有価証券報告書-第36期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/19 16:14
【資料】
PDFをみる
【項目】
148項目
② 戦略
[人財戦略―全ての戦略を支える「人財・組織力の最大化」]
技術の進化が著しいITサービス業界において、顧客ニーズや技術のトレンドを掴み、イノベーションを生み出し続けるためには、多様かつ優秀な人財が不可欠です。また、お客様のニーズに応えるには長期にわたる強固な顧客基盤から得たお客様業務ノウハウやアプリケーションノウハウを保持する人財の確保が重要となります。
Group Vision「Trusted Global Innovator(お客様から長期的に信頼されるパートナー)」にも示すとおり、当社グループは長期的な視点で、働く一人ひとりの多様性を尊重することによって、グローバルに通用する創造力を培い、刺激し、さらに成長させていきます。
そのような考えから、2022年度~2025年度の中期経営計画においても、「人財・組織力の最大化」をサステナブルな社会を実現するための土台と位置付け、最優先で取り組むべきテーマとしています。
Foresight起点のビジネス構想力(コンサル人財)、先進技術活用力(テクノロジー人財)の向上により、顧客提供価値を高めるとともに、グループシナジーの発揮を目指します。
■中期経営計画(2022~2025年度)戦略の全体像

[人財育成方針・DEI推進方針・社内環境整備方針(Best Place to Workの実現)]
当社グループは、高度な専門性と変化への対応力を有するプロフェッショナル人財やグローバルで活躍できる人財の育成に注力しており、社員の多様な専門性・志向に応じた育成体系及び幅広いコンテンツの整備に加え、コミュニティ学習を通じた共創や学びあうカルチャーの醸成を推進しています(Advanced Training)。
また、性別・国籍・性的指向・障がい・スキル・職歴等によらず多様な人財が活躍できるカルチャーを実現します。高い専門性に応じた多様なキャリアパスを実現する制度を整備しています(Promote Diversity Equity & Inclusion)。
業務プロセスと目的に応じて働く場所や時間を柔軟に設定できる環境を整備することで、一人ひとりが活躍しやすい企業へと変革していきます(Future Workplace)。
これらを通じて、各戦略の実行を支える人財・組織力を最大化し、Best Place to Workを実現することで将来にわたっての企業価値を高めていきます。
■中期経営計画(2022~2025年度)戦略5「人財・組織力の最大化」の全体像

1.「Advanced Training」
当社グループは、高度な専門性と変化への対応力を有するプロフェッショナル人財やグローバルで活躍できる人財の育成に注力しています。
(高度な専門性と変化への対応力を有するプロフェッショナル人財の育成)
・社員が高度な専門性と変化対応力を有するプロフェッショナル人財となることを目的に、当社における目指すべき人財像や成長の道筋を示し、その専門性とレベルを認定する制度として日本国内を中心に「プロフェッショナルCDP(Career Development Program)」を2003年以降、約20年にわたり運用しています。「プロフェッショナルCDP」は、若手社員から役員までの一人ひとりの自律的な成長を支援するもので、「プロがプロを育てる」という思想にもとづき、所属組織のタテの関係性のみでなく、組織を越えた専門性のカテゴリーによるヨコ、ナナメで指導しあう仕組みとして機能しています。また、海外でも米国子会社が行っている「NLCI(NTT DATA Learning Certification Institute)」等の取り組みにより、専門性の認定を行っています。2023年度にはこれらの取り組みを通じて国内外で22,600人が新規認定され、延べ128,900人超が当社グループで認定されています。
・プロフェッショナルCDPは、事業環境、テクノロジーの変化に応じて進化を続けています。2019年度には「ビジネスディベロッパ」、「データサイエンティスト」、2020年度にはITスペシャリストの専門分野に「クラウド」を追加、2021年度にはデジタルビジネスを牽引する人財として「デジタルビジネスマネージャ」、エンドユーザー視点で新たな価値を提案する「サービスデザイナ」、プロジェクトマネージャの新たな区分として「アジャイル」を追加、2022年度には「ITサービスマネージャ」に顧客価値向上の観点を追加しています。
■プロフェッショナルCDPの人財タイプ

(グローバルマーケットで活躍できる人財の育成)
・海外事業の急速な拡大に伴い、市場や競争環境の変化に応じて柔軟に活躍することのできるグローバル人財を育成するために、主として「グローバルに活躍できる人財の育成」と「日本国内で採用した人財のグローバル化」を軸とした取り組みを実施しています。
グローバルに活躍できる人財の育成として、全世界のグループ会社合同で、次世代を担う経営層を育成するためのGlobal Leadership Program(GLP)を2009年から実施しています。GLPでは、グローバル/ローカル両面の戦略に対する課題を検討し、その両面からOne NTT DATAを実現するためには何が必要か、何をすべきかを自分ごととして考えることを目的としており、このようなグローバルのプログラムから輩出された卒業生は930人となりました(2023年度のGLP新規修了者は33名)。
・日本国内で採用した人財に向けては、グローバルビジネスで活躍できる人財の育成を目的としたプログラムを各階層に展開しています。今年度からグローバルな実務経験を有する社員の育成によりフォーカスし、海外案件への若手社員の派遣を支援するBAA(Business Acceleration Assignments)プログラムや、経営幹部育成のプログラムに参加することで多様なチャンスを得られるNTT Universityへの参加を通じて、社員がグローバル対応力を強化できる多様な「場」を提供しています。世界50カ国・地域超に広がる社員の多様性と個性とを尊重し合える育成の場を実現することは、当社グループのダイナミズムそのものであり、より高みのあるビジネスに挑戦する原動力となっています。
・また、2022年8月に世界6か国に立ち上げたイノベーションセンターでは、先進技術に対する感度が高いイノベータ顧客と共創R&Dを行い、世界トップクラスの先進技術の活用ノウハウを有したグローバルチームを組成しており、世界各地域でのプロジェクトへの参加・ネットワーク形成を通じて日本国内で採用した人財の育成にもつながっています。2024年3月には世界10か国に拠点を拡大し、人数も当初100名から218名に増加し、グローバルマーケットへの対応力を強化しました。
■イノベーションセンターのコンセプト

2.「Promote Diversity Equity & Inclusion」
当社グループでは、多様な人財が活躍できるカルチャーを実現しています。また、高い専門性に応じた多様なキャリアパスを実現する制度の整備、自律的なキャリア構築の支援を進めています。
(多様な人財が活躍できるカルチャーの醸成)
・当社グループでは、グループビジョンである「Trusted Global Innovator」の3本柱のひとつとして、“働く一人ひとりの多様性を尊重することにより創造力を高めていくこと”を掲げ、全世界共通の「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン・ステートメント – “Bloom the Power of Diversity”」のもと、Diversity Equity & Inclusionを推進しています。性別・国籍・性的指向・障がい・スキル・職歴等を問わず多様な価値観を持つ社員がともに働き、時代の変化に対応した、当社ならではの価値を生み出すことを目指しています。
■Bloom the Power of Diversityのコンセプト

・女性活躍について、2025年度末までに女性管理職比率15%とすることをNTTグループ全体の目標として2022年度に掲げています。株式会社NTTデータグループ、株式会社NTTデータ、株式会社NTT DATA, Inc.では、「一般事業主行動計画(2021年4月から2026年3月の5年間)」において、女性管理職比率10%(注1)を目指すものとして策定しており、継続的かつ積極的に取り組みを進めています。女性リーダー候補層を対象とした研修、育児休職中等の社員を対象としたキャリア形成支援セミナー、仕事と育児の両立事例セミナー等の取り組みを進めており、女性採用比率は2016年から継続して30%超、女性の育児休職からの復職率はほぼ100%等、各種女性比率の向上や、管理職を担う女性社員の増加等の成果をあげています。一般事業主行動計画の目標に定めた、女性経営幹部数(役員、組織長等)は2023年度には14名(注2)となりました。また、女性活躍及び社員の働き方変革の一環から、男性の育児休職取得の推進にも積極的に取り組んでいます。男性の育休取得率(育児休職及び育児目的休暇の取得率)(注3)は毎年増加し、2023年度末には105.7%となり、男性育児休職平均取得日数は86.9日となりました。
(注1)2023年度末実績は10.8%。2025年度末までに女性管理職比率15%を目指すものとして2024年度に見直し予定です。
(注2)2025年度末までに女性経営幹部(役員、組織長等)20人を目指すものとして2024年度に見直し予定です。
(注3)「一般事業主行動計画(2021年4月から2026年3月の5年間)」においては、2025年度末までに育児目的休暇を除く男性育児休職取得率30%を目指すものとして策定しており、2023年度実績は60.3%。育児休職だけでなく育児休暇も含めた柔軟な育児参画を推進していくため、2025年度末までに男性育休(育児休職及び育児目的休暇)取得率100%を目指すものとして2024年度に見直し予定です。
■女性管理職数の推移

・また、採用にあたっては国内外で多くの経験者採用を実施しており、入社後の早期定着、社員のリテンションに積極的に取り組んでいます。特に流動性の高い海外市場においては、経験者採用者には都度各地におけるオンボーディングセッションの実施、Values(私たちが大切にする価値観) について社員同士が語り合うグローバル全体でのValues Weekワークショップや表彰等の取り組みを通じて、世界中の社員が等しく多様に交流できる機会を提供しています。
(多様なキャリアパスの提供)
・社員の有する多様なスキルのさらなる発揮にあたって職務に応じて社員をマッチングさせる仕組みを取り入れることが必要と考えています。このことから、Advanced Professional(ADP)制度を2018年12月に創設し、卓越した知見を持った旬のビジネスを牽引する即戦力人財を外部からも獲得できるようにしました。本制度は、内部登用も可能としており、現在までに4名が認定を受けています。加えて、2019年10月にはスペシャリストのキャリアパスを実現するTechnical Grade(TG)制度を創設しました。また、2020年7月には社員の多様な強みの発揮による価値創出を最大限に引き出すために、その職務が生み出す価値をベースとしたジョブ型雇用制度であるFlexible Grade制度(FG制度)を創設し、2022年7月より管理職全てに適用しました。
■キャリアパス体系

(自律的なキャリア構築の支援)
・自律的なキャリア構築については、社員自らがキャリアビジョンを描き、実現に向けて「自律的に学び、成長したい」と考えることを原点として、社員の成長が会社の成長につながり、会社の成長が社員のさらなる成長機会提供へとつながる「成長の好循環」を通じて、お客様や社会への高い価値提供を実現することを掲げています。
従来、直属上司とのコミュニケーションの中で社員自身のキャリア像のすり合わせをおこなっていましたが、さらなる自律的キャリア構築を促す取り組みとして、2023年度から従来の取り組みに加え、より上位の上長と社員とのキャリア面談を導入し、社員が描く中長期的なキャリアビジョンを把握し、ありたい姿の実現に向けた行動の支援を実施しています。
また、2024年度から、社内のキャリア有識者に気軽な相談ができるキャリアメンタリングや、「今持つ専門性の進化」及び「新たな専門性の獲得」を通じて、成長した各自の総合力の発揮による多様な価値創出を目指すことを目的としたデュアルキャリアプログラム(社内兼業)等のキャリア形成支援を強化しています。
社員に挑戦機会を提供し、多様な働き方で多様な人財が活躍できる会社、会社の成長とともに社員一人ひとりが自分の目指す目標に向かって成長を感じられる会社、この会社で働きたい・働き続けたいと思ってもらえる魅力ある会社を実現していきます。
■自律的キャリア形成のプラットフォーム

3.「Future Workplace」
当社グループでは、業務プロセスと目的に応じて働く場所や時間を柔軟に設定できる環境を整備しています。会社が多様な人財が活躍できる環境を提供することで、社員は時間や付加価値を意識した働き方が可能となり、新たな発想や変化対応力が強化され、持続的な成長が実現できると考えています。
(リモートワーク)
2018年4月には、働く空間・時間のフレキシビリティを高めることを目指した従来のテレワーク制度の見直し(実施日数上限の撤廃や自宅以外の場所でのワーク実現)、2020年10月には、在宅勤務率の上昇に伴い増えてきた社員の諸経費負担への対応としてリモートワーク手当を創設しました。2022年11月からは、多様な働き方を支援するため新たなリアルとリモートのベストミックスによるハイブリッドワークに対応する制度を実施しています。ハイブリッドワークに対応する制度では、組織・プロジェクトの状況等に応じて各組織で働き方改革方針を議論し、業務目的に応じたリアルとリモートの服務制度、働き方の選択が可能となっています。(2023年度のリモートワーク率63.2%)
(勤務時間及び休暇取得)
勤務時間に関しても柔軟な働き方を推進することを目的に導入したフレックスタイム制度及び裁量労働制により、よりいっそうの柔軟な働き方を実現しています。2020年10月にはコアタイムを撤廃したスーパーフレックス制度を導入し、利用者数は全社員の半数を超えています。
また、社員のワーク・ライフ・バランス推進のため、リフレ休暇、アニバーサリー休暇等を設けて、有給休暇の積極活用を奨励しています。(2023年度の有給休暇取得率は83.2%)

(従業員の行動を中心としたプラットフォーム)
・Employee Centric(従業員を中心に考える)をコンセプトに、利用者である従業員の行動を中心にとらえた設計で、業務・意思決定プロセスの高度化、組織間連携強化、ナレッジ共有の加速等を実現する仕組みであるEmployee Experience Platformを提供します。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。