有価証券報告書-第47期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)

【提出】
2020/05/29 15:06
【資料】
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【項目】
153項目

有報資料

(1)経営の基本方針
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、経営理念「私たちは、お客さま、地域社会の『環境価値』を創造し続けます。」のもと、アジアを主たる活動領域にファシリティマネジメント(以下、「FM」)事業を展開しています。当社が謳う「環境価値創造」とは、人々が平和と豊かさを享受できる環境を創出していくということです。当社は、事業を通じて環境価値を創造し続け、社会の持続的発展に貢献していくことで、お客さま、地域社会から必要とされ続ける企業でありたいと考えています。
(2)中長期的な経営戦略
当社は、更なる持続的成長に向けて、自社の原点や存在意義をあらためて問い直し、事業を通じて「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つの社会課題の解決に取り組むことを決めました。そして、2018年10月に中長期的な経営戦略として、イオンディライト ビジョン2025(以下、「ビジョン2025」)を策定しました。
<当社が解決を目指す3つの社会課題>
安全・安心施設利用者の安全・安心の確保、災害への平時・有事の対応
人手不足FM業界、顧客企業における人手不足の解消
環境CO2排出量削減や海洋プラスチック問題等への環境対応

3つの社会課題を解決して「環境価値創造企業」として大きく飛躍する
<イオンディライト ビジョン2025>アジアにおいて「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つを成長戦略の柱に社会課題を解決する環境価値創造企業を目指す。
<2025年度 目標数値>
売上高
5,250億円
グローバル TOP10、アジア No.1
営業利益
480億円
営業利益率グローバルトップレベル

(ア)安全・安心
当社創業の原点は、1972年5月に発生した日本ビル火災史上最悪の事故とされる千日デパート火災にあります。多数の死傷者を出した悲劇的な事故を二度と起こさないために、施設管理に関する知識や技術といった高い専門性を身につけ、「商業施設をご利用されるお客さまに安全・安心な環境をお届けしたい」というのが当社創業の思いです。そのため、当社は平時より、お客さまの防災・減災体制の強化に資するサービスを提供するとともに、有事においては、お客さまのBCP(※)を支援し、災害による被害の最小化に努めてきました。
他方、時代とともに施設の安全・安心を担保するための技術革新も進んでいます。自然災害が頻発し、企業における事業継続性が問われる中、創業以来の使命を果たし続けていくためにも、当社は、テクノロジーを積極的に導入することでより高いレベルの「安全・安心」を提供していきます。
※BCP(Business Continuity Plan)
不測の事態が発生しても事業を中断させない、中断したとしても早期に再開させるための事業継続計画
(イ)人手不足
社会インフラの一端を担うFM業界では人手不足に加え、現場人材の高齢化が進んでいます。こうした中、お客さまや地域社会に「安全・安心・快適」な環境を提供していくために、当社は、設備管理や警備、清掃といった施設管理における各分野の専門家が効率的にサービスを提供していくための地域経済圏を形成していきます。地域経済圏の形成に向けて、当社は支社主導による地域単位の経営(支社経営)を推進するとともに、関係会社はもとより、協力会社や提携先を含めた強固なサービスネットワークを構築してまいります。
加えて、IoTやAIといったテクノロジーの活用により、設備の遠隔監視化や自動制御化を進めるとともに、顧客企業における人手不足の解消も視野にイオンディライトプラットフォーム(以下、「ADプラットフォーム」)の構築を進めます。ADプラットフォームでは、施設内外から収集したデータを蓄積し、AIにより分析することで、それぞれのお客さまが抱える課題に最適なソリューションを提供していきます。また、遠隔監視や自動制御による省力化と同時にサービス提供の在り方も、従来の施設常駐によるものから、巡回を中心としたものへと移行していきます。
(ウ)環境
当社は、2006年より「環境価値創造」を掲げ、これまでもLED照明の販売・設置工事や設備の省エネオペレーションに取り組み、サービスの提供を通じた環境負荷低減に努めてまいりました。
2018年3月にはイオン㈱が、店舗で排出するCO2などの排出総量ゼロを目指し「イオン脱炭素ビジョン 2050」を策定・公表しました。また、同社はこれを機に、100%再生可能エネルギーで事業を行うことを目標に、国際イニシアティブ「RE(Renewable Energy100)」に加盟しました。
こうした中、当社はイオングループにおいて、施設のエネルギーマネジメントを担う企業として地域社会に必要なクリーンエネルギーの供給から、地域社会全体の省エネオペレーションまでを含めたエネルギーマネジメントサービスの事業化を目指します。
加えて、海洋プラスチック問題等が深刻化する中、店舗資材などの調達代行を担う資材関連事業を、環境に配慮した原材料から提案できる環境資材事業へと進化させてまいります。
(3)ビジョン2025の実現に向けて対処すべき足元の課題と施策
(ア)マーケットシェアの拡大
・新たな強みの確立
当社がマーケットシェアを拡大していくためには、得意とする商業施設で培ってきたノウハウをその他施設の管理運営へと活かしながら、それぞれの施設への最適なFMサービスを設計し、新たな強みとして確立していくことが重要だと考えています。そのため、オフィス、工場、病院といった施設へのマーケティング、ならびにサービス開発に注力していきます。業種別の営業体制を強化することで、各施設を保有する企業・団体の経営戦略に立脚し、それぞれが抱える課題を共に解決するパートナーへの進化を図ります。これにより各企業・団体が、日本はもとより中国やアセアンに展開する施設の包括的な受託を図り、アジア全体でのマーケットシェア拡大に繋げてまいります。
・地域経済圏の早期形成
地域経済圏の早期形成に向けて、支社経営を効率化するとともに、関係会社、協力会社、提携先をエリアと専門性を軸に整備し、FMに関する各専門家が効率的にサービスを提供していくためのネットワーク構築を促進していきます。
(イ)生産性の向上
・要員配置数契約からSLA契約への移行
ADプラットフォーム構築に向けて、テクノロジーの活用による省力化を進め、お客さまとの契約を従来の要員配置数に応じたものから、サービスの出来栄えによるSLA契約(※)へと移行させてまいります。
※SLA(Service Level Agreement/サービス品質保証)契約
回数や人数といった仕様ではなく、出来栄え(成果)に対するコミットによる契約形態
(ウ)エネルギーマネジメントサービス事業化に向けた取り組み
・イオングループ内における電力需要の整備と施設の更なる省エネ化
エネルギーマネジメントサービスの事業化に向けて、イオングループ各社と連携し、イオングループ内における電力需要の整備を進めてまいります。同時に、施設運営に必要な設備機器類の統合的な制御を可能とするオープンネットワークシステムの導入拡大を進め、施設内外を問わず、各種設備の遠隔制御を行うとともに、運用データの収集・解析を通じて、施設における更なる省エネルギー化を進めてまいります。
当社は、これら足元の対処すべき課題を解決し、ビジョン2025の実現に向けてビジネスモデルを変革してまいります。
<ビジネスモデルの変革>
項目これまでこれから
事業モデルオペレーション
常駐型
ソリューション
巡回型
事業領域・市場日本×商業施設アジア×商業施設
オフィス・病院・工場
経営資源労働集約資本・知的集約
ビジネスプラクティス要員契約SLA契約

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