有価証券報告書-第35期(平成25年1月1日-平成25年12月31日)

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2014/03/25 12:43
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業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度の当社グループを取巻く環境は、新政権の経済政策や株価上昇等による景気回復への期待感から、個人消費意欲が刺激されたことも要因となり、北海道における豪雪や、九州における夏から秋にかけての天候不順などの影響で、ホテル事業及びゴルフ事業は伸び悩んだものの、春休みやゴールデンウィークなどの繁忙期の好天ならびに各種イベント及び前年夏に導入した大型アトラクションの効果により九州の遊園地事業が好調に推移したため、当社グループの業績は前連結会計年度を上回る結果となりました。
また、これまで外部委託していた、九州の遊園地における園内清掃管理業務やホテル及びゴルフ場における設備保守管理業務を当社グループでの管理に切替える等、直営化を取り進めることで経費節減や運営の効率化を図りました。
さらに、連結子会社の有明リゾートシティ株式会社とグリーンランドサービス株式会社との合併により、保険代理店業の新たな顧客獲得や、遊園地内の飲食・物販店舗の総合的な管理体制を構築し、グループ事業の経営基盤強化を図るとともに、グリーンランドサービス株式会社が遊園地・ゴルフ事業部門に出向派遣していた社員を直接雇用に切り替え、個々の意識改革及びスキルアップを促しました。
その結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高7,873,615千円(前連結会計年度比238,107千円増)、営業利益360,553千円(前連結会計年度比90,648千円増)、経常利益309,579千円(前連結会計年度比104,143千円増)となり、当期純利益は191,779千円(前連結会計年度比64,541千円増)となりました。
当連結会計年度
(千円)
前連結会計年度
(千円)
増減額
(千円)
増減率
(%)
売上高7,873,6157,635,507238,1073.1
営業利益360,553269,90590,64833.6
経常利益309,579205,435104,14350.7
当期純利益191,779127,23764,54150.7

報告セグメントの概況は、次のとおりであります。
(遊園地事業)
九州の『グリーンランド』におきましては、季節毎に多彩なイベントを開催いたしました。春のイベントにつきましては、「仮面ライダーウィザード超魔法伝」と題し、仮面ライダーウィザードをメインキャラクターに期間前半の3月2日から4月19日にかけての49日間は、「平成ライダー戦記」を、後半の4月20日から5月31日にかけての42日間及び6月8日から6月30日にかけての土・日8日間は、「昭和ライダー戦記」を、さらに6月1日及び2日には、スーパー戦隊と仮面ライダーがコラボするスペシャルショーをグリーンランドでしか見ることができない大迫力のスケールで開催いたしました。さらに、3月16日から5月6日にかけての52日間は、「初音ミクとあそぼうっ! in グリーンランド」と題し、10代20代の男女を中心に人気を集めている「初音ミク」を題材としたイベントを開催し、若者層の集客を図りました。その結果、イベント関連商品の売上高も大幅に増加いたしました。さらに、春休み及びゴールデンウィークにはドキドキ!プリキュアをはじめとした様々なキャラクターショーを開催し集客に努めました。
夏のイベントにつきましては、7月14日に「さのよいファイヤーカーニバル2013」を開催し、毎年恒例の30分で8,000発の打上げ花火に加え、総数75チームが参加した「さのよい踊りコンテスト」を開催し、多くのお客様に楽しんでいただきました。
また、7月13日から9月1日にかけての51日間は、ゲームやアニメ等で、小学生を中心に大人気の「ポケットモンスター」をテーマにした体験型イベント「ポケモンわくわくジャングル! inグリーンランド」を開催するとともに、夏休みの週末やお盆期間を中心に、「仮面ライダーウィザード インフィニティーバトル」を開催し、さらに、8月17日には仮面ライダーウィザードの出演俳優によるトークショーを実施する等、様々なイベントを開催し、集客を図りました。8月の夜間営業におきましては、園内の夜間イルミネーション演出の拡充に加え、夜間特別イベントとして、「サマー大道芸パフォーマンスステージ2013」を開催いたしました。また、大花火大会「タマホームスペシャル2013 第10回『花火物語』」につきましては雨天順延しましたが、大盛況のうちに終わりました。
秋のイベントにつきましては、9月14日から11月24日までの72日間、年々、全国各地で盛り上がりを見せている「ハロウィン」をメインテーマとして、「グリーンランド エキサイティング!ハロウィン」と題し、世界各国で人気を集める「ボリショイサーカス」をハロウィン特別バージョンで開催したほか、期間中の3連休には、「ハロウィンキッズデイズ」と題し、様々なキャラクターショーを開催し、ファミリー層の集客に努めました。また、10月13日には、ハロウィンをイメージした仕掛け花火による演出や音楽と花火が連動する「ハロウィン花火ショー」を開催いたしました。
冬のイベントにつきましては、大晦日に「グリーンランドプレミアムカウントダウンパーティー2014」と題し、午前0時ちょうどに打上げる「ニューイヤー花火」に加え、若者層に人気の高いアーティストによるコンサートや、福岡よしもとの芸人によるお笑いライブを開催し、多くのお客様にお越しいただきました。また、コンサートの特別観覧席をセットにした前売券等の販売や、アトラクション1回利用券付き入園券の販売により売上高の拡大に努めました。
施設面におきましては、夏のイベントにあわせ、7月14日に九州最大の大観覧車レインボーのイルミネーションを、1,670万色のフルカラーLEDによるライトアップショーとしてリニューアルし、夜間営業時等の魅力度向上に努めました。そのほかにも、全国的な知名度を誇るお化け屋敷「廃校への招待状」のリニューアルや、熊本県のゆるキャラ「くまモン」を日本最大級の高さ5メートルの立体像として園内に設置し、集客に努めました。また、7月20日から8月30日にかけて営業した、大型プール施設「ウォーターパーク」におきましては、「ジャブリンタウン」をはじめ、合計8つのプールゾーンを揃え、多くのお客様に楽しんでいただきました。
園内ショップにおきましては、既存店舗について南国リゾート地をモチーフとしたオープンテラス併設型の店舗にリニューアルし、お土産や軽食の販売とくつろぎの空間を兼ね備えたスペースを提供いたしました。。また、既存大型2店舗の営業撤退に伴い、グループ会社での営業に切り替え、運営の効率化を図るとともに、各店舗でもそれぞれ特色のある取扱商品の構成やディスプレイの改善にも注力しました。
この結果、季節毎の多彩なイベントの開催や春休み及びゴールデンウィークなどの繁忙時が好天に恵まれたことや、園内清掃管理業務の直営化等による経費節減も功を奏し、当連結会計年度の利用者数は、前連結会計年度比40,957人増加の914,190人となり、売上高は前連結会計年度比、279,242千円増加の3,711,621千円となり、営業利益につきましては、前連結会計年度比132,194千円増加の438,627千円となりました。
『北海道グリーンランド遊園地』におきましては、春のイベントといたしまして、「国立ボリショイサーカス」や、人気キャラクターを起用した「4大ヒーロー&ヒロイン大集合」を開催し、ファミリー層の集客を図りました。夏のイベントにつきましては、いわみざわ公園及び遊園地内の合計4つの会場で、ORANGE RANGEや奥田民生をはじめとする、多彩なアーティストによるコンサート「JOIN ALIVE(ジョインアライブ)2013」が合計4日間にわたり開催され、多くのお客様に楽しんでいただきました。また、夏休みや秋の休日を中心に、「2013サマー&オータムフェスティバル」と題し、テレビ等で人気の様々なキャラクターのショーを開催いたしました。さらに、花火イベントといたしまして、「いわみざわ彩花まつり花火大会」や「いわみざわ公園花火大会」を開催し、集客を図りました。その結果、利用者数はゴールデンウィーク期間の雨天及び低温により低調に推移したものの、その後は順調に回復いたしました。
『北海道グリーンランドホワイトパーク(スキー場)』におきましては、1月の一部豪雪による影響はあったものの、営業活動においての学校授業の獲得等により利用者数は堅調に推移いたしました
『いわみざわ公園管理』におきましては、7月に岩見沢市で開催された「第22回ばら制定都市会議(ばらサミット)」に向けバラ園の整備・改善による魅力的な施設づくりに取り組みました。
以上の結果、北海道の遊園地ならびにスキー場を合わせた利用者数は、前連結会計年度比7,872人増加の213,383人となり、売上高は前連結会計年度比8,016千円増加の602,921千円、営業利益につきましては、前連結会計年度比12,460千円減少の22,252千円となりました。
また、平成5年から主に車の走行会等のイベントが開催されていた『モビリティおおむた』におきましては、賃借している土地の賃貸人との合意解約により4月30日で営業終了いたしましたので、売上高は前連結会計年度比26,652千円減少の11,171千円となりました。
以上の結果、利用者数は前連結会計年度比48,829人増加の1,127,573人となり、売上高は前連結会計年度比260,607千円増加の4,325,713千円、営業利益につきましては、前連結会計年度比117,372千円増加の456,322千円となりました。
(ゴルフ事業)
『グリーンランドリゾートゴルフコース』におきましては、多彩なイベントの開催や、ヘッドスピード測定器を使った企画を実施し、よりオープンコンペの魅力向上を図り、コース整備においても難易度アップに向けたティーインググラウンドの改修・増設を実施いたしました。さらに、フロントカウンターの拡張、ゴルフ場総合管理システムのリニューアル及び受付カードの導入により円滑な受付・精算業務を行い、サービスの改善にも努めました。また、ロッカーをスチール製から木製へ切り替え、グレードアップし、加えて指静脈認証式セーフティーボックスの設置を行う等、設備の拡充にも努め、他ゴルフ場との差別化を図りました。
『大牟田ゴルフ場』におきましては、オープンコンペ等のイベントの開催や外部予約サイトの活用による集客に努めました。また、新型シャワールームの設置を含めた男性浴室の改修、樹木伐採及び剪定による景観の改善等、施設の充実にも力を入れ、顧客満足度の向上に努めました。さらに、コース整備におきましてもグリーン拡張工事を行い、より戦略的なコースづくりに取り組みました。
『広川ゴルフ場』におきましては、様々なイベントの開催により集客に努めるとともに、樹木伐採及び剪定によるコース景観の改善やレディースティーの設置、新規カートの導入、施設内の空調機の取替え等の設備の改善にも努めました。さらには、コース敷地の賃貸人との借地料減額交渉にも継続的に取り組み、経費の削減に努めました。
また、大牟田・広川ゴルフ場におきましては、高額会員権保有者及び長期会員権保有者に対する特典を追加し、会員権価値を向上させることで会員権の安定保有を図りました。さらに、会員がその資格を有したまま株主となる特典による会員数の維持及び預託金返還による資金流出の防止を目的として、会員が所有するゴルフ会員権の預託金返還請求債権の一部を出資の対象に、自己株式の第三者割当を実施いたしました。また、レストランに新たに設置された会員特別席での誕生月会員に対する特別サービスを実施する等、会員特典を一層充実させてまいりました。
さらには、相互施設利用提携におきまして、韓国及び中国のゴルフ場との連携に加え、国内においても、北海道岩見沢市の「エムズゴルフクラブ」と相互施設利用契約を締結いたしました。これにより韓国を中心とした外国人及び北海道のゴルファーの集客を図るとともに、グリーンランドリゾートを含めた周辺観光施設の利用を促進することで韓国及び北海道における当社3ゴルフ場の知名度及び付加価値の向上やメンバーズゴルフ場の会員権の価値向上を実現しました。
以上の取り組みを行ってまいりましたが、3ゴルフ場とも、近隣ゴルフ場との激しい競争により、3ゴルフ場を合わせた利用者数は、前連結会計年度比3,393人減少の140,369人となり、売上高は前連結会計年度比35,253千円減少の1,008,442千円となり、営業利益につきましても、前連結会計年度比6,023千円減少の5,463千円となりました。
(ホテル事業)
『ホテルブランカ』におきましては、様々な宿泊プランの販売に加え、バーベキューバイキングや鍋バイキング等を積極的に販売するほか、日本初となるカップを置くだけで底からビールが湧き上がる「トルネードディスペンサー」を設置する等、話題作りにも努めました。
『ホテルヴェルデ』におきましては、自社WEBサイト専用の予約システムを導入し、「くまモン」をテーマとした「ゆるっくまルーム」等の特徴ある商品を中心とした客室販売に努めました。また、クリスマス限定で1泊50万円の宿泊プランを造成する等、話題性の喚起を図りました。施設面におきましては、廊下クロスの張り替えや外壁塗装に加え、ウルトラマンランド跡地に、ホテル利用者専用駐車場を整備し、路線バスや大型バスの乗り入れを可能にすることで、利便性を向上させました。レストランにおきましては、各店舗での季節感を活かしたメニューづくりや、フルカラーLEDによりライトアップされた観覧車のビュースポットを活かした特別演出プランの造成により利用者の獲得を図りました。さらに12月にはカフェ&バー「グリーンスター」の営業を開始し、既存店舗と差別化した店舗として、利用者の獲得に努めました。婚礼におきましては、チャペルイルミネーションの新設に伴う新たなウエディングプランの造成やウエディングフェアの開催等により利用者の獲得に取り組みました。
『ホテルサンプラザ』におきましては、客室のリニューアルやワインショップ誘致により施設の充実を図るとともに、焼酎フェアやふぐ会席等のイベントを開催するほか、企業周年行事を誘致し、集客に努めました。また、婚礼におきましては、リニューアルした宴会場及びバラ園でのウエディングをPRすることで獲得件数の増加に取り組みました。
『北村温泉ホテル』におきましては、温泉会員の特典内容の拡充、会員限定のプレゼント付き宿泊プランの造成、レストランの新メニュー追加、生ビール飲み放題イベントの開催により集客に努めました。また、夏から秋にかけては地元農産物を販売する等、地域密着型の営業にも取り組みました。
このように、各ホテルが特色あるイベントの開催や商品造成に取り組み、利用者の拡大に努めました結果、ホテルブランカ及びホテルヴェルデの宿泊者数は増加しましたが、ホテルサンプラザ及び北村温泉ホテルの宿泊者数の減少や宴会・婚礼の売上高が減少したため、宿泊者数は前連結会計年度比437人減少の97,415人となり、売上高は前連結会計年度比102,195千円減少の1,927,645千円、営業利益は前連結会計年度比22,143千円減少の25,676千円となりました。
(不動産事業)
不動産事業におきましては、9月1日のウルトラマンランド営業終了に伴い、ウルトラマンランド賃貸地の土地賃貸契約が9月22日に解約となりましたが、ゴルフ場に隣接する当社社有地に「メガソーラー事業」を誘致し、4月19日から社有地の一部の賃貸を開始したため、売上高は前連結会計年度比1,842千円増加の166,984千円となり、営業利益につきましては、前連結会計年度比11,435千円増加の115,791千円となりました。
(土木・建設資材事業)
土木・建設資材事業におきましては、既存事業の建設資材の受注増加に加え、新規土木工事の獲得により、売上高は前連結会計年度比115,798千円増加の410,653千円、営業利益は前連結会計年度比14,593千円増加の55,270千円となりました。
(その他の事業)
ギフト商品販売業及び保険代理店業につきましては、コンペ商品及び大型の仏事返礼品の受注が減少したため、売上高は前連結会計年度比2,691千円減少の34,175千円、営業損失につきましては、3,641千円(前連結会計年度は、営業利益9,439千円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動によるキャッシュ・フローで655,379千円増加したものの、投資活動によるキャッシュ・フローで464,819千円、財務活動によるキャッシュ・フローで261,639千円それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末に比べ71,078千円減少し、239,791千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、655,379千円(前連結会計年度に比べ22,231千円増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益により363,768千円、減価償却費により427,325千円、資金がそれぞれ増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、464,819千円減少(前連結会計年度に比べ93,345千円減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出で467,670千円、資金が減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、261,639千円減少(前連結会計年度に比べ25,847千円減少)となりました。これは主に、長期預り金の返還による支出により201,000千円、資金が減少したためであります。