有価証券報告書-第51期(2022/01/01-2022/12/31)

【提出】
2023/03/23 13:37
【資料】
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【項目】
125項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社が社是として掲げております「経営の理念」「経営の目的」を全社に周知徹底した上、以下の基本方針に沿った経営を行うことにより安定的・継続的な業績の確保、向上を図ってまいります。
①「堅実経営」を目指し、基本動作の徹底・与信能力向上に重点をおき、営業資産の健全化と総合的なリスク管理
の充実を図ってまいります。
②営業部門の専門化を推進し多様化する顧客ニーズに適切かつ迅速に対応することにより、地域に密着した強固な
営業基盤を築いてまいります。
③株主資本の充実と経営効率の改善を推し進め、株主の期待に応えうる収益基盤を構築するとともに、人的資源の
充実を図り働き甲斐のある職場作りを目指してまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略及び課題
当社は、創業以来50年の営業で培った顧客基盤を最大の強みとする地域に根差した総合リース会社としての特性を活かし、課題を抱える企業のパートナーとして、柔軟かつ専門性の高い営業を展開しております。
今後の見通しといたしましては、依然として新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せない状態が続くものの、5類への移行も決定し、感染抑制と経済活動の両立に向けた取り組みも進められており、社会経済活動の正常化が期待されております。
一方、長期化しているウクライナ情勢に起因するエネルギー・原材料価格の高騰や半導体の供給不足、更に円安の進行に伴う物価上昇等により、先行きは不透明な状況が続くものと思われます。
業績面では新型コロナウイルス感染症の影響が拡大した場合には信用コストの増加、更に金利情勢の変化による資金コストの上昇、また半導体の供給不足による輸送用機械等の納期遅れの影響が懸念されます。
このような環境の下、当社は2023年度から、「質の向上」と「堅実経営」を基本方針とする中期経営計画「NL Build-Up! 2023-2025」をスタートさせました。その主な内容は次のとおりです。
<基本方針>①質の向上
1.部門別・拠点別での高収益体質への転換
2.2025年度にROA(営業資産経常利益率)1%達成
3.社内システムの充実による多種多様な金融ニーズへの対応
②堅実経営
1.収益維持のための不良債権の発生抑制
<営業部門戦略>~収益力強化のために
1.地域密着をより深める
2.物件・業界への知見を活かした営業活動展開
3.幅広い金融ニーズに応える商品展開
4.建設機械等の仕入販売を開始
5.貸倒損失圧縮のための社内連携強化
<管理部門戦略>~利益貢献のために
1.業務効率化の徹底
2.新技術・AIの積極的な活用による経費削減
3.資金原価の抑制(投資適格格付取得、サステナビリティ・リンクローンによる資金調達等)
中期経営計画と併せてSDGs(持続可能な開発目標)計画を策定し、次の7つのマテリアリティを設定しております。
1.脱炭素・省エネ推進
2.資源循環・サーキュラーエコノミー実現
3.持続可能な地域への貢献
4.ガバナンス強化
5.ステークホルダーとの良好な関係の維持
6.人財育成・働きやすい環境づくり
7.新分野・新商品への取組み
(3) 目標とする経営指標
中期経営計画「NL Build-Up! 2023-2025」において、計画最終年度である2025年度の目標を次のとおり設定しております(2022年度は実績)。
2022年度2025年度
実績目標
営業資産1,290億円1,300億円
経常利益9.1億円13億円
ROA(営業資産経常利益率)0.7%1.0%

中期経営計画「NL Build-Up! 2023-2025」に掲げる各戦略及びSDGs(持続可能な開発目標)計画における7つのマテリアリティに着実に取り組み、最終年度の目標達成を目指してまいります。