有価証券報告書-第95期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 16:00
【資料】
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【項目】
185項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 経営方針
当社グループは、経営理念である三愛精神「人を愛し 国を愛し 勤めを愛す」と、コーポレートブランドである「Obbli」(オブリ)を礎に、人々の生活と産業を支えるパートナーとして、成長し続ける企業グループとなることを目指す。
(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの経営環境は、イラン情勢に伴う原油価格の高騰や政府による緊急的激変緩和措置によって、国内石油製品の市況は大きく変動しており、先行き不透明な状況が続いている。当社グループにおいては、基幹ビジネスである石油関連事業における収益の安定化を図るとともに、低炭素・循環型社会に対応した事業への変革が最大の経営課題となっている。
こうしたなか、当社グループは、中期経営計画「変貌する未来への挑戦 Challenge 2030」の第2ステージとして、2030年度に目指す姿に向けた「戦略の実行と投資の加速」を推進し、新たな事業ポートフォリオの実現に向けた動きを加速する。
① 中期経営計画の概要

② 中期経営計画の定量的目標に対する進捗状況
2024年度実績2025年度実績2024-2026年度目標
連結経常利益128億60百万円134億42百万円130億円~150億円
連結ROE7.5%8.0%8%以上
総還元性向118.3%79.5%(※)100%を目指す
1株当たり配当金100円100円(※)100円を下限

※ 2026年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)「剰余金処分の件」が原案どおり承認可決されることを前提とした数値で記載している。
③ 各事業別の対処すべき課題
イ.石油関連事業
石油関連事業は変革事業に位置付け、スマートフォンアプリ「Mantan」の活用などデジタル化によるSS運営の効率化を進め、全国約1,000ヶ所の系列SSのネットワークを活用した新たな成長事業への変革に努める。
2026年度は、イラン情勢に伴う原油価格の高騰と補助金支給の再開により石油市況は不透明な情勢が続いており、卸売部門では収益の安定化を図るとともに、直営SSの競争力を強化していく。
ロ.化学品関連事業
化学品関連事業は成長事業に位置付け、機能化学品領域のさらなる拡充、サプライチェーン強化による収益拡大を事業方針とし、在庫の最適化による利益率の改善を進めてきた。
2026年度は、イラン情勢の緊迫に起因するナフサ不足による業績への影響が懸念されているが、顧客への安定供給を最大限に努めるとともに新商材の研究開発、新工場の建設を進めるなど事業基盤の拡大に努める。
ハ.ガス関連事業
ガス関連事業は成長事業に位置付け、LPガス販売業については小売顧客軒数を拡大し、天然ガス販売業については提案型営業を通じた顧客拡大に努める。
当社グループは、関東・東海、近畿、中国、九州エリアを中心にLPガスの事業拠点を有し、各エリアで卸売(近畿を除く)・小売の営業展開をおこなっている。LPガス販売業では、卸売取引を通じた顧客基盤の拡大とともに営業権買収を含めたM&Aによる小売軒数の拡大を進めてきた。
2026年度は、LPガスの安定供給に努めるとともに、M&A後のエリアごとの事業効率と収益性の改善により市況に左右されない事業基盤を築いていく。また、ハウスクリーニングなどの新事業の拡充により、生涯顧客の獲得を図っていく。
<天然ガス販売業>当社グループは、九州地方において競争力のある営業エリアを有しており、佐賀天然ガスパイプラインによる天然ガスの供給や佐賀ガス株式会社を通じて都市ガスの供給などをおこなっている。また、全国各地において販売数量の拡大に向けたLNGサテライト供給やオンサイトエネルギーサービスの提案営業を積極的に進めてきた。
2026年度は、太陽光発電等の再生可能エネルギーと天然ガスの販売を組み合わせた提案営業を積極的に進めていく。
ニ.航空関連事業
当社グループは羽田空港を中心とした国内における航空機給油施設の運営と給油事業を担っており、航空関連事業を基盤事業に位置づけ安定操業と業容の拡大に努めていく。当社グループが携わっている羽田空港をはじめとした国内各空港における航空燃料取扱数量は国際線を中心に堅調に推移しており、安定供給を最優先に給油事業の拡大に向けた準備を進めてきた。
2026年度は、羽田空港第2貯油基地の建設など給油施設の拡充を進めるべく、デジタル化や人員の確保と育成をさらに進めていく。
ホ.クリーンテック事業
クリーンテック事業はその他事業セグメントに含まれているが、次の柱となる成長事業に位置付けている。
2026年度は、半導体製造装置の洗浄事業の需要回復が見込まれ、需要家の増産要求に備えた体制づくりを進めるとともに、高品質洗浄の独自技術の開発にも積極的に取り組んでいく。
ヘ.その他、事業領域拡大への取組み
上記のほか、事業ポートフォリオの変革に向けて、2024年度から2年間にわたりDX推進人財の育成や業務の効率化を推進しており、今後もこの活動を継続していく。また、事業領域の拡大に向けた事業提携やM&Aなどを積極的に進めていく。
④ イラン情勢の影響について
2026年2月にイスラエル・アメリカがイランへの攻撃を開始したことで原油価格が高騰した。さらにホルムズ海峡の封鎖が報じられたことで、世界的な原油の供給不安が生じており、情勢は日々変化している。
短期的には、石油関連事業、ガス関連事業では安定的に供給を継続できるものとみているが、一方で航空関連事業では中東方面の路線で一部運休が出ている他、化学品関連事業ではナフサ不足が深刻化しており、一部商品の出荷に影響が出ている。ただし、現時点で当社グループ全体の業績に与える影響は限定的と見込んでいる。
今後事態が長期化し、日本国内への石油供給が減少し経済が広範囲で停滞した場合、当社グループ全体の業績に影響を及ぼすおそれがある。
⑤ 中期経営計画における資本政策について
当社は、低炭素・循環型社会に対応した事業ポートフォリオへの進化を図り、持続的成長を続けることで株主価値を高めることを基本方針としている。そのための重要な経営指標としてROE(株主資本利益率)、総還元性向を掲げ、中期経営計画において目標値を公表している。
当社グループでは、中期経営計画の推進にあたり、資本コストの指標としてWACC(加重平均資本コスト)・IRR(内部収益率)を用いて投資判断をおこなうなど、適切な経営資源の配分に努めている。また、成長戦略・資本政策の実行と適正な株主還元により、PBR(株価純資産倍率)1倍以上の維持に努める。
⑥ 気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標
気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) サステナビリティに関する重要課題 ① 気候変動に関連した戦略ならびに指標および目標(気候変動への対応)」に記載のとおりである。
⑦ 人的資本・多様性の確保に向けた取組
人的資本・多様性の確保に向けた取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) サステナビリティに関する重要課題 ③ 人的資本・多様性の確保に向けた取組(人材の確保と育成)」に記載のとおりである。

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