四半期報告書-第33期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて17,347百万円減少し、126,455百万円となりました。負債の部につきましては、6,012百万円減少し、52,601百万円となりました。また、純資産の部につきましても、11,335百万円減少し、73,853百万円となりました。
これらの主な減少要因は、当社の持分法適用関連会社の一部株式について、平成29年9月を譲渡予定日とした株式譲渡契約締結に係る会計処理を行っておりましたが、第2四半期連結会計期間において、株式譲渡契約に不履行が発生したため、当該会計処理の戻入処理を行ったことによるものであり、各項目の内容は以下のとおりであります。
・資産の部、固定資産…「投資有価証券」の時価評価戻入による減少(戻入後、関係会社株式に振替)
当該譲渡契約に係る「デリバティブ債権」の取崩しによる減少
・負債の部、固定負債…「繰延税金負債」の減少
・純資産の部……………「その他有価証券評価差額金」の減少および「繰延ヘッジ損益」の取崩しによる減少
また、上記株式譲渡契約に係るもののほか、流動資産では「現金及び預金」が減少しました。負債の部では、流動負債で「未払費用」が増加しましたが、「賞与引当金」と「未払法人税等」が減少、固定負債で「長期借入金」が減少しました。
なお、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、55.7%となりました。
(2) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が続いており、設備投資や個人消費も持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外では、堅調な米国・欧州経済に加えて中国経済も持ち直しの動きが続いているものの、米国政権の政策動向、北朝鮮情勢における地政学的リスクなど海外経済の不確実性の高まりに伴う景気の下振れ懸念があり、先行きは不透明な状況となっております。
当社グループが展開するサービスを取り巻く環境は、労働人口の減少、企業のグローバル化、スマートデバイス・SNSの普及などを背景に、業務の効率化やコスト競争力の強化、売上拡大などに繋がるアウトソーシングサービスの需要が拡大しております。このような状況の中、当社グループは、デジタルマーケティング、EC、コンタクトセンターを統合したDECサービスや、バックオフィス、設計開発などの業務を中心としたBPOサービスを積極的に展開し受注の増加につなげました。また、第2四半期連結累計期間においてコストが先行していた単体サービスの大型案件の収益性が改善し、グループ全体としての収益性は改善基調で推移しました。
一方で、新しいサービスの創出、サービス体制の強化を図り、将来の成長に向けた先行投資を実施しました。新しいサービス創出への取り組みとしては、DECサービス領域では、主要サービスのひとつとして注力している、「DECAds(R)」シリーズにつきまして、引き続き、機能やサービスラインナップの拡充を行いました。また、LINE株式会社が提供する法人向けカスタマーサポートサービス「LINE カスタマーコネクト」の「LINE to Call」と「Call to LINE」の機能を、当社独自のクラウド型コンタクトセンタープラットフォーム「Contact-Link(R)」に実装し、「LINE」上での電話とチャットのハイブリッド型顧客サポートの提供を開始しました。さらにAIを中心としたデジタル技術を活用したサービスにも注力しました。具体的には、AI・機械学習に不可欠な大量の教師データをセキュアな環境で高品質・効率的に作成することに専門特化したアノテーションセンターを新設し、お客様企業のAI・機械学習プロジェクトの推進を支援していきます。また、独自のAI・機械学習体験型トレーニングカリキュラム「データサイエンス・エクスペリエンスプログラム」を開発し、AIの基礎知識や学習用データ生成方法の研修、機械学習の自動化プラットフォーム「DataRobot」を用いて実データを活用した機械学習の実践体験などを提供していきます。さらに、当社コンタクトセンターにおいて品質向上と業務効率化に向けたAI・音声認識の活用を本格的に開始し、応対品質モニタリングの「全件自動評価」や、自動応答・応答支援による顧客対応業務の時間短縮を実現していきます。一方、BPOサービス領域においては、引き続き、最新のデジタル技術と創業から培ってきたオペレーショナル・エクセレンスをハイブリッドに融合した「Digital BPO(R)サービス」の開発、提供に注力し、業務のスピードアップと工数削減を同時に実現し、お客様企業の生産性向上に貢献していきます。
サービス体制強化への取り組みとしては、主に需要拡大を見据えたサービス拠点の拡充、人材の採用体制の強化に注力しました。サービス拠点の拡充につきましては、札幌市に285席、最大500人規模のコンタクトセンター拠点「MCMセンター札幌創成」、主婦や子育て世代、地域の方が気軽に働けるオフィスとして首都圏に50名規模の郊外型コンタクトセンターをそれぞれ新設しました。また、建設業界のBPOサービス需要の拡大する中、建設業界に特化したBPOサービス拠点「BPOセンター札幌北口」を新設しました。人材の採用体制の強化については、多様な働き方に柔軟に対応するアウトソーシングプラットフォーム「Work it!×CLOUD」を開発し、元従業員、個人事業主などのパートナーによるサービス提供が可能な体制を構築しました。また、人材採用に関する機能をそろえた独自の採用拠点「Work it! Plaza仙台」、「Work it! Plaza大宮」をそれぞれ新設しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高194,848百万円となり前年同期比9.8%の増収となりました。利益につきましては、営業利益で当第3四半期連結会計期間(平成29年10月~12月)において対前年同期間比で増益に転じておりますが、累計期間については上期に実施した将来の成長に向けた先行投資などの影響により、4,256百万円となり前年同期比28.1%の減益となりました。また経常利益は3,694百万円となり前年同期比36.0%の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,422百万円となり前年同期比77.3%の減益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(単体サービス)
当社におけるアウトソーシングサービスの需要拡大などにより、売上高は151,348百万円と前年同期比6.2%の増収となりました。セグメント利益につきましては、当第3四半期連結会計期間(平成29年10月~12月)において対前年同期間比で増益に転じておりますが、累計期間については上期に実施した将来の成長に向けた先行投資などの影響により、4,146百万円と前年同期比30.8%の減益となりました。
(国内関係会社)
国内関係会社につきましては、一部子会社における受注の増加に伴い、売上高は13,766百万円と前年同期比0.6%の増収となりましたが、新規事業の立上コスト増加などにより、セグメント利益は160百万円と前年同期比39.3%の減益となりました。
(海外関係会社)
海外関係会社につきましては、中国、韓国におけるサービスの受注が好調に推移し、売上高は35,749百万円と前年同期比38.2%の増収となりました。一方、損益については、一部子会社の業績が回復しましたが、引き続き欧州における先行投資などがあり、セグメント損失61百万円(前年同期はセグメント損失347百万円)となりました。
なお、セグメント損益につきましては、四半期連結損益計算書における営業利益をベースにしております。
(3) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
① 基本方針の内容
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の買付けを行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるものでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような濫用的な買収に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針実現のための取り組みの具体的な内容の概要
(a) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
(中期経営計画)
デジタル技術の進展に伴い、デジタルで俊敏な企業が従来の業界にイノベーションを起こしています。新たな競争環境に対応すべく、お客様企業においては「多様化・デジタル化する顧客接点への対応」や「企業内ビジネスプロセスのデジタル化の加速」といった変革を推進することが不可避な状況となっています。当社グループは、お客様企業の変革を支援するため、デジタル技術を活用した新しいサービスを提供することが重要な経営課題であるとの認識に立ち、「Global Digital Transformation Partner(お客様企業のよきデジタル・トランスフォーメーション・パートナー)」を目指す姿として掲げ、新たに平成29年度から3か年の中期経営計画を策定しました。
(i) サービスのイノベーション
お客様企業におけるデジタル・トランスフォーメーションを支援する上で核になる、二つの新たなサービスのイノベーションを推進します。一つは、スマートフォンを軸とし、マーケティングからセールス、顧客サポートまで、一人ひとりのお客様に合わせリアル・デジタルの顧客接点を最適化し、シームレスな顧客体験を実現することにより、当社グループにしかできない“DEC(デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター)”サービスを積極的に提供していきます。もう一つは、市場や消費者のデジタル化に対応すべく、デジタル技術による自動化や、デジタル・プラットフォームの活用により、お客様企業内のビジネスプロセスのデジタル化の支援を推進していきます。これら二つをシームレスにつなぐことにより、お客様企業の変革を売上拡大・コスト削減の両面から支援します。
(ⅱ) サービスのグローバル展開
当社グループの海外事業は、平成元年の米国への事業所開設に始まり、その後中国、韓国でローカル市場向けの開発業務のオフショア事業やコールセンター事業を中心に拡大し、平成16年以降はASEAN市場でも、現地財閥とのパートナーシップ等を通じて事業を展開しております。これまでに培った海外事業基盤を足がかりとして、サービスのイノベーションの成果をグローバルにも展開し、日系企業を始めとしたお客様企業のグローバル展開を支援するとともに、各国ローカル企業からの受注獲得により成長機会を取り込んでまいります。中国、韓国、ASEANでの成長に加え、平成28年に子会社を設立した台湾、さらには欧州への挑戦を行っていきます。
(ⅲ) お客様企業の戦略的パートナーへ
サービスのイノベーションやグローバル展開を加速させ、お客様企業の期待に応えるイノベーティブな提案を行うことで、お客様とともに成長し、お客様の成長戦略に欠かせない唯一無二のパートナーとなるべく切磋琢磨してまいります。お客様企業との間に長期的なパートナーシップを築くことにより、当社事業の更なる安定と成長拡大のための礎を築き、高収益・高成長、ひいては企業価値の向上を実現し、ステークホルダーの皆様からの期待に応えてまいります。
(コーポレート・ガバナンスの強化)
当社は、透明性の高い公正な経営を実現すべく、取締役(監査等委員であるものを除く。)の任期を1年、監査等委員である取締役の任期を2年とし、19名の取締役のうち6名を独立性のある社外取締役とすることにより経営に対する監視機能の強化を図っております。運営面では、構成員である各取締役が各々の判断で意見を述べられる独立性を確保し、活発な議論が行われております。例えば、当社が現在進めているDECサービス事業等の推進において、社外取締役は取締役会の意思決定の妥当性および適正性を確保するための発言を行っております。また、意思決定の迅速化による事業環境変化への対応力強化を図るため執行役員制を導入しております。監査等委員会につきましては、独立性のある社外取締役3名により構成し、監査等委員は、取締役会等の重要な会議に出席するほか、監査等委員会の職務を補助する内部監査室と連携して当社および国内外子会社への監査を実施し、取締役の職務執行の監査を行っております。
(b) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの具体的な内容の概要
(i) 当社は、平成27年5月15日開催の取締役会決議および平成27年6月24日開催の第30回定時株主総会決議に基づき当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を、更新いたしました。本プランの概要については、下記(ⅱ)のとおりです。
(ⅱ) 本プランの概要
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、当社株式に対する大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合等には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件および当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権に係る新株予約権無償割当てその他の法令および当社定款の下でとりうる合理的な施策を実施します。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使または当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。
なお、本プランの有効期間は、平成27年6月24日開催の第30回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時とされております。
(ⅲ) 具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
本プランは、当社株式に対する大量取得行為買付等が行われた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、当社の基本方針に沿うものです。
また、「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則を充足していること、更新にあたり株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合には本プランの発動の是非について株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認する仕組みが設けられていること、有効期間を約3年とするいわゆるサンセット条項が付されていること、および有効期間の満了前であっても、当社株主総会により本プランを廃止できるものとされていること等、株主意思を重視するものとなっております。また、本プランの発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、本プランの発動に際しての実質的な判断は、経営陣からの独立性を有する社外取締役等によって構成される独立委員会により行われること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされていること、当社取締役(監査等委員を除く。)の任期は1年、当社監査等委員である取締役の任期は2年とされていること等により、その公正性・客観性も担保されております。
したがって、当社取締役会は、本プランについて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は115百万円であります。
(5) 従業員の状況
① 連結会社の状況
平成29年12月31日現在
(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に当第3四半期連結累計期間の平均雇用人員を外数で記載しております。
2 前連結会計年度末と比較し、著しい増減のあったセグメントは以下のとおりであります。
・「単体サービス」・・・従業員数1,127名増加、臨時雇用者数1,190名増加
・「国内関係会社」・・・従業員数 156名減少、臨時雇用者数 123名減少
・「海外関係会社」・・・従業員数 5,103名増加、臨時雇用者数 2,661名減少
主な増減理由は、「単体サービス」における新卒採用および「国内関係会社」から当社への出向者が増加したことによる、セグメント間異動によるものであります。また、「海外関係会社」においては、新たに連結対象となった子会社の従業員を含めたことや、当連結会計年度より無期労働契約に伴う従業員の範囲を見直した結果、臨時雇用者から従業員へ区分変更を行ったためであります。
② 提出会社の状況
当社の従業員数は、単体サービスのセグメントと同一であります。
(1) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて17,347百万円減少し、126,455百万円となりました。負債の部につきましては、6,012百万円減少し、52,601百万円となりました。また、純資産の部につきましても、11,335百万円減少し、73,853百万円となりました。
これらの主な減少要因は、当社の持分法適用関連会社の一部株式について、平成29年9月を譲渡予定日とした株式譲渡契約締結に係る会計処理を行っておりましたが、第2四半期連結会計期間において、株式譲渡契約に不履行が発生したため、当該会計処理の戻入処理を行ったことによるものであり、各項目の内容は以下のとおりであります。
・資産の部、固定資産…「投資有価証券」の時価評価戻入による減少(戻入後、関係会社株式に振替)
当該譲渡契約に係る「デリバティブ債権」の取崩しによる減少
・負債の部、固定負債…「繰延税金負債」の減少
・純資産の部……………「その他有価証券評価差額金」の減少および「繰延ヘッジ損益」の取崩しによる減少
また、上記株式譲渡契約に係るもののほか、流動資産では「現金及び預金」が減少しました。負債の部では、流動負債で「未払費用」が増加しましたが、「賞与引当金」と「未払法人税等」が減少、固定負債で「長期借入金」が減少しました。
なお、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、55.7%となりました。
(2) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が続いており、設備投資や個人消費も持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外では、堅調な米国・欧州経済に加えて中国経済も持ち直しの動きが続いているものの、米国政権の政策動向、北朝鮮情勢における地政学的リスクなど海外経済の不確実性の高まりに伴う景気の下振れ懸念があり、先行きは不透明な状況となっております。
当社グループが展開するサービスを取り巻く環境は、労働人口の減少、企業のグローバル化、スマートデバイス・SNSの普及などを背景に、業務の効率化やコスト競争力の強化、売上拡大などに繋がるアウトソーシングサービスの需要が拡大しております。このような状況の中、当社グループは、デジタルマーケティング、EC、コンタクトセンターを統合したDECサービスや、バックオフィス、設計開発などの業務を中心としたBPOサービスを積極的に展開し受注の増加につなげました。また、第2四半期連結累計期間においてコストが先行していた単体サービスの大型案件の収益性が改善し、グループ全体としての収益性は改善基調で推移しました。
一方で、新しいサービスの創出、サービス体制の強化を図り、将来の成長に向けた先行投資を実施しました。新しいサービス創出への取り組みとしては、DECサービス領域では、主要サービスのひとつとして注力している、「DECAds(R)」シリーズにつきまして、引き続き、機能やサービスラインナップの拡充を行いました。また、LINE株式会社が提供する法人向けカスタマーサポートサービス「LINE カスタマーコネクト」の「LINE to Call」と「Call to LINE」の機能を、当社独自のクラウド型コンタクトセンタープラットフォーム「Contact-Link(R)」に実装し、「LINE」上での電話とチャットのハイブリッド型顧客サポートの提供を開始しました。さらにAIを中心としたデジタル技術を活用したサービスにも注力しました。具体的には、AI・機械学習に不可欠な大量の教師データをセキュアな環境で高品質・効率的に作成することに専門特化したアノテーションセンターを新設し、お客様企業のAI・機械学習プロジェクトの推進を支援していきます。また、独自のAI・機械学習体験型トレーニングカリキュラム「データサイエンス・エクスペリエンスプログラム」を開発し、AIの基礎知識や学習用データ生成方法の研修、機械学習の自動化プラットフォーム「DataRobot」を用いて実データを活用した機械学習の実践体験などを提供していきます。さらに、当社コンタクトセンターにおいて品質向上と業務効率化に向けたAI・音声認識の活用を本格的に開始し、応対品質モニタリングの「全件自動評価」や、自動応答・応答支援による顧客対応業務の時間短縮を実現していきます。一方、BPOサービス領域においては、引き続き、最新のデジタル技術と創業から培ってきたオペレーショナル・エクセレンスをハイブリッドに融合した「Digital BPO(R)サービス」の開発、提供に注力し、業務のスピードアップと工数削減を同時に実現し、お客様企業の生産性向上に貢献していきます。
サービス体制強化への取り組みとしては、主に需要拡大を見据えたサービス拠点の拡充、人材の採用体制の強化に注力しました。サービス拠点の拡充につきましては、札幌市に285席、最大500人規模のコンタクトセンター拠点「MCMセンター札幌創成」、主婦や子育て世代、地域の方が気軽に働けるオフィスとして首都圏に50名規模の郊外型コンタクトセンターをそれぞれ新設しました。また、建設業界のBPOサービス需要の拡大する中、建設業界に特化したBPOサービス拠点「BPOセンター札幌北口」を新設しました。人材の採用体制の強化については、多様な働き方に柔軟に対応するアウトソーシングプラットフォーム「Work it!×CLOUD」を開発し、元従業員、個人事業主などのパートナーによるサービス提供が可能な体制を構築しました。また、人材採用に関する機能をそろえた独自の採用拠点「Work it! Plaza仙台」、「Work it! Plaza大宮」をそれぞれ新設しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高194,848百万円となり前年同期比9.8%の増収となりました。利益につきましては、営業利益で当第3四半期連結会計期間(平成29年10月~12月)において対前年同期間比で増益に転じておりますが、累計期間については上期に実施した将来の成長に向けた先行投資などの影響により、4,256百万円となり前年同期比28.1%の減益となりました。また経常利益は3,694百万円となり前年同期比36.0%の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,422百万円となり前年同期比77.3%の減益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(単体サービス)
当社におけるアウトソーシングサービスの需要拡大などにより、売上高は151,348百万円と前年同期比6.2%の増収となりました。セグメント利益につきましては、当第3四半期連結会計期間(平成29年10月~12月)において対前年同期間比で増益に転じておりますが、累計期間については上期に実施した将来の成長に向けた先行投資などの影響により、4,146百万円と前年同期比30.8%の減益となりました。
(国内関係会社)
国内関係会社につきましては、一部子会社における受注の増加に伴い、売上高は13,766百万円と前年同期比0.6%の増収となりましたが、新規事業の立上コスト増加などにより、セグメント利益は160百万円と前年同期比39.3%の減益となりました。
(海外関係会社)
海外関係会社につきましては、中国、韓国におけるサービスの受注が好調に推移し、売上高は35,749百万円と前年同期比38.2%の増収となりました。一方、損益については、一部子会社の業績が回復しましたが、引き続き欧州における先行投資などがあり、セグメント損失61百万円(前年同期はセグメント損失347百万円)となりました。
なお、セグメント損益につきましては、四半期連結損益計算書における営業利益をベースにしております。
(3) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
① 基本方針の内容
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の買付けを行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるものでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような濫用的な買収に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針実現のための取り組みの具体的な内容の概要
(a) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
(中期経営計画)
デジタル技術の進展に伴い、デジタルで俊敏な企業が従来の業界にイノベーションを起こしています。新たな競争環境に対応すべく、お客様企業においては「多様化・デジタル化する顧客接点への対応」や「企業内ビジネスプロセスのデジタル化の加速」といった変革を推進することが不可避な状況となっています。当社グループは、お客様企業の変革を支援するため、デジタル技術を活用した新しいサービスを提供することが重要な経営課題であるとの認識に立ち、「Global Digital Transformation Partner(お客様企業のよきデジタル・トランスフォーメーション・パートナー)」を目指す姿として掲げ、新たに平成29年度から3か年の中期経営計画を策定しました。
(i) サービスのイノベーション
お客様企業におけるデジタル・トランスフォーメーションを支援する上で核になる、二つの新たなサービスのイノベーションを推進します。一つは、スマートフォンを軸とし、マーケティングからセールス、顧客サポートまで、一人ひとりのお客様に合わせリアル・デジタルの顧客接点を最適化し、シームレスな顧客体験を実現することにより、当社グループにしかできない“DEC(デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター)”サービスを積極的に提供していきます。もう一つは、市場や消費者のデジタル化に対応すべく、デジタル技術による自動化や、デジタル・プラットフォームの活用により、お客様企業内のビジネスプロセスのデジタル化の支援を推進していきます。これら二つをシームレスにつなぐことにより、お客様企業の変革を売上拡大・コスト削減の両面から支援します。
(ⅱ) サービスのグローバル展開
当社グループの海外事業は、平成元年の米国への事業所開設に始まり、その後中国、韓国でローカル市場向けの開発業務のオフショア事業やコールセンター事業を中心に拡大し、平成16年以降はASEAN市場でも、現地財閥とのパートナーシップ等を通じて事業を展開しております。これまでに培った海外事業基盤を足がかりとして、サービスのイノベーションの成果をグローバルにも展開し、日系企業を始めとしたお客様企業のグローバル展開を支援するとともに、各国ローカル企業からの受注獲得により成長機会を取り込んでまいります。中国、韓国、ASEANでの成長に加え、平成28年に子会社を設立した台湾、さらには欧州への挑戦を行っていきます。
(ⅲ) お客様企業の戦略的パートナーへ
サービスのイノベーションやグローバル展開を加速させ、お客様企業の期待に応えるイノベーティブな提案を行うことで、お客様とともに成長し、お客様の成長戦略に欠かせない唯一無二のパートナーとなるべく切磋琢磨してまいります。お客様企業との間に長期的なパートナーシップを築くことにより、当社事業の更なる安定と成長拡大のための礎を築き、高収益・高成長、ひいては企業価値の向上を実現し、ステークホルダーの皆様からの期待に応えてまいります。
(コーポレート・ガバナンスの強化)
当社は、透明性の高い公正な経営を実現すべく、取締役(監査等委員であるものを除く。)の任期を1年、監査等委員である取締役の任期を2年とし、19名の取締役のうち6名を独立性のある社外取締役とすることにより経営に対する監視機能の強化を図っております。運営面では、構成員である各取締役が各々の判断で意見を述べられる独立性を確保し、活発な議論が行われております。例えば、当社が現在進めているDECサービス事業等の推進において、社外取締役は取締役会の意思決定の妥当性および適正性を確保するための発言を行っております。また、意思決定の迅速化による事業環境変化への対応力強化を図るため執行役員制を導入しております。監査等委員会につきましては、独立性のある社外取締役3名により構成し、監査等委員は、取締役会等の重要な会議に出席するほか、監査等委員会の職務を補助する内部監査室と連携して当社および国内外子会社への監査を実施し、取締役の職務執行の監査を行っております。
(b) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの具体的な内容の概要
(i) 当社は、平成27年5月15日開催の取締役会決議および平成27年6月24日開催の第30回定時株主総会決議に基づき当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を、更新いたしました。本プランの概要については、下記(ⅱ)のとおりです。
(ⅱ) 本プランの概要
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、当社株式に対する大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合等には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件および当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権に係る新株予約権無償割当てその他の法令および当社定款の下でとりうる合理的な施策を実施します。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使または当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。
なお、本プランの有効期間は、平成27年6月24日開催の第30回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時とされております。
(ⅲ) 具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
本プランは、当社株式に対する大量取得行為買付等が行われた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、当社の基本方針に沿うものです。
また、「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則を充足していること、更新にあたり株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合には本プランの発動の是非について株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認する仕組みが設けられていること、有効期間を約3年とするいわゆるサンセット条項が付されていること、および有効期間の満了前であっても、当社株主総会により本プランを廃止できるものとされていること等、株主意思を重視するものとなっております。また、本プランの発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、本プランの発動に際しての実質的な判断は、経営陣からの独立性を有する社外取締役等によって構成される独立委員会により行われること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされていること、当社取締役(監査等委員を除く。)の任期は1年、当社監査等委員である取締役の任期は2年とされていること等により、その公正性・客観性も担保されております。
したがって、当社取締役会は、本プランについて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は115百万円であります。
(5) 従業員の状況
① 連結会社の状況
平成29年12月31日現在
| セグメントの名称 | 従業員数(名) |
| 単体サービス | 10,652 [22,423] |
| 国内関係会社 | 1,052 [ 954] |
| 海外関係会社 | 12,977 [ 1,757] |
| 合計 | 24,681 [25,134] |
(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に当第3四半期連結累計期間の平均雇用人員を外数で記載しております。
2 前連結会計年度末と比較し、著しい増減のあったセグメントは以下のとおりであります。
・「単体サービス」・・・従業員数1,127名増加、臨時雇用者数1,190名増加
・「国内関係会社」・・・従業員数 156名減少、臨時雇用者数 123名減少
・「海外関係会社」・・・従業員数 5,103名増加、臨時雇用者数 2,661名減少
主な増減理由は、「単体サービス」における新卒採用および「国内関係会社」から当社への出向者が増加したことによる、セグメント間異動によるものであります。また、「海外関係会社」においては、新たに連結対象となった子会社の従業員を含めたことや、当連結会計年度より無期労働契約に伴う従業員の範囲を見直した結果、臨時雇用者から従業員へ区分変更を行ったためであります。
② 提出会社の状況
当社の従業員数は、単体サービスのセグメントと同一であります。