有価証券報告書-第39期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/29 12:59
【資料】
PDFをみる
【項目】
100項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度の当社グループにおきましては、前年4月の熊本地震発生による、団体客をはじめとする利用者の旅行手控えも次第に解消し、ゴールデンウィークが好天に恵まれたこともあり、九州の遊園地、ゴルフ場は好調に推移いたしました。北海道につきましては、新規アトラクション導入等の取り組みで遊園地は堅調に推移いたしましたが、ホテルは宿泊及び宴会部門の利用者数が伸びず、低調に推移いたしました。また、土木・建設資材事業につきましては、バイオマス火力発電所への燃料投入業務の受託開始に加え、客土用土の製造ならびに販売も再開し、売上ならびに収益を底上げすることとなりました。
その他、遊園地事業における催事及び広告宣伝の効率的な実施をはじめ、グループ全体で経費の見直しによる収益力の向上に努めた結果、各利益項目で前期実績を大幅に上回りました。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高7,664,115千円(前期比602,874千円増)、営業利益444,937千円(前期比187,532千円増)、経常利益422,357千円(前期比191,759千円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は267,889千円(前期比125,494千円増)となりました。
当連結会計年度
(千円)
前連結会計年度
(千円)
増減額
(千円)
増減率
(%)
売上高7,664,1157,061,241602,8748.5
営業利益444,937257,405187,53272.9
経常利益422,357230,598191,75983.2
親会社株主に帰属する当期純利益267,889142,395125,49488.1

次に、事業の種類別セグメントの概況をご報告申し上げます。
(遊園地事業)
まず、九州の「グリーンランド」におきましては、冬休み期間と1月中の週末毎に夜間営業を実施し、合わせて、ウィンターイルミネーション「光のファンタジー」の開催により、お客様に幻想的な世界をお楽しみいただきました。また春以降につきましても、シーズン毎の大規模イベント開催のほか、話題性の高いスポットイベントを効果的に実施することで、幅広い層のお客様の集客を図りました。
春催事・ドラゴンボール超(スーパー) 修行チャレンジ!
~悟空を目指して強くなろう!~
・仮面ライダーエグゼイド バトルステージ
・HANABIフェスティバル
・ピカチュウだらけの大行進
夏催事・ジョジョの奇妙な遊園地からの脱出~
・仮面ライダーエグゼイド スペシャルショー
・仮面ライダーエグゼイド 出演俳優トークショー
・さのよいファイヤーカーニバル2017
秋催事・きかんしゃトーマスとなかまたち
・チャレンジ☆グリーンランド~2017秋~
・タマホームスペシャル2017 第14回「花火物語」
・グリーンランドウィン&ハロウィン花火ショー
冬催事・イルミネーション「光のファンタジー」
・オーロラクリスマスショー
・グリーンランドカウントダウンパーティー2018

「ドラゴンボール超(スーパー) 修業チャレンジ! ~悟空を目指して強くなろう!~」におきましては、世界的な人気を誇るアニメをテーマとしたイベントエリアを展開し、体を使って楽しめる様々な体験ブースは、親子連れのお客様を中心に好評を博しました。
また、日本最大級の屋外ステージ「グリーンスタジアム」では「仮面ライダーエグゼイド バトルステージ」を開催し、炎や火薬の特殊効果に加え、約230インチの巨大LEDスクリーン映像による演出を行い、思わず息をのむ大迫力のショーでお客様を魅了いたしました。更に、絶好のポジションでショーを観覧できる特別観覧席付前売券につきましても、順調に販売数を伸ばし、付加価値向上と収益拡大に繋がりました。
その他、園内で間近に見ることが出来る花火大会をはじめ、13体のピカチュウ達による「ピカチュウだらけの大行進」やリアル脱出ゲーム「ジョジョの奇妙な遊園地からの脱出」等、遊園地の広大なロケーションを活かした多様なイベントを開催することで、他施設との差別化を図りました。
加えて、イルミネーションイベント「光のファンタジー」につきましても、年間を通じて規模を拡大させ、花火大会開催時やゴールデンウィーク等の夜間営業時に定期的に開催することで、認知度向上を図るとともに、光の大通り「ルーチェ・ヴィアーレ」ならびに「光と音の大噴水」の新設や、フルカラーレーザーショー「オーロラクリスマスショー」の特別開催により、顧客満足度のより一層の向上を図りました。
施設面では、人気アトラクション「ウェーブスインガー」に噴水と光の演出を加え、また、占いの館「ルクソールマジック」には新たに友達判断機能を追加するなどのリニューアルを実施したほか、スタッフの手によるきめ細やかな景観整備や季節感のある装飾演出を行うことで、遊園地全体の魅力拡充に努めました。
プール施設「ウォーターパーク」においては、新たに「キッズボルダリング」を設置し、9つのプールゾーン展開による多彩な楽しみ方をPRするとともに入場料金の改定を行い、一層の収益拡大を図りました。
その他、ショップでは、3世代ファミリー向けTシャツやグリーンランドベア(ぬいぐるみ)等のオリジナル商品の開発・販売を行い、飲食店では常に目新しいメニューを提供することで、売上拡大とともに、SNS等による話題性喚起にも注力いたしました。
このように、様々なイベント開催ならびに施設の拡充に加え、企業向け特別入園券の販売等の集客営業強化にも取り組んだ結果、利用者数は、前期比106,385人増加の820,647人、売上高は前期比397,998千円増加の3,233,524千円となり、セグメント利益につきましては、前期比194,845千円増加の520,872千円となりました。
『北海道グリーンランド遊園地』におきましては、春に「ボリショイサーカス」をロングラン公演し、ゴールデンウィークを中心に多様なキャラクターイベントを開催することで、ファミリー層を中心に集客を図りました。また、九州の遊園地内でも人気の高いアトラクション「カード迷路 ぐるり森大冒険」をオープンさせ、多くのリピーターを獲得いたしました。
夏には、「仮面ライダーエグゼイドショー」を開催したほか、清涼感溢れるウォーターアトラクション「アクアロール」を特別営業し、新たな魅力創出に努めました。
また、全国的な知名度を誇る一大コンサートイベント「JOIN ALIVE(ジョインアライブ)2017」は、一時的に強雨に見舞われましたが、2日間で約3万8千人の観客動員数となり、会場は大いに盛り上がりました。秋には脱出ゲーム「竜の夜からの脱出」を園内で展開し、若者層を中心に好評を博しました。
その他にも、営業期間中において、「いわみざわ彩花まつり花火大会」、「いわみざわ公園花火大会」、ストリートパフォーマンス等、多彩なイベントを開催し、入園者数は前期実績を上回りました。
『北海道グリーンランドホワイトパーク(スキー場)』におきましては、1月の冬休み期間中の集客は順調でありましたものの、小雪の影響による営業期間の短縮により期間全体の入園者数は減少いたしました。
この結果、北海道の遊園地ならびにスキー場を合わせた利用者数は、前期比2,636人増加の232,611人となり、売上高は前期比39,807千円増加の762,224千円、セグメント利益につきましては前期比18,639千円減少の20,576千円となりました。
以上の結果、利用者数は前期比109,021人増加の1,053,258人となり、売上高は前期比437,805千円増加の3,995,748千円、セグメント利益につきましては前期比176,205千円増加の541,449千円となりました。
(ゴルフ事業)
ゴルフ事業におきましては、プレーヤーの目線に立ったコース整備や施設の拡充による顧客満足度向上を基本に、3ゴルフ場のスケールメリットならびに各ゴルフ場の強みを活かした集客に努めました。
また、熊本地震発生後、一時的に落ち込んだ韓国人ゴルファーの来場者数ならびに会員権販売数につきましては、その後は回復傾向となり、加えて、海外ゴルフ場との相互施設利用提携、ゴルフツアー会社との連携による営業強化、ならびに新たな韓国人スタッフの採用等による万全の受け入れ体制整備により、海外からのゴルファー来場者数は過去最高となりました。
『グリーンランドリゾートゴルフコース』におきましては、好評な最新鋭のナビゲーションシステムのPRにより、各種コンペをはじめとする集客の拡大に努めました。
また、フェアウェイならびにガードバンカー拡張工事を実施することで、コース難易度に変化をつけ、幅広い層のお客様にお楽しみいただきました。
施設面では、カート降車場家屋の新設工事をはじめ、レストランの椅子・テーブルの入替え、友の会会員用ロッカーの電子錠設置ならびにコース内トイレの改修工事等を行い、快適なプレー環境の提供に努めました。
その他、北海道や地元ブランドとして話題の商品を多数取り揃えることで売店の充実を図り、コンペ賞品としての利用のほか、お土産品としても大変喜ばれております。
『大牟田ゴルフ場』におきましては、メンバーズゴルフ場の強みであるキャディ付プランの販売促進により収益の拡大を図るとともに、カート道路の補修をはじめ、クラブハウス内トイレの洋式化やスタート室前のテント新設等の施設面の改善により、顧客満足度向上を図りました。
『広川ゴルフ場』におきましては、夏場のフェアウェイカート乗り入れをPRしたキャディ付プランの販売促進のほか、PGAティーチングプロB級資格を保有する当社スタッフによる個別レッスン企画など、特色を活かした集客策を展開いたしました。また、コース内の樹木の剪定や伐採のほか、カート道路の補修等、プレー環境の改善にも積極的に取り組みました。
以上の結果、3ゴルフ場を合わせた利用者数は前期比4,644人増加の138,198人となり、売上高は前期比30,283千円増加の1,026,228千円、セグメント利益につきましては、前期比22,175千円増加の48,918千円となりました。
(ホテル事業)
『ホテルブランカ』及び『ホテルヴェルデ』におきましては、遊園地とゴルフ場に隣接する利便性の高さを活かし、ファミリー層からインバウンド客まで幅広い宿泊客の利用促進を図る一方、多彩な料理や充実した宴会場設備をPRし、地元を中心としたリピーターの獲得にも注力いたしました。
また、館内分煙化に伴う喫煙ブースの設置や、小さなお子様連れのお客様の為に授乳室の設置を行い、ホテル利用客の利便性ならびに快適性向上にも取り組みました。
『ホテルブランカ』におきましては、リゾートホテルとしての魅力増大を図り、遊園地に面した3つの客室にバルコニーを設置し、また、園内を一望できる屋上フロアにはバーカウンターを設置したことで、花火打ち上げやイルミネーションイベント開催時には、お客様から大変好評となりました。
また、フロントカウンターの移設工事を行い、精算時の動線を確保することで、お客様の利便性向上を図りました。
『ホテルヴェルデ』におきましては、ファミリー層に好評なくまモン等のキャラクタールームに、新たに人気アトラクション「カード迷路 ぐるり森大冒険」とのコラボルームを追加したほか、花火特別観覧席付宿泊プラン等の付加価値の高い宿泊商品の造成に注力いたしました。
また、レストランでは、「フォンターナ」の座席数を増やすとともに、効率的なレイアウトへのリニューアルを実施し、収益性の向上を図りました。
宴会におきましては、遊園地での花火大会実施日に合わせ「プレミアムナイト」と題して、贅沢な食材を使った料理を楽しむイベントを特別開催し、単価アップを図りました。
施設面におきましては、遊園地の大観覧車を望む中庭に噴水とイルミネーションを設置し、宿泊客をはじめとするご利用客の皆様に幻想的で非日常的な空間を提供いたしました。
この結果、『ホテルブランカ』及び『ホテルヴェルデ』を合わせた宿泊者数は前期比2,817人減少の71,531人となりましたが、売上高は前期比33,672千円増加の1,462,719千円となり、セグメント利益は前期比9,592千円減少の23,313千円となりました。
『ホテルサンプラザ』におきましては、5階の客室リニューアルによる料金改定を行い、売上拡大を図りましたが、第1四半期の宿泊者数の落ち込みが大きく、低調に推移いたしました。
また、お昼のバイキングや「牛スキしゃぶ食べ放題」等の飲食メニューは好評を博しましたが、宴会部門における集客が弱く、売上は減少いたしました。
『北村温泉ホテル』におきましては、ステーキフェアなどの企画商品による集客を図りましたものの、2度にわたる浴室改修工事に伴う休業の影響で、入湯客ならびに団体宿泊客が減少いたしました。
この結果、『ホテルサンプラザ』ならびに『北村温泉ホテル』の宿泊者は前期比3,398人減少の26,333人、売上高は前期比54,476千円減少の638,341千円、セグメント損失は2,971千円(前期は23,606千円のセグメント利益)となりました。
以上の結果、宿泊者数は前期比6,215人減少の97,864人となり、売上高は前期比20,804千円減少の2,101,061千円、セグメント利益は前期比36,170千円減少の20,342千円となりました。
(不動産事業)
不動産事業におきましては、平成29年3月より新たに、遊園地北駐車場の一角をコンビニエンスストア用地として賃貸を開始しており、堅調に推移いたしました。売上高は前期比4,818千円増加の153,980千円となり、セグメント利益につきましては、前期比19,147千円増加の112,617千円となりました。
(土木・建設資材事業)
土木・建設資材事業におきましては、新たにバイオマス火力発電所への燃料投入業務の受託を開始したほか、客土用土の製造ならびに販売も堅調に推移し、売上高は前期比150,770千円増加の387,097千円、セグメント利益は前期比52,381千円増加の79,185千円となりました
(注)セグメント利益は連結財務諸表の営業利益と調整を行っており、上記すべてのセグメント利益合計802,513千円より、各報告セグメントに配賦していない一般管理費を含む357,575千円を差し引いた444,937千円が当連結会計年度の営業利益となります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フローで397,584千円、財務活動によるキャッシュ・フローで458,531千円それぞれ減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フローで857,005千円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ888千円増加し、289,102千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、857,005千円増加(前連結会計年度に比べ473,744千円増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益により407,234千円、減価償却費により429,383千円、資金がそれぞれ増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、397,584千円減少(前連結会計年度に比べ47,795千円増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出で450,138千円、資金が減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、458,531千円減少(前連結会計年度に比べ526,268千円減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入により1,382,230千円資金が増加したものの、長期借入金の返済による支出により1,424,405千円、短期借入金の返済により201,500千円、配当金の支払額により103,374千円、資金がそれぞれ減少したためであります。