有価証券報告書-第42期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 14:22
【資料】
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【項目】
96項目

事業等のリスク

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)市場動向について
当社グループの主要な事業の一つであるITソリューション事業において、主要顧客である大手IT企業が、開発コストの削減を目的に、中国やインドをはじめとするアジア諸国へソフトウェア開発を発注するケースが増えていることや、クラウドコンピューティングによるシステム利用が急速に普及していった場合、今後国内の開発案件が集約あるいは減少し、当社グループの経営成績及び事業展開に悪影響を受ける可能性があります。
(2)人材の確保と育成について
当社グループの事業は、ソフトウェア開発、組込みソフトウェア開発、LSI設計技術、ネットワーク技術等多くの先端技術に深く関連しています。当社グループでは、これら技術の知識と経験を持った技術者の確保と育成を経営の最優先課題と捉えており、新卒の採用や積極的な中途採用を行うことで技術者の確保に努めるとともに、社内に独自の研修機関(KSKカレッジ)を持ち常に最新技術の動向に対応すべくグループ社員の研修を行っております。しかしながら、少子高齢化の影響により中長期的には労働人口が減少する傾向にあり益々技術要員の確保が難しくなる中、IoT(モノのインターネット)やフィンテック(金融テクノロジー)など次々と新しいニーズの出現や技術革新が行われることで必要とされる技術や知識が変化し、お客様からの要求に対して必要な知識と経験をもった技術者を十分に提供できないことにより、受注機会を逸することが考えられ、当社グループの経営成績及び事業展開に悪影響を受ける可能性があります。
(3)プロジェクトの運営について
開発案件等を受注した際のプロジェクト運営においては、「要求の正確な把握」「適正な見積」「担当技術者のレベル」「スケジュールの妥当性」「テストの有効性」などといった要因が、プロジェクトの成否や採算性に大きな影響を与えます。プロジェクトの運営を行うプロジェクトマネージャーの巧拙により、大幅な超過コストの発生や納期遅延による損害金が発生する恐れがあり、当社グループの経営成績及び事業展開に悪影響を受ける可能性があります。
(4)個人情報や特定個人情報及び秘密情報の漏洩事故によるリスク
当社グループの事業の中に、情報処理事業がありますが、ここでは顧客企業から預託された個人情報や特定個人情報のデータエントリー作業を行っております。この作業で使用しているデータエントリーシステムは、インターネット等の外部との接続は勿論のこと、社内のネットワークとも分離しているため外部からの侵入による個人情報の漏洩や改竄の危険性は低くなっております。また、情報処理事業以外の事業において個人情報や特定個人情報及び顧客情報などの秘密情報を取扱う場合があり、こうした情報資産を守るためにプライバシーマークやISMSの認証取得を通じた意識の改善や情報セキュリティ規程を整備するなど社員一人ひとりに対する教育・啓蒙を行い、情報の重要性を理解させています。しかしながら、特定の組織内の情報を狙って行われるサイバー攻撃の一種である「標的型攻撃」を受け、マルウェアなどの不正プログラムが送りつけられるなどして情報を窃取される可能性があります。万が一、個人情報や特定個人情報が外部に漏れる事態になった場合には、当社グループの信用失墜による売上の減少や、個人情報保護保険に加入しておりますが、保険金を上回る損害賠償請求による費用の発生等が起こることも考えられ、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を受ける可能性があります。
(5)自然災害等のリスク
地震、台風、津波、洪水等の自然災害、事故、テロ、パンデミックをはじめとした当社グループがコントロールできない事由によって、当社グループの社員や建物、設備等が被害を被った場合を想定して、事業継続計画の見直しを行っておりますが、その被害の大きさによっては当社グループの事業が一時停止するなど、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を受ける可能性があります。