有価証券報告書-第69期(2022/04/01-2023/03/31)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① 当社のコーポレート・ガバナンスの体制
[コーポレート・ガバナンスの体制の概要とその体制を採用する理由]
当社及び当社グループは、「Benesse=よく生きる」の企業理念のもと、創業以来「教育」「介護」「生活・子育て」などの分野を中心に、さまざまな社会の課題に取り組むとともに、お客さまの向上意欲と課題解決を一生涯にわたって支援しています。この企業理念は、SDGsの目指す方向である「well-being」とまさに同一であり、当社及び当社グループは、出産・子育てを支援し、教育を通じたSDGs17のゴールすべてに貢献する人材の育成、そして今後日本だけではなく世界の課題となる介護領域への取り組みをも通じて、人々の「よく生きる」に貢献することを目指しています。
また、当社は、企業理念に基づき、「社会価値」「顧客価値」「経済価値」の3つの価値を軸に商品・サービスを徹底して提供し続けることが、社会の持続可能性(サステナビリティ)の実現に寄与するとともに、企業としても健全かつ継続的な発展を可能にすると考え、以下の経営体制で事業運営に取り組んでいます。
取締役会は、業務執行取締役3名、非業務執行取締役1名、及び社外取締役4名で構成され、非業務執行取締役を議長として原則毎月1回開催し、経営の重要な意思決定を行うとともに、当社及び当社グループ会社の業務執行を監督しています。また、取締役会の諮問委員会として、指名・報酬委員会を設置しています。指名・報酬委員会は、委員長は社外取締役が務めるとともに、委員の過半数を社外取締役が占めることとしており、現在、社外取締役4名、非業務執行取締役及び取締役社長で構成されています。当該委員会は、取締役社長及び取締役の選解任等に関する検討及び取締役会への意見提出を行うとともに、取締役会の委任に基づく取締役個別報酬についての決議及び取締役報酬制度の検討並びに取締役会への意見提出を行いますが、恣意性を排した運用を行うため、指名・報酬委員会のメンバーが検討する案件の当事者である場合は、その決議に参加できないこととしています。
監査役会は、監査役4名(うち社外監査役2名)で構成され、原則として毎月1回開催し、監査に関する重要な事項について報告を受け、協議を行うとともに、監査の方針、業務及び財産の状況の調査の方法その他の監査役の職務の執行に関する事項の決定を行っています。
当社は、持株会社として、グループ全体の適切なガバナンスを行うべく、取締役会と監査役会を設置し、取締役会は自らを構成する取締役の半数以上を社外取締役とするとともに、3分の1以上を独立社外取締役とすることを方針としています。当社は、業務執行取締役と、独立性の高い複数の社外取締役、創業の理念を伝えるとともに株主視点を生かして経営を監督する非業務執行取締役を継続的に選任しており、取締役会において複眼的で内部の事情にとらわれない活発な議論を行うことを保証し、取締役会の監督機能の維持、向上と、これに基づく執行を担保しています。また、社内の事情に詳しい常勤監査役と、弁護士、公認会計士資格を有する独立社外監査役による、実効的な監査を行っています。

[取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況]
イ 取締役会
・構成員及び出席状況
(※1)取締役 山河健二、大西賢の両氏は、2022年6月25日に取締役に就任した
後に開催された取締役会にのみ参加し、その回数は全11回です。
・具体的な検討内容(取締役会における審議時間の比率)

ロ 指名・報酬委員会
・構成員及び出席状況
その他、オブザーバーとして常勤監査役1名が9回/9回参加しています。
(※1)取締役 大西賢氏は、2022年6月25日に取締役に就任した後に開催された指名・報酬委員会
にのみ参加し、その開催回数は全8回です。
・具体的な検討内容
[当社グループの業務執行の監督]
当社は、持株会社体制のもと、グループ全体の経営方針、長期ビジョンの実現及び全体の経営数値目標の達成を目的に、事業会社経営管理規程に基づき、以下の方法により当社グループ全体の業務執行に関する情報を収集・共有し、牽制機能を果たしています。
当社における執行体制は、当社グループの最高経営責任者としてCEOを設置するとともに、当社グループの戦略的な事業領域の統括を主要子会社に行わせ、教育・生活事業領域を㈱ベネッセコーポレーション社長、介護・保育事業領域を㈱ベネッセスタイルケア社長が統括します。
また、当社は、当社グループの業務執行を監督する取締役の補助者として、グループ成長戦略、中期経営計画、事業計画・予算、人事、グループガバナンス、広報、IR、ブランド、財務、経理、DX戦略、IT、個人情報保護、情報セキュリティ、リスクマネジメント及びコンプライアンス、その他分野ごとに管理部門責任者を任命し、管理部門責任者は、当社グループの経営管理の推進、経営課題の抽出、解決等の役割を担っています。
子会社は、当社グループの経営に影響を与える可能性のある重要な事項について機関決定を行う場合、㈱ベネッセコーポレーション社長又は㈱ベネッセスタイルケア社長が統括する子会社については、当該事業領域を統括する会社の社長を通じて当社と事前に協議を行うものとしています。当社は、当該協議事項について、当社グループの成長及び適法性の確保の観点から、該当の事業領域を統括する会社の社長と管理部門責任者間で検討のうえ、CEO決裁、当社取締役会決議等の手続を経るものとしています。
当社は、当社グループの重要事項を共有するとともに、各戦略的事業領域及び戦略的事業領域間の横断的事項、当社グループ全体の経営課題等について審議するために、CEOを議長とし、㈱ベネッセコーポレーション社長、㈱ベネッセスタイルケア社長及びこれらの会社の事業部門責任者、当社の管理部門責任者及びCEOの指名者等が出席する経営会議を設置しています。また、当社と各戦略的事業領域間において事業計画の進捗状況、KPI等の重要事項の報告、各戦略的事業領域における横断的な重要事項の報告・審議等を行うために、当該領域における事業責任者を議長とし、CEO、当該戦略的事業領域を統括する会社の社長及びこれらの会社の事業責任者、管理部門責任者及びCEOの指名者等が出席するCMC(Company Management Committee)を設置しています。
[内部統制システムの整備の状況]
当社グループでは、内部統制システムの基本方針及び会社法施行規則に則り、体制整備に必要な大綱を定めるため、2006年5月に当社取締役会において決議を行いました。同決議は2022年3月30日開催の取締役会で2022年4月1日付の経営体制変更に伴う見直しを行い、2022年4月1日付で決議した改定が最新の改定となっています。
また、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の構築及びその他の対応については、当社の内部監査部門が当社グループ全体の対応を一元的に推進しています。
[リスク管理体制の整備の状況]
当社は、2010年10月、業務が適正かつ倫理性をもって遂行されることを確保するため、企業理念に根ざし、グループにおける役員、従業員一人ひとりがとるべき行動の指針を示したベネッセグループ行動指針を制定しています。これにより、各子会社は、ベネッセグループ行動指針に示す行動を実行することにより、社会規範、企業倫理及び法令等の遵守を徹底しています。さらに、2023年4月にグループパーパスを制定し、企業理念の実現を追求し、社会に対して価値を提供する企業であり続けることで、持続的に成長・発展するための経営体制を構築します。また、当社は、当社グループを対象とした、ベネッセグループリスクマネジメント・コンプライアンス規程を策定し、各子会社が、法令等を遵守すること、それぞれの業態、事業特性、事業規模、職場環境等に応じた、より具体的な内容の各社固有の行動基準その他の規程を定め、当該規程類を通して業務の適切性を確保し、コンプライアンスの徹底を行うこととしています。
当社は、当社グループ全体のリスクマネジメント及びコンプライアンスの推進を目的として、リスク・コンプライアンス委員会を設置しています。同委員会は、CEO、当社の管理部門責任者、㈱ベネッセコーポレーション社長、㈱ベネッセスタイルケア社長及びこれらの会社の事業責任者等が参加し、委員長はリスクマネジメント及びコンプライアンスを統括する管理部門責任者が務め、当社及び子会社における事業計画に盛り込まれた重要リスク対策の進捗をモニタリングすることによりグループの重要リスクの状況を可視化し、毎年度グループにおける重要リスク及びその対応方針を決定しています。その結果は定期的に当社取締役会に報告したうえで、これを当社内及び子会社に周知し、改善活動(是正、予防策の実施、教育研修等を含む)その他の重要なリスク対策を推進しています。このようなPDCAサイクルを運用するほか、ネガティブ情報を共有し、平時のリスクマネジメント及びコンプライアンス活動を推進しています。
クライシス対応については、ベネッセグループリスクマネジメント・コンプライアンス規程において、クライシス発生時に情報が即座に当社に報告されるように、簡潔で明瞭な対応体制を構築しています。クライシスの発生時においては、当該体制に基づき適時適切に対応することが重要と考えています。
当社では、1999年から内部通報制度を運用し、通報者の不利益にならないよう「匿名性確保」「秘密保持」を明確にし、行動基準に違反する行為等の通報は、従業員等の義務としています。
2005年からは、国内グループ会社にまで対象を広げ、外部の第三者機関による窓口を設置しています。その後、2009年に海外グループ会社にまで対象を展開してきましたが、2019年11月にグローバル通報制度を再整備し、さらに、2022年6月の改正公益通報者保護法の施行に対応したグループにおける通報窓口も整備しています。
[責任限定契約及び役員等賠償責任保険契約の内容の概要]
当社は取締役(業務執行取締役等を除く)及び監査役全員と会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づき、取締役(業務執行取締役等を除く)及び監査役がその職務を行うにつき善意であり重大な過失がなかったときは、金10百万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額が損害賠償の限度額となります。
また、当社は、当社取締役及び監査役全員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、当該被保険者の保険料は当社が全額負担をしています。当該保険契約は、被保険者が職務の執行に起因して損害賠償責任を負った場合における損害賠償金及び訴訟費用等を填補するものです。ただし、被保険者が法令違反を認識しながら行った行為等に起因する損害等は対象外とすることにより、職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じています。
[取締役会の実効性評価]
当社は、取締役会に求められる役割である戦略・監督機能の充実を果たすため、取締役会の実効性に関する自己評価を2015年度から毎年実施し、翌年度及びそれ以降の改善につなげています。
イ.実施方法
・評価の方法:
取締役会の実効性に関する質問票をすべての取締役及び監査役に配付し、回答を得ました。取締役及び監査役の回答を踏まえ、取締役会は取締役会の実効性に関する分析及び自己評価を行い、その結果を審議しています。
・対象者:
取締役(社外含む)、監査役(社外含む)計12名
・実施時期:
2023年3月末~4月上旬
・回答方法:
アンケート調査(5段階評価+フリーコメント/記名式)
・評価項目:
取締役会の全体評価について
取締役会の構成について
取締役会の運営について
取締役会の議論の質について
情報提供・トレーニングについて
株主・投資家との対話について
ロ.分析・評価結果を踏まえた今後の対応
アンケートの結果、取締役会の実効性が高いレベルで維持されており、取締役会において本質的な議論が行われていることが確認されました。当社取締役会の役割に鑑み、以下の観点から、取締役会全体としての実効性が高い状態で維持されていると判断しています。
・取締役・監査役が経験や専門性を活かした建設的な議論がなされている。
・企業価値向上に向け、中期的なグループ戦略に関する議論が活発になされている。
一方、取締役会の実効性を高め、企業価値を向上し続けるために、今回のアンケートの結果を踏まえ、グループのあるべきガバナンスについて取締役、監査役全員で議論した結果、2023年度は、以下の項目に重点的に取り組むことを確認しました。
・事業ごとの目標と課題に関連する主要KPI、競合の状況、リスク等を把握した上で、資本コストの把握や事業ポートフォリオのあり方、資源配分等についての議論を一層深める。
・コロナ禍以前に実施していた各種社内行事への参加、現場視察、事業現場関係者との交流会等を再開し、事業理解を深める。
当社は、以上の取り組みを行うことにより、引き続き、取締役会の実効性向上、コーポレートガバナンスの強化に努めてまいります。
② 取締役の定数、資格制限等に関する事項
当社においては、定款において取締役の定数を10名以内と定めています。取締役の資格については特段の制限は定めておりません。また、取締役の選任の決議については、定足数を、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席と定め、その議決権の過半数をもって行うこととするほか、累積投票によらない旨を定款に定めています。
③ その他の定款の定め
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、剰余金の使途の決定が高度な経営上の判断であるという観点から、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議をもって定める旨を定款に規定することで、株主への機動的な利益還元を可能にしています。
会社法第309条第2項に定める事項の決議について、定款の定めにより定足数を緩和することが認められていることに伴い、株主総会の円滑な運営を行うために、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を定足数と定め、その議決権の3分の2以上をもって行うこととしています。
また、取締役及び監査役がその期待される役割を十分に発揮出来ることを目的とし、取締役及び監査役の責任免除について、会社法第426条第1項の規定に基づき、任務を怠ったことによる取締役、監査役(取締役、監査役であった者を含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議をもって免除することができることとしています。
① 当社のコーポレート・ガバナンスの体制
[コーポレート・ガバナンスの体制の概要とその体制を採用する理由]
当社及び当社グループは、「Benesse=よく生きる」の企業理念のもと、創業以来「教育」「介護」「生活・子育て」などの分野を中心に、さまざまな社会の課題に取り組むとともに、お客さまの向上意欲と課題解決を一生涯にわたって支援しています。この企業理念は、SDGsの目指す方向である「well-being」とまさに同一であり、当社及び当社グループは、出産・子育てを支援し、教育を通じたSDGs17のゴールすべてに貢献する人材の育成、そして今後日本だけではなく世界の課題となる介護領域への取り組みをも通じて、人々の「よく生きる」に貢献することを目指しています。
また、当社は、企業理念に基づき、「社会価値」「顧客価値」「経済価値」の3つの価値を軸に商品・サービスを徹底して提供し続けることが、社会の持続可能性(サステナビリティ)の実現に寄与するとともに、企業としても健全かつ継続的な発展を可能にすると考え、以下の経営体制で事業運営に取り組んでいます。
取締役会は、業務執行取締役3名、非業務執行取締役1名、及び社外取締役4名で構成され、非業務執行取締役を議長として原則毎月1回開催し、経営の重要な意思決定を行うとともに、当社及び当社グループ会社の業務執行を監督しています。また、取締役会の諮問委員会として、指名・報酬委員会を設置しています。指名・報酬委員会は、委員長は社外取締役が務めるとともに、委員の過半数を社外取締役が占めることとしており、現在、社外取締役4名、非業務執行取締役及び取締役社長で構成されています。当該委員会は、取締役社長及び取締役の選解任等に関する検討及び取締役会への意見提出を行うとともに、取締役会の委任に基づく取締役個別報酬についての決議及び取締役報酬制度の検討並びに取締役会への意見提出を行いますが、恣意性を排した運用を行うため、指名・報酬委員会のメンバーが検討する案件の当事者である場合は、その決議に参加できないこととしています。
監査役会は、監査役4名(うち社外監査役2名)で構成され、原則として毎月1回開催し、監査に関する重要な事項について報告を受け、協議を行うとともに、監査の方針、業務及び財産の状況の調査の方法その他の監査役の職務の執行に関する事項の決定を行っています。
当社は、持株会社として、グループ全体の適切なガバナンスを行うべく、取締役会と監査役会を設置し、取締役会は自らを構成する取締役の半数以上を社外取締役とするとともに、3分の1以上を独立社外取締役とすることを方針としています。当社は、業務執行取締役と、独立性の高い複数の社外取締役、創業の理念を伝えるとともに株主視点を生かして経営を監督する非業務執行取締役を継続的に選任しており、取締役会において複眼的で内部の事情にとらわれない活発な議論を行うことを保証し、取締役会の監督機能の維持、向上と、これに基づく執行を担保しています。また、社内の事情に詳しい常勤監査役と、弁護士、公認会計士資格を有する独立社外監査役による、実効的な監査を行っています。

[取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況]
イ 取締役会
・構成員及び出席状況
| 氏名 | 役職 | 2023年3月期出席回数 |
| 福武 英明 | 取締役会議長 非業務執行取締役 | 13回/13回 |
| 小林 仁 | 代表取締役社長CEO | 13回/13回 |
| 滝山 真也 | 取締役 専務執行役員 | 13回/13回 |
| 山河 健二 | 取締役 専務執行役員 | (※1)11回/11回 |
| 岩井 睦雄 | 社外取締役 | 13回/13回 |
| 野田 由美子 | 社外取締役 | 13回/13回 |
| 髙島 宏平 | 社外取締役 | 12回/13回 |
| 大西 賢 | 社外取締役 | (※1)10回/11回 |
(※1)取締役 山河健二、大西賢の両氏は、2022年6月25日に取締役に就任した
後に開催された取締役会にのみ参加し、その回数は全11回です。
・具体的な検討内容(取締役会における審議時間の比率)

ロ 指名・報酬委員会
・構成員及び出席状況
| 氏名 | 役職 | 2023年3月期出席回数 |
| 岩井 睦雄 | 指名・報酬委員会委員長 社外取締役 | 9回/9回 |
| 野田 由美子 | 社外取締役 | 9回/9回 |
| 髙島 宏平 | 社外取締役 | 7回/9回 |
| 大西 賢 | 社外取締役 | (※1)7回/8回 |
| 福武 英明 | 非業務執行取締役 | 9回/9回 |
| 小林 仁 | 代表取締役社長CEO | 9回/9回 |
その他、オブザーバーとして常勤監査役1名が9回/9回参加しています。
(※1)取締役 大西賢氏は、2022年6月25日に取締役に就任した後に開催された指名・報酬委員会
にのみ参加し、その開催回数は全8回です。
・具体的な検討内容
| 指名に関する事項 | 当社取締役等の選解任等に関する事項、サクセッションプランニング(後継者育成計画)に関する事項、元代表取締役との顧問契約に関する事項 |
| 報酬に関する事項 | 取締役会の委任に基づく取締役個別報酬についての決議、役員報酬制度の検討 |
[当社グループの業務執行の監督]
当社は、持株会社体制のもと、グループ全体の経営方針、長期ビジョンの実現及び全体の経営数値目標の達成を目的に、事業会社経営管理規程に基づき、以下の方法により当社グループ全体の業務執行に関する情報を収集・共有し、牽制機能を果たしています。
当社における執行体制は、当社グループの最高経営責任者としてCEOを設置するとともに、当社グループの戦略的な事業領域の統括を主要子会社に行わせ、教育・生活事業領域を㈱ベネッセコーポレーション社長、介護・保育事業領域を㈱ベネッセスタイルケア社長が統括します。
また、当社は、当社グループの業務執行を監督する取締役の補助者として、グループ成長戦略、中期経営計画、事業計画・予算、人事、グループガバナンス、広報、IR、ブランド、財務、経理、DX戦略、IT、個人情報保護、情報セキュリティ、リスクマネジメント及びコンプライアンス、その他分野ごとに管理部門責任者を任命し、管理部門責任者は、当社グループの経営管理の推進、経営課題の抽出、解決等の役割を担っています。
子会社は、当社グループの経営に影響を与える可能性のある重要な事項について機関決定を行う場合、㈱ベネッセコーポレーション社長又は㈱ベネッセスタイルケア社長が統括する子会社については、当該事業領域を統括する会社の社長を通じて当社と事前に協議を行うものとしています。当社は、当該協議事項について、当社グループの成長及び適法性の確保の観点から、該当の事業領域を統括する会社の社長と管理部門責任者間で検討のうえ、CEO決裁、当社取締役会決議等の手続を経るものとしています。
当社は、当社グループの重要事項を共有するとともに、各戦略的事業領域及び戦略的事業領域間の横断的事項、当社グループ全体の経営課題等について審議するために、CEOを議長とし、㈱ベネッセコーポレーション社長、㈱ベネッセスタイルケア社長及びこれらの会社の事業部門責任者、当社の管理部門責任者及びCEOの指名者等が出席する経営会議を設置しています。また、当社と各戦略的事業領域間において事業計画の進捗状況、KPI等の重要事項の報告、各戦略的事業領域における横断的な重要事項の報告・審議等を行うために、当該領域における事業責任者を議長とし、CEO、当該戦略的事業領域を統括する会社の社長及びこれらの会社の事業責任者、管理部門責任者及びCEOの指名者等が出席するCMC(Company Management Committee)を設置しています。
[内部統制システムの整備の状況]
当社グループでは、内部統制システムの基本方針及び会社法施行規則に則り、体制整備に必要な大綱を定めるため、2006年5月に当社取締役会において決議を行いました。同決議は2022年3月30日開催の取締役会で2022年4月1日付の経営体制変更に伴う見直しを行い、2022年4月1日付で決議した改定が最新の改定となっています。
また、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の構築及びその他の対応については、当社の内部監査部門が当社グループ全体の対応を一元的に推進しています。
[リスク管理体制の整備の状況]
当社は、2010年10月、業務が適正かつ倫理性をもって遂行されることを確保するため、企業理念に根ざし、グループにおける役員、従業員一人ひとりがとるべき行動の指針を示したベネッセグループ行動指針を制定しています。これにより、各子会社は、ベネッセグループ行動指針に示す行動を実行することにより、社会規範、企業倫理及び法令等の遵守を徹底しています。さらに、2023年4月にグループパーパスを制定し、企業理念の実現を追求し、社会に対して価値を提供する企業であり続けることで、持続的に成長・発展するための経営体制を構築します。また、当社は、当社グループを対象とした、ベネッセグループリスクマネジメント・コンプライアンス規程を策定し、各子会社が、法令等を遵守すること、それぞれの業態、事業特性、事業規模、職場環境等に応じた、より具体的な内容の各社固有の行動基準その他の規程を定め、当該規程類を通して業務の適切性を確保し、コンプライアンスの徹底を行うこととしています。
当社は、当社グループ全体のリスクマネジメント及びコンプライアンスの推進を目的として、リスク・コンプライアンス委員会を設置しています。同委員会は、CEO、当社の管理部門責任者、㈱ベネッセコーポレーション社長、㈱ベネッセスタイルケア社長及びこれらの会社の事業責任者等が参加し、委員長はリスクマネジメント及びコンプライアンスを統括する管理部門責任者が務め、当社及び子会社における事業計画に盛り込まれた重要リスク対策の進捗をモニタリングすることによりグループの重要リスクの状況を可視化し、毎年度グループにおける重要リスク及びその対応方針を決定しています。その結果は定期的に当社取締役会に報告したうえで、これを当社内及び子会社に周知し、改善活動(是正、予防策の実施、教育研修等を含む)その他の重要なリスク対策を推進しています。このようなPDCAサイクルを運用するほか、ネガティブ情報を共有し、平時のリスクマネジメント及びコンプライアンス活動を推進しています。
クライシス対応については、ベネッセグループリスクマネジメント・コンプライアンス規程において、クライシス発生時に情報が即座に当社に報告されるように、簡潔で明瞭な対応体制を構築しています。クライシスの発生時においては、当該体制に基づき適時適切に対応することが重要と考えています。
当社では、1999年から内部通報制度を運用し、通報者の不利益にならないよう「匿名性確保」「秘密保持」を明確にし、行動基準に違反する行為等の通報は、従業員等の義務としています。
2005年からは、国内グループ会社にまで対象を広げ、外部の第三者機関による窓口を設置しています。その後、2009年に海外グループ会社にまで対象を展開してきましたが、2019年11月にグローバル通報制度を再整備し、さらに、2022年6月の改正公益通報者保護法の施行に対応したグループにおける通報窓口も整備しています。
[責任限定契約及び役員等賠償責任保険契約の内容の概要]
当社は取締役(業務執行取締役等を除く)及び監査役全員と会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づき、取締役(業務執行取締役等を除く)及び監査役がその職務を行うにつき善意であり重大な過失がなかったときは、金10百万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額が損害賠償の限度額となります。
また、当社は、当社取締役及び監査役全員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、当該被保険者の保険料は当社が全額負担をしています。当該保険契約は、被保険者が職務の執行に起因して損害賠償責任を負った場合における損害賠償金及び訴訟費用等を填補するものです。ただし、被保険者が法令違反を認識しながら行った行為等に起因する損害等は対象外とすることにより、職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じています。
[取締役会の実効性評価]
当社は、取締役会に求められる役割である戦略・監督機能の充実を果たすため、取締役会の実効性に関する自己評価を2015年度から毎年実施し、翌年度及びそれ以降の改善につなげています。
イ.実施方法
・評価の方法:
取締役会の実効性に関する質問票をすべての取締役及び監査役に配付し、回答を得ました。取締役及び監査役の回答を踏まえ、取締役会は取締役会の実効性に関する分析及び自己評価を行い、その結果を審議しています。
・対象者:
取締役(社外含む)、監査役(社外含む)計12名
・実施時期:
2023年3月末~4月上旬
・回答方法:
アンケート調査(5段階評価+フリーコメント/記名式)
・評価項目:
取締役会の全体評価について
取締役会の構成について
取締役会の運営について
取締役会の議論の質について
情報提供・トレーニングについて
株主・投資家との対話について
ロ.分析・評価結果を踏まえた今後の対応
アンケートの結果、取締役会の実効性が高いレベルで維持されており、取締役会において本質的な議論が行われていることが確認されました。当社取締役会の役割に鑑み、以下の観点から、取締役会全体としての実効性が高い状態で維持されていると判断しています。
・取締役・監査役が経験や専門性を活かした建設的な議論がなされている。
・企業価値向上に向け、中期的なグループ戦略に関する議論が活発になされている。
一方、取締役会の実効性を高め、企業価値を向上し続けるために、今回のアンケートの結果を踏まえ、グループのあるべきガバナンスについて取締役、監査役全員で議論した結果、2023年度は、以下の項目に重点的に取り組むことを確認しました。
・事業ごとの目標と課題に関連する主要KPI、競合の状況、リスク等を把握した上で、資本コストの把握や事業ポートフォリオのあり方、資源配分等についての議論を一層深める。
・コロナ禍以前に実施していた各種社内行事への参加、現場視察、事業現場関係者との交流会等を再開し、事業理解を深める。
当社は、以上の取り組みを行うことにより、引き続き、取締役会の実効性向上、コーポレートガバナンスの強化に努めてまいります。
② 取締役の定数、資格制限等に関する事項
当社においては、定款において取締役の定数を10名以内と定めています。取締役の資格については特段の制限は定めておりません。また、取締役の選任の決議については、定足数を、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席と定め、その議決権の過半数をもって行うこととするほか、累積投票によらない旨を定款に定めています。
③ その他の定款の定め
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、剰余金の使途の決定が高度な経営上の判断であるという観点から、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議をもって定める旨を定款に規定することで、株主への機動的な利益還元を可能にしています。
会社法第309条第2項に定める事項の決議について、定款の定めにより定足数を緩和することが認められていることに伴い、株主総会の円滑な運営を行うために、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を定足数と定め、その議決権の3分の2以上をもって行うこととしています。
また、取締役及び監査役がその期待される役割を十分に発揮出来ることを目的とし、取締役及び監査役の責任免除について、会社法第426条第1項の規定に基づき、任務を怠ったことによる取締役、監査役(取締役、監査役であった者を含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議をもって免除することができることとしています。