有価証券報告書-第58期(2024/01/01-2024/12/31)
3.重要性がある会計方針
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しております。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めております。当社グループ間の債権債務残高及び内部取引高、並びに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しております。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されております。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識しております。
子会社の決算日が当社の決算日と異なる場合には、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いております。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響を有していると推定されます。
共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、それぞれの当事者が投資先の純資産に対する権利を有している場合の当該投資先をいいます。共同支配は、契約上合意された支配の共有であり、関連性のある活動に関する意思決定に、支配を共有している当事者全員の一致した合意を必要とする場合にのみ存在します。
関連会社及び共同支配企業に対する投資は、投資先が関連会社または共同支配企業に該当すると判定された日から該当しないと判定された日まで、持分法で会計処理しております。持分法では、投資を当初認識時に取得原価で認識し、それ以降に投資先が認識した純損益及びその他の包括利益に対する当社及び連結子会社の持分に応じて投資額を変動させております。持分法の適用に際し、持分法適用会社となる関連会社または共同支配企業が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社または共同支配企業の財務諸表を調整しております。関係会社に対する投資には、取得に際して認識されたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれております。
関連会社または共同支配企業に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、連結子会社に該当することになる場合を除き、残存する持分を公正価値で測定したうえで、持分法の適用を中止したことから生じた利得または損失を純損益として認識しております。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社の財務諸表に調整を加えております。
関連会社の決算日が当社の決算日と異なる場合には、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく関連会社の財務数値を用いております。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する持分金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しております。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しております。
非支配持分を公正価値で測定するか、又は被取得企業の識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定するかについては、企業結合ごとに選択しております。
企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しております。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合は、完了していない項目を暫定的な金額で報告しております。取得日時点に存在していた事実と状況を、取得日当初に把握していたとしたら認識される金額の測定に影響を与えていたと判断される期間(以下「測定期間」という。)に入手した場合、その情報を反映して、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しております。測定期間は最長で1年間であります。
なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは識別しておりません。
被取得企業における識別可能な資産及び負債は、以下を除いて、取得日の公正価値で測定しております。
・繰延税金資産・負債及び従業員給付契約に関連する資産・負債
・被取得企業の株式に基づく報酬契約
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループ
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し、発生した利得又は損失は純損益で認識しております。
(3)外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の為替レートで当社グループの各社の機能通貨に換算しております。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しております。
公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算しております。
換算又は決済により生じる換算差額は、純損益として認識しております。
(4)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(5)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しております。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額であります。取得原価は、主として個別法及び移動平均法に基づいて算定されており、取得費、外注費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでおります。
(6)有形固定資産(使用権資産を除く)
有形固定資産の認識後の測定については原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去、原状回復費用及び借入コストが含まれております。
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、主として定額法で計上されております。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
・建物及び構築物 8年~38年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(7)のれん及び無形資産(使用権資産を除く)
① のれん
当社グループは、のれんを取得日時点で測定した被取得企業に対する非支配持分の認識額を含む譲渡対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額(通常、公正価値)を控除した額として当初測定しております。
のれんの償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。
のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入は行っておりません。
また、のれんは連結財政状態計算書において、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
② 無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
無形資産は、当初認識後、耐用年数を確定できない無形資産を除いて、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却され、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウエア 5年
・契約関係 5年~7年
・権利関係 10年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
耐用年数を確定できない無形資産は以下のとおりであります。
・借地権
借地権は、事業を継続する限り基本的に存続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
また、耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しております。
耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別に又は資金生成単位で減損テストを実施しております。
(8)投資不動産(使用権資産を除く)
投資不動産は、賃料収入又はキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産であります。通常の営業過程で販売するものや、その他の管理目的で使用する不動産は含まれておりません。
当社グループは投資不動産の当初認識後の測定について原価モデルを採用しており、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額をもって表示しております。
土地以外の各資産については、見積耐用年数にわたり、主として定額法により減価償却を行っており、見積耐用年数は10年から47年であります。
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(9)リース
① 借手側
当社グループは、一定の有形固定資産及び投資不動産のリースを受けております。リース開始時に、当該契
約にリースが含まれているか否かを判断しております。リース取引におけるリース負債は、リース開始日にお
けるリース料総額の未決済分を借手の追加借入利子率で割り引いた現在価値で測定しております。
使用権資産については、リース負債の当初測定額から当初直接コスト、リース・インセンティブ、前払リー
ス料、未払リース料などを調整した額で当初測定しております。
使用権資産は、リース期間にわたり定額法により減価償却を行っております。なお、リース負債の測定に際
しては、リース要素とこれに関連する非リース要素は分離せず、単一のリース要素として認識することを選択
しております。リース料の支払いは、リース負債に係る金利を控除した金額をリース負債の減少として処理し
ております。
ただし、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリー
ス負債を認識せず、リース料総額をリース期間にわたり定額法又は他の規則的な基礎により費用認識しており
ます。
連結財政状態計算書においては、使用権資産を「有形固定資産」及び「投資不動産」に、リース負債を「そ
の他の金融負債(流動)」及び「その他の金融負債(非流動)」に、それぞれ含めて表示しております。
② 貸手側
ファイナンス・リース取引においては、リース開始日に正味リース投資未回収額を債権として計上しており
ます。受取リース料はリース期間にわたり正味リース投資未回収額に対して一定率で配分し、その帰属する年
度に認識しております。
オペレーティング・リース取引においては、対象となる資産を連結財政状態計算書に計上しており、受取リ
ース料は連結損益計算書においてリース期間にわたって定額法により収益として認識しております。
(10)非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っております。のれん及び耐用年数を確定できない、又は未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っております。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分費用控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いております。減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しております。のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しております。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しております。
当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成いたしません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しております。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識しております。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しております。
のれんに関連する減損損失は戻入れておりません。その他の資産については、過去に認識した減損損失は、毎期末日に損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しております。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻入れております。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻入れております。
持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは区分して認識しないため、個別に減損テストを実施しておりません。持分法適用会社に対する投資が減損している可能性が示唆されている場合には、投資全体の帳簿価額を回収可能価額と比較することにより単一の資産として減損テストを行っております。
(11)金融商品
① 金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。
当社グループは、金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融商品を認識しております。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しております。
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しております。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有される資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、純損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しております。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a)償却原価により測定する金融資産
償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しております。
実効金利は、当該金融資産の予想残存期間を通じての、将来の現金受取額の見積額を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率です。実効金利法による利息収益は純損益に認識しております。償却原価で測定する金融資産の認識を中止した場合、資産の帳簿価額と受け取った対価又は受取可能な対価との差額は純損益として認識しております。
(b)公正価値により測定する金融資産
公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しております。ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しております。なお、当該金融資産からの配当金については純損益に認識しております。
(ⅲ)金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しております。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識しております。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定した資本性金融資産に対する投資の認識を中止した場合は、当該投資に係るその他の資本の構成要素の残高を直接利益剰余金に振り替えております。
(ⅳ)金融資産の減損
償却原価により測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
いずれの金融資産においても、履行強制活動を行ってもなお返済期日を大幅に経過している場合、債務者が破産、会社更生、民事再生、特別清算といった法的手続きを申立てる場合など、債務不履行と判断される場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。
評価時点において契約上の支払期日を経過している場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしておりますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しております。
ただし、重大な金融要素を含んでいない債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しております。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しております。
当社グループは、ある金融資産について契約上のキャッシュ・フローの全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しております。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債のいずれかに分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。
すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a)償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債については、当初認識後実効金利法による償却原価で測定しております。
実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当期の純損益として認識しております。
(b)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債については、当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定すると指定した金融負債を含んでおり、当初認識後は公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しております。
(ⅲ)金融負債の認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しております。
③ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
④ デリバティブ
デリバティブは、デリバティブ契約が締結された日の公正価値で当初認識され、当初認識後は公正価値で再測定しております。
なお、上記デリバティブについて、ヘッジ会計の適用となるものはありません。
(12)従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しております。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しております。
② 長期従業員給付
退職給付制度としては、主に確定給付制度として退職一時金制度を採用しております。
確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しております。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しております。
確定給付制度債務については外部積立は行っておらず、連結財政状態計算書計上額は、確定給付制度債務の現在価値で算定しております。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
過去勤務費用は発生した期の純損益として処理しております。
退職後給付以外の長期従業員給付に対する債務は、過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を現在価値に割引いて算定しております。
(13)株式に基づく報酬
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬制度として、ストック・オプション制度を採用しております。ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として連結損益計算書において認識し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、モンテカルロ・シミュレーション等を用いて算定しております。
(14)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しております。貨幣の時間的価値が重要な場合には、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いております。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しております。
(15)収益
当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当金等を除き、以下のステップを適用することにより、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
収益は、受領する対価の公正価値から、値引、割戻及び売上関連の税金を控除した金額で測定しております。
なお、変動対価に該当する値引き及び割戻取引は該当ございません。
収益の主要な区分ごとの収益認識基準、収益の総額表示と純額表示に関する基準は以下のとおりであります。
① 収益の主要な区分ごとの収益認識基準
(a)役務収益
当社グループは、テレビ番組やドラマ、映画製作、劇場運営及びライブ・イベント公演等のサービス、スマートフォン向けゲームアプリのサービス、広告代理業務、物流に係るサービスを提供しております。役務収益は、関連する契約の実質に従い、約束した財又はサービスを顧客に移転することによって履行義務を充足した時に収益を認識しております。
映像制作事業のテレビ番組制作については、番組放送された時点で制作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。ドラマ制作については、ドラマ全話が番組放送された時点で制作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。動画配信サービスに関する制作については、全話の制作物の顧客の検収又は配信開始をもって制作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。映画製作については、製作物の顧客の検収をもって製作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
総合エンターテインメント事業の劇場運営及びライブ・イベント公演については、チケット収入を売上収益として認識しております。当該サービスにおいては、顧客である入場者がライブ・イベント公演の観覧を行うことにより履行義務を充足したと判断しております。劇場運営に関連した会員向け配信収入については、主に会員向けのデジタルコンテンツの提供を行っており、期間にわたって充足する履行義務として、履行義務が充足(又は部分的に充足)するにつれて収益を認識しております。また、スマートフォン向けゲームアプリの開発及び運営を行っております。国内外のプラットフォーム運営事業者が運営するプラットフォームを介して無料で提供し、ゲーム内で使用するアイテムを有償で提供しております。顧客であるユーザーは、有償通貨を消費して入手したアイテムを用いてゲームを行うにあたり、メンバーカード、キャラクターカード、アイテム等をユーザーへ引渡すことを履行義務と判断しております。このため、ユーザーが有償通貨を消費し、メンバーカード、キャラクターカード、アイテム等を取得した時点で当該サービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
広告代理店事業については、主に各種メディアへの広告出稿及び広告制作や各種コンテンツ制作等のサービス提供を行っております。広告出稿に関しては、主にメディアに広告出稿がなされた時点で当該サービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。広告制作や各種コンテンツ制作等のサービス提供については、主に制作物の顧客の検収又は役務提供により当該財又はサービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。デジタル広告については、インターネットを介した広告事業を展開しており、顧客の依頼に基づき広告を制作し、YouTube等の媒体へ配信するなどの広告運用業務を行っております。広告運用業務については、顧客から依頼された広告運用業務の成果を報告した時点で当該サービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
物流事業については、主に運送業及び倉庫業を中心とした物流サービスの提供を行っております。運送業については、顧客から依頼された貨物を指定された場所へ運送した時点でサービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。倉庫業については、寄託を受けた商品や製品の保管及び入出庫が完了した時点でサービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
なお、各種役務収益の対価については、履行義務の充足時点から概ね1ヶ月以内に支払いを受けております。重大な金融要素や、重要な対価の変動性、重要な変動対価の見積り等はありません。
(b)販売収益
当社グループは、物品の販売を行っております。物品の販売については、顧客へ引き渡した時点で、物品の支配が顧客に移転し、履行義務が充足されることから当該時点で収益を認識しております。なお、物品の販売契約における対価は、顧客へ物品を引き渡した時点から1ヶ月以内に支払いを受けております。重大な金融要素や、重要な対価の変動性、重要な変動対価の見積り等はありません。
(c)ロイヤリティ収入
当社グループは、主に会員向けデジタルコンテンツ利用に関する使用許諾契約を締結しており、ロイヤリティ収入を得ております。当該ロイヤリティのライセンス契約の性質は、顧客がライセンス期間に当社グループの知的財産にアクセスすることを許諾するものであり、期間にわたって充足する履行義務として契約相手先の売上等を算定基礎として測定し、履行義務が充足(又は部分的に充足)するにつれて収益を認識しております。また、グッズ制作等に関する物品販売におけるロイヤリティ収入を得ております。当該ロイヤリティにおいては、販売元から販売した時点で履行義務を充足したと判断しております。
ただし、上記にかかわらず、売上高ベース又は使用量ベースのロイヤリティに係る収益は、以下の事象のうち遅い方が発生する時点又は発生するにつれて認識しております。
・知的財産のライセンスに関連して顧客が売上高を計上する時又は顧客が知的財産のライセンスを使用する
時
・売上高ベース又は使用量ベースのロイヤリティの一部又は全部が配分されている履行義務が充足(又は部
分的に充足)される時
なお、ロイヤリティ収入については、概ね1ヶ月以内に支払いを受けており、重大な金融要素はありませ
ん。
(d)その他の収益
当社グループは、総合エンターテインメント事業において主にグループ会社が保有する音楽原盤及び映像原版の使用許諾を行っております。当該使用許諾料については、契約先が提供するプラットフォームで使用する音楽原盤の使用割合や映像原版の再生回数を基礎として測定し、履行義務が充足(又は部分的に充足)するにつれて収益を認識しております。
なお、音楽原盤及び映像原版の使用許諾については、概ね3ヶ月以内に支払いを受けております。重大な金融要素や、重要な対価の変動性、重要な変動対価の見積り等はありません。
② 収益の本人代理人の判定
当社グループが当事者として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額で収益を表示しております。当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額から第三者のために回収した金額を差し引いた手数料の額で収益を表示しております。
当社グループが当事者として取引を行っているか、代理人として取引を行っているかの判定にあたっては、次の指標を考慮しております。
・特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有している。
・特定された財又はサービスが顧客に移転される前、又は顧客への支配の移転の後に、在庫リスクを有している。
・特定された財又はサービスの価格の設定において裁量権がある。
(16)金融収益及び金融費用
金融収益は、主として受取利息、受取配当金等から構成されております。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しております。受取配当金は、当社グループの受領権が確定した日に認識しております。
一方、金融費用は、主として支払利息から構成されております。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しております。
(17)法人所得税
法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成されております。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものであります。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引における資産又は負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が獲得される可能性が低い場合
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について認識しております。
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しております。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しております。
繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しております。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しております。
当社及び国内の100%出資子会社は、グループ通算制度を適用しております。
(18)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して計算しております。当社グループの潜在的普通株式は、ストック・オプション制度に係るものであります。
(19)事業セグメント
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動の構成単位であります。すべての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の取締役会が定期的にレビューしております。
(20)売却目的で保有する資産及び非継続事業
非流動資産(又は処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく主に売却取引により回収される場合には、当該非流動資産(又は処分グループ)を売却目的保有に分類しております。売却目的保有へ分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られております。
売却目的保有に分類された非流動資産(又は処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、売却目的保有に分類された後は減価償却又は償却を行っておりません。
当社グループは、すでに処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成単位で、次のいずれかに該当するものは非継続事業として認識しております。
・独立の主要な事業分野又は営業地域を表す。
・独立の主要な事業分野又は営業地域を処分する統一された計画の一部である。
・転売のみを目的に取得した子会社である。
非継続事業の税引後損益及び非継続事業を構成する処分グループを処分したことにより認識した税引後の利得又は損失は、連結損益計算書において、継続事業とは区分して非継続事業からの当期損益として表示し、過去の期間に係る開示もこれに従って再表示しております。
(21)自己株式
自己株式は取得原価で評価され、資本から控除しております。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識しておりません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は、資本として認識しております。
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しております。
子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めております。当社グループ間の債権債務残高及び内部取引高、並びに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しております。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されております。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識しております。
子会社の決算日が当社の決算日と異なる場合には、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いております。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響を有していると推定されます。
共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、それぞれの当事者が投資先の純資産に対する権利を有している場合の当該投資先をいいます。共同支配は、契約上合意された支配の共有であり、関連性のある活動に関する意思決定に、支配を共有している当事者全員の一致した合意を必要とする場合にのみ存在します。
関連会社及び共同支配企業に対する投資は、投資先が関連会社または共同支配企業に該当すると判定された日から該当しないと判定された日まで、持分法で会計処理しております。持分法では、投資を当初認識時に取得原価で認識し、それ以降に投資先が認識した純損益及びその他の包括利益に対する当社及び連結子会社の持分に応じて投資額を変動させております。持分法の適用に際し、持分法適用会社となる関連会社または共同支配企業が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社または共同支配企業の財務諸表を調整しております。関係会社に対する投資には、取得に際して認識されたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれております。
関連会社または共同支配企業に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、連結子会社に該当することになる場合を除き、残存する持分を公正価値で測定したうえで、持分法の適用を中止したことから生じた利得または損失を純損益として認識しております。
関連会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社の財務諸表に調整を加えております。
関連会社の決算日が当社の決算日と異なる場合には、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく関連会社の財務数値を用いております。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する持分金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しております。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として計上しております。
非支配持分を公正価値で測定するか、又は被取得企業の識別可能な純資産の認識金額の比例持分で測定するかについては、企業結合ごとに選択しております。
企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しております。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合は、完了していない項目を暫定的な金額で報告しております。取得日時点に存在していた事実と状況を、取得日当初に把握していたとしたら認識される金額の測定に影響を与えていたと判断される期間(以下「測定期間」という。)に入手した場合、その情報を反映して、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しております。測定期間は最長で1年間であります。
なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは識別しておりません。
被取得企業における識別可能な資産及び負債は、以下を除いて、取得日の公正価値で測定しております。
・繰延税金資産・負債及び従業員給付契約に関連する資産・負債
・被取得企業の株式に基づく報酬契約
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループ
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し、発生した利得又は損失は純損益で認識しております。
(3)外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の為替レートで当社グループの各社の機能通貨に換算しております。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しております。
公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算しております。
換算又は決済により生じる換算差額は、純損益として認識しております。
(4)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(5)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しております。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額であります。取得原価は、主として個別法及び移動平均法に基づいて算定されており、取得費、外注費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでおります。
(6)有形固定資産(使用権資産を除く)
有形固定資産の認識後の測定については原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去、原状回復費用及び借入コストが含まれております。
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、主として定額法で計上されております。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
・建物及び構築物 8年~38年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(7)のれん及び無形資産(使用権資産を除く)
① のれん
当社グループは、のれんを取得日時点で測定した被取得企業に対する非支配持分の認識額を含む譲渡対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額(通常、公正価値)を控除した額として当初測定しております。
のれんの償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。
のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入は行っておりません。
また、のれんは連結財政状態計算書において、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
② 無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
無形資産は、当初認識後、耐用年数を確定できない無形資産を除いて、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却され、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウエア 5年
・契約関係 5年~7年
・権利関係 10年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
耐用年数を確定できない無形資産は以下のとおりであります。
・借地権
借地権は、事業を継続する限り基本的に存続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
また、耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しております。
耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別に又は資金生成単位で減損テストを実施しております。
(8)投資不動産(使用権資産を除く)
投資不動産は、賃料収入又はキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産であります。通常の営業過程で販売するものや、その他の管理目的で使用する不動産は含まれておりません。
当社グループは投資不動産の当初認識後の測定について原価モデルを採用しており、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額をもって表示しております。
土地以外の各資産については、見積耐用年数にわたり、主として定額法により減価償却を行っており、見積耐用年数は10年から47年であります。
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(9)リース
① 借手側
当社グループは、一定の有形固定資産及び投資不動産のリースを受けております。リース開始時に、当該契
約にリースが含まれているか否かを判断しております。リース取引におけるリース負債は、リース開始日にお
けるリース料総額の未決済分を借手の追加借入利子率で割り引いた現在価値で測定しております。
使用権資産については、リース負債の当初測定額から当初直接コスト、リース・インセンティブ、前払リー
ス料、未払リース料などを調整した額で当初測定しております。
使用権資産は、リース期間にわたり定額法により減価償却を行っております。なお、リース負債の測定に際
しては、リース要素とこれに関連する非リース要素は分離せず、単一のリース要素として認識することを選択
しております。リース料の支払いは、リース負債に係る金利を控除した金額をリース負債の減少として処理し
ております。
ただし、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリー
ス負債を認識せず、リース料総額をリース期間にわたり定額法又は他の規則的な基礎により費用認識しており
ます。
連結財政状態計算書においては、使用権資産を「有形固定資産」及び「投資不動産」に、リース負債を「そ
の他の金融負債(流動)」及び「その他の金融負債(非流動)」に、それぞれ含めて表示しております。
② 貸手側
ファイナンス・リース取引においては、リース開始日に正味リース投資未回収額を債権として計上しており
ます。受取リース料はリース期間にわたり正味リース投資未回収額に対して一定率で配分し、その帰属する年
度に認識しております。
オペレーティング・リース取引においては、対象となる資産を連結財政状態計算書に計上しており、受取リ
ース料は連結損益計算書においてリース期間にわたって定額法により収益として認識しております。
(10)非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っております。のれん及び耐用年数を確定できない、又は未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っております。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分費用控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いております。減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しております。のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しております。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しております。
当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成いたしません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しております。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に純損益として認識しております。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しております。
のれんに関連する減損損失は戻入れておりません。その他の資産については、過去に認識した減損損失は、毎期末日に損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しております。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻入れております。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻入れております。
持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは区分して認識しないため、個別に減損テストを実施しておりません。持分法適用会社に対する投資が減損している可能性が示唆されている場合には、投資全体の帳簿価額を回収可能価額と比較することにより単一の資産として減損テストを行っております。
(11)金融商品
① 金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。
当社グループは、金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融商品を認識しております。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しております。
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しております。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有される資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、純損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しております。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a)償却原価により測定する金融資産
償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しております。
実効金利は、当該金融資産の予想残存期間を通じての、将来の現金受取額の見積額を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率です。実効金利法による利息収益は純損益に認識しております。償却原価で測定する金融資産の認識を中止した場合、資産の帳簿価額と受け取った対価又は受取可能な対価との差額は純損益として認識しております。
(b)公正価値により測定する金融資産
公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しております。ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しております。なお、当該金融資産からの配当金については純損益に認識しております。
(ⅲ)金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識を中止しております。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識しております。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定した資本性金融資産に対する投資の認識を中止した場合は、当該投資に係るその他の資本の構成要素の残高を直接利益剰余金に振り替えております。
(ⅳ)金融資産の減損
償却原価により測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
いずれの金融資産においても、履行強制活動を行ってもなお返済期日を大幅に経過している場合、債務者が破産、会社更生、民事再生、特別清算といった法的手続きを申立てる場合など、債務不履行と判断される場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。
評価時点において契約上の支払期日を経過している場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしておりますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しております。
ただし、重大な金融要素を含んでいない債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しております。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しております。
当社グループは、ある金融資産について契約上のキャッシュ・フローの全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しております。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債のいずれかに分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。
すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a)償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債については、当初認識後実効金利法による償却原価で測定しております。
実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当期の純損益として認識しております。
(b)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債については、当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定すると指定した金融負債を含んでおり、当初認識後は公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しております。
(ⅲ)金融負債の認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しております。
③ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
④ デリバティブ
デリバティブは、デリバティブ契約が締結された日の公正価値で当初認識され、当初認識後は公正価値で再測定しております。
なお、上記デリバティブについて、ヘッジ会計の適用となるものはありません。
(12)従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しております。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しております。
② 長期従業員給付
退職給付制度としては、主に確定給付制度として退職一時金制度を採用しております。
確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しております。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しております。
確定給付制度債務については外部積立は行っておらず、連結財政状態計算書計上額は、確定給付制度債務の現在価値で算定しております。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
過去勤務費用は発生した期の純損益として処理しております。
退職後給付以外の長期従業員給付に対する債務は、過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を現在価値に割引いて算定しております。
(13)株式に基づく報酬
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬制度として、ストック・オプション制度を採用しております。ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として連結損益計算書において認識し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、モンテカルロ・シミュレーション等を用いて算定しております。
(14)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しております。貨幣の時間的価値が重要な場合には、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いております。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しております。
(15)収益
当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当金等を除き、以下のステップを適用することにより、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
収益は、受領する対価の公正価値から、値引、割戻及び売上関連の税金を控除した金額で測定しております。
なお、変動対価に該当する値引き及び割戻取引は該当ございません。
収益の主要な区分ごとの収益認識基準、収益の総額表示と純額表示に関する基準は以下のとおりであります。
① 収益の主要な区分ごとの収益認識基準
(a)役務収益
当社グループは、テレビ番組やドラマ、映画製作、劇場運営及びライブ・イベント公演等のサービス、スマートフォン向けゲームアプリのサービス、広告代理業務、物流に係るサービスを提供しております。役務収益は、関連する契約の実質に従い、約束した財又はサービスを顧客に移転することによって履行義務を充足した時に収益を認識しております。
映像制作事業のテレビ番組制作については、番組放送された時点で制作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。ドラマ制作については、ドラマ全話が番組放送された時点で制作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。動画配信サービスに関する制作については、全話の制作物の顧客の検収又は配信開始をもって制作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。映画製作については、製作物の顧客の検収をもって製作物に対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
総合エンターテインメント事業の劇場運営及びライブ・イベント公演については、チケット収入を売上収益として認識しております。当該サービスにおいては、顧客である入場者がライブ・イベント公演の観覧を行うことにより履行義務を充足したと判断しております。劇場運営に関連した会員向け配信収入については、主に会員向けのデジタルコンテンツの提供を行っており、期間にわたって充足する履行義務として、履行義務が充足(又は部分的に充足)するにつれて収益を認識しております。また、スマートフォン向けゲームアプリの開発及び運営を行っております。国内外のプラットフォーム運営事業者が運営するプラットフォームを介して無料で提供し、ゲーム内で使用するアイテムを有償で提供しております。顧客であるユーザーは、有償通貨を消費して入手したアイテムを用いてゲームを行うにあたり、メンバーカード、キャラクターカード、アイテム等をユーザーへ引渡すことを履行義務と判断しております。このため、ユーザーが有償通貨を消費し、メンバーカード、キャラクターカード、アイテム等を取得した時点で当該サービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
広告代理店事業については、主に各種メディアへの広告出稿及び広告制作や各種コンテンツ制作等のサービス提供を行っております。広告出稿に関しては、主にメディアに広告出稿がなされた時点で当該サービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。広告制作や各種コンテンツ制作等のサービス提供については、主に制作物の顧客の検収又は役務提供により当該財又はサービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。デジタル広告については、インターネットを介した広告事業を展開しており、顧客の依頼に基づき広告を制作し、YouTube等の媒体へ配信するなどの広告運用業務を行っております。広告運用業務については、顧客から依頼された広告運用業務の成果を報告した時点で当該サービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
物流事業については、主に運送業及び倉庫業を中心とした物流サービスの提供を行っております。運送業については、顧客から依頼された貨物を指定された場所へ運送した時点でサービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。倉庫業については、寄託を受けた商品や製品の保管及び入出庫が完了した時点でサービスに対する支配が顧客に移転し、履行義務を充足したと判断しております。
なお、各種役務収益の対価については、履行義務の充足時点から概ね1ヶ月以内に支払いを受けております。重大な金融要素や、重要な対価の変動性、重要な変動対価の見積り等はありません。
(b)販売収益
当社グループは、物品の販売を行っております。物品の販売については、顧客へ引き渡した時点で、物品の支配が顧客に移転し、履行義務が充足されることから当該時点で収益を認識しております。なお、物品の販売契約における対価は、顧客へ物品を引き渡した時点から1ヶ月以内に支払いを受けております。重大な金融要素や、重要な対価の変動性、重要な変動対価の見積り等はありません。
(c)ロイヤリティ収入
当社グループは、主に会員向けデジタルコンテンツ利用に関する使用許諾契約を締結しており、ロイヤリティ収入を得ております。当該ロイヤリティのライセンス契約の性質は、顧客がライセンス期間に当社グループの知的財産にアクセスすることを許諾するものであり、期間にわたって充足する履行義務として契約相手先の売上等を算定基礎として測定し、履行義務が充足(又は部分的に充足)するにつれて収益を認識しております。また、グッズ制作等に関する物品販売におけるロイヤリティ収入を得ております。当該ロイヤリティにおいては、販売元から販売した時点で履行義務を充足したと判断しております。
ただし、上記にかかわらず、売上高ベース又は使用量ベースのロイヤリティに係る収益は、以下の事象のうち遅い方が発生する時点又は発生するにつれて認識しております。
・知的財産のライセンスに関連して顧客が売上高を計上する時又は顧客が知的財産のライセンスを使用する
時
・売上高ベース又は使用量ベースのロイヤリティの一部又は全部が配分されている履行義務が充足(又は部
分的に充足)される時
なお、ロイヤリティ収入については、概ね1ヶ月以内に支払いを受けており、重大な金融要素はありませ
ん。
(d)その他の収益
当社グループは、総合エンターテインメント事業において主にグループ会社が保有する音楽原盤及び映像原版の使用許諾を行っております。当該使用許諾料については、契約先が提供するプラットフォームで使用する音楽原盤の使用割合や映像原版の再生回数を基礎として測定し、履行義務が充足(又は部分的に充足)するにつれて収益を認識しております。
なお、音楽原盤及び映像原版の使用許諾については、概ね3ヶ月以内に支払いを受けております。重大な金融要素や、重要な対価の変動性、重要な変動対価の見積り等はありません。
② 収益の本人代理人の判定
当社グループが当事者として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額で収益を表示しております。当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額から第三者のために回収した金額を差し引いた手数料の額で収益を表示しております。
当社グループが当事者として取引を行っているか、代理人として取引を行っているかの判定にあたっては、次の指標を考慮しております。
・特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有している。
・特定された財又はサービスが顧客に移転される前、又は顧客への支配の移転の後に、在庫リスクを有している。
・特定された財又はサービスの価格の設定において裁量権がある。
(16)金融収益及び金融費用
金融収益は、主として受取利息、受取配当金等から構成されております。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しております。受取配当金は、当社グループの受領権が確定した日に認識しております。
一方、金融費用は、主として支払利息から構成されております。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しております。
(17)法人所得税
法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成されております。これらは、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目から生じる場合、及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率及び税法は、期末日までに制定又は実質的に制定されているものであります。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異を生じさせない取引における資産又は負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が獲得される可能性が低い場合
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消する時期をコントロールすることができ、予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識され、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について認識しております。
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しております。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しております。
繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定しております。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金負債と当期税金資産とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しております。
当社及び国内の100%出資子会社は、グループ通算制度を適用しております。
(18)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して計算しております。当社グループの潜在的普通株式は、ストック・オプション制度に係るものであります。
(19)事業セグメント
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動の構成単位であります。すべての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の取締役会が定期的にレビューしております。
(20)売却目的で保有する資産及び非継続事業
非流動資産(又は処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく主に売却取引により回収される場合には、当該非流動資産(又は処分グループ)を売却目的保有に分類しております。売却目的保有へ分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られております。
売却目的保有に分類された非流動資産(又は処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、売却目的保有に分類された後は減価償却又は償却を行っておりません。
当社グループは、すでに処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成単位で、次のいずれかに該当するものは非継続事業として認識しております。
・独立の主要な事業分野又は営業地域を表す。
・独立の主要な事業分野又は営業地域を処分する統一された計画の一部である。
・転売のみを目的に取得した子会社である。
非継続事業の税引後損益及び非継続事業を構成する処分グループを処分したことにより認識した税引後の利得又は損失は、連結損益計算書において、継続事業とは区分して非継続事業からの当期損益として表示し、過去の期間に係る開示もこれに従って再表示しております。
(21)自己株式
自己株式は取得原価で評価され、資本から控除しております。当社の自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識しておりません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は、資本として認識しております。