有価証券報告書-第35期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 15:01
【資料】
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注記事項-引当金、連結財務諸表(IFRS)

3.12.引当金
(会計方針)
引当金は、過去の事象の結果として、現在の法的債務または推定的債務を負い、債務の決済を要求される可能性が高く、かつその債務の金額について信頼性のある見積りが可能な場合に認識しています。なお、推定的債務とは確立されている過去の実務慣行や公表されている方針等によって企業が受諾することとなる責務について、これを果たすであろうという妥当な期待を外部者の側に生じさせている行動から発生する債務です。
引当金は、貨幣の時間価値を反映した税引前の利率を用いて、期末日における債務に関するリスクと不確実性を考慮に入れた見積将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて測定しています。
NTTグループは引当金として、主に資産除去債務、環境対策引当金及びポイントプログラム引当金を認識しています。
① 資産除去債務
有形固定資産の除去に関連した法的義務を資産除去債務として認識し、同時に関連する有形固定資産の帳簿価額を増加させています。
NTTグループは、主に電気通信設備等を設置する賃借地ならびに賃借ビル等に係る原状回復義務を法的義務と考えて、資産除去債務を認識しています。
② 環境対策引当金
PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物処理や土壌改良工事等の環境対策に係る支出に備えるため、当該支出見込額を計上しています。
③ ポイントプログラム引当金
NTTグループは、携帯電話やクレジットカードなどの利用に応じて進呈するポイントと引き換えに、商品購入時の支払いや通信料金への充当等が可能なポイントプログラムを提供しており、顧客に進呈したポイントのうち、契約における履行義務を生じさせないポイントについてポイントプログラム引当金を計上しています。ポイントプログラム引当金の算定においては、将来の解約等による失効部分の見積りが可能である場合には、その失効部分を反映したポイント利用率等を見積っています。
(見積り及び見積りを伴う判断)
引当金の認識・測定における判断及び見積りを行っています。

引当金の増減
前連結会計年度末 (2019年3月31日)
(単位:百万円)

資産除去債務環境対策引当金ポイント
プログラム引当金
その他合計
前連結会計年度期首
(2018年4月1日)
27,66712,96632,00727,06799,707
繰入1,70013311,40830,53743,778
企業結合---△9△9
時の経過による増加286---286
使用△3,219△989△12,850△18,474△35,532
戻入--△7,055△6,830△13,885
外貨換算調整額18--△506△488
その他1,633-5511,2953,479
前連結会計年度末
(2019年3月31日)
28,08512,11024,06133,08097,336
流動負債2,7066,25223,22424,85957,041
非流動負債25,3795,8588378,22140,295
28,08512,11024,06133,08097,336

当連結会計年度末(2020年3月31日)
(単位:百万円)

資産除去債務環境対策引当金ポイント
プログラム引当金
その他合計
当連結会計年度期首
(2019年4月1日)
28,08512,11024,06133,08097,336
繰入1,614-18,90028,87249,386
企業結合108--△5454
時の経過による増加287---287
使用△2,788△5,241△12,037△21,305△41,371
戻入--△3,155△6,930△10,085
外貨換算調整額△3--△476△479
その他577-△180△2,108△1,711
当連結会計年度末
(2020年3月31日)
27,8806,86927,58931,07993,417
流動負債1,3442,18126,74525,67755,947
非流動負債26,5364,6888445,40237,470
27,8806,86927,58931,07993,417

引当金の大部分は資産除去債務とポイントプログラム引当金であり、資産除去債務は資産の解体・除去費用、原状回復費用が発生した時点、ポイントプログラム引当金はポイントを使用した時点で使用されると見込まれます。しかし、これら金額や支払時期の見積りは、現在の計画に基づくものであり、今後変更される可能性があります。