有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 13:23
【資料】
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【項目】
139項目
本項の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
当社グループは、「高速道路の効果を最大限発揮させることにより、地域社会の発展と暮らしの向上を支え、日本経済全体の活性化に貢献」することをグループ経営理念とし、「つなぐ」価値を創造し、あらゆるステークホルダーに貢献する企業として成長するというグループ経営ビジョンの実現を目指しています。
当社は、グループ一体経営を推進しつつ、経営方針である「お客さま第一」、「公正で透明な企業活動」、「終わりなき効率化の追求」、「チャレンジ精神の重視」及び「CSR経営の推進」を常に念頭に置き、お客さまに安全・安心・快適・便利な高速道路空間を提供することを使命としております。令和3年度に策定し、令和5年度末に見直した「NEXCO東日本グループ中期経営計画(令和3年度~令和7年度)」において、令和7年度までの5年間を『SDGsの達成に貢献し、新たな未来社会に向けて変革していく期間』と位置付け、6つの基本方針(「安全・安心で自動運転等のイノベーションにも対応した快適な高速道路の実現」、「老朽化や災害に対する高速道路インフラの信頼性の飛躍的向上」、「高速道路の整備・強化と4車線化の推進によるネットワーク機能の充実」、「多様なお客さまのニーズを踏まえた使いやすさの追求」、「持続可能な社会の実現に貢献できるグループ全体の経営力の強化」、「社会の変化に対応できる人材力の強化と誰もが生き生きと働ける基盤の確立」)のもと、着実に事業を実施してまいりました。
令和8年度における日本経済は、各国の通商政策、物価動向、地政学リスク等による不確実性はあるものの、雇用・所得環境の改善が進み、企業の設備投資も堅調に推移することが見込まれます。そのような経済環境の下で、当社事業に関しても高速道路事業においては交通量及び料金収入が、道路休憩所事業においてはSA・PAの売上高が前年度並みで推移することが見込まれます。ただし、中東情勢の影響による景気の下振れリスクや個人消費の抑制に結び付くような過度な物価高、特に国内ガソリン価格については、補助金を含む動向を引き続き注視していく必要があります。
当社が事業を実施するに当たっては、安全・安心・快適・便利な高速道路サービスを提供するとともに、機構に対して協定に基づく道路資産賃借料を着実に支払い、将来にわたり高速道路ネットワークの機能を維持・強化していく使命を担っています。一方で、近年は、自然災害の激甚化・頻発化、道路構造物の老朽化の進行、建設資材費・人件費の高騰、人口減少に伴う担い手不足など、当社グループを取り巻く事業環境は一層厳しさを増しています。
これらの事業環境の変化を踏まえた主な課題と対応は以下のとおりです。
(防災・減災対応力の強化)
大規模地震や線状降水帯、集中降雪等の異常気象への対応力強化は、引き続き最重要課題の一つです。橋梁や盛土の耐震補強を計画的に進めるとともに、航空レーザ測量やドローン等の新技術を活用した災害リスクの低減に取り組んでまいります。また、首都直下地震等を想定した緊急輸送路の確保など、発災後においても高速道路機能を早期に回復できる体制の構築を進めてまいります。
(高速道路ネットワーク機能の強化と円滑化)
首都圏をはじめとする高速道路の機能強化を図るため、ネットワーク整備による複数ルート化を進めてまいります。あわせて、付加車線の整備や時間帯別料金の活用、AIを用いた渋滞予測やルート案内等により、慢性的な渋滞の緩和や交通の円滑化に取り組んでまいります。
(安全水準の向上)
高速道路の安全性を一層高めるため、逆走対策や暫定2車線区間における正面衝突事故対策を着実に進めてまいります。また、4車線化の推進等を通じ、ネットワーク全体の安全性と信頼性の向上を図ってまいります。
(お客さま利便性・快適性の向上)
お客さまにより快適に高速道路をご利用いただけるよう、ドラぷらアプリや音声アプリ等を活用した情報提供の高度化に取り組んでまいります。また、SA・PAにおいては、無人決済システムの導入や施設のリニューアル等を進め、利便性の向上や地域の魅力を感じられるサービスの充実を図ってまいります。
(次世代高速道路・技術革新への対応)
自動運転車両の普及を見据え、実証実験等を通じて次世代高速道路の実現に向けた技術検証を進めてまいります。あわせて、EV急速充電器の高出力化・増設や、次世代課金方法の検討など、新たなモビリティへの対応に取り組んでまいります。
(社会課題解決・脱炭素への貢献)
地域との連携による地域共創の取組を進めるとともに、物流分野においては、休憩機能の拡充や中継輸送拠点の整備など、社会課題の解決に資する取組を推進してまいります。また、「NEXCO東日本グループカーボンニュートラル推進戦略」及び「NEXCO東日本 道路脱炭素化推進計画」に基づき、道路・施設の省エネルギー化や低炭素型資材・施工方法の活用等を通じて、環境負荷の低減に取り組んでまいります。
(高速道路リニューアルの推進)
供用から長期間が経過した道路構造物の老朽化が進行する中、高速道路を将来にわたり安全・安心にご利用いただくため、高速道路リニューアルプロジェクトを着実に推進してまいります。橋梁床版やトンネル、舗装等の大規模更新・修繕に計画的に取り組むとともに、高耐久化技術の活用等により、将来世代に引き継ぐ高速道路の健全性確保に努めてまいります。
(持続可能な事業運営基盤の確立)
労務費・材料費の高騰等による維持管理コストの増加を踏まえ、効率的な維持管理手法の導入やDXの推進により、事業運営力の強化を図ってまいります。あわせて、持続可能な道路運営の確保の観点から、将来を見据えた財源確保のあり方についても検討を進めてまいります。さらに、令和6年3月に策定したNEXCO東日本人材育成方針に基づき、人材の確保・育成や多様で柔軟な働き方の実現に取り組んでまいります。
これらの課題に対応するため、当社グループは、令和7年8月に国土交通省が取りまとめた「高速道路機構・会社の業務点検フォローアップ」の内容等を踏まえ、令和8年度から令和12年度までを対象期間とする「NEXCO東日本グループ中期経営計画(2026-2030)」(以下「中期経営計画」といいます。)を令和8年3月に策定しました。
本計画では、「安全・安心・快適・便利な社会インフラサービスをお届けするとともに、次世代高速道路の取組を推進する」「社会課題の解決に貢献し、日本と地域を支える」「事業運営力を強化し、働く人にとって誇れる企業グループとなる」の3つの基本方針を設定しています。これらの基本方針をもとに、各施策に計画的かつ総合的に取り組んでまいります。
高速道路をこれまで以上に有効に活用し、その効果を最大限発揮させることで、地域社会の発展と暮らしの向上、更には広く日本経済全体の活性化に貢献してまいります。

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