有価証券報告書

【提出】
2021/06/28 16:26
【資料】
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【項目】
144項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
海運業は、さまざまな物資や人の輸送を通じて世界中の国々と地域を結び、人々の暮らしを豊かにするという使命を担っており、経済のグローバル化に伴い、その役割はますます重要なものとなりました。こうした認識のもと、当社グループは、以下のグループ企業理念を掲げ、誠実で良質な海上輸送サービスをお客様に提供できるよう、創意工夫を重ねています。
[基本理念]
NSユナイテッド海運グループは、誠実で良質な海上輸送サービスの提供を通じて社会の発展に貢献します。
[経営理念]
1(信用・信頼)
信用・信頼される堅実な経営を実践し、グループ全体の企業価値を高めます。
2(安全運航・環境保全)
常に船舶の安全運航に努めるとともに、船舶運航技術の向上に向け日々研鑽を積むことにより、海洋をはじめ
とする地球環境保全の一翼を担います。
3(お客様への即応・自己変革)
お客様の要請に即応しつつ自らも変革に努め、さらなる進歩を目指して挑戦します。
4(人を育て活かす)
人を育て活かし、働く喜びを実感できる活力溢れるグループを築きます。
当社はこの理念の具現化を目指し、鉄鋼原料をはじめとする資源・エネルギー・製品などの海上輸送分野における創立以来の長年の伝統と、2010年の合併後の構造改革や船隊整備による経営基盤の強化により、内外航に亘る専門性と総合力を兼ね備えた海運会社としてさらに大きな安心と信頼を獲得してまいりました。持続可能な社会の実現に向けた機運がますます高まっているなか、2020年に策定した中期経営計画「FORWARD 2030 ~Driving U forward over the next decade~」ではESGの取り組みを中核に据え、その実践を通じて事業環境の変化に適応し収益性と社会性を兼ね備えた企業を目指します。
(2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、目標とする経営指標
新型コロナウイルス感染症は新たに変異株による感染拡大が懸念される中、先進国を中心に展開されつつあるワクチン接種の効果に注目が集まっていますが、感染拡大状況によっては荷動きや市況が乱高下する懸念が残ることから、今後も事業運営にあたって細心の注意を払うことが求められています。 また、10年後を見据えて策定した中期経営計画「FORWARD 2030 ~Driving U forward over the next decade~」では、「ブランド力の向上」「サステナブルな事業構造の構築」「レジリエントな経営基盤の確立」の3つを重点戦略として、以下のような取り組みを進めています。
《中期経営計画の取組状況》
①ブランド力の向上
2020年10月、環境保全推進グループを新設し、社内外の関係者との連携のもと、温室効果ガス削減に向けた長期ロードマップの策定を進めています。また、従来のCSR委員会をESG総合委員会へ改組し、中期経営企画の重要な柱である「環境・社会・企業統治」に関する課題解決に向け総合的に取り組むとともに、その傘下にDX(デジタルトランスフォーメーション)推進委員会を設置し、データ及びデジタル技術の活用による業務の効率化や生産性の向上に取り組んでいます。今後もこれまで築き上げてきたUブランドのさらなる向上に向けて、安全運航と環境保全への取り組みを強化するほか、先進技術の導入や人への投資促進、ガバナンスの強化などESGの取り組みを推し進めてまいります。
②サステナブルな事業構造の構築
外航部門では、前回の中期経営計画に基づき建造された新造船が昨年度末までに全て稼働を開始し、長期輸送契約などに従事したことから安定収益を支える柱が強化されました。また、海運市況高騰下で建造した船舶の売却や定期用船契約の期限前解約など構造改革を行い、市況下落に対する耐性を強化してまいりました。また、内航部門では、世界最新鋭の低炭素技術を誇る広野IGCCパワー合同会社向け専用船「みらい」が竣工したほか、2019年竣工のハイブリッド貨物船「うたしま」に続く環境保全に対応した先進船舶の開発を進めています。当社では、今後も安定収益をもたらしてきた国内外顧客向け輸送契約の充実に加え、低炭素化に向けた輸送ニーズへの取り組みなど、戦略的事業領域の拡大を目指してまいります。
③レジリエント(強靭)な経営基盤の確立
今般の新型コロナウイルス感染拡大を機に、不測の事態に備えたリスク管理を一層強化するなど事業継続計画(BCP)の継続的な改善を図ります。投資判断にあたってESGに関するリスクと機会を適切に把握し、投資リターンとともにESG課題の解決により持続可能な社会の実現を追求します。また、自己資本利益率(ROE)など資本効率を重視した事業運営や有利子負債の削減により確固たる財務基盤の構築に努めます。
《中期経営目標(2023年度)》
中期経営計画の取り組みを通じ以下の目標達成を目指します。
営業利益: 100億円以上
ROE目標: 10.0%超
ネットD/Eレシオ目標: 1.0倍以下
《株主還元策》
省エネ性能の向上を念頭に進めてきました船隊整備計画が2020年度までに一段落しました。次期船隊整備にあたっては、収益性と社会性の両立を目指してLNGやアンモニアといった次世代燃料の実装化に向けた協議を造船所各社と行っています。当社では来たるべき次世代燃料船の建造など将来の成長に必要な内部留保資金を確保しつつ、株主の皆様への安定した利益還元として、連結配当性向30%を目処に利益配分を行う方針です。当事業年度(2021年3月期)については「第4提出会社の状況 3配当政策」をご参照ください。
また、東京証券取引所では2022年4月に市場区分の再編が予定されていますが、東証1部に代わる最上位市場であるプライム市場に相応しい企業であるよう、より高いガバナンスの水準を備えるとともに、持続的な成長と企業価値の向上に努め、投資家の皆様にとり魅力的な事業会社になるよう全力で取り組みます。

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