有価証券報告書-第75期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/23 15:33
【資料】
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【項目】
166項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、経営理念の実践こそが「社会に信頼される企業であり続ける」ための基本と考え、事業を通じて持続的な成長と企業価値の向上に努めるとともに、コーポレート・ガバナンスを経営上の最重要課題として位置づけております。また、当社において不適切な会計処理が行われたことを厳粛に受け止め、コーポレート・ガバナンス体制の強化を推し進める所存でございます。
そのため、当社は株主の権利の尊重と全てのステークホルダーとの協働に努め、適時適切な情報の開示を行うとともに、社外取締役・社外監査役による独立した監督・監査機能を有効に機能させて取締役会等の適切な責務を果たしてまいります。加えて、2023年4月28日に開示いたしました今回の不適切な会計処理に関する再発防止策等につきまして着実に実施してまいります。
(参照: https://www.pasco.co.jp/ir/download/other_23042802.pdf)
[経営理念]
1.空間情報事業を通じて、安心で豊かな社会システムの構築に貢献する
2.社会的に公正であることを判断基準として、法令遵守、社会倫理を尊重し、常に正しさを追求する
3.お客様の信頼を誇りに、最高レベルの空間情報を提供する
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社の形態を採用し、取締役会が業務執行その他の重要事項について会社の意思を決定するとともに、代表取締役社長および取締役その他権限移譲を受けた使用人による業務執行を監督する一方、監査役会が内部監査部門等と連携して取締役などの職務執行を監査し、透明性の高い適切・適正な経営監視が可能なコーポレート・ガバナンス体制を整備しております。
そのうえで、当社グループ全体のガバナンス強化と迅速かつ機動的な業務執行を図るために、当社は、取締役会が選任した執行役員が担当業務の遂行と当社グループ全体のガバナンス強化を図る執行役員制度を採用するとともに、取締役(除く社外取締役)および執行役員を構成員とする経営会議が業務執行の監視と的確な意思決定を行う体制とし、これに対し、取締役会は、適時に報告を受けることにより、取締役および執行役員の業務執行に対して適切に監督しています。
また、当社グループで法令遵守を徹底し、会社組織の維持発展の要である組織風土に関する重要な問題(コンプライアンスに係る重要な事項を含む)および事業リスクに適切に対応するために、代表取締役社長を委員長とし、社外取締役を含む全取締役を構成員とする常設のコンプライアンス経営実行委員会を設置し、これらに関する重要な決定を審査しております。加えて、法務部がコンプライアンス教育・監査を実施するほか個別の業務遂行に対する審査・助言を通じて当社グループのコンプライアンス確保を支援し、業務監査部が内部統制評価および業務監査を実施、その結果を直接当社経営層に報告する仕組みとしております。そのほか、コンプライアンスおよびリスクマネジメントにかかる重要な意思決定を行う場合には、適宜、顧問弁護士などの助言・指導を受け意思決定の合理性を確保しております。
当社グループのガバナンス体制を強化するために、当社は、「グループ会社運営規程」を定め、国内外の連結子会社における企業経営の基本に係る事項や重要な業務執行に係る事項等につき、当社の事前の承認を求めるとともに、当社グループの社会的な信用・信頼が失墜する事案が発生した場合または発生するおそれがある場合等には速やかに当社に報告することとしております。
各機関等の活動においてはインターネット等を経由した手段も活用しており、活動状況は以下のとおりです。
a. 取締役会
取締役会では、重要事項についての意思決定、経営方針および業務執行方針の決定ならびに取締役の職務執行の監督を行い、自由闊達な意見交換による実効的な運営に努めております。取締役会には監査役4名(社外監査役2名を含む)も出席した上で、原則として毎月1回開催しております。取締役会の構成員は、高橋識光(議長・代表取締役社長)、宮本和久、神山潔、品澤隆、濱出正、西村修、川口剛、高村守(社外取締役)および中里孝之(社外取締役)の計9名であります。このうち、高村守および中里孝之は、株式会社東京証券取引所が一般株主保護のため確保を義務付けている独立役員であります。
なお、当社では、経営判断の機動性と経営責任の明確化のため、取締役の任期は1年としております。
b. 指名・報酬委員会
当社は、取締役の指名・報酬などに係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化するため、取締役会の諮問機関として、指名・報酬委員会を設置しております。同委員会は、取締役の選解任に関する議案および取締役の報酬に関する議案につき、諮問を受け、審議・答申しております。同委員会の構成員は、高橋識光(委員長・代表取締役社長)、高村守(社外取締役)および中里孝之(社外取締役)の3名であります。
c. コーポレート・ガバナンス委員会
当社では、親会社であるセコム株式会社およびそのグループ会社(以下「セコムグループ」という。)と当社の取引に公正性・透明性・客観性を確保するとともに、当社のコーポレート・ガバナンス全体の充実を図ることを目的として、取締役会の諮問機関として、コーポレート・ガバナンス委員会を設置しております。同委員会は、セコムグループ間取引に係る基本方針の策定・改定、当社とセコムグループとの重要取引の事前承認・事後検証、セコムグループとの取引実績の検証、コーポレートガバナンス・コードの対応状況、その他コーポレート・ガバナンスに関する事項につき諮問を受け、審議・答申いたします。同委員会の構成員は、高村守(委員長・社外取締役)、中里孝之(社外取締役)、長坂省(社外監査役)および大塚信明(社外監査役)の4名であります。
d. サステナビリティ推進委員会
当社では、サステナビリティを巡る課題が重要な経営課題であると認識しており、この課題解決に取り組むため、取締役会の下部機構としてサステナビリティ推進委員会を設置しております。同委員会は、取締役会が監視・監督し、社内外の情報収集・提供や重要課題(マテリアリティ)のビジネスモデルへの組み込み、推進、進捗モニタリングと成果報告等を行います。当社およびそのグループ会社のサステナビリティ戦略の全社マネジメントを担う同委員会の構成員は、橘克憲(委員長・サステナビリティ担当役員)を委員長として、具体的施策の審議・実行・推進する部門長クラス13名ならびに外部有識者2名で構成されています。
e. 執行役員及び経営会議
当社では、執行と監督を分離し、迅速かつ機動的な業務執行を目的として、2019年4月1日より執行役員制度を導入しております。
執行役員は任期を1年とし、その選任および解任は取締役会の決議としております。執行役員は、当社の規則に基づき、経営会議の構成員として当社グループ全体の経営および事業推進にかかる重要事項に積極的に関与し、担当する業務について執行する権限と責任を担っております。各担当する業務の執行については、適宜、取締役会および経営会議に報告しております。
経営会議では、重要な経営課題の協議と意思決定(取締役会決議事項を除く)を行い、当社グループ全体のガバナンス強化とより迅速かつ機動的な業務執行の実現を図っております。経営会議は、常勤監査役も出席した上で、原則として毎月1回開催しております。経営会議の構成員は、高橋識光(議長・代表取締役社長・社長執行役員)、宮本和久、神山潔、品澤隆、濱出正、西村修、川口剛、橘克憲、安藤頼人、関口徹、竹下俊也、佐々木敏之、五関利幸、吉木務、浦真、本田典之、林慶司、横田浩、谷本憲治および永井俊泰の計20名であります。
f. 監査役(監査役会)
監査役会は、株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務の執行を監査することにより、健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立する責務を負っております。そのために、常勤監査役による当社グループ内における情報収集力および社外監査役による独立性を活かしながら、監査役会において意見交換し、各監査役による監査の実効性を確保するための体制を整備しております。監査役会の構成員は、龍口敦(議長・常勤監査役)、曽我部貢作、長坂省(社外監査役)および大塚信明(社外監査役)の計4名であります。このうち、長坂省および大塚信明は、株式会社東京証券取引所が一般株主保護のため確保を義務付けている独立役員であります。
なお、当社では、監査役会の同意を得た専任2名からなる監査役室を設置しており、指揮命令および人事等に関して取締役からの独立性を確保し、監査役の職務遂行のサポートを実施しております。
g. 会計監査人との連携
会計監査人として、有限責任 あずさ監査法人を選任し、会計監査を受け、会計処理の適正性と経営の透明性の確保に努めております。会計監査人は、期初に監査役会に対し監査計画を説明し、四半期ごとに代表取締役社長および監査役会に対して監査結果の説明・報告を行う等、代表取締役社長および監査役会との連携を図っております。
h. コンプライアンス方針
当社は、当社グループの「経営理念」と「行動憲章」においてコンプライアンスの重要性を定め、また、昨今、企業経営および事業活動に求められる法令遵守・倫理規範の高まりをふまえ「パスコグループ グローバルコンプライアンスポリシー」を定めております。
これらに定めた当社のコンプライアンス重視の方針は、社内研修等を通じて役職員に周知され、海外を含む当社グループ全体において、一貫性のあるコンプライアンス経営を推し進めております。
i. コンプライアンス推進体制
取締役会においては、社外役員がコンプライアンス重視の視点より業務執行の決定に関する議論をしております。
また、コンプライアンス経営実行委員会が当社グループコンプライアンス体制を領導し、リスク管理方針、リスク管理態勢およびリスク管理体制の決定、リスク対応策の承認ならびにリスク管理の状況についての報告聴取等の権限を有しており、少なくとも四半期ごとに開催しております。コンプライアンス経営実行委員会の構成員は、高橋識光(議長・代表取締役社長)、宮本和久、神山潔、品澤隆、濱出正、西村修、川口剛、高村守(社外取締役)および中里孝之(社外取締役)の計9名であります。
j. 情報開示
情報開示につきましては、経営内容の透明性を高め、ステークホルダーの皆様の信頼にお応えできるよう、迅速な開示に努めております。
<コーポレート・ガバナンス体制図>
③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備状況
当社は、会社法第362条第5項に基づき、「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要な体制の整備」についての基本方針を決議(2017年4月21日開催の取締役会において決議)しており、当該基本方針に基づき内部統制システムを構築し適切な運用を行っております。
(ア)取締役と使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(イ)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(ウ)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(エ)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(オ)当該株式会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
オ-1.親会社との関係にかかる体制
オ-2.子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
オ-3.子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の会社への報告に関する体制
オ-4.子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
オ-5.子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(カ)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
(キ)上記(カ)の使用人の取締役からの独立性及び監査役からの指示の実効性の確保に関する事項
(ク)監査役への報告に関する体制
ク-1.取締役及び使用人が監査役に報告するための体制
ク-2.当社の子会社の取締役、監査役、業務を執行する社員等の職務を行うべき者その他これらの者に相当する者及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が監査役に報告するための体制
(ケ)上記(ク)の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保するための体制
(コ)会社の監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続きその他の当該職務の執行について生ずる費用又は償還の処理に係る方針に関する事項
(サ)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
b.リスク管理体制の整備の状況
当社は、リスク管理規程を定め、予め事業全般におけるリスクを想定・分類し、潜在するリスクを把握することによりその影響度を低減させるべく、リスク管理体制を整備しております。特に、コンプライアンスリスク、業務リスク(「情報セキュリティ管理」、「成果物の品質管理」、「労務管理」等)につきましては、日常のモニタリングを通じて対応を強化しております。
c.当社及び子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社グループの役職員は、当社の「経営理念」とセコムグループの法令・定款遵守(コンプライアンス)を含む職務執行の行動基準である「セコムグループ社員行動規範」に基づき、一体となって適正な業務運営に努めており、また、当社グループ運営においては「グループ会社運営規程」に基づく適正な行動を行う体制としております。
当社各部門および子会社は当社経営層に対し、月次で運営概況を報告するほか、重要事項については随時報告を行う体制としており、当社経営層は、当社部門長及び子会社社長と適時に緊密な連絡をとったうえで、適切な承認または決裁を行い、業務の適正化を図っております。
また、当社代表取締役社長の命により内部監査部門が監査計画を策定のうえ当社各部門および子会社の業務監査を実施し、業務の適正性を確保するよう努めております。
さらに、当社および子会社の役職員等が利用できる内部通報窓口を設置し、法令違反、不正行為等の早期発見に努め、通報者の保護を確保したうえで、迅速的確に事実を確認のうえ必要な是正・改善措置を講じる体制を備えております。これらの通報事実は、社外取締役、監査役およびコンプライアンス経営実行委員会に定期的に報告されることによりコンプライアンス強化を図っております。
d.責任限定契約に関する事項
当社は、会社法第427条第1項に基づき、社外取締役および監査役との間で、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償限度額は、社外取締役は法令の定める最低責任限度額、監査役は金5百万円または法令の定める最低責任限度額のいずれか高い額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役および監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
e.補償契約に関する事項
当社は、各取締役および各監査役との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。
f.役員等賠償責任保険(D&O保険)に関する事項
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を当該保険契約により填補することとしております。保険料は全額当社が負担しております。なお、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
g.当社定款において定めている事項
(ア)取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨を定款で定めております。
(イ)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款で定めております。
(ウ)株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
①剰余金の配当等
当社は、資本政策および配当政策の機動的遂行のため、剰余金の配当等会社法第459条第1項に定める事項については、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会決議によって定めることとする旨を定款で定めております。
②自己株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
(エ)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会特別決議の定足数をより確実に充足できるようにするため、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
④当事業年度における取締役会その他任意機関の活動状況
a. 取締役会
当事業年度において当社は取締役会を月1回以上開催しており、合計17回開催いたしました。個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
地位氏名開催回数出席回数
議長・代表取締役社長島村 秀樹17回17回
常務取締役伊東 秀夫17回17回
常務取締役高山 俊17回17回
常務取締役宮本 和久17回17回
取締役高橋 識光17回17回
取締役神山 潔17回17回
取締役品澤 隆17回17回
社外取締役高村 守17回17回
社外取締役中里 孝之17回17回

取締役会における具体的な検討内容としては、決算短信の承認や株主総会の招集等の定例のものに加えて、研究開発投資、取締役会付議基準の見直し、定款の一部変更、サステナビリティ推進対応、コーポレート・ガバナンス委員会の設置、寄付金の支出、所在不明株主の株式売却・株式買取、特別調査委員会の設置などがありました。
b. 指名・報酬委員会
当事業年度において当社は指名・報酬委員会を9回開催しており、個々の委員の出席状況については次のとおりであります。
地位氏名開催回数出席回数
委員長・代表取締役社長島村 秀樹9回9回
社外取締役高村 守9回9回
社外取締役中里 孝之9回9回

指名・報酬委員会における具体的な検討内容としては、取締役の選任に関する事項、役付取締役の選定に関する事項、取締役(社外取締役を除く)の報酬等に関する事項(金銭報酬の額・業績連動報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の検討や取締役の個人別の報酬等の内容の決定等)などがありました。

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