有価証券報告書-第105期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築に当たり、経営の健全性、透明性、効率性を継続的に高めていくことを重要な経営課題としており、経営責任の明確化及び株主の信任を毎年得ることによるコーポレート・ガバナンス体制の強化のため等の目的で取締役の任期を1年とするとともに、監査役制度を基礎として、東京証券取引所の定める独立役員の要件を満たす社外取締役及び社外監査役を選任しております。
また、透明性の高い簡素で無駄のない体制を前提とし、取締役会の監督機能の実効性を最大限高めるため、有価証券報告書提出日現在、取締役5名のうち過半数に当たる3名を経営陣から独立した社外取締役としております。このような体制とする最大の理由は、執行部門における濃密なコミュニケーションとそれによる経営の意思決定の迅速性であり、その体制故に経営判断が拙速となる可能性を回避するとともに、取締役会の監督機能の実効性を高めることを意図しております。
さらに、独立社外取締役が過半数を占める任意の指名・報酬委員会を設置し(有価証券報告書提出日現在、独立社外取締役2名(うち1名が指名・報酬委員会委員長)と代表取締役社長1名で構成されております。)、取締役・監査役の選解任や社長の選解任の方針、報酬の方針及び内容等を審議・決定し、取締役会へ答申するなど、独立社外役員による経営監督を強化し、実効性あるコーポレート・ガバナンス体制の構築に努めております。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役6名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役会は6名(うち社外取締役4名)で構成される予定です。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「指名・報酬委員会委員選定の件」が付議される予定です。当該議案が承認可決されますと、指名・報酬委員会の構成は引き続き独立社外取締役2名(うち1名が指名・報酬委員会委員長)と代表取締役社長1名で構成されることになります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社の提出日現在における企業統治の体制図は、以下のとおりであります。
当社は、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役6名選任の件」および「監査役1名選任の件」を提案しておりますが、当該議案が承認可決された場合の体制図も同様です。
コーポレート・ガバナンス体制図

イ.企業統治の体制の概要
(ⅰ)取締役会
当社の取締役会は、有価証券報告書提出日現在、取締役5名(うち社外取締役3名)で構成され、代表取締役社長が議長を務めております。法令及び定款で取締役会の権限として定められた事項のほか、業務執行上の重要事項を決定し、取締役の職務の執行を監督しております。
また、取締役会には、すべての監査役が出席し、実効性の高い監督を行える体制としています。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役6名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役は6名(うち社外取締役4名)となる予定です。
1)2025年3月期における各取締役の取締役会出席回数
2)取締役会における具体的な検討内容
取締役会では、法令及び定款で取締役会の権限として定められた事項の他、中期経営計画の策定及び実施、業績及び財務状況に関する事項、会社組織や人事戦略に関する事項を始めとした業務執行上の重要事項等について適宜検討を行っております。
(ⅱ)監査役会
当社の監査役会は、有価証券報告書提出日現在、4名で構成され、うち1名が常勤社外監査役、2名が非常勤社外監査役、1名が非常勤監査役(社外監査役は3名)であります。常勤監査役を議長とし監査役会を開催しており、その詳細は「(3)監査の状況 ① 監査役監査の状況」に記載しております。また、監査役は取締役会等の重要な会議に出席し、必要に応じて意見を述べております。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の監査役会は引き続き4名の監査役(常勤社外監査役1名、非常勤社外監査役2名、非常勤監査役1名(社外監査役3名))で構成されることになります。
(ⅲ)指名・報酬委員会
取締役会の諮問機関としての任意の指名・報酬委員会は、有価証券報告書提出日現在、独立社外取締役2名(うち1名が委員長)と代表取締役社長の3名で構成されております。取締役・監査役の選解任、社長の選解任、執行役員の選解任並びに役付執行役員の選定及び解職の方針、報酬の方針及び内容等を審議し、取締役会に答申します。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「指名・報酬委員会委員選定の件」が付議される予定です。当該議案が承認可決されますと、指名・報酬委員会の委員は引き続き独立社外取締役2名(うち1名が委員長)と代表取締役社長の3名で構成されることになります。
1)2025年3月期における各委員の指名・報酬委員会出席回数
2)指名・報酬委員会における具体的な検討内容
指名・報酬委員会では、取締役・監査役の選解任に関する株主総会議案の原案、代表取締役の選定及び解職の原案、社長の選解任の原案、執行役員の選解任の原案、役付執行役員の選定及び解職の原案、代表取締役及び社長執行役員の後継者プランに関する事項、業務執行取締役の職務分担の原案及びその決議に必要な基本方針の策定等、取締役・監査役の報酬等に関する株主総会議案の原案、取締役・執行役員の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針及び個人別の報酬等の内容及びその決議に必要な基本方針の策定等、その他上記に関して取締役会が必要と認めた事項につき、検討を行っております。
ロ.当該体制を採用する理由
当社は、監査役制度を採用しており、経営に関する機関として株主総会、取締役会、監査役会を設けております。コンプライアンス体制の整備及び維持を図ることを目的としてリスク・コンプライアンス委員会を、内部監査部門として監査室を設置しております。
今日、企業は様々に変化する経営環境に迅速かつ的確に対応し、株主、顧客、従業員に対する責任はもとより社会的責任もより一層強く求められております。
また、経営の健全性・効率性を高め、コーポレート・ガバナンス体制を強化することは、経営のグローバル化が進むなかで、不可欠となっております。
このような観点から、執行役員制度を導入し、経営体制の強化を図るとともに、内部監査体制やリスク管理体制の整備及びディスクロージャーの充実に努めております。
③ 企業統治に関するその他の事項
(内部統制システムの整備の状況)
当社は会社法及び会社法施行規則に基づき、以下のとおり業務の適正を確保するための体制を整備しております。
イ.当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
コンプライアンス体制の整備及び維持を図ることを目的として「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、また、法令違反行為の予防措置、法令違反行為が発見された場合における対処方法、是正手段などを検討した結果、コンプライアンスの推進については「乾汽船グループ内部統制規程」を制定しております。
コンプライアンスを実効あらしめるために、次のとおりの具体策を行っております。
(ⅰ)以下の事項を乾汽船グループ全役職員の行動規範として制定
1)法令の遵守
法令を遵守し、社内規則や倫理等の社外のルールに従って行動し、公明正大な企業活動を遂行する。
2)顧客の信頼獲得
市場における自由な競争のもとに、顧客ニーズにかなう商品・サービスを安全性や個人情報・顧客情報の保護に十分配慮して提供するとともに、正しい商品情報を的確に提供し、顧客の信頼を獲得する。
3)相互発展
公明正大な取引関係の上に取引先との信頼関係を築き、相互の発展を図る。
4)企業情報の開示
財務諸表をはじめとした企業情報は、事実を適正に表示し、適切に開示する。
5)株主・債権者の理解と支持
公正かつ透明な企業経営により、株主・債権者の理解と支持を得る。
6)役職員の連帯と自己発現への環境づくり
役職員が企業の一員として連帯感を持ち、自己の能力・活力を発揮できるような環境づくりを行う。
7)個人情報等の適正な管理
個人情報、自社の機密情報を適正に管理する。
8)政治・行政との関係
政治・行政との健全かつ正常な関係を維持する。
9)反社会的勢力及び団体への対処
市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体とは一切関係を持たない。
10)環境問題への取り組み
環境問題への取り組みは人類共通の課題であり、企業の存在と活動に必須の要件であることを認識し、地球環境の保護に配慮した行動に努める。
(ⅱ)内部監査部門として監査室を設置
(ⅲ)コンプライアンスに関する研修体制の整備
(ⅳ)監査室及び外部の法律事務所に公益通報及び相談窓口を設置
ロ.当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役・使用人の職務執行の状況を記録するための取締役会議事録及び稟議書等の文書の作成、保存(保存期間を含む。)、管理(管理する部署の指定を含む。)等については、「決裁規程」、「文書取扱規程」を定め、運用しております。
また、情報の管理については、「情報セキュリティ管理規則」、「個人情報保護規程」を定め、運用しております。
ハ.当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
事業の推進に伴って生じ得るリスクを把握・分析し、これに備えています。また、企業集団において生じ得るリスクについても同様に考えております。
リスク管理体制の規範として「乾汽船グループ内部統制規程」を制定し、同規程に則ったリスク管理体制を構築していくものといたします。そして、かかるリスク管理体制の一環として、リスク管理全体を統括する組織として「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しております。また、不測の事態が発生した場合においては、社長を本部長とする「緊急対策本部」を設置し、損害の拡大を防止し、これを最小限に止める体制を整えております。
ニ.当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するため、取締役会を原則月1回以上(決算月は原則月2回以上)定時に開催するほか、必要に応じて適宜開催するものといたします。また、取締役及び監査役が出席する経営会議を原則月1回以上定時に開催するほか、必要に応じて適宜開催するものといたします。
取締役・使用人の役割分担、職務分掌、指揮命令関係等を通じた効率的な業務執行については、「業務・職務分掌規程」を制定し、運用しております。
ホ.当社並びにその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
子会社の業務の適正を確保するという目的から次のとおりの体制を確立しております。
(ⅰ)当社のコンプライアンス体制、リスク管理体制については、グループ全体に適用あるものを構築し、定めております。
(ⅱ)当社の取締役は、子会社において法令違反その他コンプライアンスに関する重要事項を発見した場合には、当社の監査役に報告するものとします。当社の監査役は意見を述べるとともに、改善策の策定を求めることができるものといたします。
(ⅲ)子会社は当社からの経営管理、経営指導内容が法令に違反し、その他、コンプライアンス上問題があると認めた場合には、当社の監査役に報告するものとします。当社の監査役は意見を述べるとともに、改善策の策定を求めることができるものといたします。
(ⅳ)子会社の意思決定に際しては、当社の社内規程に従い、必要に応じて当社の取締役会の承認を得ることとしております。
ヘ.当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項並びに当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び当該監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
現在、監査役の職務を補助すべき使用人(以下「補助使用人」という。)を置いておりませんが、必要に応じて、監査役の職務補助のため補助使用人を置くこととし、その人事に関しては、取締役と監査役が意見交換を行うことといたします。また、補助使用人の監査役補助業務遂行について、取締役は、その独立性につき自ら認識するとともに、関係者にも徹底させるものといたします。
ト.当社の取締役及び使用人並びに子会社の取締役、監査役及び使用人等が当社の監査役に報告をするための体制、並びに当該報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社の取締役及び使用人は当社の業務又は業績に影響を与える重要な事項について当社の監査役に都度報告するものといたします。また、子会社の取締役、監査役及び使用人等は子会社の業務又は業績に影響を与える重要な事項について当社の監査役に都度報告するものといたします。監査役はいつでも必要に応じて、これらの取締役等に対して報告を求めることができることといたします。また、これらの報告をした者は、当社の社内規程上、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないものとされております。
チ.当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役からその職務の執行について生ずる費用等として前払又は償還等の請求を受けた場合には、その費用等が監査役の職務の執行について生じたものでないことが明らかである場合を除き、これを負担することとしております。
リ.その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
社内通報に関する規程として「公益通報制度運用要領」を制定し、その適切な運用を維持することにより、法令違反その他のコンプライアンス上の問題について監査役への適切な報告体制を確保するものといたします。
監査役は、監査法人及び内部監査部門とそれぞれ定期的に意見交換を行い、緊密な連携を図っていくものといたします。
(リスク管理体制の整備の状況)
取締役及び幹部社員で構成される「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しております。
リスク管理体制の規範として「乾汽船グループ内部統制規程」を制定し、同規程に則ったリスク管理体制を構築していくものといたします。不測の事態が発生した場合においては、社長を本部長とする「緊急対策本部」を設置し、損害の拡大を防止し、これを最小限に止める体制を整えております。
(責任限定契約の内容の概要)
当社と社外取締役全員(3名)及び監査役全員(4名)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約をそれぞれ締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役又は監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
(補償契約の内容の概要)
当社と取締役全員(5名)及び監査役全員(4名)は、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約をそれぞれ締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。但し、同条第2項各号の費用等(上記各氏が任務懈怠責任を負う場合の損失及び悪意又は重大な過失により第三者に対して損害賠償責任を負う場合の損失等)を補償の対象外とするほか、上記各氏が悪意又は重大な過失により法令・定款その他の社内規程又は当社に対して負担する契約上の義務に違反したことが明らかで、当社が補償を行うことが適切ではないと判断した場合、及び、上記各氏が当社に対する誹謗中傷、情報漏洩又は競業行為その他の背信行為を行い、当社が補償を行うことが適切ではないと判断した場合、並びに、当社が上記各氏を提訴する場合(株主代表訴訟による場合を除きます。)の費用等を補償の対象外とすることにより、上記各氏の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
(役員等賠償責任保険契約の内容の概要)
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者がその地位に基づいて行った行為に起因して、保険期間中に被保険者に対して損害賠償請求がされた場合の法律上の損害賠償金及び争訟費用を塡補することとしております。但し、違法に利益又は便宜を得る行為、犯罪行為、法令に違反することを認識しながら行った行為など一定の事由に起因する損害等は、塡補の対象外とすることにより、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。なお、当該保険契約の保険料は、全ての被保険者について全額当社が負担しております。
(取締役の定員)
当社は、取締役の定員を7名以内とする旨を定款に定めております。
(取締役の選任の決議要件)
当社は、取締役を株主総会において議決権を行使できる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数によって選任する旨を定款に定めております。また取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
(取締役会にて決議できる株主総会決議事項)
当社は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行のため、取締役会決議により自己株式の買受けを行うことができるように、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって同条第1項の定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。
また当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。
(株主総会の特別決議要件)
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
④ 株式会社の支配に関する基本方針について
イ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は、当社の経営権を有すべき者は、株主の皆様を含むステークホルダーとの調和を重んじ、株主の責任ある投資に適う事業活動を通じて、永続的な企業価値向上を目指す者であると考えております。そして、経営権を有する者かどうかの信任は、株主の皆様の総意に基づき決定されるべきと考えます。この考えを前提とし、当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、会社の支配権の移転を伴う特定の者による当社株式の大規模買付けであっても、当社の中長期的な企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。しかしながら、大規模買付けの中には、当社の中長期的な企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益に資さない、専ら自身の短期的な利得のみを目的とするようなものや明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、対象会社の株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるものも少なからず存在し、当社は、そのような当社株式の大規模買付けを行う者については、当社の経営権を有すべき者として不適切であると考えております。さらに、大規模買付けの中には、対象会社の株主や取締役会が買付けや買収提案の内容等について検討し、対象会社の取締役会が代替案を提示するために合理的に必要な期間・情報を与えないものや、対象会社の企業価値を十分に反映しているとはいえないもの等も見受けられますが、それらの大規模買付けに対して有効に対抗することは必ずしも容易ではありません。当社は、このような当社の中長期的な企業価値及び株主の皆様の共同の利益を毀損するおそれのある当社株式の大規模買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。そのため、このような者による当社株式の大規模買付けに対しては、予めその買付けに必要な手続を定め、また、大規模買付けを行おうとする者にその遵守を要求することで、当社の中長期的な企業価値及び株主の皆様の共同の利益を確保する必要があると考えております。
ロ.基本方針の実現に資する特別な取組み
(ⅰ)当社の企業理念及び企業価値の源泉
当社は、創業の祖を同一とする外航海運事業を営む旧乾汽船株式会社と倉庫事業・不動産事業を営む旧イヌイ倉庫株式会社が、2014年10月に経営統合したことにより現在の形態となりました。旧乾汽船株式会社は1949年神戸証券取引所に、旧イヌイ倉庫株式会社は1961年東京証券取引所市場第二部に上場して以来、社会の公器として永続してまいりました。以降、様々な事業環境の変化があり、都度、業態業容には変化がございましたが、社会の一員として広く株主の皆様を含むステークホルダーのご愛顧により今日の当社があります。
運賃市況ボラティリティの大きい外航海運事業と、中長期の視点で景気波動の異なる倉庫事業及び不動産事業という3つの事業セグメントを適切に組み合わせることにより、可変性のある資産ポートフォリオを形成することで、事業の基盤を支え、競争力の源としていくことが、当社のユニークさであり、今も今後も経営の差別化戦略の源泉と考えております。
当社は、経営の基本方針として以下の3点を定めております。
1) 資産の力を事業の力に
未来に向かって進化を続ける勝どき・月島は施設賃貸業の適地であり、当社の安定収益と財務基盤を支えます。この優良な資産がさらに成長する機会が到来します。再開発の期間は事業が資産を支えます。強化される資産の力は更に強い基盤となります。
2) FUN to WORK
やりがい×いきがい=FUN、としました。そもそも小さい会社です。ヒトとヒトとが支え合って、助け合って此処まで来ました。新しい働き方や、Digitalの力もうまく使っていきますが、ひとり一人のニンゲン力、これからも大切にしていきます。
3) 「らしさ」の追求
われらの「らしさ」は、実業に向き合い、地道な努力を練り込みながら生まれます。「らしさ」は差別化の源です。他と違うことを恐れず、素直に独自性を追求する、それがわれらの不易流行です。
上記のとおり、当社は、長期的な視点にたって上記経営の基本方針を着実に遂行していくことが、当社の中長期的な企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。
(ⅱ)中期経営計画に基づく企業価値向上への取組み
上記経営の基本方針の遂行に当たり、当社は、2023年度から2025年度までを対象年度とする中期経営計画を策定・公表し、同計画に基づき、以下のとおり、3つの事業領域とコーポレート部門の充実に向けた各種施策に取り組んでおります。詳細につきましては、2023年4月3日付けで公表しております「「中期経営計画 不易流行」策定に関するお知らせ」 をご参照ください。
(https://ssl4.eir-parts.net/doc/9308/tdnet/2258553/00.pdf)
1) 外航海運事業 :長期的に「よくはこぶ」Handy船隊運営
2) 倉庫・運送事業 :「Basic」+「Advance」
3) 不動産事業 :勝どき・月島 3街区を連携させる「住まう」街づくり
(ⅲ)コーポレート・ガバナンスに関する取組み
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築に当たり、経営の健全性、透明性、効率性を継続的に高めていくことを重要な経営課題としており、経営責任の明確化及び株主の信任を毎年得ることによるコーポレート・ガバナンス体制の強化のため等の目的で取締役の任期を1年とするとともに、監査役制度を基礎として、東京証券取引所の定める独立役員の要件を満たす社外取締役及び社外監査役を選任しております。
また、透明性の高い簡素でムダのない体制を前提とし、取締役会の監督機能の実効性を最大限高めるため、取締役5名のうち過半数に当たる3名を経営陣から独立した社外取締役としております。このような体制とする最大の理由は、執行部門における濃密なコミュニケーションとそれによる経営の意思決定の迅速性であり、その体制故に経営判断が拙速となる可能性を回避するとともに、取締役会の監督機能の実効性を高めることを意図しております。
さらに、独立社外取締役が過半数を占める任意の指名・報酬委員会を設置し(2017年度まで当社が任意で設置していた報酬委員会に、取締役の指名等に係る諮問機能を追加拡充して2018年度に設置したものです。社長1名、独立社外取締役2名(内1名が指名・報酬委員会委員長)で構成されております。)、取締役・監査役の選解任や社長の選解任の方針、報酬の方針及び内容等を審議・決定し、取締役会へ答申するなど、独立社外役員による経営監督を強化し、実効性あるコーポレート・ガバナンス体制の構築に努めております。
ハ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、2023年5月12日開催の当社取締役会において、当社株式の大規模買付行為等に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入について決議し、2023年6月22日開催の当社第103回定時株主総会において、株主の皆様のご承認を経た上で、これを導入しており、有効期間は、第103回定時株主総会の終結時から2026年6月開催予定の第106回定時株主総会の終結時までとなります。
本プランは、当社株式の保有割合が、その特別関係者や共同協調行為を行う者の保有割合との合計で15%以上となる買付け等(以下「大規模買付行為等」といいます。)を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます。)の大規模買付行為等の内容、大規模買付行為等に対する当社取締役会の意見・代替案等を踏まえ、株主の皆様に、大規模買付行為等に応じるべきか否かを適切に判断いただくために必要な情報や時間を確保すること等を目的としております。
上記目的のため、本プランは、大規模買付者に対して、当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供すること、及び、当社取締役会が対抗措置の不発動を決議するまでの間、あるいは当社取締役会が対抗措置発動の是非につき株主の意思の確認のための株主総会を開催すべきと判断したときはその対抗措置の発動承認議案が否決され当該株主総会が終結するまでの間、大規模買付行為等を開始すべきでないことをルールとして定め、また、大規模買付者が本プランに規定する手続を遵守しない場合は、当社取締役会が対抗措置の発動を決議することができることを明記しております。また、本プランに規定する手続が遵守された場合であっても、大規模買付行為等が当社グループの企業価値ないし株主共同の利益を著しく損なうものと認められかつ対抗措置の発動が相当と判断される場合には、当社取締役会は対抗措置を講ずることがあります。
なお当社取締役会は、対抗措置の発動の是非について判断する場合、その恣意的判断を排するため、独立社外取締役を含む、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、その勧告を最大限尊重いたします。
なお、本プランの全文・詳細については、当社ホームページに掲載されている2023年5月12日付プレスリリース「当社株式の大規模買付行為等に関する対応策(買収防衛策)の導入並びに当該買収防衛策の導入に伴う現行の特定の株主グループを対象とした当社株式の大規模買付行為等及び濫用的株主権行使への対応策(買収防衛策)の廃止に関するお知らせ」(注)をご参照ください。
(注)当社ホームページ https://ssl4.eir-parts.net/doc/9308/tdnet/2276478/00.pdf
ニ.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記ロ記載の取組みは、当社グループの企業価値ないし株主共同の利益を確保し向上させるための具体的方策であるため、上記イに記載の当社の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
また、上記ハに記載の取組みは、大規模買付行為等が確認された際に、当社グループの企業価値ないし株主共同の利益を確保するための枠組みであり、上記イに記載の当社の基本方針に沿うものです。加えて、当該取組みについては、経済産業省及び法務省が発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を充足するものであり、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が2015年6月1日に適用を開始し、2021年6月11日に改訂された「コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっていること等により、高度の合理性を有するものです。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築に当たり、経営の健全性、透明性、効率性を継続的に高めていくことを重要な経営課題としており、経営責任の明確化及び株主の信任を毎年得ることによるコーポレート・ガバナンス体制の強化のため等の目的で取締役の任期を1年とするとともに、監査役制度を基礎として、東京証券取引所の定める独立役員の要件を満たす社外取締役及び社外監査役を選任しております。
また、透明性の高い簡素で無駄のない体制を前提とし、取締役会の監督機能の実効性を最大限高めるため、有価証券報告書提出日現在、取締役5名のうち過半数に当たる3名を経営陣から独立した社外取締役としております。このような体制とする最大の理由は、執行部門における濃密なコミュニケーションとそれによる経営の意思決定の迅速性であり、その体制故に経営判断が拙速となる可能性を回避するとともに、取締役会の監督機能の実効性を高めることを意図しております。
さらに、独立社外取締役が過半数を占める任意の指名・報酬委員会を設置し(有価証券報告書提出日現在、独立社外取締役2名(うち1名が指名・報酬委員会委員長)と代表取締役社長1名で構成されております。)、取締役・監査役の選解任や社長の選解任の方針、報酬の方針及び内容等を審議・決定し、取締役会へ答申するなど、独立社外役員による経営監督を強化し、実効性あるコーポレート・ガバナンス体制の構築に努めております。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役6名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役会は6名(うち社外取締役4名)で構成される予定です。また、当該定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「指名・報酬委員会委員選定の件」が付議される予定です。当該議案が承認可決されますと、指名・報酬委員会の構成は引き続き独立社外取締役2名(うち1名が指名・報酬委員会委員長)と代表取締役社長1名で構成されることになります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社の提出日現在における企業統治の体制図は、以下のとおりであります。
当社は、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役6名選任の件」および「監査役1名選任の件」を提案しておりますが、当該議案が承認可決された場合の体制図も同様です。
コーポレート・ガバナンス体制図

イ.企業統治の体制の概要
(ⅰ)取締役会
当社の取締役会は、有価証券報告書提出日現在、取締役5名(うち社外取締役3名)で構成され、代表取締役社長が議長を務めております。法令及び定款で取締役会の権限として定められた事項のほか、業務執行上の重要事項を決定し、取締役の職務の執行を監督しております。
また、取締役会には、すべての監査役が出席し、実効性の高い監督を行える体制としています。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役6名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役は6名(うち社外取締役4名)となる予定です。
1)2025年3月期における各取締役の取締役会出席回数
| 氏名 | 地位 | 開催回数 | 出席回数 | 出席率(%) |
| 乾 康之 | 代表取締役社長 取締役会 議長 | 18 | 18 | 100 |
| 乾 隆志 | 取締役 専務執行役員 | 18 | 18 | 100 |
| 神林 伸光 | 社外取締役 | 18 | 18 | 100 |
| 村上 章二 | 社外取締役 | 18 | 18 | 100 |
| 岩田 研一 | 社外取締役 | 18 | 18 | 100 |
2)取締役会における具体的な検討内容
取締役会では、法令及び定款で取締役会の権限として定められた事項の他、中期経営計画の策定及び実施、業績及び財務状況に関する事項、会社組織や人事戦略に関する事項を始めとした業務執行上の重要事項等について適宜検討を行っております。
(ⅱ)監査役会
当社の監査役会は、有価証券報告書提出日現在、4名で構成され、うち1名が常勤社外監査役、2名が非常勤社外監査役、1名が非常勤監査役(社外監査役は3名)であります。常勤監査役を議長とし監査役会を開催しており、その詳細は「(3)監査の状況 ① 監査役監査の状況」に記載しております。また、監査役は取締役会等の重要な会議に出席し、必要に応じて意見を述べております。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の監査役会は引き続き4名の監査役(常勤社外監査役1名、非常勤社外監査役2名、非常勤監査役1名(社外監査役3名))で構成されることになります。
(ⅲ)指名・報酬委員会
取締役会の諮問機関としての任意の指名・報酬委員会は、有価証券報告書提出日現在、独立社外取締役2名(うち1名が委員長)と代表取締役社長の3名で構成されております。取締役・監査役の選解任、社長の選解任、執行役員の選解任並びに役付執行役員の選定及び解職の方針、報酬の方針及び内容等を審議し、取締役会に答申します。
(注)2025年6月20日開催予定の定時株主総会の直後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「指名・報酬委員会委員選定の件」が付議される予定です。当該議案が承認可決されますと、指名・報酬委員会の委員は引き続き独立社外取締役2名(うち1名が委員長)と代表取締役社長の3名で構成されることになります。
1)2025年3月期における各委員の指名・報酬委員会出席回数
| 氏名 | 地位 | 開催回数 | 出席回数 | 出席率(%) |
| 神林 伸光 | 社外取締役 指名・報酬委員会 委員長 | 6 | 6 | 100 |
| 村上 章二 | 社外取締役 指名・報酬委員会 委員 | 6 | 6 | 100 |
| 乾 康之 | 代表取締役社長 指名・報酬委員会 委員 | 6 | 6 | 100 |
2)指名・報酬委員会における具体的な検討内容
指名・報酬委員会では、取締役・監査役の選解任に関する株主総会議案の原案、代表取締役の選定及び解職の原案、社長の選解任の原案、執行役員の選解任の原案、役付執行役員の選定及び解職の原案、代表取締役及び社長執行役員の後継者プランに関する事項、業務執行取締役の職務分担の原案及びその決議に必要な基本方針の策定等、取締役・監査役の報酬等に関する株主総会議案の原案、取締役・執行役員の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針及び個人別の報酬等の内容及びその決議に必要な基本方針の策定等、その他上記に関して取締役会が必要と認めた事項につき、検討を行っております。
ロ.当該体制を採用する理由
当社は、監査役制度を採用しており、経営に関する機関として株主総会、取締役会、監査役会を設けております。コンプライアンス体制の整備及び維持を図ることを目的としてリスク・コンプライアンス委員会を、内部監査部門として監査室を設置しております。
今日、企業は様々に変化する経営環境に迅速かつ的確に対応し、株主、顧客、従業員に対する責任はもとより社会的責任もより一層強く求められております。
また、経営の健全性・効率性を高め、コーポレート・ガバナンス体制を強化することは、経営のグローバル化が進むなかで、不可欠となっております。
このような観点から、執行役員制度を導入し、経営体制の強化を図るとともに、内部監査体制やリスク管理体制の整備及びディスクロージャーの充実に努めております。
③ 企業統治に関するその他の事項
(内部統制システムの整備の状況)
当社は会社法及び会社法施行規則に基づき、以下のとおり業務の適正を確保するための体制を整備しております。
イ.当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
コンプライアンス体制の整備及び維持を図ることを目的として「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、また、法令違反行為の予防措置、法令違反行為が発見された場合における対処方法、是正手段などを検討した結果、コンプライアンスの推進については「乾汽船グループ内部統制規程」を制定しております。
コンプライアンスを実効あらしめるために、次のとおりの具体策を行っております。
(ⅰ)以下の事項を乾汽船グループ全役職員の行動規範として制定
1)法令の遵守
法令を遵守し、社内規則や倫理等の社外のルールに従って行動し、公明正大な企業活動を遂行する。
2)顧客の信頼獲得
市場における自由な競争のもとに、顧客ニーズにかなう商品・サービスを安全性や個人情報・顧客情報の保護に十分配慮して提供するとともに、正しい商品情報を的確に提供し、顧客の信頼を獲得する。
3)相互発展
公明正大な取引関係の上に取引先との信頼関係を築き、相互の発展を図る。
4)企業情報の開示
財務諸表をはじめとした企業情報は、事実を適正に表示し、適切に開示する。
5)株主・債権者の理解と支持
公正かつ透明な企業経営により、株主・債権者の理解と支持を得る。
6)役職員の連帯と自己発現への環境づくり
役職員が企業の一員として連帯感を持ち、自己の能力・活力を発揮できるような環境づくりを行う。
7)個人情報等の適正な管理
個人情報、自社の機密情報を適正に管理する。
8)政治・行政との関係
政治・行政との健全かつ正常な関係を維持する。
9)反社会的勢力及び団体への対処
市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体とは一切関係を持たない。
10)環境問題への取り組み
環境問題への取り組みは人類共通の課題であり、企業の存在と活動に必須の要件であることを認識し、地球環境の保護に配慮した行動に努める。
(ⅱ)内部監査部門として監査室を設置
(ⅲ)コンプライアンスに関する研修体制の整備
(ⅳ)監査室及び外部の法律事務所に公益通報及び相談窓口を設置
ロ.当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役・使用人の職務執行の状況を記録するための取締役会議事録及び稟議書等の文書の作成、保存(保存期間を含む。)、管理(管理する部署の指定を含む。)等については、「決裁規程」、「文書取扱規程」を定め、運用しております。
また、情報の管理については、「情報セキュリティ管理規則」、「個人情報保護規程」を定め、運用しております。
ハ.当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
事業の推進に伴って生じ得るリスクを把握・分析し、これに備えています。また、企業集団において生じ得るリスクについても同様に考えております。
リスク管理体制の規範として「乾汽船グループ内部統制規程」を制定し、同規程に則ったリスク管理体制を構築していくものといたします。そして、かかるリスク管理体制の一環として、リスク管理全体を統括する組織として「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しております。また、不測の事態が発生した場合においては、社長を本部長とする「緊急対策本部」を設置し、損害の拡大を防止し、これを最小限に止める体制を整えております。
ニ.当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するため、取締役会を原則月1回以上(決算月は原則月2回以上)定時に開催するほか、必要に応じて適宜開催するものといたします。また、取締役及び監査役が出席する経営会議を原則月1回以上定時に開催するほか、必要に応じて適宜開催するものといたします。
取締役・使用人の役割分担、職務分掌、指揮命令関係等を通じた効率的な業務執行については、「業務・職務分掌規程」を制定し、運用しております。
ホ.当社並びにその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
子会社の業務の適正を確保するという目的から次のとおりの体制を確立しております。
(ⅰ)当社のコンプライアンス体制、リスク管理体制については、グループ全体に適用あるものを構築し、定めております。
(ⅱ)当社の取締役は、子会社において法令違反その他コンプライアンスに関する重要事項を発見した場合には、当社の監査役に報告するものとします。当社の監査役は意見を述べるとともに、改善策の策定を求めることができるものといたします。
(ⅲ)子会社は当社からの経営管理、経営指導内容が法令に違反し、その他、コンプライアンス上問題があると認めた場合には、当社の監査役に報告するものとします。当社の監査役は意見を述べるとともに、改善策の策定を求めることができるものといたします。
(ⅳ)子会社の意思決定に際しては、当社の社内規程に従い、必要に応じて当社の取締役会の承認を得ることとしております。
ヘ.当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項並びに当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び当該監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
現在、監査役の職務を補助すべき使用人(以下「補助使用人」という。)を置いておりませんが、必要に応じて、監査役の職務補助のため補助使用人を置くこととし、その人事に関しては、取締役と監査役が意見交換を行うことといたします。また、補助使用人の監査役補助業務遂行について、取締役は、その独立性につき自ら認識するとともに、関係者にも徹底させるものといたします。
ト.当社の取締役及び使用人並びに子会社の取締役、監査役及び使用人等が当社の監査役に報告をするための体制、並びに当該報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社の取締役及び使用人は当社の業務又は業績に影響を与える重要な事項について当社の監査役に都度報告するものといたします。また、子会社の取締役、監査役及び使用人等は子会社の業務又は業績に影響を与える重要な事項について当社の監査役に都度報告するものといたします。監査役はいつでも必要に応じて、これらの取締役等に対して報告を求めることができることといたします。また、これらの報告をした者は、当社の社内規程上、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないものとされております。
チ.当社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役からその職務の執行について生ずる費用等として前払又は償還等の請求を受けた場合には、その費用等が監査役の職務の執行について生じたものでないことが明らかである場合を除き、これを負担することとしております。
リ.その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
社内通報に関する規程として「公益通報制度運用要領」を制定し、その適切な運用を維持することにより、法令違反その他のコンプライアンス上の問題について監査役への適切な報告体制を確保するものといたします。
監査役は、監査法人及び内部監査部門とそれぞれ定期的に意見交換を行い、緊密な連携を図っていくものといたします。
(リスク管理体制の整備の状況)
取締役及び幹部社員で構成される「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しております。
リスク管理体制の規範として「乾汽船グループ内部統制規程」を制定し、同規程に則ったリスク管理体制を構築していくものといたします。不測の事態が発生した場合においては、社長を本部長とする「緊急対策本部」を設置し、損害の拡大を防止し、これを最小限に止める体制を整えております。
(責任限定契約の内容の概要)
当社と社外取締役全員(3名)及び監査役全員(4名)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約をそれぞれ締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役又は監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
(補償契約の内容の概要)
当社と取締役全員(5名)及び監査役全員(4名)は、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約をそれぞれ締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。但し、同条第2項各号の費用等(上記各氏が任務懈怠責任を負う場合の損失及び悪意又は重大な過失により第三者に対して損害賠償責任を負う場合の損失等)を補償の対象外とするほか、上記各氏が悪意又は重大な過失により法令・定款その他の社内規程又は当社に対して負担する契約上の義務に違反したことが明らかで、当社が補償を行うことが適切ではないと判断した場合、及び、上記各氏が当社に対する誹謗中傷、情報漏洩又は競業行為その他の背信行為を行い、当社が補償を行うことが適切ではないと判断した場合、並びに、当社が上記各氏を提訴する場合(株主代表訴訟による場合を除きます。)の費用等を補償の対象外とすることにより、上記各氏の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
(役員等賠償責任保険契約の内容の概要)
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者がその地位に基づいて行った行為に起因して、保険期間中に被保険者に対して損害賠償請求がされた場合の法律上の損害賠償金及び争訟費用を塡補することとしております。但し、違法に利益又は便宜を得る行為、犯罪行為、法令に違反することを認識しながら行った行為など一定の事由に起因する損害等は、塡補の対象外とすることにより、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。なお、当該保険契約の保険料は、全ての被保険者について全額当社が負担しております。
(取締役の定員)
当社は、取締役の定員を7名以内とする旨を定款に定めております。
(取締役の選任の決議要件)
当社は、取締役を株主総会において議決権を行使できる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数によって選任する旨を定款に定めております。また取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
(取締役会にて決議できる株主総会決議事項)
当社は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行のため、取締役会決議により自己株式の買受けを行うことができるように、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって同条第1項の定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。
また当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。
(株主総会の特別決議要件)
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
④ 株式会社の支配に関する基本方針について
イ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は、当社の経営権を有すべき者は、株主の皆様を含むステークホルダーとの調和を重んじ、株主の責任ある投資に適う事業活動を通じて、永続的な企業価値向上を目指す者であると考えております。そして、経営権を有する者かどうかの信任は、株主の皆様の総意に基づき決定されるべきと考えます。この考えを前提とし、当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、会社の支配権の移転を伴う特定の者による当社株式の大規模買付けであっても、当社の中長期的な企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。しかしながら、大規模買付けの中には、当社の中長期的な企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益に資さない、専ら自身の短期的な利得のみを目的とするようなものや明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、対象会社の株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるものも少なからず存在し、当社は、そのような当社株式の大規模買付けを行う者については、当社の経営権を有すべき者として不適切であると考えております。さらに、大規模買付けの中には、対象会社の株主や取締役会が買付けや買収提案の内容等について検討し、対象会社の取締役会が代替案を提示するために合理的に必要な期間・情報を与えないものや、対象会社の企業価値を十分に反映しているとはいえないもの等も見受けられますが、それらの大規模買付けに対して有効に対抗することは必ずしも容易ではありません。当社は、このような当社の中長期的な企業価値及び株主の皆様の共同の利益を毀損するおそれのある当社株式の大規模買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。そのため、このような者による当社株式の大規模買付けに対しては、予めその買付けに必要な手続を定め、また、大規模買付けを行おうとする者にその遵守を要求することで、当社の中長期的な企業価値及び株主の皆様の共同の利益を確保する必要があると考えております。
ロ.基本方針の実現に資する特別な取組み
(ⅰ)当社の企業理念及び企業価値の源泉
当社は、創業の祖を同一とする外航海運事業を営む旧乾汽船株式会社と倉庫事業・不動産事業を営む旧イヌイ倉庫株式会社が、2014年10月に経営統合したことにより現在の形態となりました。旧乾汽船株式会社は1949年神戸証券取引所に、旧イヌイ倉庫株式会社は1961年東京証券取引所市場第二部に上場して以来、社会の公器として永続してまいりました。以降、様々な事業環境の変化があり、都度、業態業容には変化がございましたが、社会の一員として広く株主の皆様を含むステークホルダーのご愛顧により今日の当社があります。
運賃市況ボラティリティの大きい外航海運事業と、中長期の視点で景気波動の異なる倉庫事業及び不動産事業という3つの事業セグメントを適切に組み合わせることにより、可変性のある資産ポートフォリオを形成することで、事業の基盤を支え、競争力の源としていくことが、当社のユニークさであり、今も今後も経営の差別化戦略の源泉と考えております。
当社は、経営の基本方針として以下の3点を定めております。
1) 資産の力を事業の力に
未来に向かって進化を続ける勝どき・月島は施設賃貸業の適地であり、当社の安定収益と財務基盤を支えます。この優良な資産がさらに成長する機会が到来します。再開発の期間は事業が資産を支えます。強化される資産の力は更に強い基盤となります。
2) FUN to WORK
やりがい×いきがい=FUN、としました。そもそも小さい会社です。ヒトとヒトとが支え合って、助け合って此処まで来ました。新しい働き方や、Digitalの力もうまく使っていきますが、ひとり一人のニンゲン力、これからも大切にしていきます。
3) 「らしさ」の追求
われらの「らしさ」は、実業に向き合い、地道な努力を練り込みながら生まれます。「らしさ」は差別化の源です。他と違うことを恐れず、素直に独自性を追求する、それがわれらの不易流行です。
上記のとおり、当社は、長期的な視点にたって上記経営の基本方針を着実に遂行していくことが、当社の中長期的な企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。
(ⅱ)中期経営計画に基づく企業価値向上への取組み
上記経営の基本方針の遂行に当たり、当社は、2023年度から2025年度までを対象年度とする中期経営計画を策定・公表し、同計画に基づき、以下のとおり、3つの事業領域とコーポレート部門の充実に向けた各種施策に取り組んでおります。詳細につきましては、2023年4月3日付けで公表しております「「中期経営計画 不易流行」策定に関するお知らせ」 をご参照ください。
(https://ssl4.eir-parts.net/doc/9308/tdnet/2258553/00.pdf)
1) 外航海運事業 :長期的に「よくはこぶ」Handy船隊運営
2) 倉庫・運送事業 :「Basic」+「Advance」
3) 不動産事業 :勝どき・月島 3街区を連携させる「住まう」街づくり
(ⅲ)コーポレート・ガバナンスに関する取組み
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築に当たり、経営の健全性、透明性、効率性を継続的に高めていくことを重要な経営課題としており、経営責任の明確化及び株主の信任を毎年得ることによるコーポレート・ガバナンス体制の強化のため等の目的で取締役の任期を1年とするとともに、監査役制度を基礎として、東京証券取引所の定める独立役員の要件を満たす社外取締役及び社外監査役を選任しております。
また、透明性の高い簡素でムダのない体制を前提とし、取締役会の監督機能の実効性を最大限高めるため、取締役5名のうち過半数に当たる3名を経営陣から独立した社外取締役としております。このような体制とする最大の理由は、執行部門における濃密なコミュニケーションとそれによる経営の意思決定の迅速性であり、その体制故に経営判断が拙速となる可能性を回避するとともに、取締役会の監督機能の実効性を高めることを意図しております。
さらに、独立社外取締役が過半数を占める任意の指名・報酬委員会を設置し(2017年度まで当社が任意で設置していた報酬委員会に、取締役の指名等に係る諮問機能を追加拡充して2018年度に設置したものです。社長1名、独立社外取締役2名(内1名が指名・報酬委員会委員長)で構成されております。)、取締役・監査役の選解任や社長の選解任の方針、報酬の方針及び内容等を審議・決定し、取締役会へ答申するなど、独立社外役員による経営監督を強化し、実効性あるコーポレート・ガバナンス体制の構築に努めております。
ハ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、2023年5月12日開催の当社取締役会において、当社株式の大規模買付行為等に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入について決議し、2023年6月22日開催の当社第103回定時株主総会において、株主の皆様のご承認を経た上で、これを導入しており、有効期間は、第103回定時株主総会の終結時から2026年6月開催予定の第106回定時株主総会の終結時までとなります。
本プランは、当社株式の保有割合が、その特別関係者や共同協調行為を行う者の保有割合との合計で15%以上となる買付け等(以下「大規模買付行為等」といいます。)を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます。)の大規模買付行為等の内容、大規模買付行為等に対する当社取締役会の意見・代替案等を踏まえ、株主の皆様に、大規模買付行為等に応じるべきか否かを適切に判断いただくために必要な情報や時間を確保すること等を目的としております。
上記目的のため、本プランは、大規模買付者に対して、当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供すること、及び、当社取締役会が対抗措置の不発動を決議するまでの間、あるいは当社取締役会が対抗措置発動の是非につき株主の意思の確認のための株主総会を開催すべきと判断したときはその対抗措置の発動承認議案が否決され当該株主総会が終結するまでの間、大規模買付行為等を開始すべきでないことをルールとして定め、また、大規模買付者が本プランに規定する手続を遵守しない場合は、当社取締役会が対抗措置の発動を決議することができることを明記しております。また、本プランに規定する手続が遵守された場合であっても、大規模買付行為等が当社グループの企業価値ないし株主共同の利益を著しく損なうものと認められかつ対抗措置の発動が相当と判断される場合には、当社取締役会は対抗措置を講ずることがあります。
なお当社取締役会は、対抗措置の発動の是非について判断する場合、その恣意的判断を排するため、独立社外取締役を含む、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、その勧告を最大限尊重いたします。
なお、本プランの全文・詳細については、当社ホームページに掲載されている2023年5月12日付プレスリリース「当社株式の大規模買付行為等に関する対応策(買収防衛策)の導入並びに当該買収防衛策の導入に伴う現行の特定の株主グループを対象とした当社株式の大規模買付行為等及び濫用的株主権行使への対応策(買収防衛策)の廃止に関するお知らせ」(注)をご参照ください。
(注)当社ホームページ https://ssl4.eir-parts.net/doc/9308/tdnet/2276478/00.pdf
ニ.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記ロ記載の取組みは、当社グループの企業価値ないし株主共同の利益を確保し向上させるための具体的方策であるため、上記イに記載の当社の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
また、上記ハに記載の取組みは、大規模買付行為等が確認された際に、当社グループの企業価値ないし株主共同の利益を確保するための枠組みであり、上記イに記載の当社の基本方針に沿うものです。加えて、当該取組みについては、経済産業省及び法務省が発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を充足するものであり、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が2015年6月1日に適用を開始し、2021年6月11日に改訂された「コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっていること等により、高度の合理性を有するものです。