有価証券報告書-第95期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 14:32
【資料】
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【項目】
146項目

(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
親会社株主に帰属する
当期純利益
(百万円)
2020年3月期33,0941,5822,0032,483
2021年3月期28,157433861619
増減率(%)△14.9△72.6△57.0△75.1

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により非常に厳しい状況となりました。個人消費には持ち直しがみられるものの、企業収益は大幅に減少しました。また、当社グループに影響を与えるテレビの広告市況につきましても昨年秋以降から回復傾向を見せたものの、全体としては厳しいものとなりました。
このような事業環境の下、当社グループの当連結会計年度の売上高は、281億57百万円(前期比14.9%減)となりました。利益面では、営業利益は4億33百万円(前期比72.6%減)、経常利益は8億61百万円(前期比57.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億19百万円(前期比75.1%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
放送関連不動産関連その他
売上高
(百万円)
営業利益又は
営業損失(△)
(百万円)
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
売上高
(百万円)
営業利益又は
営業損失(△)
(百万円)
2020年3月期29,7504291,7581,0531,58699
2021年3月期25,248△5441,7341,0591,174△82
増減率(%)△15.1-△1.30.6△26.0-

(注)売上高については、セグメント間の取引を相殺消去しております。
〈放送関連〉
当セグメントは、当社、㈱CBCテレビ、㈱CBCラジオ、㈱CBCクリエイションならびに㈱CBCコミュニケーションズで構成されます。
CBCグループの中核をなす放送関連セグメントでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、広告収入が大きく落ち込み、またイベントなども中止を余儀なくされるなど、非常に厳しい状況となりました。
緊急事態宣言が発出されるなど未曽有の状況となった新型コロナウイルスの感染拡大に対して、最新情報を迅速かつ正確に伝えるという、報道機関として重要な役割を果たすことを第一とし、感染防止の啓発につながる有益な情報の発信にも尽力しました。
テレビ事業においては、成長戦略の柱として位置付けている平日午後帯の情報生ワイド番組『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(月~金曜 13:55~15:49放送)、報道情報番組『チャント!』(月~金曜 15:49~19:00放送)で、より幅広い視聴者層の獲得を目指して、生活者目線にこだわり生放送の特性を生かした番組作りを進めた結果、ファミリー層による視聴が伸びました。また、放送エリアの更なる拡大を目指した『ゴゴスマ』は、当期中に、関西地区や福岡地区などにも放送エリアを広げ24局39都道府県へと拡大、収益向上に寄与しました。
このほか、週末の情報生ワイド番組『なるほどプレゼンター!花咲かタイムズ』(土曜 9:25~11:30放送)は、13年連続で同時間帯視聴率1位となるなど地域を代表する情報番組として定着しています。
なお、当期の年間視聴率は、全日帯(6:00~24:00)が6.4%、ゴールデンタイム(19:00~22:00)が9.5%、プライムタイム(19:00~23:00)が9.5%となりました。
ラジオ事業においては、声優やアイドルをパーソナリティに起用した番組を放送し、ターゲットをより明確にした番組編成を行いました。また、毎年7月に実施している『CBCラジオ夏まつり』をはじめ、『CBCラジオネットで秋まつり』(11月)、『CBCラジオネットで春の終活文化祭~シニアにYELL!~』(3月)を、コロナ禍を考慮しオンラインで開催、インターネットと放送を融合させた手法を生み出し、新たなビジネスモデルを確立させるとともに、収益の向上につなげました。
聴取率では中京圏個人聴取率調査において、『つボイノリオの聞けば聞くほど』(月~金曜 9:00~11:55放送)が、年2回(6月・12月)の調査ともに、全番組ランキングで1位を獲得しました。また、『北野誠のズバリサタデー』(土曜 9:00~11:40放送)は、年2回の調査ともに、同時間帯1位を獲得しました。
テレビ・ラジオを支えるコンテンツ制作力は、当期も高い評価を得ました。2020年日本民間放送連盟賞では、登場人物が2人だけという大胆な設定で、現代社会が抱える課題を表現した『スナイパー時村正義の働き方改革』が、テレビドラマ番組部門で最優秀を受賞したほか、『伊勢湾台風特別番組 あの日から60年 その命を、守りたい』がラジオ教養番組部門で、『若狭敬一のスポ音~エンジョイホーム テレトーク』がラジオ生ワイド番組部門で、それぞれ優秀を受賞しました。
事業部門は、新型コロナウイルスの感染拡大で、男子ゴルフトーナメント『中日クラウンズ』をはじめ、8月までは全てのイベントが中止・延期となりましたが、9月のクラシックコンサートから催事を再開し、観覧人数の縮小を含めた徹底的な感染拡大防止策を講じてイベントを実施しました。
また、当社は、昨年12月、創立70周年を迎えましたが、その周年プロジェクトの一環として、「未来にワクワクを」をテーマに掲げ、様々な特別番組を放送しました。テレビでは、防災やエネルギー問題について家族で考えられるような番組を、またラジオでは、CBCに縁が深い出演者が、CBCの昔と今を語り合う記念番組を放送しました。
このような事業活動等を展開いたしましたが、当期は新型コロナウイルス感染症の影響による広告市況の急激な悪化などにより、当社グループの売上の中心となるテレビスポット収入やテレビタイム収入が大幅に減少したほか、主催イベントの中止・延期によりイベント収入も大幅に減少したことから、「放送関連」の売上高は252億48百万円(前期比15.1%減)となりました。
利益面では、主にテレビスポット収入の減少が影響し、5億44百万円の営業損失(前期は4億29百万円の営業利益)となりました。
〈不動産関連〉
当セグメントは、当社と㈱千代田会館ならびに㈱CBCビップスで構成されます。
「不動産関連」は、堅調に推移し、売上高は17億34百万円(前期比1.3%減)となりました。
利益面では、前期は賃貸物件の大規模修繕を実施しましたが、当期はなかったことから、営業利益は10億59百万円(前期比0.6%増)となりました。
〈その他〉
ゴルフ場事業を営む㈱南山カントリークラブ、保険代理業などを営む㈱CBCビップスならびにタクシー業を営む文化交通㈱で構成される「その他」は、新型コロナウイルス感染症の影響によりゴルフ場の来場者およびタクシー利用者が減少したことや、物品販売収入の減少もあり、売上高が11億74百万円(前期比26.0%減)、営業損失は82百万円(前期は99百万円の営業利益)となりました。
② 財政状態の状況
(a)資産の部
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べて24億94百万円増加し、739億28百万円となりました。
主な増加要因として、保有株式の時価上昇などに伴い投資有価証券が22億65百万円、設備投資により有形及び無形固定資産が12億51百万円それぞれ増加しております。また、主な減少要因として、現金及び預金が6億77百万円、繰延税金資産が5億66百万円それぞれ減少しております。
(b)負債の部
当連結会計年度末における負債は8億55百万円減少し、150億63百万円となりました。
保有株式の時価上昇に伴い繰延税金負債が9億93百万円増加しましたが、退職給付に係る負債が13億2百万円、未払費用が2億8百万円それぞれ減少したことなどにより、負債全体でも減少となりました。
(c)純資産の部
当連結会計年度末における純資産は33億49百万円増加し、588億64百万円となりました。これは、保有株式の時価上昇に伴いその他有価証券評価差額金が19億53百万円、退職給付に係る調整累計額が13億76百万円それぞれ増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
2020年3月期2021年3月期増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー3,1882,347△840
投資活動によるキャッシュ・フロー2,126△1,368△3,495
財務活動によるキャッシュ・フロー△978△95523
現金及び現金同等物の増減額4,33623△4,312
現金及び現金同等物の期首残高12,42416,7604,336
現金及び現金同等物の期末残高16,76016,78423

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて23百万円増加し、167億84百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は23億47百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上12億20百万円、減価償却費の計上13億92百万円、退職給付に係る負債の増加額7億97百万円および法人税等の還付額1億89百万円です。また主な減少要因は、法人税等の支払額8億23百万円です。
なお、固定資産売却益6億19百万円は投資活動により発生した損益であることから、営業活動によるキャッシュ・フローから控除されています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は13億68百万円となりました。主な減少要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出27億93百万円および投資有価証券の取得による支出5億22百万円です。また、主な増加要因は、有形及び無形固定資産の売却による収入7億19百万円、投資有価証券の償還による収入6億99百万円、有価証券の償還による収入2億円および信託受益権の償還による収入(純額)1億99百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は9億55百万円となりました。これは、配当金の支払額5億80百万円や預り保証金の返還による支出3億70百万円があったことによるものです。
④ 販売の状況
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
放送関連25,248△15.1
不動産関連1,734△1.3
報告セグメント計26,983△14.4
その他1,174△26.0
合計28,157△14.9

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱電通7,84323.76,75924.0
㈱博報堂DY
メディアパートナーズ
6,12318.55,04317.9

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高および営業利益)
当社グループは3年前に「中期経営計画2018-2020」を策定いたしました。策定にあたり、当計画期間を、「100年企業」となる2050年においても成長し続けるグループとなるために、主力であるテレビ・ラジオの放送を中心に既存の事業を更に強化しつつ、グループ全体で将来の種を播き、成長の可能性を見出す3年間と位置付け、取り組んでまいりました。
放送関連事業においては新番組や新規イベントの開発、その他各事業においても新商材の開拓や新規事業への投資など、新たな種播きを進め、成果を出し始めた取り組みも出てきております。しかしながら、計画3年目となる当連結会計年度は2期連続の減収、営業利益も4期連続の減益となりました。これは主に当社グループの中核をなす「放送関連」セグメント、特に主力であるテレビスポット収入の落ち込みによるものです。まずは、この落ち込みが「メディア環境の変化」によるものか、「新型コロナウイルスの影響」によるものかを的確に見極め、視聴率上昇によるシェア拡大を目指します。その一方で、長年培ってきたコンテンツ制作力を最大限に生かして、市場成長性、収益性ともに上昇傾向にある映像コンテンツ産業にも注力し、事業の拡張にも取り組みます。メディアコンテンツグループとして、現業ビジネスの価値最大化とコンテンツのデジタル展開を両輪に、中長期的な収益を確保していくことを目指してまいります。
そして、グループの成長を支えるため、体制と基盤も常に強化し続けていく必要があります。当連結会計年度においても「不動産関連」セグメントは増益となりましたが、今後も新たな不動産ポートフォリオ構築や事業領域の拡大、多角化により、主力の放送事業を支え、グループの持続的成長を促進していこうと考えております。
2021年度も引き続き、新型コロナウイルス感染症の拡大による先行きの不透明さは残りますが、まずは地域住民の生命、生活、財産の維持に全力を尽くすことが最優先です。その上で、新たに策定した「中期経営計画2021-2023」に基づき、現行ビジネスの回復・成長を進めつつ、これまで播いてきた種を育て、次なる種播きを進め、次世代に向けた新たな収益の柱を創出することにより、今後いかなる状況においても、地域の情報インフラとして存在し続けていくことを目指してまいります。
なお、上記事項を含むセグメント別の売上高および営業利益の詳細については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う損失に関連してグループ各社が補助金収入を受けたことなどにより、前期比35百万円(7.7%)増の4億96百万円となりました。一方で、営業外費用は、前期比27百万円(69.3%)増の67百万円となりました。この結果、経常利益は前期比11億41百万円(57.0%)減の8億61百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、遊休土地等の固定資産売却益を計上しましたが、前期は多額の固定資産売却益を計上していたため、前期比21億55百万円(77.7%)減の6億17百万円となりました。特別損失は、投資有価証券評価損の計上などがありましたが、前期比20百万円(7.3%)減の2億58百万円となりました。
税金費用は、税金等調整前当期純利益の減益により、前期比9億27百万円(62.3%)減の5億59百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比18億63百万円(75.1%)減の6億19百万円となりました。
(b)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、テレビやラジオの放送における番組制作や送出に係る費用のほか、多額を要する放送設備の更新と社屋関係へのインフラ投資、持続的な成長を維持するための事業展開に向けた投資が見込まれております。また、株主還元等については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
当社グループは、健全な財務状態及び営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金および設備投資ならびに株主還元等に要する資金を調達することが可能と考えております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は167億84百万円となっております。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の数値ならびに当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積もり及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に係る当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
(a)固定資産の減損
当社グループは、減損の兆候が認められた場合には事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー及び不動産鑑定評価額等から関連する経費を差し引いた正味売却価額を用いて、減損損失の認識の要否を判定しております。今後、経営環境の悪化により将来キャッシュ・フローが減額された場合や保有資産の市場価額が下落した場合には、回収可能価額が低下し損失が発生する可能性があります。
(b)投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のため、また余資運用目的で有価証券および投資有価証券を所有しております。この中には市場価格のある公開会社への投資と、市場価格のない非公開会社への投資が含まれております。今後、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、投資の減損が計上されることになります。投資価値の下落が一時的でないとの判断は、「金融商品会計基準」に従って行っております。
(c)繰延税金資産
当社グループは、課税所得の将来見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき繰延税金資産を計上しております。今後、経営環境の悪化により課税所得の見積りが減額となった場合には繰延税金資産を取り崩す必要が生じる可能性があります。

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