有価証券報告書-第39期(2023/04/01-2024/03/31)
② 人的資本
〇 人的資本に関する戦略(リスク及び機会に対処するための取組み、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
<従業員体験(EX)の高度化>情報通信及び関連する市場では、クラウドサービスや5Gサービスの拡大に加え、AI、デジタルツイン、量子コンピューティング等の技術が急速に進展しています。国内外の様々なプレイヤーが市場に参入し、サービスや機器の多様化・高度化が急速に進んでおり、今後、クラウドサービスやAIを中心とした変化が一層加速していくと見込まれます。また、2023年5月に発表した新中期経営戦略の取組みの柱にも成長分野への積極投資を掲げ、IOWN関連、スマートワールド、グリーンソリューション等新たな価値創造に注力しています。このような状況の中で、EXの強化は、生産性や創造性の向上、及び優秀な人材のリテンションのために重要です。EXの低下は、新技術の開発、新サービスの企画、既存サービスの改善、成長戦略の実行等に影響を及ぼす場合があり、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクへの対応として、NTTグループでは、従業員エンゲージメント調査を実施し、把握した課題の改善に向けた取組みを強化しています。調査結果の分析及び改善に向けた各種取組み方針について、サステナビリティ委員会や執行役員会議等に付議し、社員へのフィードバックも実施していきます。エンゲージメントに影響を与える内容に関しては、各種人事施策とのクロス分析も実施し、各種人事施策をモニタリングし、PDCAを回すことでエンゲージメント向上を推進していきます。また、戦略の理解や浸透に向け、経営幹部と社員の双方向のコミュニケーションの場の整備も行います。あわせて、多様な人材が活躍できるための環境整備も、従業員エンゲージメント向上を支える基盤となることから、ワークインライフの実現に向けた取組みを継続します。
機会への対応としては、社員のチャレンジ意欲の向上や専門性の獲得によりキャリア上の目標達成や働きがいが向上し、それにより従業員エンゲージメントが高まることで、NTTグループとしての労働生産性や創造性が向上すると考えています。
<人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針>NTTグループでは、多様な人材が入社からキャリアを自律的に考え、業務経験を積み、研修等でスキルを補完し、振り返りや棚卸を経て新たなチャレンジをすることが、EX向上の鍵となると考えています。社員一人ひとりが自律的なキャリア形成を実現するために、下図のような環境を提供し、成長支援と多様な働き方・働く環境整備の両面から各種人事施策を展開していきます。

社員の成長支援として、2021年10月から全管理職に導入しているジョブ型の人事給与制度は、年次・年功から脱却し、従来の適材適所から適所適材へと転換を図り、会社業績や個人の業績と報酬がより連動する仕組みとしました。これにより、戦略実現に必要な役割・仕事(ポスト)に見合う人材の配置を可能とし、社員のチャレンジ機会の創出・拡大を図っています。また、一般社員については、高い専門性やスキルを発揮し、自らのキャリアを切り拓き、真に実力あるプロフェッショナル人材へと成長していくことを目的として、2023年4月に新たな人事給与制度を導入しました。採用・育成・配置全てのフェーズにおいて、専門性を意識した運用へ転換を図り、社員の自律的なキャリア形成を支援しています。このような人事制度改革を推進していくことで、当事業年度の管理職の抜擢率(2023年7月の人事異動で、これまでの昇格ペースを上回る抜擢となった管理職の割合)は18.8%、一般社員の抜擢率(2023年10月の一般社員昇格タイミングにて、これまでの昇格ペースを上回る抜擢となった社員の割合)は10.0%という結果となり、自律的なキャリア形成、チャレンジを後押ししています。
また、高い専門性やスキルの獲得の実効性を高める観点で研修メニューを拡充しています。約650講座の研修メニューを準備し、社員は自身のキャリアプラン、スキルアップ計画に応じてこれらの研修メニューを選択し、学習を実施することができます。さらに、社員が主体的・自律的にキャリアデザインをすることをサポートするために、2023年7月よりグループ専用のキャリアコンサルタントを配置しました。国家資格を有し、経験豊富なコンサルタントが、個々の社員に寄り添ったキャリア相談に応じています。
加えて、多様なキャリアパス実現にむけ、公募やダブルワークを推進しています。人事異動における自発的なチャレンジを支援する仕組みとして、常時募集を行いタイムリーに応募が可能な"NTT Group Job Board"を開設し、2023年7月1日に開始して以降、9ヶ月間で約750件の応募がありました。これは1年間に換算すると、前年度まで実施していた旧公募施策と比べて約6倍の応募数となります。また、社員自身のスキルの研鑽や自律的なキャリア形成を支援するため、現在の所属組織での業務を継続しながら、勤務時間の一部を他組織での業務に充てることができる社内副業の仕組み(ダブルワーク)を整備しました。NTTグループで働く社員の積極的なチャレンジや自己成長につながる環境整備を継続推進していきます。
多様な働き方・働く環境整備として、リモートスタンダード、ハイブリッドワークを推進しています。リモートスタンダードやコアタイムを設定しないフレックスタイム、分断勤務の導入等により、働く時間・働く場所・住む場所の自由度が高まり、社員のライフスタイルに応じたワークスタイルの選択肢は、さらに拡大しました。対面と非対面の双方のよさを組み合わせた最適な働き方(ハイブリッドワーク)を実践し、社員の働き方の柔軟性と組織・チームの生産性向上の両立をめざしていきます。自律的な働き方(働き方を選択できる)とエンゲージメントについては、ポジティブな相関性があることが分かってきており、引き続き多様な働き方・働く環境整備を推進していきます。
また、NTTグループの持続的成長と、サステナブルな社会の実現のために、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。外部環境の変化に柔軟に適応し、新たな価値を創出し続ける企業であるためには、同質的な組織から、多様な人材が活躍する組織へと自ら変革する必要があると考えています。具体的な取組みとして、経営中核人材への継続的な女性の輩出をめざし、“NTT University”において対象者の女性比率を30%以上確保しているほか、女性の新任管理者登用率30%以上を目標に掲げ、各階層の女性社員に対する研修、育児休職復帰者及び上司向けの研修等を実施しています。さらには、女性・障がい者・LGBTQ等、属性のマイノリティや子育て・介護等の制約を持つ社員が働きやすい職場環境を構築するため、人的ネットワークの構築や周囲(特に上司)の知識習得・マインド改革・風土醸成のための研修等を実施しています。
さらに、社員のワークインライフの充実に向け、積極的な育児参画、介護・治療の両立ができる職場環境づくりを進めています。男性の育児事由休職・休暇取得率については、2023年度の目標100%に対し、実績は128.5%となりました。そのうち、育児休職の取得者は39.5%(対前年+11.1%)と、短期の休暇ではなく育児休職を取得する社員の比率が上昇しました。引き続き、長期の育児休職が取りやすい環境構築を推進していきます。
<健康・安全>社員の健康・安全が十分に確保できない場合、労働生産性の低下等に繋がり、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクへの対応として、NTTグループでは、労働基準法等の関係法令の遵守はもとより、安全管理及び健康管理を目的に安全管理規程、健康管理規程等を定めています。NTTグループの事業を支える電気通信設備工事における事故の防止や安全な作業環境の整備に向け、委託先会社等の協力会社も含めたNTTグループ全体で各種対策や安全意識の向上に継続的に取り組んでいます。
機会への対応としては、従業員の健康維持・増進への取組みがモチベーションや生産性を向上させ、企業の収益拡大にもつながるとの方針のもと、経営戦略の一環として健康経営に取り組んでいます。具体的には、スマートフォンアプリ(dヘルスケア)を活用した社員の健康活動促進のための取組みや、社員の健康状態・変調を把握するための定期アンケート(パルスサーベイ)、外部相談窓口による健康相談・メンタルヘルスカウンセリングの実施といった取組みを進めています。
<人権>当社グループ及びサプライチェーンにおいて強制労働や児童労働等の人権侵害行為が発生した場合には、NTTグループの信頼性や企業イメージが低下、ひいては経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクへの対応として、NTTグループでは、外部評価機関も活用した人権デューデリジェンスの実施や、人権課題に関する研修、人権に関する相談窓口の設置・運営等、グループ一体となった人権意識の向上、人権マネジメントの強化に取り組んでいます。あらゆる人権問題が生まれている昨今の状況を鑑み、サプライヤのみならず、社内における人権デューデリジェンスについても対象範囲を拡大し実施を図ります。
機会への対応としては、人権デューデリジェンスにおける改善要請が必要なサプライヤや改善要請が必要な全てのNTTグループ事業会社への直接対話の実行及びそれらのプロセスや結果を情報開示することにより、ステークホルダーの皆さまから信頼される企業として、ブランドイメージの向上につながると考えています。
〇 人的資本に関する戦略(リスク及び機会に対処するための取組み、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
<従業員体験(EX)の高度化>情報通信及び関連する市場では、クラウドサービスや5Gサービスの拡大に加え、AI、デジタルツイン、量子コンピューティング等の技術が急速に進展しています。国内外の様々なプレイヤーが市場に参入し、サービスや機器の多様化・高度化が急速に進んでおり、今後、クラウドサービスやAIを中心とした変化が一層加速していくと見込まれます。また、2023年5月に発表した新中期経営戦略の取組みの柱にも成長分野への積極投資を掲げ、IOWN関連、スマートワールド、グリーンソリューション等新たな価値創造に注力しています。このような状況の中で、EXの強化は、生産性や創造性の向上、及び優秀な人材のリテンションのために重要です。EXの低下は、新技術の開発、新サービスの企画、既存サービスの改善、成長戦略の実行等に影響を及ぼす場合があり、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクへの対応として、NTTグループでは、従業員エンゲージメント調査を実施し、把握した課題の改善に向けた取組みを強化しています。調査結果の分析及び改善に向けた各種取組み方針について、サステナビリティ委員会や執行役員会議等に付議し、社員へのフィードバックも実施していきます。エンゲージメントに影響を与える内容に関しては、各種人事施策とのクロス分析も実施し、各種人事施策をモニタリングし、PDCAを回すことでエンゲージメント向上を推進していきます。また、戦略の理解や浸透に向け、経営幹部と社員の双方向のコミュニケーションの場の整備も行います。あわせて、多様な人材が活躍できるための環境整備も、従業員エンゲージメント向上を支える基盤となることから、ワークインライフの実現に向けた取組みを継続します。
機会への対応としては、社員のチャレンジ意欲の向上や専門性の獲得によりキャリア上の目標達成や働きがいが向上し、それにより従業員エンゲージメントが高まることで、NTTグループとしての労働生産性や創造性が向上すると考えています。
<人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針>NTTグループでは、多様な人材が入社からキャリアを自律的に考え、業務経験を積み、研修等でスキルを補完し、振り返りや棚卸を経て新たなチャレンジをすることが、EX向上の鍵となると考えています。社員一人ひとりが自律的なキャリア形成を実現するために、下図のような環境を提供し、成長支援と多様な働き方・働く環境整備の両面から各種人事施策を展開していきます。

社員の成長支援として、2021年10月から全管理職に導入しているジョブ型の人事給与制度は、年次・年功から脱却し、従来の適材適所から適所適材へと転換を図り、会社業績や個人の業績と報酬がより連動する仕組みとしました。これにより、戦略実現に必要な役割・仕事(ポスト)に見合う人材の配置を可能とし、社員のチャレンジ機会の創出・拡大を図っています。また、一般社員については、高い専門性やスキルを発揮し、自らのキャリアを切り拓き、真に実力あるプロフェッショナル人材へと成長していくことを目的として、2023年4月に新たな人事給与制度を導入しました。採用・育成・配置全てのフェーズにおいて、専門性を意識した運用へ転換を図り、社員の自律的なキャリア形成を支援しています。このような人事制度改革を推進していくことで、当事業年度の管理職の抜擢率(2023年7月の人事異動で、これまでの昇格ペースを上回る抜擢となった管理職の割合)は18.8%、一般社員の抜擢率(2023年10月の一般社員昇格タイミングにて、これまでの昇格ペースを上回る抜擢となった社員の割合)は10.0%という結果となり、自律的なキャリア形成、チャレンジを後押ししています。
また、高い専門性やスキルの獲得の実効性を高める観点で研修メニューを拡充しています。約650講座の研修メニューを準備し、社員は自身のキャリアプラン、スキルアップ計画に応じてこれらの研修メニューを選択し、学習を実施することができます。さらに、社員が主体的・自律的にキャリアデザインをすることをサポートするために、2023年7月よりグループ専用のキャリアコンサルタントを配置しました。国家資格を有し、経験豊富なコンサルタントが、個々の社員に寄り添ったキャリア相談に応じています。
加えて、多様なキャリアパス実現にむけ、公募やダブルワークを推進しています。人事異動における自発的なチャレンジを支援する仕組みとして、常時募集を行いタイムリーに応募が可能な"NTT Group Job Board"を開設し、2023年7月1日に開始して以降、9ヶ月間で約750件の応募がありました。これは1年間に換算すると、前年度まで実施していた旧公募施策と比べて約6倍の応募数となります。また、社員自身のスキルの研鑽や自律的なキャリア形成を支援するため、現在の所属組織での業務を継続しながら、勤務時間の一部を他組織での業務に充てることができる社内副業の仕組み(ダブルワーク)を整備しました。NTTグループで働く社員の積極的なチャレンジや自己成長につながる環境整備を継続推進していきます。
多様な働き方・働く環境整備として、リモートスタンダード、ハイブリッドワークを推進しています。リモートスタンダードやコアタイムを設定しないフレックスタイム、分断勤務の導入等により、働く時間・働く場所・住む場所の自由度が高まり、社員のライフスタイルに応じたワークスタイルの選択肢は、さらに拡大しました。対面と非対面の双方のよさを組み合わせた最適な働き方(ハイブリッドワーク)を実践し、社員の働き方の柔軟性と組織・チームの生産性向上の両立をめざしていきます。自律的な働き方(働き方を選択できる)とエンゲージメントについては、ポジティブな相関性があることが分かってきており、引き続き多様な働き方・働く環境整備を推進していきます。
また、NTTグループの持続的成長と、サステナブルな社会の実現のために、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。外部環境の変化に柔軟に適応し、新たな価値を創出し続ける企業であるためには、同質的な組織から、多様な人材が活躍する組織へと自ら変革する必要があると考えています。具体的な取組みとして、経営中核人材への継続的な女性の輩出をめざし、“NTT University”において対象者の女性比率を30%以上確保しているほか、女性の新任管理者登用率30%以上を目標に掲げ、各階層の女性社員に対する研修、育児休職復帰者及び上司向けの研修等を実施しています。さらには、女性・障がい者・LGBTQ等、属性のマイノリティや子育て・介護等の制約を持つ社員が働きやすい職場環境を構築するため、人的ネットワークの構築や周囲(特に上司)の知識習得・マインド改革・風土醸成のための研修等を実施しています。
さらに、社員のワークインライフの充実に向け、積極的な育児参画、介護・治療の両立ができる職場環境づくりを進めています。男性の育児事由休職・休暇取得率については、2023年度の目標100%に対し、実績は128.5%となりました。そのうち、育児休職の取得者は39.5%(対前年+11.1%)と、短期の休暇ではなく育児休職を取得する社員の比率が上昇しました。引き続き、長期の育児休職が取りやすい環境構築を推進していきます。
<健康・安全>社員の健康・安全が十分に確保できない場合、労働生産性の低下等に繋がり、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクへの対応として、NTTグループでは、労働基準法等の関係法令の遵守はもとより、安全管理及び健康管理を目的に安全管理規程、健康管理規程等を定めています。NTTグループの事業を支える電気通信設備工事における事故の防止や安全な作業環境の整備に向け、委託先会社等の協力会社も含めたNTTグループ全体で各種対策や安全意識の向上に継続的に取り組んでいます。
機会への対応としては、従業員の健康維持・増進への取組みがモチベーションや生産性を向上させ、企業の収益拡大にもつながるとの方針のもと、経営戦略の一環として健康経営に取り組んでいます。具体的には、スマートフォンアプリ(dヘルスケア)を活用した社員の健康活動促進のための取組みや、社員の健康状態・変調を把握するための定期アンケート(パルスサーベイ)、外部相談窓口による健康相談・メンタルヘルスカウンセリングの実施といった取組みを進めています。
<人権>当社グループ及びサプライチェーンにおいて強制労働や児童労働等の人権侵害行為が発生した場合には、NTTグループの信頼性や企業イメージが低下、ひいては経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクへの対応として、NTTグループでは、外部評価機関も活用した人権デューデリジェンスの実施や、人権課題に関する研修、人権に関する相談窓口の設置・運営等、グループ一体となった人権意識の向上、人権マネジメントの強化に取り組んでいます。あらゆる人権問題が生まれている昨今の状況を鑑み、サプライヤのみならず、社内における人権デューデリジェンスについても対象範囲を拡大し実施を図ります。
機会への対応としては、人権デューデリジェンスにおける改善要請が必要なサプライヤや改善要請が必要な全てのNTTグループ事業会社への直接対話の実行及びそれらのプロセスや結果を情報開示することにより、ステークホルダーの皆さまから信頼される企業として、ブランドイメージの向上につながると考えています。