有価証券報告書-第32期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 15:16
【資料】
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【項目】
70項目
(3)社会・環境への取り組み
「NTTグループCSR憲章」を指針として、国内外の社会・環境課題の解決に貢献し、NTTグループ一体となって企業価値向上と社会の持続的発展に向けた取り組みを推進してまいります。
具体的には、NTTグループにおいて生じうる社会・環境に関する課題に適切に対処することで中長期的な事業リスクの最小化に努めるとともに、事業活動を通じた社会・環境に関する課題の解決に貢献することにより、持続的な企業価値の向上に向けた取り組みを推進しています。国連の「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」などを踏まえて平成28年5月に「NTTグループCSR憲章」を改定するとともに、9月にはSDGsに対する賛同を表明し、様々な活動に取り組みました。
①サイバーセキュリティへの取り組みの状況
国際的なイベントや政府・企業などに対して多様化・大規模化するサイバー攻撃に引き続き対応するため、最新の研究開発成果の導入を推進するとともに、より高度なスキルを持つセキュリティ人材の育成に向けた取り組みなどを強化してまいります。
具体的には、最先端の研究開発の推進と成果の展開を進めるとともに、「グループCISO委員会」によるグループ横断での取り組みを推進しました。また、新たに設立したNTTセキュリティ株式会社を通じて、NTTグループの先進的なセキュリティ技術をお客さまへ提供する体制を整えました。さらに、国全体で課題となっている情報セキュリティ技術者の育成については、NTTグループ内における人材育成を推進したほか、産業界連携での人材育成検討会に参加するなど、国レベルでのセキュリティ人材育成にも貢献しました。
②多様な人材の活躍に向けた取り組みの状況
社員の多様な価値観や個性の尊重・活用に向けて、性別や年齢、人種、国籍、障がいの有無、性的指向、性自認などによらない多様な人材が活躍できる職場環境の整備に取り組むとともに、全ての社員がワーク・ライフ・マネジメントに対する理解を深められるよう取り組みを進め、「働き方改革」を推進してまいります。
具体的には、ダイバーシティ・マネジメントを重要な経営戦略と位置づけ、多様な人材が活躍できるように取り組んでいます。例えばLGBTなど性的マイノリティに関しては、企業の取り組みを評価する「PRIDE指標」において最高レベルの『ゴールド』を獲得したほか、結婚休暇などの制度を同性のパートナーにも適用できることを明確にするなどの取り組みを推進しました。また、「働き方改革」については、役職や職種などを問わず、テレワーク、フレックスタイム制度の積極的な活用を進めるなど、全ての社員が働きやすい環境づくりを進めました。
③環境への取り組みの状況
「NTTグループ環境宣言」のもと、ICTサービスをはじめとする、グループ各社が提供するサービス・技術による環境負荷低減や気候変動に対する適応への貢献、ビジネスパートナーや地域社会など、ステークホルダーの皆さまと協働した生態系の保全などの取り組みを推進するともに、事業活動全体にわたるエネルギー効率化、資源循環にも引き続き取り組んでまいります。
具体的には、平成28年9月に「NTTグループ環境宣言」と「環境目標2030」を発表し、ICTサービスや最先端技術の提供などで、社会の環境負荷低減に加え、気候変動への適応、生態系の保全に貢献していくことを宣言しました。最先端の電源装置導入による省エネルギー化・コスト削減を継続的に推進するとともに、同装置の販売により、社会の省エネルギー化にも貢献しました。
上記のほか、ネットワークの高い安定性と信頼性の確保に向けて、日々のネットワーク運用のノウハウ蓄積や、外部機関との協力体制に基づく訓練の実施などを通じて、一層の安心・安全なサービス提供に努めてまいります。
具体的には、熊本地震などでは迅速かつ効率的な復旧にあたるとともに、避難所への無料Wi-Fiスポットの臨時設置などによる被災者支援をグループ横断で行いました。