有価証券報告書-第71期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 16:32
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などにより、景気は緩やかに回復しております。一方、人手不足を背景とした物流費や人件費などのコスト上昇、中東情勢などの地政学リスクに起因する物価高騰の懸念が残るなか、金融資本市場の影響や米国の通商政策にも引き続き注視が必要であり、依然として経営環境は先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主要な事業領域である医療・介護業界におきましては、超高齢社会を迎え、医療・介護サービスを必要とする高齢者が増加する一方で、サービス提供の担い手となる生産年齢人口の減少や、人件費をはじめとした各種コストの上昇等により、医療機関や介護サービス事業者を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。
このような環境のもと、当社グループにおいては、2026年3月期からの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画を策定いたしました。Vision2035(2035年のありたい姿)として「人々の『清潔』で『健康』な暮らしを支えるインフラ企業として、“健康長寿社会”の実現に貢献する」ことを掲げ、その実現に向けて、当該計画期間を収益性向上と新たな価値創出に向けた種まきのフェーズと位置付けております。
本中期経営計画の1年目となる当連結会計年度の業績については、M&Aにより前期期中に連結化した子会社2社の売上が期初から寄与したことに加えて、成長けん引事業と位置付けるシルバー事業及び寝具・リネンサプライ事業の売上・利益がともに伸長しました。その他の各事業においても収益性向上に向けた取り組みを推進してまいりました。
成長投資については、シルバー事業を中心に、M&Aを重要な成長戦略の一つと位置付けております。2025年12月には、九州北部で介護用品レンタル事業を展開する株式会社エヴァ(福岡市、現・非連結)の全株式を取得したほか、事業承継にも積極的に取り組みました。さらに、グループ間・拠点間の連携を強化することにより、収益性の向上も図ってまいります。
また、グループシナジーの創出及び最大化に向けた施策の一環として、たんぽぽ薬局の既存店舗を活用したシルバー事業の新規出店の取り組みも開始いたしました。低コストでスピード感のある出店によりシルバー事業の地域シェア拡大を図るとともに、たんぽぽ薬局においても地域包括ケアシステムにおける役割の強化を図ることで、地域の医療・介護を包括的に支援する企業グループとしての価値の創出を目指してまいります。
① 前期比分析
当連結会計年度におきましては、主力のレンタル売上が好調に推移したことに加え、調剤薬局事業の売上伸長、ならびに前期期中に連結子会社化した株式会社mik japan及び株式会社介護センター花岡の通期寄与により増収となりました。利益面につきましては、健康生活サービスの増収効果に加え、シルバー事業におけるレンタル資材の効率的な運用による原価低減等により、営業利益が増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績につきましては、売上高159,664百万円(前年同期比10,122百万円増、6.8%増)、営業利益9,382百万円(前年同期比1,189百万円増、14.5%増)、経常利益10,098百万円(前年同期比1,272百万円増、14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,069百万円(前年同期比1,339百万円増、28.3%増)となり、売上高、営業利益、経常利益につきましては、過去最高を更新いたしました。
[セグメント別状況]
(単位:百万円)
2025年3月期2026年3月期増減額増減率
売上高149,542159,66410,1226.8%
健康生活サービス76,93581,7994,8636.3%
調剤サービス58,04962,8704,8218.3%
環境サービス14,38914,8374473.1%
その他168157△10△6.4%
営業利益8,1939,3821,18914.5%
健康生活サービス7,1308,5461,41519.9%
調剤サービス2,3782,430512.2%
環境サービス1,2301,23220.2%
その他△11△23△11-
調整額(注)△2,534△2,803△268-

(注) 調整額は、主に事業セグメントに帰属しない一般管理費及びセグメント間取引消去であります。
a.健康生活サービス
病院関連事業では、戦略商品である「入院・入居セット」の高付加価値化を推進し、新規獲得に注力するとともに、サービス提供価格の適正化に取り組みました。寝具・リネンサプライ事業では、拡大するホテルリネン需要を着実に取り込みつつ、安定的な供給体制を維持するため、生産体制の強化およびサービス提供価格の適正化に取り組んでおります。また、シルバー事業においては、積極的なM&Aに加え、調剤薬局事業を展開するたんぽぽ薬局株式会社の既存店舗を活用した出店を行い、拠点展開の密度を高めることによるサービス向上、シェア拡大に努めております。
これらの結果、病院関連事業における「入院・入居セット」をはじめとするレンタル売上、シルバー事業の介護用品レンタル売上が好調に推移しました。加えて、寝具・リネンサプライ事業、クリーニング設備製造事業が前期に引き続き伸長したほか、前期期中に連結子会社化した株式会社mik japan及び株式会社介護センター花岡の売上が当期を通じて寄与したことから、当セグメントは前年同期比増収となりました。利益面につきましては、増収効果に加え、シルバー事業におけるレンタル資材回転率の向上、給食事業の収益改善、寝具・リネンサプライ事業を中心としたサービス提供価格の適正化により、前年同期比増益となりました。
売上高81,799百万円(前年同期比 4,863百万円増、6.3%増)
営業利益8,546百万円(前年同期比 1,415百万円増、19.9%増)


(参考:主な指標等)
入院・入居セット売上寝具・リネンサプライ事業レンタル売上

介護用品レンタルの直販売上及び前年成長率

b.調剤サービス
当期5店舗の出店、2店舗の閉店により店舗数が合計161店舗となった調剤薬局事業におきましては、かかりつけ薬局として、地域医療・福祉を担う多職種との連携を強化するとともに、継続的な薬学管理を通じた薬物療法の質と安全性の向上に努めております。また、患者さまの利便性向上のためのDX推進にも積極的に取り組んでおり、LINE公式アカウント等での処方箋送信、クラウド型薬歴を活用した服薬支援により、服薬継続率の向上を図るほか、緊急避妊薬(アフターピル)の販売、大学と連携したMCI予防の活動、認知症カフェ開催など、地域の方々の健康を意識した取り組みを行うことで、かかりつけ薬局としての機能発揮に努めております。さらに、「AI薬歴」の運用開始、医療事務業務のセンター化、薬剤師による遠隔からの服薬指導の実施などを通じ、生産性向上に向けた取り組みを推進しております。
これらの結果、調剤薬局事業において、高額医薬品の処方の増加などにより処方箋単価が上昇したことに加え、前期期中に連結子会社化した株式会社mik japanドラッグストア関連事業の売上が当期を通じて寄与したことにより、当セグメントは前年同期比増収となりました。利益面につきましては、薬価改定や医薬品の供給ひっ迫などを背景とした原価上昇の一方、かかりつけ機能や医療DX推進体制の強化による技術料売上の増加などにより、前年同期比増益となりました。
売上高62,870百万円(前年同期比 4,821百万円増、8.3%増)
営業利益2,430百万円(前年同期比 51百万円増、2.2%増)

(参考:主な指標等)
処方箋売上と単価の推移

c.環境サービス
リースキン事業では、サニタリーボックスと生理用品配布ボックスをセットにした「ルーナスサポートZERO」の普及を通じて、ブランド価値向上を図るとともに、便器のガラスコーティング施工と尿石付着防止装置「ステラバイス」を組み合わせた営業に取り組むなど、トイレ周り商品の拡販に注力しております。ビル清掃管理事業では、高度な殺菌サービスや手術室支援業務など、医療機関の人手不足により需要が高まる業務受託に注力するとともに、AI清掃ロボットの活用等により生産性向上を図っております。
これらの結果、リースキン事業において、ダストコントロール商品の売上については厳しい環境が続いた一方、トイレ周り商品の売上が堅調に推移しました。また、ビル清掃管理事業においても病院清掃売上が好調に推移したことから、当セグメントは前年同期比増収となりました。利益面につきましては、リースキン事業において一時的なレンタル資材費の増加があったものの、ビル清掃管理事業の増収効果が寄与し、前年同期比増益となりました。
売上高14,837百万円(前年同期比 447百万円増、3.1%増)
営業利益1,232百万円(前年同期比 2百万円増、0.2%増)

(参考:主な指標等)
トイレ周り商品の売上(直販・代理店部門)病院清掃の売上

② 数値目標(計画:2025年5月9日公表業績予想)比分析
当連結会計年度におきましては、売上高157,976百万円、営業利益8,216百万円を数値目標として掲げ、その達成に向けて各種施策に取り組んでまいりました。
売上高につきましては、環境サービスにおいて計画を下回ったものの、調剤薬局サービスの売上が伸長したこと等により、計画比1,687百万円増(1.1%増)の159,664百万円となりました。
営業利益につきましては、調剤サービスの増収効果に加え、レンタル資材の効率的な運用の推進や、サービス提供価格の見直しに取り組んだことなどにより、計画比1,165百万円増(14.2%増)の9,382百万円となりました。
[セグメント別状況]
(単位:百万円)
2026年3月期増減額増減率
計画実績
売上高157,976159,6641,6871.1%
健康生活サービス81,67881,7991200.1%
調剤サービス61,20662,8701,6632.7%
環境サービス14,92714,837△90△0.6%
その他162157△5△3.1%
営業利益8,2169,3821,16514.2%
健康生活サービス7,9088,5466388.1%
調剤サービス1,9862,43044322.3%
環境サービス1,2391,232△7△0.6%
その他△7△23△16-
調整額(注)△2,911△2,803107-

(注) 調整額は、主に事業セグメントに帰属しない一般管理費及びセグメント間取引消去であります。
a.健康生活サービス
給食事業における不採算事業所撤退による減収はあったものの、寝具・リネンサプライ事業におけるレンタル売上が好調に推移したこと等により、当セグメントは計画比増収となりました。利益面につきましては、サービス提供価格の見直しを含めた増収効果に加え、レンタル資材の効率的な運用の推進等により計画比増益となりました。
売上高81,799百万円(計画比 120百万円増、0.1%増)
営業利益8,546百万円(計画比 638百万円増、8.1%増)

b.調剤サービス
調剤薬局事業において処方箋単価が計画を上回って推移したこと等により、当セグメントは計画比増収となりました。利益面につきましては、増収効果に加え、調剤薬局事業における労務費及び店舗経費が計画を下回ったこと等により、計画比増益となりました。
売上高62,870百万円(計画比 1,663百万円増、2.7%増)
営業利益2,430百万円(計画比 443百万円増、22.3%増)

c.環境サービス
ビル清掃管理事業が順調に推移したものの、リースキン事業が売上計画未達となったことなどから、当セグメントは計画比減収となりました。利益面につきましては、ビル清掃管理事業の増収効果の一方、リースキン事業における減収及び一時的なレンタル資材費の増加、次世代エネルギー事業における売電収入の減少等により、計画を僅かに下回りました。
売上高14,837百万円(計画比 90百万円減、0.6%減)
営業利益1,232百万円(計画比 7百万円減、0.6%減)

(2) 財政状態の状況
① 資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の114,289百万円から406百万円増加し、114,695百万円となりました。これは、有価証券が916百万円、のれんが699百万円、建物及び構築物が682百万円、土地が452百万円、機械装置及び運搬具が425百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が1,554百万円、投資有価証券が1,438百万円、現金及び預金が542百万円増加したことが主な要因となっております。
② 負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末の28,447百万円から1,817百万円増加し、30,264百万円となりました。これは、未払消費税等(流動負債「その他」)が358百万円減少したものの、短期借入金が1,213百万円、支払手形及び買掛金が834百万円、繰延税金負債(長期)が253百万円増加したことが主な要因となっております。
③ 純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末の85,841百万円から1,410百万円減少し、84,431百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益6,069百万円を計上し、その他有価証券評価差額金が761百万円、退職給付に係る調整累計額が123百万円増加したものの、自己株式の取得及び消却による減少が6,317百万円、配当金の支払いによる減少が2,131百万円あったことが主な要因となっております。
この結果、自己資本比率は73.0%(前連結会計年度末比1.5%減)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ468百万円(2.0%)減少し、当連結会計年度末には23,417百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により得られた資金は、11,442百万円(前年同期比1,345百万円増、13.3%増)となり、過去最高を更新いたしました。
この主な要因は、税金等調整前当期純利益9,408百万円、減価償却費4,782百万円、仕入債務の増加額830百万円による資金増加要因が、売上債権の増加1,559百万円、法人税等の支払3,249百万円による資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により支出した資金は、4,233百万円(前年同期比7,178百万円減、62.9%減)となりました。
この主な要因は、有形固定資産の取得3,285百万円、定期預金の預入支出2,886百万円による資金減少要因が、投資有価証券の売却による収入2,354百万円、定期預金の払戻による収入1,815百万円による資金増加要因を上回ったものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により支出した資金は、7,831百万円(前年同期比2,633百万円増、50.7%増)となりました。
この主な要因は、自己株式の取得6,317百万円、配当金の支払2,129百万円によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性について
① 資本の財源
当社グループは、当連結会計年度末において3,481百万円の有利子負債残高があります。財政基盤の強化については収益力及び資産効率の向上によることを基本としております。
② 資金の流動性管理
当社グループの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末の23,885百万円に比べて468百万円減少し、当連結会計年度末には23,417百万円となりました。
資金の流動性については、事業規模に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしております。また、グループ内の資金効率を高めるため、余資は当社に集中し、不足するグループ会社に配分する制度を運用しております。
なお、キャッシュ・フローの関連数値は以下のとおりであります。
2024年3月期末2025年3月期末2026年3月期末
現金及び現金同等物(百万円)30,40723,88523,417
有利子負債(百万円)2,3522,6523,481
自己資本比率(%)75.074.573.0

(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっては、連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられるさまざまな要因に基づき見積りを行ったうえで、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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