有価証券報告書-第78期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 10:36
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123項目
(1)経営成績等の状況の概要
①業績等の概要
当連結会計年度における日本経済は、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動による影響が懸念される中、企業収益や雇用・所得環境の
改善がみられるなど緩やかな景気回復基調で推移した。北海道経済も個人消費は持ち直しており雇用動向も改善している。このような状況の
なか、2018年(暦年)の日本の総広告費は前年比102.2%と7年連続で増加となったが、テレビ広告費は前年比98.2%となり、とりわけ北海道
の広告市況は東京・大阪・名古屋エリアと比較しさらに厳しい状況にあった。この厳しい広告市況のもと、当社グループの連結売上高は、主たる事業である放送事業部門において、好調な視聴率を背景としたタイム収入が市況低迷によるスポット収入の減収をカバーし、一般事業
ではSTV創立60周年各種事業イベントなどが増収となり、前年同期と比べ2億1百万円(1.1%)増収の191億49百万円となった。売上原価と
販売費及び一般管理費を合わせた営業費用は、60周年事業イベントの経費の増加などにより、前年同期と比べ2億81百万円(1.6%)増加の
176億96百万円となった。この結果、営業利益は前年同期と比べ80百万円(△5.2%)減収の14億53百万円、経常利益は前年同期と比べ53百万円(△3.1%)減収の16億71百万円となった。
セグメント別の状況は次のとおりである。
〇放送事業部門
テレビ部門は2018年度の視聴率で「全日(6~24時)」、「ゴールデン(19~22時)」、「プライム(19~23時)」の3部門で11年連続の
3冠を獲得した。特に「全日」は27年連続トップとなり、全国最長記録を更新した。朝夕の「どさんこワイド朝」「どさんこワイド179」を
柱とした自社制作番組が高視聴率を得たことに加え、日本テレビのレギュラー番組等も好調に推移したことが大きな要因である。また、9月
6日未明に発生した「北海道胆振東部地震」では道民第一の姿勢で他局を圧倒した報道活動を行い視聴者からさらなる信頼を得た。こうした
状況を背景に、営業面では、タイム収入が前年同期と比べ26億7百万円(5.8%)増収となりスポット収入の減収を補った。なお、売上の主軸
であるスポットセールスは北海道の厳しい広告市況にあって、道内5局スポット売上で27年連続トップを達成した。
事業部門は「STV創立60周年記念事業」、「どさんこみらいフェス」、「24時間テレビ」などの事業イベントを積極的に展開した。創立60
周年記念事業では、「京都国立近代美術館展」が北海道胆振東部地震で2週間遅れての開幕となったが、入場者数が4万5000人を超える盛況と
なった。また「さっぽろ雪まつり」は大雪像の協賛等での収入増で、前年度に達成した過去最高の売上記録を更新した。この結果、事業収入
は前年同期と比べ3億32百万円(48.1%)増収の10億22百万円となった。
コンテンツ部門は通信販売商品でこれまで定番だった食品系商品の売上が低下するなか、「冬物クリーニング」や「トイレリフォーム」
など非食品系商品を投入しヒットにつなげたが、前年同期と比べ9百万円(△0.7%)減収の13億7百万円となった。
ラジオ部門は当連結会計年度も全国的にラジオ広告収入の減少が続き、スポット収入は4億62百万円(前年同期比92.5%)の減収となっ
た。タイム収入は、4月に日高晤郎氏が逝去したことにより番組提供社の脱落もあったが、オリジナルコーナーセールスや新規物件の取り込
みにより、6億52百万円(前年同期比101.9%)となり、スポット売上の減少をカバーした。事業収入は3月に実施した「くまのがっこう展」
の成功で3億83百万円(前年同期比114.5%)となり、ラジオ部門全体の売上高は14億98百万円(前年同期比101.5%)となった。日高晤郎
ショー関連の番組制作費や機械装置のリース料が減少したことで、売上原価と販売費及び一般管理費を合わせた営業費用は、前年同期と比べ
19百万円(△1.3%)減少の14億78百万円となり、営業利益は21百万円(前年同期は21百万円の営業損失)となった。
この結果、放送事業全体における当連結会計年度の売上高は171億85百万円(前年同期比102.2%)の増収となった。また、セグメント利益
は10億20百万円(前年同期比91.9%)となった。
○ビル賃貸管理部門
主力事業のビル賃貸部門では北2条ビル、北3条ビル、時計台通ビル、中央ビルがいずれも満館を維持し、一部テナントの賃貸料値上げも
成約したことから同部門の売上は10億85百万円(前年同期比100.4%)と増収となった。一方で、住宅部門は年度当初に22棟の販売計画を
立てたが、宅地不足の影響もあり実績は10棟に留まり売上は前年を下回った。この結果、部門全体の売上高は19億34百万円(前年同期比
89.7%)セグメント利益は4億8百万円(前年同期比102.0%)となった。
○制作プロダクション部門
STV関連では「どさんこワイド朝」「どさんこワイド179」等レギュラー番組をはじめ、「大泉洋の驚きジャパン2」やSTV創立60周年記念
番組「ソラタビ北海道」といった単発番組においても演出・撮影・編集等の制作全般を担いSTVの放送事業活動を支えた。一般外部取引では
「豊平川水防訓練」や「全国知事会議ライブ配信」などの新規案件を獲得した。また2020年開設の「国立アイヌ民族博物館」での展示映像の
制作作業を開始するなどこれまで培った企画取材力・制作力による業務ウイングの拡大を推し進めた。この結果、部門売上高は13億81百万円
(前年同期比105.7%)となった。一方で社員給与の改定による人件費などの経費増によりセグメント利益は5百万円(前年同期比77.5%)と
なった。
○通信販売部門
通販事業は各販売メディアの責任者が商品情報を共有し、商品にあった媒体や販売時期を調整する新たな取り組みを始めたが、これまで
定番だった食品系商品の売上が低下し、通販事業全体の売上高は7億59百万円(前年同期比97.2%)となった。通販カテゴリー別ではカタロ
グ販売が、夏カタログを6月に、冬カタログを11月に一気に発送したことが奏功し過去最高の売上を記録した。またインターネット販売は
11月のWEBリニューアルにより利便性がアップしたこともあり前年度を超える受注となった。部門全体の売上高は9億19百万円(前年同期比
97.2%)となったが、番組制作経費やカタログ制作経費のコスト圧縮によりセグメント利益は20百万円(前年同期比119.0%)となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ58百万円増加し、76億34百
万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動で得られた資金は、21億4百万円(前年同期は21億99百万円の収入)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益16億14百万
円や減価償却費10億95百万円を計上した一方で、法人税等の支払い4億45百万円があったことによる。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、14億43百万円(前年同期は21億17百万円の支出)となった。これは主に、定期預金の払戻による収入9億
50百万円(純額)、有形固定資産の取得による支出12億7百万円、投資有価証券の取得による支出17億12百万円、また投資有価証券の売却
及び償還による収入5億21百万円を計上したことによる。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、6億4百万円(前年同期は6億18百万円の支出)となった。これは主に、長期借入金の返済による支出と
配当金の支払いである。

③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
放送事業部門17,097102.2
ビル賃貸管理部門1,70687.4
制作プロダクション部門228146.7
通信販売部門11998.5
合計(百万円)19,149101.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
3.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱電通3,09016.33,02315.8
㈱博報堂DYメディアパートナーズ2,30512.22,31712.1
日本テレビ放送網㈱2,24011.82,29912.0

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
当連結会計年度における日本経済が緩やかな景気回復基調で推移するなか、2018年の日本の総広告費(暦年、㈱電通調べ)は、6兆5,300億
円(前年比102.2%)と7年連続で前年実績を上回ったが、このうち地上波テレビ関連の広告費は1兆7,848億円(前年比98.2%)と減少した。
とりわけ北海道の広告市況は東京・大阪・名古屋エリアと比較してさらに厳しい状況にあり、北海道エリアへの広告投下量は前年度の約95%
となり、売上の主軸となるスポット収入をみると当連結会計年度は、1月を除きすべての月で前年割れとなった。こうした状況の下、当社
グループの基幹事業である放送事業は、朝夕の自社制作番組を軸に各番組が好調に推移し11年連続の年度「視聴率3冠」を獲得した。この
高視聴率に支えられ営業面は道内5局スポット売上で27年連続トップを達成した。また、事業では創立60周年事業イベントが高い評価を得
て、前年度より大きく収入を増やした。当社グループは、2018年度から4か年にわたる新たな中期経営計画を策定したが、その初年度は、厳しい市況や北海道胆振東部地震があったものの目標数値を上回る順調な滑り出しとなり、エリアNO.1放送局グループとしての信頼と期待
に応えたといえる。
一方で、今後はインターネット関連のデジタル広告の台頭により地上波テレビ関連の広告費の減少、ひいては北海道エリアへの広告投下量
のさらなる減少が懸念される。このため放送事業は、引き続き、朝夕の「どさんこワイド」をはじめとする自社制作番組の充実を図り制作力
の強化に取り組む。また放送事業以外の収入源の確保に向けた番組販売やDVD、ネット配信などコンテンツ収入の拡充や新規ビジネスの開発
にも積極的に取り組んでいく。
資本の財源及び資金の流動性については、当社グループは当連結会計年度に営業活動によるキャッシュ・フローで21億4百万円を獲得し
た。これは放送事業を中心に営業利益を確保したことが要因である。また、投資活動では設備投資を適正に管理した。グループ各社ともに
必要以上に借入金に依存することなく与信状況も良好であることから、今後も資金の高い流動性を保ちながら経営を継続することが可能と
判断している。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
放送事業のラジオ部門は、AMラジオの厳しい経営環境が続くこと予想されることから売上の維持拡大を図る。そのために、基盤番組の強化
と次代を視野に入れた番組の開発を図りリスナーの増加を目指すことが必要である。
ビル賃貸管理部門は、注文住宅の販売実績をあげるための宅地の確保とPR活動の強化。そして既存ビルの稼働率を高いレベルで維持しつつ
他事業の収益増加を図ることが必要である。
制作プロダクション部門は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けた様々な取材やコンテンツ制作の受注が予想されること
から、引き続き制作力の強化と次世代を担う人材育成を推進し、グループ全体のソフト制作を支えるとともに外部ビジネスの獲得に取り組
む。 通販販売部門は、テレビ・ラジオやカタログに加えインターネットによる販売に重点を置き、より安くて良質な商品を開拓し、さら
なる売上の拡大を図るとともに、利益率の向上に取り組む。
当社グループの経営陣は、地域に密着した情報・放送文化を発信するとともに、北海道の価値をさらに高めていくことを重要なテーマと
認識している。今後も「STVグループを使う優位性」を可視化して、当社グループ全社の連携とスピード感をもって視聴者やスポンサーの
ニーズに応える番組・商品を開発し広く発信していく。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものである。

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