有価証券報告書-第55期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/20 15:33
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139項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以
下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
①当期の経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や訪日外国人旅行者数の増加などが進み、緩やかに景気回復しております。一方、継続的な物価上昇や為替変動の影響など、先行きが不透明な状況も続いております。
このような状況の中で、当社グループにおける当連結会計年度の実績は以下の通りとなりました。
(単位:千円)
2024年3月期2025年3月期対前期増減額対前期増減率
売上高5,478,5286,220,625742,09613.5%
営業利益449,601449,401△199△0.0%
経常利益455,651445,048△10,603△2.3%
親会社株主に帰属する当期純利益340,353286,207△54,145△15.9%

当社グループでは、本事業年度の55期を皮切りにFY2024_2026中期経営計画(Development&Evolution)を策定いたしました。本計画は、「既存事業の価値の最大化と新たな価値の創造」に取り組むべく「資本コストを意識した経営の実践」をグループ全体に浸透させ、持続的成長を目指すことを骨子としております。加えて、前中期経営計画の反省を基に、積極的な人財獲得を推し進めつつ、社員のスキルアップも並行して展開する人的資本経営を進めてまいります。また、DX活用による生産性向上により、当社グループ全体のアップデートを図るとともに、新たなる事業領域の獲得として、点群データを始めとする三次元データの利活用を中心としたインフラDX事業に挑戦してまいります。
当連結会計年度においては、新たな三次元点群処理ソフト「ANIST」のリリースや新たな三次元計測機器の登場により、お客様へ提案する商材を増やすことができました。前連結会計年度から引き続きお客様に各種補助金の活用を促し、自社製品や三次元計測機器を中心とする各計測機器への購買動機を高める活動を継続するとともに、展示会への出展を強化した営業活動を行い、商談機会の獲得に努めてまいりました。各子会社を含め、MMS(Mobile Mapping
System)機器販売、高精度三次元地図の作成請負業務及び2027年の自動運転サービス実用化に向けた自動運転実証実験請負、自動運転車両の構築請負、公共及び民間からの測量業務委託など、多方面より受注獲得を行い、順次その対応を進めてきました。また、昨年度に子会社であるA-Drive株式会社と共に参画した全国各地の地域公共交通確保維持改善事業(自動運転社会実装推進事業)は、昨年度は国土交通省より一昨年度以上となる99か所の採択を行った旨が公表されており、当社グループにおいても前連結会計年度以上の採択状況となりました。
以上により、当社グループは売上高・各利益項目において、計画を上回る実績となりました。
セグメント別においては、次の通りであります。
従来、当社グループの報告セグメントは、「公共セグメント」「モビリティセグメント」「その他」の3区分としておりましたが、当社グループの本部体制変更に伴い、自治体を始め土木・建設・交通・自動車分野を横断的にDX推進する事業を新たに「モビリティセグメント」に追加し、取締役会において適切な意思決定を行うことを目的に、当連結会計年度から「公共セグメント」「モビリティ・DXセグメント」「その他」の3区分に変更することといたしました。
なお、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
a.事業セグメント別の業績
(単位:千円)
2024年3月期2025年3月期対前期増減額対前期増減率
公共
セグメント
売上高2,642,3492,557,286△85,062△3.2%
セグメント利益415,144352,928△62,216△15.0%
営業利益率15.7%13.8%
モビリティ・DX
セグメント
売上高2,825,0143,652,144827,12929.3%
セグメント利益278,573440,863162,29058.3%
営業利益率9.9%12.1%
その他売上高11,16411,194300.3%
セグメント利益5,1256,9061,78034.7%
営業利益率45.9%61.7%

b.報告セグメント別の概要
公共セグメント
2024年7月にリリースしました点群CADシステムである新製品「ANIST」は、3D点群からの平面図作成での課題を解
決する新技術を搭載しており、事前のプロモーションを積極的に行ったことで、お客様、販売店からの期待感もあり、販売は計画を上回りました。主力製品である「WingneoINFINITY」および「WingEarth」は、前連結会計年度における受注残案件の売上計上、補助金制度を活用した販売活動および今年10月に予定されるWindows10のサポート終了
によるパソコンの入れ替えをセットにしたアップデート施策を行い、前連結会計年度と同水準の売上高となりまし
た。
また、測量機器のリユース・リペア・レンタルの3Rサービスをウェブ展開する測量機器総合マーケット
「GEOMARKET」は、子会社の有限会社秋測が運営を行っております。技術力やノウハウ、人財と、測量機器販売のネ
ットワークを融合することで、今まで以上に高品質かつスピーディなサービスの提供が可能になったことに加え、測
量機器に係る新たなサポートサービスの提案なども進めております。また、ウェブ広告を積極的に展開することで知
名度も向上しております。
子会社である株式会社三和を中心とした測量請負事業は、ここ数年、官公庁における公共測量に係る入札競争が激
しさを増しております。このような事業環境へ対策すべく、民間の建設コンサルタント企業を中心とした新規顧客の
開拓に努めてまいりましたが、売上・利益ともに前連結会計年度を下回っております。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に引き続き、中期経営計画に沿ったグループ会社全体での人財投資計画
や新製品への研究開発を進めた結果、前連結会計年度と比較して増加しました。
モビリティ・DXセグメント
モビリティ・DXセグメントにおきましては、政府の掲げる「RoAD to the L4」に伴う2025年度以降の自動運転の社
会実装に向けて、国を挙げての取り組みが加速している中、継続的に新たな商談発掘に努めてまいりました。加え
て、当連結会計年度より、新たなる事業領域の獲得として、当社グループが公共・モビリティの両分野でノウハウを
培ってきた点群データを始めとする三次元データの利活用を中心としたインフラDX事業に新規事業として挑戦しております。
三次元計測請負業務及び高精度三次元地図データベース整備は、自動運転の実用化を目的とした整備業務を中心に
受注し、随時納品を行いました。品質やコストへの要求が高まっておりますが、生産性向上に向けた体制の見直し、ツールの開発、グループ間でのシナジーを生み出す検証を、前連結会計年度から継続して取り組み、原価低減効果も
現れ、利益率の改善に繋がりました。また、新規顧客の開拓に加え、自動運転社会実装推進事業の採択が増加することで、需要も比例して増加しました。
自動運転システムの販売および実用化に向けた社会実装への取り組みおよび実証実験は、前連結会計年度に引き続
き、国内の多くの企業や地方自治体などで需要がある状況です。そのような中、自動運転の実用化に向けた実証実験
は、特に実用化が期待される地域におけるものを中心に積極的に取り組んでまいりました。
自動運転の実用化は、政府目標として2025年度に50か所程度、2027年度に100か所以上での社会実装を目指すとされています。当社グループは、株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン株式会社、KDDI株式会社等のパートナー企
業と連携し、全国自治体との対話を進め、実用化に向け積極的に推進していくとともに、将来の事業モデル確立に向
けた先行投資として、前連結会計年度より引き続き、事業推進に必要な人財確保、システム構築や機材などの調達を
積極的に行ってまいりました。また、大型自動運転バスの実用化に向けた研究開発に加え、昨年度にアイサンテクノ
ロジー株式会社にて導入した自動運転小型EVバスである「ティアフォーMinibus」を、子会社であるA-Drive株式会社
においても導入しました。これまで積み重ねてきた実証実験の知見を活かし、ニーズが高いバスタイプでの実証や販
売に積極的に取り組むとともに、ラストワンマイルにおける移動手段の確保や観光振興など、環境に優しく、誰でも
安心して利用できる移動手段になる、ヤマハグリーンスローモビリティ(ARシリーズ)を自動運転車両に改造し、全
国各地域での自動走行プロジェクトの支援に取り組んでまいります。
また、昨年度に子会社であるA-Drive株式会社と共に参画した全国各地の地域公共交通確保維持改善事業(自動運
転社会実装推進事業)は、国土交通省より昨年度以上となる99か所の採択を行った旨が公表されており、当社グルー
プにおいても昨年度15件から10か所増加となる25件の採択状況となり、全事業の作業が年度内に完了しました。
一方、新たな事業となるインフラDX分野については、現在市場や顧客のターゲットを絞りながら、当社グループが
これまで積み重ねてきたノウハウ・知見を活かし、新たなソリューションの開発・提案を進め、事業開始初年度としては概ね計画通りの活動を行うことができました。現時点では投資フェーズとして捉えております。
以上より、当セグメントにおいて本事業をコア事業に引き上げるべく事業投資を行うとともに、中期経営計画に沿った人財投資も進めた結果、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して増加しましたが、受注件数の増加
と原価低減の取り組みもあり、前連結会計年度と比較し、売上高、セグメント利益ともに大幅に増加しました。
その他
自社保有の不動産に係る賃貸収入については、前年同期と同水準の結果となりました。
c.報告セグメント別の収益分解カテゴリ及び各カテゴリに含まれる主要な製品等
公共セグメントモビリティ・DX
セグメント
自社ソフトウェア販売
及び関連サービス
測量土木関連ソフトウェア(「Wingneo INFINITY」「LasPort」等)
三次元点群処理ソフトウェア(「WingEarth」等)
及び関連保守サービス 等
計測機器販売
及び関連サービス
測量計測機器販売
及び関連保守サービス 等
MMS計測機器及び関連製品・サービス
自動運転車両に係るハードウェア販売 等
各種請負業務
及び関連サービス
土地・河川・海洋に関する各種測量業務
三次元計測・解析業務の請負 等
三次元計測・解析業務
高精度三次元地図データベース構築業務
自動運転車両・システム構築
自動運転の実証実験請負 等
その他その他関連ハードウェア・サービス

※「その他」のセグメント区分は報告セグメントに含まれないセグメントであり、不動産賃貸業となります。
②当期の財政状態の概況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて74百万円増加し、8,671百万円となりました。
このうち、流動資産は6,433百万円となり、その内訳は現金及び預金が4,176百万円等であります。また、固定資産は2,237百万円となり、その内訳は有形固定資産が912百万円、ソフトウェア製品をはじめとする無形固定資産が287百万円、投資その他の資産が1,037百万円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて35百万円増加し、2,322百万円となりました。このうち流動負債は1,825百万円となり、固定負債は497百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて38百万円増加し、6,349百万円となりました。その主な要因はその他有価証券評価差額金が128百万円増加したこと等によります。この結果、1株当たり純資産額は1,181円38銭となりました。
③当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は4,176百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は933百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益444百万円、減価償却費252百万円の一方、法人税等の支払額による支出155百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は174百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出160百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、支出した資金は427百万円となりました。これは、自己株式の取得による支出299百万円、配当金の支払額109百万円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
公共セグメント(千円)1,531,226104.2
モビリティ・DXセグメント(千円)2,721,612128.7
その他(千円)--
合計(千円)4,252,839156.6

(注)金額は販売価格によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
公共セグメント(千円)697,71976.8
モビリティ・DXセグメント(千円)649,520107.0
その他(千円)--
合計(千円)1,347,23988.9

(注)金額は仕入価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
公共セグメント(千円)2,557,28696.8
モビリティ・DXセグメント(千円)3,652,144129.3
その他(千円)11,194100.3
合計(千円)6,220,625113.5

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しています。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
②当連結会計年度の経営成績の分析
「[ 経営成績等の状況の概要 ]」をご参照ください。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
「[ 事業等のリスク ]」をご参照ください。
④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は4,176百万円となりました。
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
2021年
3月期
2022年
3月期
2023年
3月期
2024年
3月期
2025年
3月期
自己資本比率(%)81.174.574.172.171.8
時価ベースの自己資本比率(%)142.9135.2173.9107.089.2
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率(年)
0.40.40.3-0.3
インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)
72.8129.799.0-169.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(注5)2024年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシ
ュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金又は金融機関からの借入を基本としております。
当社グループは、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。
なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は291百万円となっております。また、当連
結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,176百万円となっております。

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