有価証券報告書-第74期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは『品質』、すなわち「安全で良質な輸送・サービス」をお客様に提供すると共に、「お客様の期待以上のサービスを創造することにより、豊かな社会の発展に貢献する。」という企業理念を掲げており、様々なお客様のニーズに対応したあらゆるサービスの質の向上を活動の基本としております。
また、物流業界における確固たるポジションを築くため、既存ビジネスの拡大とともに新規事業や新サービスを創出し、M&Aもひとつの選択肢として、新しい事業領域への展開を推し進めてまいります。持続的な成長・発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
グループ1,000億円の売上収益と5%以上の営業利益率の達成を中長期的な目標とし、さまざまな施策を展開し、目標達成に向け邁進してまいります。
(3) 当社グループが置かれている経営環境について
①市場環境
当社グループの主たる事業であります自動車関連事業は、消費税や自動車取得及び保有時などの関係諸税の税制に影響を受けやすい自動車販売市場の動向に連動しております。国内の新車市場は90年代の700万台をピークに、それ以降は停滞が続き、近年の新車販売台数は500万台前後を推移しております。人口減少などによる運転免許保有者の減少や自動車の所有形態が変化してくるなど、長期的に見れば市場は減少傾向にあります。
また、物流業界においては中長期的な原油価格の高騰リスクやSOx規制強化に伴う海上運賃上昇リスクに加え、コンプライアンスへの対応、日本国内における労働力不足、特に乗務員の不足への対応、さらには働き方改革関連法への対応など引き続き厳しい事業環境が続くものと考えております。
②当社グループの構造と主要なサービスの内容
当社グループは、当社及び子会社17社と共同支配企業7社で構成され、自動車関連事業、ヒューマンリソース事業、一般貨物事業を主たる業務としております。
自動車関連事業は、主に新車及び中古車の輸送、バイクの輸送、納車前整備や一般車検整備、リースアップ車や新車販売会社の下取り車の入札会運営、中古車オークション会場での検査業務を主とする構内作業及びそれらに付随する事業であります。ヒューマンリソース事業は、車両の運行管理事業やドライバーを中心とした人材派遣事業を行っております。一般貨物事業は、港湾荷役や倉庫事業に加え、一般消費財等の3PL事業を行っております。
グループの統一的な基本方針のもと、取締役会をはじめ各機関、各社が、相互に事業を組み合わせて、主として自動車のライフサイクルを支える総合物流事業としてのグループシナジー創出と効率化を推し進めております。
③競合他社との優位性
当社グループは、それぞれのセグメントで競合企業が存在いたします。主たる事業である自動車輸送事業においては、多数の車両輸送会社が存在いたしますが、長距離の輸送は対応できないことが多く、当社グループがもつ輸送の全国ネットワークが強みを発揮します。また、自動車輸送という特殊な荷物ゆえに参入障壁は比較的高いものとなっております。ヒューマンリソース事業においては、一般的な派遣事業の割合は少なく、車両の運行代行やドライバー派遣が主となっており、当社グループとのシナジーがより発揮しやすい構造となっています。また、一般貨物事業においても、参入障壁の高い港湾事業や独自性を活かせる3PL事業、CKD事業(Complete Knock Downに関連する輸送事業)を主としております。
④新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新車販売台数の低迷、車両輸送受託台数の減少、中古車輸出台数の減少、派遣事業での雇い止め等、当社グループの売上収益にも影響が及んでおります。また、景気先行きが不透明であることに起因し、将来的にも当社グループの業績に影響をあたえます。当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響が、2021年6月期の一定期間にわたり継続するものと想定しております。
自動車輸送事業においては、2021年6月期の一定期間にわたり、自動車メーカーの減産にともない、売上収益に一定の影響は与えると考えられますが、一方で中古車市場においては、密を避けるための移動手段として販売台数は堅調に推移するなど、売上収益を下支えする動きも見られます。ヒューマンリソース事業においては、雇止めなどの影響は一定額出てくると考えられますが、休校となっていた学校の再開などとともに運行代行事業においては持ち直しの動きが見られています。一般貨物事業においては、参入障壁の高い事業に関しては、新型コロナウイルス感染症の直接的な影響は受けづらくなっております。
(4) 対処すべき課題
① 輸送改革の推進
自動車生産工場や中古車オークション会場の所在する地域は、多くの商品車を輸送するための戦力を配置する重要な拠点となり、販売店までの新車輸送やオークション開催日前後の搬入搬出によって商品車が集中します。しかしながら、販売店からの復荷の有無によって積載率が変動したり、オークション開催日とそれ以外では繁閑差があるため、輸送情報の事前入手と計画的な配車により不経済な回送や運休が生じないように努めてまいります。
事業基盤の再構築の一環として地域ブロック化を完了させ、既存の輸送戦力を最大活用できる最適な配置を進めるとともに、新規輸送協力会社の開拓などにより輸送戦力の拡充を図ってまいります。また顧客エリアの開拓や料金体系の包括的な見直しを進め、収益向上につなげてまいります。
② 働き方改革の推進
少子高齢化の加速により、若年層の人口そのものが減少していることに加えて、若年層の運転免許保有率が減少しつつあり、また自動車整備士の資格取得を目指す若年層も減少しております。その結果として、乗務員や整備士が減少し、労働力が不足することで業務量や労働時間の超過が慢性化し、従業員の健康への被害や業務効率の悪化を招くことを避けなければなりません。
乗務員や整備士の採用を進め、法令順守に努めるとともに、総労働時間の短縮を推進するため、仕事の簡素化及び自動化、システム化によって負荷軽減に努めてまいります。業務プロセスをシンプルにすることや、アウトソースの併用によって、業務量の削減を図り、労働環境や諸条件の改善を進めてまいります。これにより、業界ダントツの魅力ある会社、働きがいのある職場をつくり上げることで、乗務員や整備士の採用と定着を促進します。
③ 自動車周辺事業の拡大
車両輸送事業に依存しない事業ポートフォリオを構築するため、名義変更や登録代行、車両保管、整備、板金、塗装、オークション、中古車輸出などの既存周辺事業の再構築を進め、新規需要の発掘による新規事業や新サービスを創出してまいります。また、M&Aや業種を問わないアライアンスの推進による新しい事業領域への展開によって、当社グループの成長を推し進め、事業基盤をさらに強固なものとしてまいります。
④ 車両輸送以外の業務の拡大
ヒューマンリソース事業においては、さまざまな送迎に関わる企業のアウトソース需要を獲得し、戦略的な営業活動及び営業体制の強化により、積極的に地方都市への展開を行っております。従来の「ドライバー」を軸とした人材の確保、教育、社会への供給、サービスの提供に加えて、中長期的には、空港、福祉、介護、国際人材といった分野への事業展開を取り組んでまいります。
一般貨物事業においては、港湾荷役事業、運輸事業、倉庫事業などがあり、お客様の要望を的確に捉えて事業の拡大を進めております。グループ内での協業を推進し、グループ内のインフラやリソースの最大活用を進めてまいります。
⑤ 海外事業の拡大
当社グループが自動車関連事業で長年培ってきたサービス技術、ノウハウを海外の成長市場で展開しております。
中国では、2004年の創業以来、順調に事業を拡大し収益を上げておりますが、一部の自動車メーカーに売上高の大半を依存しており、3年毎に行われる入札により業績が左右されることに留意する必要があります。
アセアン諸国では、タンチョンインターナショナルリミテッドと相互に協力し事業展開を進めております。
海外事業におけるビジネスパートナーとの連携強化を図るとともに新規顧客の開拓によって事業規模を拡大してまいります。
⑥ その他
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新車販売台数の低迷、車両輸送受託台数の減少、中古車輸出台数の減少、派遣事業での雇い止め等、当社グループの売上収益にも影響が及んでおります。また、景気先行きが不透明であることに起因し、将来的にも当社グループの業績に影響をあたえます。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響が、2021年6月期の一定期間にわたり継続するものと想定しております。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは『品質』、すなわち「安全で良質な輸送・サービス」をお客様に提供すると共に、「お客様の期待以上のサービスを創造することにより、豊かな社会の発展に貢献する。」という企業理念を掲げており、様々なお客様のニーズに対応したあらゆるサービスの質の向上を活動の基本としております。
また、物流業界における確固たるポジションを築くため、既存ビジネスの拡大とともに新規事業や新サービスを創出し、M&Aもひとつの選択肢として、新しい事業領域への展開を推し進めてまいります。持続的な成長・発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
グループ1,000億円の売上収益と5%以上の営業利益率の達成を中長期的な目標とし、さまざまな施策を展開し、目標達成に向け邁進してまいります。
(3) 当社グループが置かれている経営環境について
①市場環境
当社グループの主たる事業であります自動車関連事業は、消費税や自動車取得及び保有時などの関係諸税の税制に影響を受けやすい自動車販売市場の動向に連動しております。国内の新車市場は90年代の700万台をピークに、それ以降は停滞が続き、近年の新車販売台数は500万台前後を推移しております。人口減少などによる運転免許保有者の減少や自動車の所有形態が変化してくるなど、長期的に見れば市場は減少傾向にあります。
また、物流業界においては中長期的な原油価格の高騰リスクやSOx規制強化に伴う海上運賃上昇リスクに加え、コンプライアンスへの対応、日本国内における労働力不足、特に乗務員の不足への対応、さらには働き方改革関連法への対応など引き続き厳しい事業環境が続くものと考えております。
②当社グループの構造と主要なサービスの内容
当社グループは、当社及び子会社17社と共同支配企業7社で構成され、自動車関連事業、ヒューマンリソース事業、一般貨物事業を主たる業務としております。
自動車関連事業は、主に新車及び中古車の輸送、バイクの輸送、納車前整備や一般車検整備、リースアップ車や新車販売会社の下取り車の入札会運営、中古車オークション会場での検査業務を主とする構内作業及びそれらに付随する事業であります。ヒューマンリソース事業は、車両の運行管理事業やドライバーを中心とした人材派遣事業を行っております。一般貨物事業は、港湾荷役や倉庫事業に加え、一般消費財等の3PL事業を行っております。
グループの統一的な基本方針のもと、取締役会をはじめ各機関、各社が、相互に事業を組み合わせて、主として自動車のライフサイクルを支える総合物流事業としてのグループシナジー創出と効率化を推し進めております。
③競合他社との優位性
当社グループは、それぞれのセグメントで競合企業が存在いたします。主たる事業である自動車輸送事業においては、多数の車両輸送会社が存在いたしますが、長距離の輸送は対応できないことが多く、当社グループがもつ輸送の全国ネットワークが強みを発揮します。また、自動車輸送という特殊な荷物ゆえに参入障壁は比較的高いものとなっております。ヒューマンリソース事業においては、一般的な派遣事業の割合は少なく、車両の運行代行やドライバー派遣が主となっており、当社グループとのシナジーがより発揮しやすい構造となっています。また、一般貨物事業においても、参入障壁の高い港湾事業や独自性を活かせる3PL事業、CKD事業(Complete Knock Downに関連する輸送事業)を主としております。
④新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新車販売台数の低迷、車両輸送受託台数の減少、中古車輸出台数の減少、派遣事業での雇い止め等、当社グループの売上収益にも影響が及んでおります。また、景気先行きが不透明であることに起因し、将来的にも当社グループの業績に影響をあたえます。当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響が、2021年6月期の一定期間にわたり継続するものと想定しております。
自動車輸送事業においては、2021年6月期の一定期間にわたり、自動車メーカーの減産にともない、売上収益に一定の影響は与えると考えられますが、一方で中古車市場においては、密を避けるための移動手段として販売台数は堅調に推移するなど、売上収益を下支えする動きも見られます。ヒューマンリソース事業においては、雇止めなどの影響は一定額出てくると考えられますが、休校となっていた学校の再開などとともに運行代行事業においては持ち直しの動きが見られています。一般貨物事業においては、参入障壁の高い事業に関しては、新型コロナウイルス感染症の直接的な影響は受けづらくなっております。
(4) 対処すべき課題
① 輸送改革の推進
自動車生産工場や中古車オークション会場の所在する地域は、多くの商品車を輸送するための戦力を配置する重要な拠点となり、販売店までの新車輸送やオークション開催日前後の搬入搬出によって商品車が集中します。しかしながら、販売店からの復荷の有無によって積載率が変動したり、オークション開催日とそれ以外では繁閑差があるため、輸送情報の事前入手と計画的な配車により不経済な回送や運休が生じないように努めてまいります。
事業基盤の再構築の一環として地域ブロック化を完了させ、既存の輸送戦力を最大活用できる最適な配置を進めるとともに、新規輸送協力会社の開拓などにより輸送戦力の拡充を図ってまいります。また顧客エリアの開拓や料金体系の包括的な見直しを進め、収益向上につなげてまいります。
② 働き方改革の推進
少子高齢化の加速により、若年層の人口そのものが減少していることに加えて、若年層の運転免許保有率が減少しつつあり、また自動車整備士の資格取得を目指す若年層も減少しております。その結果として、乗務員や整備士が減少し、労働力が不足することで業務量や労働時間の超過が慢性化し、従業員の健康への被害や業務効率の悪化を招くことを避けなければなりません。
乗務員や整備士の採用を進め、法令順守に努めるとともに、総労働時間の短縮を推進するため、仕事の簡素化及び自動化、システム化によって負荷軽減に努めてまいります。業務プロセスをシンプルにすることや、アウトソースの併用によって、業務量の削減を図り、労働環境や諸条件の改善を進めてまいります。これにより、業界ダントツの魅力ある会社、働きがいのある職場をつくり上げることで、乗務員や整備士の採用と定着を促進します。
③ 自動車周辺事業の拡大
車両輸送事業に依存しない事業ポートフォリオを構築するため、名義変更や登録代行、車両保管、整備、板金、塗装、オークション、中古車輸出などの既存周辺事業の再構築を進め、新規需要の発掘による新規事業や新サービスを創出してまいります。また、M&Aや業種を問わないアライアンスの推進による新しい事業領域への展開によって、当社グループの成長を推し進め、事業基盤をさらに強固なものとしてまいります。
④ 車両輸送以外の業務の拡大
ヒューマンリソース事業においては、さまざまな送迎に関わる企業のアウトソース需要を獲得し、戦略的な営業活動及び営業体制の強化により、積極的に地方都市への展開を行っております。従来の「ドライバー」を軸とした人材の確保、教育、社会への供給、サービスの提供に加えて、中長期的には、空港、福祉、介護、国際人材といった分野への事業展開を取り組んでまいります。
一般貨物事業においては、港湾荷役事業、運輸事業、倉庫事業などがあり、お客様の要望を的確に捉えて事業の拡大を進めております。グループ内での協業を推進し、グループ内のインフラやリソースの最大活用を進めてまいります。
⑤ 海外事業の拡大
当社グループが自動車関連事業で長年培ってきたサービス技術、ノウハウを海外の成長市場で展開しております。
中国では、2004年の創業以来、順調に事業を拡大し収益を上げておりますが、一部の自動車メーカーに売上高の大半を依存しており、3年毎に行われる入札により業績が左右されることに留意する必要があります。
アセアン諸国では、タンチョンインターナショナルリミテッドと相互に協力し事業展開を進めております。
海外事業におけるビジネスパートナーとの連携強化を図るとともに新規顧客の開拓によって事業規模を拡大してまいります。
⑥ その他
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新車販売台数の低迷、車両輸送受託台数の減少、中古車輸出台数の減少、派遣事業での雇い止め等、当社グループの売上収益にも影響が及んでおります。また、景気先行きが不透明であることに起因し、将来的にも当社グループの業績に影響をあたえます。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響が、2021年6月期の一定期間にわたり継続するものと想定しております。