有価証券報告書-第7期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/20 15:20
【資料】
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【項目】
106項目
放送・通信分野においては、規制や市場環境の変化が激しく、また放送と通信の融合が様々な形で進んでおります。このような状況の下、当社グループは以下の点を重要な課題と認識し、これらに対応する施策を実施することにより、有料多チャンネル事業の抜本的見直しと新規事業の開発、衛星通信サービスの付加価値向上に努め、引き続き収益の拡大に取り組んでまいります。
<有料多チャンネル事業>①加入者基盤及び放送収益の維持・拡大
「スカパー!」、「スカパー!プレミアムサービス」、「スカパー!プレミアムサービス光」の累計加入件数を維持・拡大することに加え、「スカパー!オンデマンド」のアクティブユーザーを拡大し、従来の補完サービスという位置づけから、単独サービスとして新たなマーケットを開拓し、スカパー!全体の収益を拡大させていくことが課題と認識しております。また、ネットメディアを中心とした競合との競争激化による平均視聴料単価の低下が予想される中、加入件数の維持・拡大のみならず、収益全体を確保していくための商品施策やサービス戦略がますます重要となってきております。「スカパー!」は、地上波デジタル放送・BS放送・CS放送のいわゆる3波共用受信機(デジタルテレビ・録画機等)の利便性を最大限に活用し、再加入の促進や新商品「スカパー!セレクト5」の投入などにより視聴者の拡大と平均視聴料単価の低下抑止を目指します。「スカパー!プレミアムサービス」については、平成26年5月31日にMPEG-2方式による標準画質サービスを終了いたしましたが(一部のサービスは継続)、今後は、更なるハイビジョン化の推進、新規チャンネルの誘致、4K放送の開始などサービスの中身を充実させ、「スカパー!プレミアムサービス光」と一体となって、加入規模の維持・拡大を目指します。また、「スカパー!オンデマンド」においては、新規チャンネル・コンテンツの開発、加入ルートの拡大を推進しながら、新たなお客様を開拓してまいります。具体的には、以下に示す施策となります。
ⅰ)コンテンツを軸としたマーケティングへの転換
有料多チャンネル事業が持続的競争優位性を確保するためには、放送事業者と共に魅力的かつ差別化されたコンテンツを開発することが重要です。新規加入にかかる販促コストの抜本的な見直しを行い、コンテンツへの資源投下を従来よりも厚くいたします。具体的には、「BSスカパー!」の編成を強化し、競合メディアとの差別化を図ってまいります。また、新規加入獲得にあたっては、ターゲットとするお客様を明確に定め、従来の無料体験獲得の最大化施策から本登録誘導施策へと転換いたします。
ⅱ)加入者向けコミュニケーションの変革
新規加入だけでなく、お客様維持を重要な課題と認識し、各種サービスの提供を行うとともに、世帯単位でのお客様の動きや番組毎の視聴動向を新たに把握することにより、コミュニケーションの充実に努め、お客様の満足度とそれによる解約率の改善を図ります。
②新規事業開発への取り組み強化
平成26年2月22日、インドネシアにおいて、現地最大手のメディアグループPT Global Mediacom Tbk.傘下の衛星放送サービス「INDOVISION」と「OKEVISION」にて、日本のコンテンツと情報で24時間編成したチャンネル『WAKUWAKU JAPAN(ワクワクジャパン)』が開局いたしました。発展著しいアジアマーケット進出に向け、今後はインドネシアをはじめアジア各国へ放送エリアを順次拡大し、日本コンテンツの露出を増やして収益を拡大するとともに、周辺ビジネスの開発を行ってまいります。
また、平成26年6月2日には一般社団法人次世代推進放送フォーラムによる4K試験放送が開始しており、当社はその一員として積極的に放送サービスの高度化に取り組み、来るべき4K/8K時代に向けた将来への布石を打ってまいります。
これらの活動に加え、スカパー!全体の加入者基盤や当社の強みを生かした新たな事業の開発に取り組んでまいります。
③更なるコスト構造改革による収益性向上
厳しい競争環境の中での平均視聴料単価の低下や加入件数の伸び悩みに対応するため、新規獲得費用を中心に、総合的なコスト構造改革と業務プロセスの見直しを進め、引き続き、プラットフォーム事業全体の収益性向上を図るとともに、その一部をコンテンツの差別化のための原資とし、加入者の拡大及び解約防止の推進を図ってまいります。
<宇宙・衛星事業>④衛星運用の安定性及び信頼性の確保と効率化
当社グループは16機の衛星を保有し、放送・通信サービスを提供しております。16機のうち2機は軌道上のバックアップ衛星となっており、衛星運用の安定性、信頼性の確保に努めております。
衛星管制センターやネットワーク設備に関しては、設備調達、保守管理、運用環境の最適化を行い、更なるコストの効率化を図ってまいります。
⑤事業領域の拡大
宇宙・衛星事業の持続的な成長のためには、衛星優位領域における新規顧客、提供エリアの開拓が必要不可欠と考えております。以下に示す分野での取り組みを強化することで、事業の成長を図ってまいります。
ⅰ)国内衛星ビジネス
国内衛星ビジネスにおきましては、衛星通信サービスである「EsBird」や「ExBird」等を利用したBCP需要の取り込み及び災害対策向け営業の深化を図ってまいります。また、既存顧客に対する新規システムの立ち上げや付加価値サービスの提供により、国内衛星通信市場の基盤を強化してまいります。
ⅱ)宇宙・防衛ビジネス
宇宙基本法の成立を契機として、これまで日本国政府が主体となって推進してきた宇宙開発利用分野の民活が進められていることを好機と捉え、放送・通信分野に限定せずに、広い意味での宇宙利用サービスへの参入による事業拡大を目指してまいります。防衛分野につきましては、当社の連結子会社である株式会社ディー・エス・エヌを通じてXバンド衛星通信中継機能等の整備・運用事業を推進してまいります。なお、当該事業は、平成25年度宇宙開発利用大賞において防衛大臣賞を受賞いたしました。
ⅲ)海外衛星ビジネス
北米及びロシア地域での更なる営業展開を進めていくとともに、今後も成長が期待されるアジア・オセアニア地域の市場を重点的に開拓するため、香港支店に続き、平成24年5月に新たにジャカルタ駐在事務所を開設いたしました。既に同時期より新たに運用を開始したJCSAT-4Bにおいてインドネシアビームの衛星回線提供を行っており、当該衛星回線を利用した放送サービスも順調に推移しております。さらに、宇宙利用途上国への日本製衛星システム及びサービス(防災衛星通信システム)の提案も進めてまいります。これらの活動により、海外売上比率の増加を目指してまいります。
ⅳ)モバイルビジネス
移動体向けサービスでは、インテルサット社との共同衛星JCSAT-85を用いた、インド洋や太平洋の船舶等と日本の間を結ぶ海洋ブロードバンドサービス「OceanBB」を、引き続き海運各社や政府機関へ拡販いたします。また、震災対応においても威力を発揮した衛星携帯電話サービスに関連するビジネスとして、株式会社NTTドコモのワイドスターサービスに用いる衛星の安定的運用の継続と、JSAT MOBILE Communications株式会社が提供するインマルサット衛星を利用した衛星携帯電話「IsatPhone Pro」の拡販を目指してまいります。また、平成26年3月より、OnAir社との提携を通じ、航空機向けインマルサット衛星通信サービス「SwiftBroadband」を開始するとともに、マーケットが拡大している航空機ブロードバンド向け衛星回線の販売にも引き続き注力してまいります。
⑥成長への取り組み
宇宙・衛星事業においては、従来の衛星ビジネス(衛星回線提供)に加えて、新たな事業領域・市場を取り込む成長戦略を策定し、持続的な成長と将来的な競争優位性確保のための検討を進めております。これにより、国内市場及び海外市場を両輪とし、アジア・オセアニアに強固な基盤を持つ“スーパー・リージョナルプレーヤー”に成長していくことを目指してまいります。
また、グループ全般としましては、選択と集中を進め、放送・通信業界における厳しい競争環境に対する危機意識を共有し、個別事業・業務の抜本的な見直しを実施することで収支構造の改革を図ってまいります。

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