市場における大規模買付行為の実態を考えますと、公開買付け以外の方法によって当社株券等の買付行為が行われる場合であっても、大規模買付者に対し、大規模買付行為を行うにあたり、当社取締役会の同意を得ることを求めることとし、当社取締役会の事前の同意なく行われた大規模買付行為に対しては、一定の対抗措置を採る必要があると考えております。また、当社取締役会としては、株主共同の利益を守るために、大規模買付者により行われる大規模買付行為に関して十分な情報等の取得に努め、これらの情報を株主の皆様にご提供することを通じて、大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様にご判断いただくことに役立てるよう努力することが必要であると考えております。
(3) 以上のとおり、大規模買付行為は、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上にとり、重大な影響を有することから、上記Ⅰ.の「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を踏まえた対応方針をあらかじめ明確にしておくことが株主共同の利益の確保・向上を図ることに資すると考え、本対応方針を継続するものであります。
2.本対応方針の概要
(1)大規模買付ルールの内容
ア.大規模買付ルール
当社取締役会は、大規模買付行為に対する対抗措置の発動については株主の皆様に直接的にご判断いただくことが望ましいと考えております。
大規模買付行為のうち、限られた期間内で大規模買付行為に応じるか否かの判断を行う必要がある公開買付けについては、株主の皆様に必要かつ十分な情報をご提供し、大規模買付行為の是非を直接的にご判断いただく機会として株主総会を開催するため、また、当社取締役会が買付提案に対する代替案の立案等を行う時間的余裕に乏しく、当社取締役会から株主の皆様に対する十分な情報提供が行われないという事態や熟慮期間が確保されないという事態を可及的に防止し、株主共同の利益の確保・向上を実現するため、その時点において有効な法令上の最長期間を公開買付期間として要請することが合理的であると考えております。また、公開買付け以外の方法による大規模買付行為についても、当該大規模買付行為に応じるか否かは、株主の皆様のご判断に委ねられているものの、かかる判断を行うために、当社取締役会として、株主の皆様のために、可能な限り大規模買付行為に関して十分な情報提供をするなどの対応を採る必要があると考えております。
そこで、当社取締役会は、大規模買付行為に関して以下の大規模買付ルールを設定し、大規模買付者に対して、当該大規模買付ルールに従って買付けを行うことを求めることとしております。
(大規模買付ルール)
①大規模買付者が、当社取締役会の事前の同意を得ずに公開買付けを実施する場合は、公開買付期間を法令上の最長期間である60営業日に設定すること。
②大規模買付者が、公開買付け以外の方法で当社株券等を取得しようとする場合又は結果として当社株券等を取得することとなる場合には、事前に当社取締役会の同意を得ること。
イ.大規模買付情報の確保への当社取締役会の活動
当社取締役会としては、大規模買付行為が行われる場合、大規模買付ルールの順守の有無にかかわらず、大規模買付者から大規模買付者及び大規模買付行為に関する情報の取得に努め(以下、取得する情報を「大規模買付情報」といいます。)、取得した当該情報を株主の皆様にご提供した上で、大規模買付行為の妥当性をご判断いただけるように努力いたします。
また、当社取締役会は、その意見及び代替案の検討のために、弁護士、公認会計士又は学識経験者等の公正な外部専門家(以下、これらの外部専門家を総称して「外部専門家」といいます。)の意見、助言等を得るように努めるものといたします。
特に、大規模買付ルール①に従って、当社取締役会の同意のない公開買付けにより行われる大規模買付行為の場合には、当社取締役会は、株主の皆様への情報提供として、大規模買付者から受領した大規模買付情報については、随時、当社ウェブサイトにおいて開示することといたします。
なお、当社取締役会としては、大規模買付情報として、以下のような情報を取得することを考えております。
(当社ウェブサイト)
https://www.shinkibus.co.jp/
(大規模買付情報の例)
①大規模買付者の詳細
②大規模買付行為の目的、方法及び内容
③買付対価の算定根拠
④買付対価の資金の裏付け
⑤大規模買付行為完了後の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策等
⑥大規模買付行為完了後の当社の従業員、取引先、顧客、地域社会等当社の利害に関係する者の処遇
⑦その他、当社取締役会が必要と判断した情報
当社取締役会としては、大規模買付情報の取得及び大規模買付者との交渉等に努め、また、外部専門家の意見、助言等も参考にした上で、取得した情報等に基づいて可能な範囲内において、取締役会としての意見及び代替案等を株主の皆様にご提示いたします。
特に、大規模買付ルールが順守され、下記(2)ア.に従って、当社株主総会が開催される場合には、株主総会開催日までに、取締役会としての意見及び代替案等を株主の皆様にご提示いたします。
なお、大規模買付者からの大規模買付情報の提供の有無、提供された大規模買付情報の十分性自体等は、大規模買付行為に対する対抗措置の発動の要否の判断に影響するものではありません。例えば、公開買付けにより行われる大規模買付行為の場合は、大規模買付ルール①に従って、公開買付けが実施された場合には、当社株主総会の判断に基づいて対抗措置の発動の要否が判断されることになり、提供された大規模買付情報が不十分であるとの理由に基づいて当社取締役会の判断のみによって対抗措置を発動するといった、当社取締役会による裁量的な判断等は一切排除されることになります。
(2)大規模買付者が大規模買付ルールを順守した場合
ア.公開買付けによる大規模買付行為である場合
大規模買付者が大規模買付ルール①を順守した場合、当社取締役会は、当該大規模買付行為(当社取締役会の同意を得ることなく行われた公開買付けの方法による大規模買付行為を指すものとし、(2)ア.においては同じといたします。)によって、当社株主の皆様が当社株式の売却を事実上強要され、不本意な形で大規模買付行為に応じ、保有する株式を売却せざるを得ない事態を可及的に防止するために、公開買付期間満了前に株主総会を開催いたします。当社取締役会は、当該株主総会において、大規模買付者及び当社取締役会の承認を得ることなく大規模買付者から新株予約権を承継した者又はこれらの者が実質的に支配し、これらの者と共同して行動する者として当社取締役会が認めた者(以下、「大規模買付者等」といいます。)のみ行使することができないという内容の行使条件及び大規模買付者等以外の者からは、当社取締役会が別途定める一定の日に当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付された新株予約権の無償割当てに関する議案を、決議の対象として上程いたします。
株主の皆様には、当該大規模買付行為に関する買付提案及び当社取締役会が外部専門家の意見、助言等も参考にした上で提示する当該買付提案に対する意見、代替案等をご考慮いただいた上で、株主総会において、大規模買付行為に対する賛否の意思を新株予約権無償割当ての議案に対する賛否の形で表明していただくことになります。すなわち、当社取締役会の代替案に賛成する、あるいは、大規模買付行為に反対若しくは賛同できない株主の皆様には、新株予約権無償割当ての議案に賛成していただくことになります。
具体的な手続としては、大規模買付行為が行われた場合、当社取締役会は、一定の基準日を前提に、株主総会で議決権を行使することのできる株主様を確定いたします。なお、株主の皆様に大規模買付行為の是非を判断していただく必要があるため、当該株主総会は公開買付期間満了前に開催することといたします。
当社取締役会の代替案に賛成する、あるいは、大規模買付行為に反対若しくは賛同できない株主様が一定数を超え、株主総会に出席された議決権を行使することができる株主様の議決権の過半数をもって大規模買付行為に対する対抗措置としての新株予約権の無償割当てに関する議案が承認された場合は、大規模買付者等のみが行使できないという内容の行使条件及び大規模買付者等以外の者からは、当社取締役会が別途定める一定の日に当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付された新株予約権が、基準日時点における株主の皆様に無償で割り当てられることになります(割り当てられる新株予約権の概要につきましては添付資料2をご参照下さい。)。
これに対し、基準日時点における株主の皆様が新株予約権の無償割当てに関する議案を否決された場合、すなわち、大規模買付者による大規模買付行為を是認した場合には、当社取締役会は、新株予約権の無償割当てを行うことはできません。
当社取締役会は、以上のように株主総会を開催し、株主の皆様に大規模買付行為の是非をご判断いただくために、株主総会の開催日までの間、大規模買付行為者から情報を取得し、取締役会としての意見の集約に努めてまいります。
なお、大規模買付情報の提供については、上記(1)イ.のとおり、随時当社のウェブサイトにて開示いたします。その他、大規模買付情報については、株主総会当日における資料提供又は口頭による説明を行うこともございます。
イ.公開買付け以外の方法による大規模買付行為である場合
大規模買付者が大規模買付ルール②を順守した場合、当社取締役会としては、株主の皆様に対して、それまでに受領した大規模買付情報を提供するほか、外部専門家の意見、助言等を得て、かかる意見、助言等も参考にした上で、当社取締役会としての意見及び代替案等をご提示いたしますが、当該大規模買付行為に対する対抗措置の発動は行いません。株主の皆様には、大規模買付情報及び当社取締役会の意見等に基づいて、当該大規模買付行為に応じるか否かをご判断いただきます。
(3)大規模買付者が大規模買付ルールを順守しない場合
大規模買付者が大規模買付ルール①を順守しない場合、株主の皆様に当社取締役会の同意を得ることなく行われた公開買付けの方法による大規模買付行為の妥当性を直接ご判断いただく株主総会の開催が困難となります。
また、大規模買付ルール②が順守されない場合、当社グループの事業特性を踏まえた上での十分な情報を確保し、当該情報に基づいて十分な分析を加えた上で、公開買付け以外の方法による大規模買付者による大規模買付行為の妥当性を株主の皆様にご判断いただくことは容易ではありません。
そこで、当社取締役会は、一定の基準日を設定した上で、対抗措置として新株予約権の無償割当ての決議を行います。当該決議に基づいて、大規模買付者等のみが行使できないという内容の行使条件及び大規模買付者等以外の者からは、当社取締役会が別途定める一定の日に当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付された新株予約権が、基準日時点における株主の皆様に割り当てられます。
ただし、当社取締役会は、外部専門家の意見・助言等も参考にした上で、当該大規模買付行為について検討し、当該大規模買付行為が、当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為であり、対抗措置の発動が必要でない又は相当でないと当社取締役会が合理的に判断した場合には、新株予約権の無償割当ては行わないものとします。ここで、「当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為」とは以下の(4)に定める条件の全てを満たす場合をいいます。
(4)「当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為」の条件
ア.真に当社の経営に参加する意思がある、あるいは株価をつり上げて高値で当社関係者に当社株券等を引き取らせる目的がないこと(いわゆるグリーンメーラーに該当しないこと)
イ.当社の経営を一時的に支配して、当社の事業経営上必要な不動産、動産、知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先又は顧客等の当社の資産を大規模買付者又はそのグループ会社等に移譲させる目的がないこと
ウ.当社の経営を支配した後に、当社の資産を大規模買付者又はそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定がないこと
エ.当社の経営を一時的に支配して当社の不動産、有価証券等の高額資産等を売却等によって処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせる目的、及び一時的な高配当による株価の上昇の機会を狙って当社株券等の高値売り抜けをする目的がないこと
オ.大規模買付者の提案する当社株券等の買付条件(買付対価の金額、種類及び内容、買付行為の時期、方法、違法性の有無及び実現可能性等を含みますがこれらに限られません。)が、当社の企業価値に照らして著しく不十分なものではなく、かつ不適切なものでもないこと
カ.大規模買付者の提案する当社株券等の買付方法が、強圧的二段階買収(最初の買付けで全株券等の買付けを勧誘することなく、二段目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等の株券等の買付けを行うことをいいます。)等、株主の判断の機会及び自由を制約する買付行為に該当せず、事実上も、株主に当社株券等の売却を強要するおそれがないこと(ただし、当社株券等の部分的公開買付けであることをもって当然に強圧的二段階買付行為等に該当すると判断するものではありません。)
キ.大規模買付者による支配権の取得及び支配権の取得後における当社の従業員、顧客その他の利害関係者の処遇方針等により、株主はもとより、従業員、顧客その他利害関係者の利益を含む当社の企業価値の毀損のおそれがなく、かつ当社の企業価値の維持及び向上を妨げるおそれがないこと
ク.大規模買付者による買付後の経営方針及び事業計画等の内容が十分かつ適当であるため、運輸事業の安全性及び公共性並びに利用者の利益の確保に重大な支障をきたすおそれがないこと
(5) 以上の手続に従って、株主総会において新株予約権の無償割当てに関する議案が承認された場合又は当社取締役会において新株予約権の無償割当てに関する決議を行った場合であっても、当該大規模買付者が大規模買付行為を中止又は撤回した場合もしくは対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から発動した対抗措置を維持することが客観的に相当でないと考えられる状況に至った場合には、当社取締役会は、当該対抗措置を維持することの是非について、外部専門家の意見・助言等も参考にした上で、改めて検討し、当該大規模買付者の大規模買付行為が上記(4)ア.乃至ク.の全ての要件を満たし、当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為に該当すると判断した場合には、発動した対抗措置の中止又は撤回等を決定する場合があります。当社取締役会が、対抗措置の中止又は撤回等の決定を行った場合には、当社は、法令及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
3.本対応方針が株主の皆様及び投資家に与える影響等
(1)本対応方針の継続承認時に与える影響
本対応方針は、導入時点と同様、その継続が承認された時点においても新株予約権の発行自体を行いませんので、株主の皆様の権利関係に直接の影響はございません。
なお、上記2.において述べたとおり、大規模買付者が大規模買付ルールを順守するか否かにより大規模買付行為に対する当社取締役会の対応方針が異なります。特に、大規模買付ルールに従って公開買付けが行われた場合には、一定の基準日を前提に株主総会を開催することになりますが、当該株主総会において議決権を行使していただくためには、基準日までに当社株主として株主名簿に記録されている必要がありますのでご留意下さい。
(2)新株予約権の無償割当て時に与える影響
大規模買付者が大規模買付ルール①を順守したものの、株主総会において新株予約権の無償割当てに関する議案が株主の皆様により承認された場合、あるいは、大規模買付者が大規模買付ルール①又は②を順守せず、当社取締役会が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目的として、新株予約権無償割当てに関する議案を承認した場合、新株予約権の無償割当てが行われることになります。
かかる場合、基準日時点における株主の皆様に対して、当社取締役会又は株主総会が定めた一定の日を効力発生日として、その保有株式数に応じて新株予約権が無償で割り当てられることとなりますが、大規模買付者等以外の株主の皆様は、当社取締役会又は株主総会が別途定める一定の日において、当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得されれば、議決権比率が低下することはありません。他方、大規模買付者等については、当社による新株予約権の取得が行われないため、議決権比率及び持分の経済的価値は低下いたします。
なお、上記2.(5)のとおり、当社取締役会又は株主総会の決議に基づいて新株予約権無償割当てがなされた場合であっても、その後の事情の変化により、大規模買付者等に対して対抗措置を発動する必要がなくなったと当社取締役会が合理的に判断した場合には、割り当てられた新株予約権全てを無償で当社が取得した上で、消却することがあります。かかる場合には議決権比率が低下することはありません。しかしながら、当社が大規模買付者等に対して対抗措置を発動し、新株予約権と引き換えに当社株式1株が交付されることを前提として株式の売買を行っていた株主の皆様には、株価の変動により経済的な損失が生じる可能性がございます。
(3)新株予約権の無償割当てに伴って必要となる手続
新株予約権の無償割当ての対象とされた株主の皆様は、当社取締役会又は株主総会において定めた効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、割当てに伴って特別な手続をしていただく必要はありません。
ただし、新株予約権の無償割当ては、当社取締役会又は株主総会が定めた一定の基準日時点の株主の皆様に対して行われるため、株主名簿への記録が完了していない株主の皆様におかれましては、当該基準日までに株主名簿への記録を完了していただく必要があります。
なお、新株予約権の無償割当てを行った場合には、株主の皆様に対して、会社法第279条第2項に従って新株予約権の無償割当ての効力が発生した日後遅滞なく、新株予約権の内容等について通知いたします。
(4)新株予約権の当社による取得に伴って必要となる手続
当社が、新株予約権を取得する場合は、当社取締役会又は株主総会が定めた一定の日に法定の手続に従って新株予約権が取得され、それと引き換えに当社株式1株が株主の皆様に交付されることとなりますが、新株予約権を取得する際に、ご自身が大規模買付者等に該当しないことを証する書面等の提出をお願いする場合がございます。
(5)その他
上記(1)乃至(4)のほか、新株予約権の割当て方法、当社による新株予約権の取得方法等につきましては、当社取締役会又は株主総会において新株予約権の無償割当てに関する議案の承認決議が行われた後、株主の皆様に対して通知又は公表いたしますので、その内容をご確認下さい。
また、当社が大規模買付行為に対する対抗措置を講じることを決定した場合又は対抗措置の発動を決定した後に当該対抗措置の中止又は撤回等を決定した場合には、法令及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
Ⅳ.上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
1.基本方針の実現に資する特別な取組みについて
上記Ⅱ.の「当社の基本方針の実現に資する特別な取組み」については、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上のための取組みであり、基本方針の実現に沿うものであります。
したがって、当該取組みは当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
2.基本方針に照らして不適切な支配の防止のための具体的な取組みについて
(1)当該取組みが基本方針に沿うものであること
本対応方針は、当社取締役会の同意を得ることなく公開買付けによる大規模買付行為が行われる場合に、①株主の皆様がその是非について十分な時間をかけて検討し、その判断を株主総会の場において表明する機会を確保すること、及び②当社取締役会としても、株主の皆様が、その判断を下すにあたって大規模買付者及び大規模買付行為に関して十分な情報等を得られるように努力するものであります。また、本対応方針は、公開買付け以外の方法によって大規模買付行為が行われる場合であっても、大規模買付者に対し、当社取締役会の同意を得ることを求め、当社取締役会の事前の同意なく行われた大規模買付行為に対しては、外部専門家の意見・助言等も参考にした上で、一定の対抗措置を採ることとして、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図ることを目指しており、基本方針に沿うものであります。
(2)当該取組みが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないこと
ア.株主の皆様の意思をより直接的に反映する仕組みであること
本対応方針は、(ⅰ)第123回定時総会において、買収防衛策に係る定款変更案及び当初対応方針の導入自体について株主の皆様からご承認いただいた後、直近では第141回定時総会において、当初対応方針を一部変更の上で継続することについて、株主の皆様からご承認をいただき現在に至っております。
また、(ⅱ)大規模買付ルール①に従った公開買付けによる大規模買付行為が行われた場合には、公開買付期間の満了前までに株主総会を開催し、本対応方針に基づいた対抗策を発動するか否かにつき直接的に株主の皆様にご判断いただくこととなっております。
さらに、(ⅲ)本対応方針の有効期間は、2027年に開催する当社の定時株主総会までとし、本対応方針の継続について、改めて株主の皆様のご判断を仰ぎます。
これに加え、(ⅳ)当社定款第41条(定款変更により条数が変更された場合には同条項に相当する条項といたします。)に基づいて、当社取締役会は、いつでも本対応方針を廃止することができることから、本対応方針の有効期間中であっても株主の皆様の意向を反映できるものと考えております。
また、(ⅴ)当社では、第123回定時総会において取締役の任期を1年とする定款変更議案を株主の皆様にご承認いただき、取締役の任期を1年としています。そのため、2006年度以降、当該年度の定時株主総会の直後に開催される取締役会又はその後に開催される取締役会において、随時、当初対応方針及び現対応方針の継続又は改廃について決議することができる仕組みが確保されておりました。また、現対応方針の継続が決議された2024年度以降も当該年度の定時株主総会の直後に開催される取締役会又はその後開催される取締役会において、随時、本対応方針の継続又は改廃について決議することができるとする同様の仕組みが確保されておりますので、取締役の選任を通じて株主の皆様の意向をより直接的に反映することができると考えております。
イ.客観的合理的な要件の設置等、取締役会の恣意性を排除する措置がなされていること
本対応方針は、上記Ⅲ.2.(1)ア.に記載のとおり客観的かつシンプルな大規模買付ルールを設定しています。また、大規模買付者に対して対抗措置が発動されない場合についても、上記Ⅲ.2.(3)及び(4)に記載のとおり客観的な基準が設定されており、取締役会の恣意性を排除する措置がなされているといえます。
ウ.デッド・ハンド型やスロー・ハンド型の買収防衛策ではないこと
上記ア.に記載のとおり、当社取締役の任期は1年であり、本対応方針は、毎年株主の皆様により選任される取締役によって構成される当社取締役会において、随時、本対応方針の継続又は改廃の決議を行うことができます。
このように、本対応方針は、デッド・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)又はスロー・ハンド型買収防衛策(取締役の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止しにくい買収防衛策)のいずれでもありません。
エ.買収防衛策に関する各指針等に適合していること
本対応方針は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日付けで公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」において定められた①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則の三原則を完全に充足し、加えて、東京証券取引所の有価証券上場規程第440条(買収への対応方針の導入に係る遵守事項)の趣旨に合致したものです。さらに、本対応方針は、企業価値研究会が2008年6月30日付けで公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」、東京証券取引所が2015年6月1日付けで公表し、2021年6月11日付けで改定された「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」及び経済産業省が2023年8月31日付けで公表した「企業買収における行動指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」の趣旨を踏まえた内容になっております。
以上の理由により、当社取締役会は、上記Ⅲ.の「基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み」について、当該取組みが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、公共性の極めて高いバス事業を中核としており、地域に密着した企業としての役割を認識したうえで企業価値の増大と社会的責任を果たすことを経営における基本方針としております。したがって、短期的な営利を追求するのではなく、当社が中長期的に存続するために必要な「経済性」と「公共性」双方のバランスの取れた経営こそが当社に課せられた最重要課題であると認識しております。この認識のもと、当社は監査役会設置会社として株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人等の法律上の機関をはじめとした様々なガバナンスの仕組みを整備し実践することで、多様な利害関係者に対して効率性と健全性の高い経営を目指しております。また、適時かつ的確な企業情報の開示に努め、企業活動に対する透明性の確保、コンプライアンスの周知徹底、監視・チェック機能の強化及びリスク管理の徹底に努めております。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社として、取締役会が経営戦略等重要な意思決定のほか、取締役の職務の執行について監督をし、監査役が取締役の職務の執行の監査を行っております。加えて、取締役の監督機能のさらなる強化のため、2021年4月27日に指名・報酬委員会を設置いたしました。また、これらのほか、臨時の取締役会、常勤役員会、部門長会議を開催し、代表取締役をはじめとする取締役及び幹部の業務の執行状況の監視や迅速な意思決定を行っております。さらに、グループ全体の課題解決と継続的な資質向上を目的に当社グループの役職員が出席する組織として「安全管理委員会」「サステナビリティ推進会議」「コンプライアンス推進会議」を設置しております。
イ.取締役会
取締役会は4名の社外取締役を含む10名の取締役で構成(構成員については、(2)役員の状況に記載の通り)され、社外取締役は運輸業界に精通した経営者や会計・経営学に精通した大学教授、女性経営者等の視点から当社の経営に対して客観的な立場に立った助言をし、また、執行の監督を行っております。取締役会は原則毎月1回以上開催し、議長は社長が務めております。
ロ.指名・報酬委員会
指名・報酬委員会は取締役、監査役の指名・報酬に係る評価・決定プロセスの透明性及び客観性を担保し、取締役の監督機能を強化するために設置しております。同委員会は3名以上の当社役員で構成され、うち過半数を独立社外取締役(独立性が高いと判断される者を優先する)が占めること及びその委員長は独立社外取締役が務めることとしています。現在、4名の独立社外取締役(殿村美樹、藤岡資正、上門一裕、久須勇介)と代表取締役1名(長尾真)の5名で構成し、委員長を殿村美樹が務めております。
ハ.常勤役員会
常勤役員会は毎月開催され、業務執行取締役6名(構成員については、(2)役員の状況に記載の長尾真、丸山明則、三谷康生、梅谷榮一、井村在宏、三木公仁)と常勤監査役1名(小林健一)が取締役会から委譲された案件の決議等に関する審議を行います。また、サステナビリティ推進会議及びコンプライアンス推進会議も必要に応じて開催いたします。サステナビリティ推進会議では、事業部組織と連携し、マテリアリティの特定、対応方針や目標の決定、中期経営計画の進捗管理を行い、審議結果を取締役会に報告しております。コンプライアンス推進会議では、コンプライアンスに関するリスクマネジメントを行うべく、リスクの特定、対策立案、運用、見直しのマネジメントサイクルを回し、必要に応じて取締役会に報告いたします。
ニ.部門長会議
部門長会議は毎月1回開催し、業務執行取締役6名、常勤監査役1名、当社各部長及び主要子会社の社長が出席し、情報の共有と業務の執行状況の監視・監督を行っております。
ホ.監査役会
監査役会は3名の社外監査役を含む4名の監査役で構成(構成員については、(2)役員の状況に記載の小林健一、澤田恒、岩﨑和文、中尾一彦)され、原則取締役会に合わせて開催し、公正かつ客観的な立場から取締役の職務執行を監督し、取締役会の運営、決議の妥当性、適正性を監査しております。
へ.安全管理委員会
安全管理委員会では、国土交通省の定める運輸安全マネジメント制度に則り、当社グループの主要事業である運送事業における輸送の安全性の確保を目的として設置し、運輸安全マネジメント目標達成のため、定期的な会議の開催と監査によりPDCAを回しています。本委員会は委員長を常務取締役梅谷榮一が務め、委員は当社バス事業部管理職及び輸送関連事業を行う子会社幹部が務めています。
当社のコーポレート・ガバナンスの体制の概要は次の通りであります。

※常勤役員会内にてサステナビリティ推進会議及びコンプライアンス推進会議を開催いたします。
③企業統治に関するその他の事項
内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
イ.基本方針
当社グループは、企業理念である「地域共栄 未来創成」に則り、顧客、株主及び地域住民等広範な利害関係者の信頼感、並びに企業グループの価値を向上させるため、業務の有効性及び効率性の確保、財務報告の信頼性の確保、事業活動に係わる法令等の順守、資産の保全に努めます。
ロ.体制の整備状況
(ⅰ)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・当社は「取締役会規則」「稟議規程」等に基づき、取締役の業務執行に係る事項を、取締役会又は稟議手続をもって、その重要性の度合いに応じて決議又は報告し、記録を残しております。
・取締役会議事録、稟議書、決算に関する計算書類、重要な契約書等取締役の職務の執行に係る重要書類については、各法令で定める期間保管するものとし、監査役会等からの閲覧の要請に備えるものとしております。
(ⅱ)当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・当社を取り巻くリスクを特定し対処するため、「リスク管理規程」、「事業継続計画書」、「危機管理マニュアル」及び「災害対応マニュアル」を策定し、事業リスクの認識と事故の未然防止、地震等の緊急事態の対応(クライシスマネジメント)を定めております。また、各部門は所管業務に関する規程類の整備、教育の実施、リスクの洗い出し、継続的な改善活動を通じてリスク管理に取り組むこととしております。
・交通事業者として最も優先すべき安全対策については、安全管理委員会を設置し、運輸安全マネジメントシステムの実行により、安全と安心の確保に努めることとしております。
・財務報告に係るリスク管理に関しては、企業会計審議会より示された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」に準拠して、財務報告の信頼性を確保することとしております。
(ⅲ)当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・取締役は、取締役会の定期開催や毎月の常勤役員会及び部門長会議によって、重要案件の決定及び取締役の職務執行状況の報告を行うこととしております。
・取締役の職務分掌を明確にするため、会社を代表する取締役のほか、役付取締役、総括取締役、担当取締役、使用人兼務取締役などを定めることを可能としております。加えて、牽制機能を確保するため、独立性の高い複数名の社外取締役が取締役会での職務執行の決定に携わることとしております。
(ⅳ)当社の取締役並びに使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・当社は、「企業行動憲章」「行動規範」を制定し、法令順守、社内規程順守及び企業倫理に則って行動するための指針を明確にしております。
・当社は、「組織規程」等により責任と権限の明確化を図っており、重要な業務執行の場面において、必要に応じて監査役に指導を仰ぐこととしております。
・常勤監査役は、取締役会への出席のほか、常勤役員会、部門長会議等への出席を通じて、コンプライアンスの観点から必要な助言を行っております。
・当社は、常勤役員で構成するサステナビリティ推進会議及びコンプライアンス推進会議を設置し、サステナビリティ及びコンプライアンスに関する取り組みを推進することとしております。
・当社は、安全管理委員会の活動を通じて安全運行に対する監視機能を高めることとしております。
・当社は、公益通報者保護法に基づき「内部公益通報に関する規程」を策定し、社内外に通報相談窓口を設置し、取引先からの通報も受け付けることで法令違反等の未然防止とコンプライアンス体制の充実を図ることとしております。
・社会の秩序や健全な事業活動を脅かす反社会的勢力に対しては、毅然とした態度で対応する旨を「行動規範」「反社会的勢力対策規程」「反社会的勢力対応細則」「危機管理マニュアル」に定めております。
(ⅴ)当社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
a.当社の子会社の取締役、執行役、業務を執行する社員、会社法第598条第1項の職務を行うべき者その他これらの者に相当する者(下記c及びdにおいて「取締役等」という。)の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社グループにおけるガバナンス強化策の一環として、当社は「関係会社管理規程」を定め、子会社経営報告会などにおける親会社役付役員と子会社幹部との意見交換会を通じて、子会社の事業計画や設備投資計画などの重要案件の親会社への報告を義務付けるとともに、新規事業や多額の投資案件については当社常勤役員会において事前審査も行うこととしております。併せて、重要案件の業務執行状況についての報告も義務付けております。
b.当社の子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
グループの事業運営上必要な子会社にあっては安全管理委員会に参加させ、適正に業務を行うための体制を整えております。また、コンプライアンス推進会議において、グループ全社の不正の発生防止に向けた活動に取り組んでおりますが、より実効性を高めるために内部監査体制を整備し、課題の把握及び対応策の検討に向けた取り組みを継続的に実施しております。また、必要に応じて階層別のグループ会議を開催し、グループ経営の適正化と情報の共有を図るとともに、当社及び子会社において潜在するリスクの認識と顕在化した場合の情報伝達ルールについても定めております。
c.当社の子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、3事業年度ごとにグループ全体の中期経営計画を策定し、また、親会社役職員は子会社役員を兼務し、グループ全体最適の観点から職務の執行状況の監視、助言を行うこととしております。加えて、グループ全体の資金調達の効率化を図るため、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。
d.当社の子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社の監査役又は管理職を子会社の監査役に選任することで、網羅的な監査役監査を行い、法令順守や環境保護、業務の適正化等を図っております。また、当社の監査役と子会社の監査役との連絡会を定期的に開催し、情報を共有することとしております。さらに、グループ全社員に適用する「企業行動憲章」「行動規範」「コンプライアンス規程」を策定するとともに、当社総務課又は外部の弁護士に対し直接、公益通報を行うことができるようにするなど、グループ全体で法令違反等の未然防止とコンプライアンス体制の充実を図ることとしております。
(ⅵ)当社の監査役の職務を補助すべき使用人の取締役からの独立性及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・監査役の職務を補助すべき使用人として監査室課長、同所属社員(以下「監査担当者」といいます。)を内部監査業務と兼務することとして配属しております。
・監査担当者の異動等については、あらかじめ常勤監査役の同意を得るとともに、監査担当者は監査役の職務執行に関係するものについては、監査役の指揮命令に従わなければならないこととしております。
・取締役は、監査担当者がその職務を遂行するうえで不利な取扱いを受けないよう配慮し、監査担当者はその職務を遂行するうえで不利な取扱いを受けたときは、常勤監査役に報告し、不利な取扱いを排除するよう求めることを可能としております。
(ⅶ)当社の監査役への報告に関する体制
a.当社の取締役及び会計参与並びに使用人が当社の監査役に報告をするための体制
・取締役及び使用人は、部門長会議やサステナビリティ推進会議、コンプライアンス推進会議及び安全管理委員会からの報告を通じて、法令で定められた事項、当社グループに重大な影響を及ぼす事項、内部監査の実施状況、コンプライアンス上の重要な事項について、監査役に報告することとしております。
・当社のコンプライアンス担当部署は、当社の役職員からの公益通報の内容について、監査役に報告することとしております。
b.当社の子会社の取締役、会計参与、監査役、執行役、業務を執行する社員、会社法第598条第1項の職務を行うべき者その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が当社の監査役に報告をするための体制
・監査役会は、必要に応じて監査役以外の者を出席させ、報告と意見を聞くことができることとし、これにより監査役会に出席する取締役、その他の使用人は、監査役会に対し、監査役会が求めた事項について説明しなければならないこととしております。
・当社のコンプライアンス担当部署は、当社子会社の役職員からの公益通報の状況について、監査役に報告することとしております。
c.上記a、bの報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
・当社は監査役に報告した者に対し、いかなる不利な取扱いを行わず、また報告をした者の職場環境が悪化することのないように、適切な措置を取らなければならないこととしております。
d.当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社では、監査役又は監査役会が監査の実施のために弁護士、公認会計士その他の社外の専門家に対して助言を求める、又は調査、鑑定その他の事務を委託するなど所要の費用を請求するときは、当該請求に係る費用が監査役又は監査役会の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、これを拒むことができないこととしております。
(ⅷ)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・常勤監査役は、取締役会及び常勤役員会等に出席し、決議又は報告事項につき意見を述べることとしております。また、すべての稟議書を検閲し、必要に応じて、担当者からの説明、意見を求めております。
・常勤監査役は、コンプライアンス監査、運輸安全マネジメント監査及び監査室が行う監査の実施後には、指摘事項及びレビュー結果の報告を受けることとしております。
・監査役は、必要に応じて代表取締役と会合を持ち、監査上の重要課題等についての意見交換を行うこととしております。
④責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役4名及び監査役4名は、当社定款の規定に基づき、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、取締役及び監査役ともに500万円又は法令が定める額のいずれか高い額としております。
⑤役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険の内容の概要
当社は、会社法第430条の3の第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は、当社及び当社子会社の全役員であり、被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険契約により、これら役員等が業務に起因して損害賠償責任を負った場合における損害が填補されることとなります。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、法令違反の行為であることを認識して行った場合等一定の免責事由に該当する場合には填補の対象としないこととしております。
⑥取締役の定数
当社の取締役は12名以内とする旨を定款に定めております。
⑦取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。
なお、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑧取締役会にて決議できる株主総会決議事項
当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議をもって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経済環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためであります。
また、当社は会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うためであります。
⑨株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項で定める株主総会特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを可能とするためであります。
⑩取締役会、指名・報酬委員会の活動状況
イ.取締役会の活動状況
当社の取締役会は、原則として月1回開催し、当事業年度は合計11回開催しており、個々の取締役の出席状況は以下の通りであります。
| 氏 名 | 開催回数 | 出席回数 | |
| 代表取締役社長 | 長尾 真 | 11回 | 11回 |
| 代表取締役・専務取締役 | 丸山 明則 | 11回 | 11回 |
| 常務取締役 | 横山 忠昭 | 11回 | 11回 |
| 常務取締役 | 梅谷 榮一 | 11回 | 11回 |
| 社外取締役 | 上門 一裕 | 11回 | 11回 |
| 社外取締役 | 藤岡 資正 | 11回 | 11回 |
| 社外取締役 | 殿村 美樹 | 11回 | 11回 |
| 社外取締役 | 三谷 康生 | 11回 | 11回 |
| 社外取締役 | 久須 勇介 | 11回 | 11回 |
| 取締役 | 井村 在宏 | 11回 | 11回 |
| 取締役 | 三木 公仁 | 11回 | 11回 |
| 常勤監査役 | 小林 健一 | 11回 | 11回 |
| 社外監査役 | 澤田 恒 | 11回 | 11回 |
| 社外監査役 | 岩﨑 和文 | 11回 | 11回 |
| 社外監査役 | 中尾 一彦 | 11回 | 11回 |
ロ.取締役会の具体的な検討内容
当事業年度における取締役会では、当事業年度を最終年度とする中期経営計画の進捗のモニタリング及び課題共有、次期中期経営計画策定に向け、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応をはじめとする様々な経営課題の洗い出しや戦略等についての議論を行いました。また、収益性向上に向けた収益物件の取得について審議しました。
上記のほか、毎月、業務執行取締役から取締役会審議事項の報告を行っております。
ハ.指名・報酬委員会の活動状況
当社の指名・報酬委員会は、1年に1回以上開催し、当事業年度は合計3回開催しており、各委員の出席状況は以下の通りあります。
| 氏 名 | 開催回数 | 出席回数 | |
| 社外取締役 | 殿村 美樹 | 3回 | 3回 |
| 社外取締役 | 藤岡 資正 | 3回 | 3回 |
| 社外取締役 | 三谷 康生 | 3回 | 3回 |
| 代表取締役社長 | 長尾 真 | 3回 | 3回 |
ニ.指名・報酬委員会の具体的な審議内容
当事業年度における指名・報酬委員会では、取締役候補者の指名や役付取締役の選定、役員報酬額、業績連動報酬及び株式報酬における業績及び支給額の確認などについて、取締役会への答申内容を決定いたしました。また、役員報酬における課題や検討事項についても意見交換を実施いたしました。
⑪株式会社の支配に関する基本方針
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次の通りであります。
Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保し、向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、特定株主グループによる当社経営への関与は、当社の企業価値を毀損するものではなく、それが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものであれば何ら否定するものではありません。
しかしながら、大規模買付者が、当社の財務及び事業の内容を理解するのはもちろんのこと、下記Ⅱ.1.の「当社の企業価値の源泉」を十分に理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させることを可能とする者でなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は損なわれることになります。
近時の資本市場においても、対象となる上場企業の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、突如として対象会社に影響力を行使しうる程度の大規模な株券等の買付行為等を強行するといった事態も生じています。今後もこうした大規模な株券等の買付行為等が行われることが十分に想定されます。
このようなリスクを認識しつつ、何ら対応策を講じないまま企業経営を行い、大規模買付行為の提案がなされた場合、目先の株価の維持・上昇を目的とした経営判断を求められかねません。中長期的な視点から、企業価値向上に集中して取り組み、大規模買付行為の提案の是非を判断するためには、特段当社に対する大規模買付行為の提案がなされていない時点において、予めそうした提案への対応策を導入しておくことが必要であると判断しております。
このように、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資することのない大規模買付者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、当社は、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図ることが必要であると考えております。
Ⅱ.当社の基本方針の実現に資する特別な取組み
1.当社の企業価値の源泉
当社は、1927年の創業以来、公共性の極めて高いバス事業を含む輸送サービスを中核として、地域と深くかかわる幅広い事業を当社グループで営んでおり、2027年で創立100周年を迎えます。当社グループにおける経営の考え方は、地域に密着した企業としての役割の重要性を認識した上で、「地域共栄・未来創成」という企業理念のもと、企業価値の増大と社会的責任を果たすことを基本方針としております。また、この基本方針の実現を通じて、株主共同の利益の確保・向上を図ることを目指しております。
当社グループを取り巻く事業環境は、ライフスタイルや価値観の変化、不透明な国際情勢、物価高騰、労働力人口の減少などの厳しい状況が続いております。そのような中、地域と従業員を大切にし、更なる成長を目指すべく2030年における当社グループのあるべき姿を示した「グループ構想2030」では「まちづくり・地域づくり企業」への進化を掲げており、その実現に向けて3か年ごとに中期経営計画を策定・実行しております。2025年度から2027年度における中期経営計画では、バス事業を基盤とした『既存事業の強化』を図るとともに、『成長事業の開拓・拡大』に取り組む、いわゆる両利きの経営を推進します。基盤事業であるバス事業においては、「安全は全てに優先する」という基本理念のもと、安全戦略、エリア戦略、営業戦略を着実に遂行し、神戸・大阪方面での事業拡大を図ります。また、不動産事業と旅行貸切事業を注力事業と位置付け、成長に向けた投資を重点的に行います。不動産事業では既存分野の着実な成長に加えて、開発事業へ進出し、更なる収益基盤の強化を図ります。旅行貸切事業は、首都圏以西におけるインバウンドを含めた需要の取り込みに注力します。
これらの事業戦略と並行して『人的資本経営』を推進します。人材を経営の根幹と位置付け、積極的な投資と育成を行い従業員の働きやすさと働きがいを高めることで、持続的な企業価値向上を図ります。最優先課題である運転士の確保にも積極的に取り組み、事業の機会を逃さず、拡大に繋げてまいります。
以上のとおり、当社グループの中核をなすバス事業における「安全性」に裏打ちされた、公共性と経済性の双方のバランスのとれた経営、地域をより豊かにするために行う様々な事業によって構成する事業ポートフォリオ、経営の根幹となる従業員を大切にする風土、これらこそが企業価値の源泉であると考えております。
2.コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、当社の企業価値の向上のために、コーポレート・ガバナンスの強化を図っております。
具体的には、当社の取締役10名のうち、4名については独立性を有する社外取締役としており、いずれも独立役員として東京証券取引所に届け出ております。そして、2021年4月27日より、委員の過半数を独立社外役員とする任意の指名・報酬委員会を設置し、取締役、監査役の指名・報酬等に係る評価・決定プロセスの透明化及び客観性を担保することによって、取締役会の監督機能の強化、コーポレート・ガバナンス体制のさらなる充実を図っております。
さらに、当社は、監査役会を設置しておりますが、常勤監査役1名及び独立役員として東京証券取引所に届け出を行った社外監査役3名の計4名体制で、監査機能の強化を図っております。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
1.本対応方針の継続の目的
(1) 当社取締役会は、当社が上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、基本的に株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであり、大規模買付行為に対する対抗措置の発動そのものについても株主の皆様に直接的にご判断いただくことが望ましいと考えております。
しかしながら、大規模買付者による大規模買付行為、とりわけ限られた時間内で買付行為に応じるか否かを判断することが求められる公開買付けが行われた場合には、他の株主の皆様が当該公開買付けに応じるか否か明らかでない状況下において、公開買付けの内容には満足できないものの、応募しないと公開買付けが成立してしまい、売却の機会を失ってしまうという不安感から、株主の皆様が不本意な形で大規模買付行為に応じて保有する株式を売却せざるを得ないという、株式の売却を事実上強要される事態も想定されます。
このため、当社取締役会の同意を得ることなく公開買付けによる大規模買付行為が行われる場合に、①株主の皆様が大規模買付者による当該大規模買付行為に賛同するか否かについて、十分な時間をかけて検討し、その判断を株主総会という株式会社の基本的な意思決定の場において表明する機会を確保すること、及び②当社取締役会としても、株主の皆様が、その判断を下すにあたって大規模買付者及び大規模買付行為に関して十分な情報等を得られるように努力することが、企業価値ひいては株主共同の利益を守るために重要であると考えております。
(2) さらに、当社取締役会といたしましては、昨今の市場における大規模買付行為の実態を考えますと、公開買付け以外の方法によって当社株券等の買付行為が行われる場合であっても、大規模買付者に対し、大規模買付行為を行うにあたり、当社取締役会の同意を得ることを求めることとし、当社取締役会の事前の同意なく行われた大規模買付行為に対しては、一定の対抗措置を採る必要があると考えております。また、当社取締役会としては、株主共同の利益を守るために、大規模買付者により行われる大規模買付行為に関して十分な情報等の取得に努め、これらの情報を株主の皆様にご提供することを通じて、大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様にご判断いただくことに役立てるよう努力することが必要であると考えております。
(3) 以上のとおり、大規模買付行為は、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上にとり、重大な影響を有することから、上記Ⅰ.の「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を踏まえた対応方針をあらかじめ明確にしておくことが株主共同の利益の確保・向上を図ることに資すると考え、本対応方針を継続するものであります。
2.本対応方針の概要
(1)大規模買付ルールの内容
ア.大規模買付ルール
当社取締役会は、大規模買付行為に対する対抗措置の発動については株主の皆様に直接的にご判断いただくことが望ましいと考えております。
大規模買付行為のうち、限られた期間内で大規模買付行為に応じるか否かの判断を行う必要がある公開買付けについては、株主の皆様に必要かつ十分な情報をご提供し、大規模買付行為の是非を直接的にご判断いただく機会として株主総会を開催するため、また、当社取締役会が買付提案に対する代替案の立案等を行う時間的余裕に乏しく、当社取締役会から株主の皆様に対する十分な情報提供が行われないという事態や熟慮期間が確保されないという事態を可及的に防止し、株主共同の利益の確保・向上を実現するため、その時点において有効な法令上の最長期間を公開買付期間として要請することが合理的であると考えております。また、公開買付け以外の方法による大規模買付行為についても、当該大規模買付行為に応じるか否かは、株主の皆様のご判断に委ねられているものの、かかる判断を行うために、当社取締役会として、株主の皆様のために、可能な限り大規模買付行為に関して十分な情報提供をするなどの対応を採る必要があると考えております。
そこで、当社取締役会は、大規模買付行為に関して以下の大規模買付ルールを設定し、大規模買付者に対して、当該大規模買付ルールに従って買付けを行うことを求めることとしております。
(大規模買付ルール)
①大規模買付者が、当社取締役会の事前の同意を得ずに公開買付けを実施する場合は、公開買付期間を法令上の最長期間である60営業日に設定すること。
②大規模買付者が、公開買付け以外の方法で当社株券等を取得しようとする場合又は結果として当社株券等を取得することとなる場合には、事前に当社取締役会の同意を得ること。
イ.大規模買付情報の確保への当社取締役会の活動
当社取締役会としては、大規模買付行為が行われる場合、大規模買付ルールの順守の有無にかかわらず、大規模買付者から大規模買付者及び大規模買付行為に関する情報の取得に努め(以下、取得する情報を「大規模買付情報」といいます。)、取得した当該情報を株主の皆様にご提供した上で、大規模買付行為の妥当性をご判断いただけるように努力いたします。
また、当社取締役会は、その意見及び代替案の検討のために、弁護士、公認会計士又は学識経験者等の公正な外部専門家(以下、これらの外部専門家を総称して「外部専門家」といいます。)の意見、助言等を得るように努めるものといたします。
特に、大規模買付ルール①に従って、当社取締役会の同意のない公開買付けにより行われる大規模買付行為の場合には、当社取締役会は、株主の皆様への情報提供として、大規模買付者から受領した大規模買付情報については、随時、当社ウェブサイトにおいて開示することといたします。
なお、当社取締役会としては、大規模買付情報として、以下のような情報を取得することを考えております。
(当社ウェブサイト)
https://www.shinkibus.co.jp/
(大規模買付情報の例)
①大規模買付者の詳細
②大規模買付行為の目的、方法及び内容
③買付対価の算定根拠
④買付対価の資金の裏付け
⑤大規模買付行為完了後の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策等
⑥大規模買付行為完了後の当社の従業員、取引先、顧客、地域社会等当社の利害に関係する者の処遇
⑦その他、当社取締役会が必要と判断した情報
当社取締役会としては、大規模買付情報の取得及び大規模買付者との交渉等に努め、また、外部専門家の意見、助言等も参考にした上で、取得した情報等に基づいて可能な範囲内において、取締役会としての意見及び代替案等を株主の皆様にご提示いたします。
特に、大規模買付ルールが順守され、下記(2)ア.に従って、当社株主総会が開催される場合には、株主総会開催日までに、取締役会としての意見及び代替案等を株主の皆様にご提示いたします。
なお、大規模買付者からの大規模買付情報の提供の有無、提供された大規模買付情報の十分性自体等は、大規模買付行為に対する対抗措置の発動の要否の判断に影響するものではありません。例えば、公開買付けにより行われる大規模買付行為の場合は、大規模買付ルール①に従って、公開買付けが実施された場合には、当社株主総会の判断に基づいて対抗措置の発動の要否が判断されることになり、提供された大規模買付情報が不十分であるとの理由に基づいて当社取締役会の判断のみによって対抗措置を発動するといった、当社取締役会による裁量的な判断等は一切排除されることになります。
(2)大規模買付者が大規模買付ルールを順守した場合
ア.公開買付けによる大規模買付行為である場合
大規模買付者が大規模買付ルール①を順守した場合、当社取締役会は、当該大規模買付行為(当社取締役会の同意を得ることなく行われた公開買付けの方法による大規模買付行為を指すものとし、(2)ア.においては同じといたします。)によって、当社株主の皆様が当社株式の売却を事実上強要され、不本意な形で大規模買付行為に応じ、保有する株式を売却せざるを得ない事態を可及的に防止するために、公開買付期間満了前に株主総会を開催いたします。当社取締役会は、当該株主総会において、大規模買付者及び当社取締役会の承認を得ることなく大規模買付者から新株予約権を承継した者又はこれらの者が実質的に支配し、これらの者と共同して行動する者として当社取締役会が認めた者(以下、「大規模買付者等」といいます。)のみ行使することができないという内容の行使条件及び大規模買付者等以外の者からは、当社取締役会が別途定める一定の日に当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付された新株予約権の無償割当てに関する議案を、決議の対象として上程いたします。
株主の皆様には、当該大規模買付行為に関する買付提案及び当社取締役会が外部専門家の意見、助言等も参考にした上で提示する当該買付提案に対する意見、代替案等をご考慮いただいた上で、株主総会において、大規模買付行為に対する賛否の意思を新株予約権無償割当ての議案に対する賛否の形で表明していただくことになります。すなわち、当社取締役会の代替案に賛成する、あるいは、大規模買付行為に反対若しくは賛同できない株主の皆様には、新株予約権無償割当ての議案に賛成していただくことになります。
具体的な手続としては、大規模買付行為が行われた場合、当社取締役会は、一定の基準日を前提に、株主総会で議決権を行使することのできる株主様を確定いたします。なお、株主の皆様に大規模買付行為の是非を判断していただく必要があるため、当該株主総会は公開買付期間満了前に開催することといたします。
当社取締役会の代替案に賛成する、あるいは、大規模買付行為に反対若しくは賛同できない株主様が一定数を超え、株主総会に出席された議決権を行使することができる株主様の議決権の過半数をもって大規模買付行為に対する対抗措置としての新株予約権の無償割当てに関する議案が承認された場合は、大規模買付者等のみが行使できないという内容の行使条件及び大規模買付者等以外の者からは、当社取締役会が別途定める一定の日に当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付された新株予約権が、基準日時点における株主の皆様に無償で割り当てられることになります(割り当てられる新株予約権の概要につきましては添付資料2をご参照下さい。)。
これに対し、基準日時点における株主の皆様が新株予約権の無償割当てに関する議案を否決された場合、すなわち、大規模買付者による大規模買付行為を是認した場合には、当社取締役会は、新株予約権の無償割当てを行うことはできません。
当社取締役会は、以上のように株主総会を開催し、株主の皆様に大規模買付行為の是非をご判断いただくために、株主総会の開催日までの間、大規模買付行為者から情報を取得し、取締役会としての意見の集約に努めてまいります。
なお、大規模買付情報の提供については、上記(1)イ.のとおり、随時当社のウェブサイトにて開示いたします。その他、大規模買付情報については、株主総会当日における資料提供又は口頭による説明を行うこともございます。
イ.公開買付け以外の方法による大規模買付行為である場合
大規模買付者が大規模買付ルール②を順守した場合、当社取締役会としては、株主の皆様に対して、それまでに受領した大規模買付情報を提供するほか、外部専門家の意見、助言等を得て、かかる意見、助言等も参考にした上で、当社取締役会としての意見及び代替案等をご提示いたしますが、当該大規模買付行為に対する対抗措置の発動は行いません。株主の皆様には、大規模買付情報及び当社取締役会の意見等に基づいて、当該大規模買付行為に応じるか否かをご判断いただきます。
(3)大規模買付者が大規模買付ルールを順守しない場合
大規模買付者が大規模買付ルール①を順守しない場合、株主の皆様に当社取締役会の同意を得ることなく行われた公開買付けの方法による大規模買付行為の妥当性を直接ご判断いただく株主総会の開催が困難となります。
また、大規模買付ルール②が順守されない場合、当社グループの事業特性を踏まえた上での十分な情報を確保し、当該情報に基づいて十分な分析を加えた上で、公開買付け以外の方法による大規模買付者による大規模買付行為の妥当性を株主の皆様にご判断いただくことは容易ではありません。
そこで、当社取締役会は、一定の基準日を設定した上で、対抗措置として新株予約権の無償割当ての決議を行います。当該決議に基づいて、大規模買付者等のみが行使できないという内容の行使条件及び大規模買付者等以外の者からは、当社取締役会が別途定める一定の日に当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付された新株予約権が、基準日時点における株主の皆様に割り当てられます。
ただし、当社取締役会は、外部専門家の意見・助言等も参考にした上で、当該大規模買付行為について検討し、当該大規模買付行為が、当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為であり、対抗措置の発動が必要でない又は相当でないと当社取締役会が合理的に判断した場合には、新株予約権の無償割当ては行わないものとします。ここで、「当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為」とは以下の(4)に定める条件の全てを満たす場合をいいます。
(4)「当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為」の条件
ア.真に当社の経営に参加する意思がある、あるいは株価をつり上げて高値で当社関係者に当社株券等を引き取らせる目的がないこと(いわゆるグリーンメーラーに該当しないこと)
イ.当社の経営を一時的に支配して、当社の事業経営上必要な不動産、動産、知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先又は顧客等の当社の資産を大規模買付者又はそのグループ会社等に移譲させる目的がないこと
ウ.当社の経営を支配した後に、当社の資産を大規模買付者又はそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定がないこと
エ.当社の経営を一時的に支配して当社の不動産、有価証券等の高額資産等を売却等によって処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせる目的、及び一時的な高配当による株価の上昇の機会を狙って当社株券等の高値売り抜けをする目的がないこと
オ.大規模買付者の提案する当社株券等の買付条件(買付対価の金額、種類及び内容、買付行為の時期、方法、違法性の有無及び実現可能性等を含みますがこれらに限られません。)が、当社の企業価値に照らして著しく不十分なものではなく、かつ不適切なものでもないこと
カ.大規模買付者の提案する当社株券等の買付方法が、強圧的二段階買収(最初の買付けで全株券等の買付けを勧誘することなく、二段目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等の株券等の買付けを行うことをいいます。)等、株主の判断の機会及び自由を制約する買付行為に該当せず、事実上も、株主に当社株券等の売却を強要するおそれがないこと(ただし、当社株券等の部分的公開買付けであることをもって当然に強圧的二段階買付行為等に該当すると判断するものではありません。)
キ.大規模買付者による支配権の取得及び支配権の取得後における当社の従業員、顧客その他の利害関係者の処遇方針等により、株主はもとより、従業員、顧客その他利害関係者の利益を含む当社の企業価値の毀損のおそれがなく、かつ当社の企業価値の維持及び向上を妨げるおそれがないこと
ク.大規模買付者による買付後の経営方針及び事業計画等の内容が十分かつ適当であるため、運輸事業の安全性及び公共性並びに利用者の利益の確保に重大な支障をきたすおそれがないこと
(5) 以上の手続に従って、株主総会において新株予約権の無償割当てに関する議案が承認された場合又は当社取締役会において新株予約権の無償割当てに関する決議を行った場合であっても、当該大規模買付者が大規模買付行為を中止又は撤回した場合もしくは対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から発動した対抗措置を維持することが客観的に相当でないと考えられる状況に至った場合には、当社取締役会は、当該対抗措置を維持することの是非について、外部専門家の意見・助言等も参考にした上で、改めて検討し、当該大規模買付者の大規模買付行為が上記(4)ア.乃至ク.の全ての要件を満たし、当社の企業価値を著しく毀損しない買付行為に該当すると判断した場合には、発動した対抗措置の中止又は撤回等を決定する場合があります。当社取締役会が、対抗措置の中止又は撤回等の決定を行った場合には、当社は、法令及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
3.本対応方針が株主の皆様及び投資家に与える影響等
(1)本対応方針の継続承認時に与える影響
本対応方針は、導入時点と同様、その継続が承認された時点においても新株予約権の発行自体を行いませんので、株主の皆様の権利関係に直接の影響はございません。
なお、上記2.において述べたとおり、大規模買付者が大規模買付ルールを順守するか否かにより大規模買付行為に対する当社取締役会の対応方針が異なります。特に、大規模買付ルールに従って公開買付けが行われた場合には、一定の基準日を前提に株主総会を開催することになりますが、当該株主総会において議決権を行使していただくためには、基準日までに当社株主として株主名簿に記録されている必要がありますのでご留意下さい。
(2)新株予約権の無償割当て時に与える影響
大規模買付者が大規模買付ルール①を順守したものの、株主総会において新株予約権の無償割当てに関する議案が株主の皆様により承認された場合、あるいは、大規模買付者が大規模買付ルール①又は②を順守せず、当社取締役会が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目的として、新株予約権無償割当てに関する議案を承認した場合、新株予約権の無償割当てが行われることになります。
かかる場合、基準日時点における株主の皆様に対して、当社取締役会又は株主総会が定めた一定の日を効力発生日として、その保有株式数に応じて新株予約権が無償で割り当てられることとなりますが、大規模買付者等以外の株主の皆様は、当社取締役会又は株主総会が別途定める一定の日において、当社株式1株と引き換えに新株予約権を取得されれば、議決権比率が低下することはありません。他方、大規模買付者等については、当社による新株予約権の取得が行われないため、議決権比率及び持分の経済的価値は低下いたします。
なお、上記2.(5)のとおり、当社取締役会又は株主総会の決議に基づいて新株予約権無償割当てがなされた場合であっても、その後の事情の変化により、大規模買付者等に対して対抗措置を発動する必要がなくなったと当社取締役会が合理的に判断した場合には、割り当てられた新株予約権全てを無償で当社が取得した上で、消却することがあります。かかる場合には議決権比率が低下することはありません。しかしながら、当社が大規模買付者等に対して対抗措置を発動し、新株予約権と引き換えに当社株式1株が交付されることを前提として株式の売買を行っていた株主の皆様には、株価の変動により経済的な損失が生じる可能性がございます。
(3)新株予約権の無償割当てに伴って必要となる手続
新株予約権の無償割当ての対象とされた株主の皆様は、当社取締役会又は株主総会において定めた効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、割当てに伴って特別な手続をしていただく必要はありません。
ただし、新株予約権の無償割当ては、当社取締役会又は株主総会が定めた一定の基準日時点の株主の皆様に対して行われるため、株主名簿への記録が完了していない株主の皆様におかれましては、当該基準日までに株主名簿への記録を完了していただく必要があります。
なお、新株予約権の無償割当てを行った場合には、株主の皆様に対して、会社法第279条第2項に従って新株予約権の無償割当ての効力が発生した日後遅滞なく、新株予約権の内容等について通知いたします。
(4)新株予約権の当社による取得に伴って必要となる手続
当社が、新株予約権を取得する場合は、当社取締役会又は株主総会が定めた一定の日に法定の手続に従って新株予約権が取得され、それと引き換えに当社株式1株が株主の皆様に交付されることとなりますが、新株予約権を取得する際に、ご自身が大規模買付者等に該当しないことを証する書面等の提出をお願いする場合がございます。
(5)その他
上記(1)乃至(4)のほか、新株予約権の割当て方法、当社による新株予約権の取得方法等につきましては、当社取締役会又は株主総会において新株予約権の無償割当てに関する議案の承認決議が行われた後、株主の皆様に対して通知又は公表いたしますので、その内容をご確認下さい。
また、当社が大規模買付行為に対する対抗措置を講じることを決定した場合又は対抗措置の発動を決定した後に当該対抗措置の中止又は撤回等を決定した場合には、法令及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
Ⅳ.上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
1.基本方針の実現に資する特別な取組みについて
上記Ⅱ.の「当社の基本方針の実現に資する特別な取組み」については、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保・向上のための取組みであり、基本方針の実現に沿うものであります。
したがって、当該取組みは当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
2.基本方針に照らして不適切な支配の防止のための具体的な取組みについて
(1)当該取組みが基本方針に沿うものであること
本対応方針は、当社取締役会の同意を得ることなく公開買付けによる大規模買付行為が行われる場合に、①株主の皆様がその是非について十分な時間をかけて検討し、その判断を株主総会の場において表明する機会を確保すること、及び②当社取締役会としても、株主の皆様が、その判断を下すにあたって大規模買付者及び大規模買付行為に関して十分な情報等を得られるように努力するものであります。また、本対応方針は、公開買付け以外の方法によって大規模買付行為が行われる場合であっても、大規模買付者に対し、当社取締役会の同意を得ることを求め、当社取締役会の事前の同意なく行われた大規模買付行為に対しては、外部専門家の意見・助言等も参考にした上で、一定の対抗措置を採ることとして、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図ることを目指しており、基本方針に沿うものであります。
(2)当該取組みが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないこと
ア.株主の皆様の意思をより直接的に反映する仕組みであること
本対応方針は、(ⅰ)第123回定時総会において、買収防衛策に係る定款変更案及び当初対応方針の導入自体について株主の皆様からご承認いただいた後、直近では第141回定時総会において、当初対応方針を一部変更の上で継続することについて、株主の皆様からご承認をいただき現在に至っております。
また、(ⅱ)大規模買付ルール①に従った公開買付けによる大規模買付行為が行われた場合には、公開買付期間の満了前までに株主総会を開催し、本対応方針に基づいた対抗策を発動するか否かにつき直接的に株主の皆様にご判断いただくこととなっております。
さらに、(ⅲ)本対応方針の有効期間は、2027年に開催する当社の定時株主総会までとし、本対応方針の継続について、改めて株主の皆様のご判断を仰ぎます。
これに加え、(ⅳ)当社定款第41条(定款変更により条数が変更された場合には同条項に相当する条項といたします。)に基づいて、当社取締役会は、いつでも本対応方針を廃止することができることから、本対応方針の有効期間中であっても株主の皆様の意向を反映できるものと考えております。
また、(ⅴ)当社では、第123回定時総会において取締役の任期を1年とする定款変更議案を株主の皆様にご承認いただき、取締役の任期を1年としています。そのため、2006年度以降、当該年度の定時株主総会の直後に開催される取締役会又はその後に開催される取締役会において、随時、当初対応方針及び現対応方針の継続又は改廃について決議することができる仕組みが確保されておりました。また、現対応方針の継続が決議された2024年度以降も当該年度の定時株主総会の直後に開催される取締役会又はその後開催される取締役会において、随時、本対応方針の継続又は改廃について決議することができるとする同様の仕組みが確保されておりますので、取締役の選任を通じて株主の皆様の意向をより直接的に反映することができると考えております。
イ.客観的合理的な要件の設置等、取締役会の恣意性を排除する措置がなされていること
本対応方針は、上記Ⅲ.2.(1)ア.に記載のとおり客観的かつシンプルな大規模買付ルールを設定しています。また、大規模買付者に対して対抗措置が発動されない場合についても、上記Ⅲ.2.(3)及び(4)に記載のとおり客観的な基準が設定されており、取締役会の恣意性を排除する措置がなされているといえます。
ウ.デッド・ハンド型やスロー・ハンド型の買収防衛策ではないこと
上記ア.に記載のとおり、当社取締役の任期は1年であり、本対応方針は、毎年株主の皆様により選任される取締役によって構成される当社取締役会において、随時、本対応方針の継続又は改廃の決議を行うことができます。
このように、本対応方針は、デッド・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)又はスロー・ハンド型買収防衛策(取締役の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止しにくい買収防衛策)のいずれでもありません。
エ.買収防衛策に関する各指針等に適合していること
本対応方針は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日付けで公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」において定められた①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則の三原則を完全に充足し、加えて、東京証券取引所の有価証券上場規程第440条(買収への対応方針の導入に係る遵守事項)の趣旨に合致したものです。さらに、本対応方針は、企業価値研究会が2008年6月30日付けで公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」、東京証券取引所が2015年6月1日付けで公表し、2021年6月11日付けで改定された「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」及び経済産業省が2023年8月31日付けで公表した「企業買収における行動指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」の趣旨を踏まえた内容になっております。
以上の理由により、当社取締役会は、上記Ⅲ.の「基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み」について、当該取組みが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。