四半期報告書-第63期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)
有報資料
(1) 経営成績の分析
① 業績
当第3四半期連結累計期間の収入面は、卸電気事業の火力発電所利用率が前第3四半期連結累計期間を下回った(79%→74%)ことや、燃料価格の低下及び松浦火力発電所2号機低圧タービンロータ落下事故の影響等により減少したものの、タイ国ノンセンガス火力発電所1号系列が平成26年6月に営業運転を開始したこと及び平成25年1月より順次営業運転を開始した同国7SPP(Small Power Producers)※が期間を通して稼働したこと等により、売上高(営業収益)は、前第3四半期連結累計期間に対し4.7%増加の5,439億円となりました。これに営業外収益を加えた四半期経常収益は、前第3四半期連結累計期間に対し4.4%増加の5,613億円となりました。
一方、費用面は、卸電気事業の燃料費が燃料価格及び火力発電所利用率の低下に伴い減少したものの、ノンセンガス火力発電所1号系列の営業運転開始及び7SPPが期間を通して稼働したことに伴う燃料費の増加等により、営業費用は前第3四半期連結累計期間に対し3.4%増加の4,848億円となりました。これに営業外費用を加えた四半期経常費用は、前第3四半期連結累計期間に対し2.5%増加の5,078億円となりました。
この結果、経常利益は前第3四半期連結累計期間に対し27.6%増加の534億円となり、法人税等を差し引いた四半期純利益は、前第3四半期連結累計期間に対し29.0%増加の390億円となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間における報告セグメント別の業績は次のとおりです。
※SPPプログラム:熱電併給装置、再生可能エネルギー等を推進し、石油輸入・使用の削減を図ることを目的としてタイ国政府により
創設された長期電力買取制度。タイ電力公社(EGAT)により9万kWまでの電力の買い取りを保証されている。
(電気事業)
卸電気事業の販売電力量は、水力は出水率が前第3四半期連結累計期間を下回った(97%→95%)ものの、ダム貯水の発電利用等により、前第3四半期連結累計期間に対し1.5%増加の69億kWhとなりました。火力は発電所利用率が前第3四半期連結累計期間を下回ったこと等により、前第3四半期連結累計期間に対し5.9%減少の385億kWhとなり、水力・火力合計で前第3四半期連結累計期間に対し4.8%減少の454億kWhとなりました。
また、その他の電気事業の販売電力量は、平成25年9月より連結子会社となった美浜シーサイドパワー㈱が期間を通して連結対象となったこと等により、前第3四半期連結累計期間に対し10.9%増加の17億kWhとなり、電気事業全体では、前第3四半期連結累計期間に対し4.3%減少の472億kWhとなりました。
売上高(電気事業営業収益)は、その他の電気事業は美浜シーサイドパワー㈱が期間を通して連結対象となったこと等により増収となったものの、卸電気事業の火力発電所利用率が前第3四半期連結累計期間を下回ったことや、燃料価格の低下及び松浦火力発電所2号機低圧タービンロータ落下事故の影響等により減収となり、前第3四半期連結累計期間に対し3.8%減少の4,404億円となりました。
セグメント利益は、売上の減少はあったものの、燃料価格及び火力発電所の利用率の低下に伴う燃料費の減少等により、前第3四半期連結累計期間に対し10.7%増加の351億円となりました。
(電力周辺関連事業)
売上高(その他事業営業収益)は、連結子会社の石炭販売収入の減少等により、前第3四半期連結累計期間に対し5.1%減少の2,367億円となりました。
セグメント利益は、売上の減少等により、前第3四半期連結累計期間に対し14.9%減少の35億円となりました。
(海外事業)
ノンセンガス火力発電所1号系列の営業運転開始及び7SPPが期間を通して稼働したことにより、販売電力量は前第3四半期連結累計期間に対し136.4%増加の56億kWhとなり、売上高(海外事業営業収益)は、前第3四半期連結累計期間に対し148.7%増加の664億円となりました。
セグメント利益は、持分法投資利益の減少はあったものの、ノンセンガス火力発電所1号系列の営業運転開始及び7SPPが期間を通して稼働したことにより、前第3四半期連結累計期間に対し229.6%増加の129億円となりました。
(その他の事業)
売上高(その他事業営業収益)は、連結子会社の電気通信工事の売上の増加等により、前第3四半期連結累計期間に対し13.5%増加の174億円となりました。
セグメント利益は、売上原価の増加等により、前第3四半期連結累計期間に対し39.2%減少の4億円となりました。
② 財政状態
当第3四半期連結会計期間末の資産については、タイ国プロジェクトの建設工事進捗等に伴い、前連結会計年度末から1,117億円増加し2兆4,970億円となりました。
一方、負債については、前連結会計年度末から771億円増加し1兆9,428億円となりました。このうち、有利子負債額は前連結会計年度末から704億円増加し1兆7,204億円となりました。なお、有利子負債額のうち3,007億円(うち海外事業2,989億円)はノンリコースローン(責任財産限定特約付借入金)です。
また、純資産については、四半期純利益の計上等により、前連結会計年度末から346億円増加し5,541億円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末の21.6%から22.0%となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間における対処すべき課題は以下の通りです。
① 会社の支配に関する基本方針
当社取締役会は、会社法施行規則第118条第3号に規定する「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を、以下のとおり決議しております。
「当社は、国内の電力供給の増加を目的として昭和27年に設立されて以来、半世紀にわたり低廉かつ安定した電力を供給するとともに、全国規模での基幹送電線の建設及び運用を行い、わが国の経済発展と国民生活の向上に寄与してまいりました。
この間、当社は、人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献することを企業理念として掲げるとともに、エネルギーと環境の共生を事業の基調とし魅力ある安定成長企業を目指し、企業価値向上のため不断の取り組みを継続しております。
当社の事業の特徴は、発電所等の公共性の高い設備に投資し、長期間の操業を通じてこれを回収することにあります。当社は、こうした長期の事業運営のなかで、多くのステークホルダーと協調し、安定的に成長していくことにより、当社の企業価値の最大化が図られていると考えております。
当社は、このような当社事業の特性を株主の皆様にご理解いただくことを期待しておりますが、また一方、当社株式の売買が株主の皆様ご自身の意思に基づき自由に行われるべきことも当然であります。
しかしながら、経営支配権の取得を目指す当社株式の大規模な買付けにつきましては、当社の取締役は、株主の皆様の負託を受けた立場から、株主共同の利益ひいては当社の企業価値に照らして、これを慎重に検討し、対処するべきであると考えております。
従いまして、株主の皆様及び取締役にとって検討のための情報や時間が不足している場合、または、検討の結果、株主共同の利益ひいては当社の企業価値を著しく毀損するおそれがある場合には、会社法をはじめとする関係法令等の許容する範囲で適切な措置を講じる方針であります。」
② 大間原子力発電所建設計画について
青森県下北郡大間町にて進めております大間原子力発電所建設計画(出力138.3万kW、運転開始時期未定)につきましては、原子力規制委員会の定める原子力発電所に係る新規制基準への適合に向けた取組みを踏まえて、平成26年12月16日、原子炉設置変更許可申請書及び工事計画認可申請書を原子力規制委員会に対して提出しました。今後、当社は、原子力規制委員会による新規制基準適合性の審査に対して真摯かつ適切に対応していくとともに、自主的な安全対策等を進め、一層の安全性の向上を不断に追求し、早期の運転開始を目指してまいります。
③ 海外発電事業の取り組み
当社の関連会社PT.BHIMASENA POWER INDONESIA(当社の出資比率34%)によるインドネシア国でのセントラルジャワ石炭火力IPPプロジェクト(100万kW×2基)は、発電所用地の取得が計画どおり進捗していないため、着工時期が当初予定の平成24年10月から遅れておりますが、本プロジェクトのパートナーと協力し、またインドネシア政府の支援の下、引き続き着工に向けて発電所用地の取得に努めてまいります。
なお、本件につきましては、長期売電契約上のファイナンス組成期限が平成25年10月に設定され、平成26年10月まで延長されておりましたが、上記の進捗状況に鑑み、再度平成27年10月まで延長されております。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は、24億円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。