有価証券報告書-第47期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 13:48
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況及びその分析につきましては、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、世界規模で拡大する新型コロナウイルス感染症により、企業収益や雇用環境が急速に悪化し、厳しい状況が続きました。政府による各種経済対策の効果もあり、一時的には景気持ち直しの動きが見られたものの、緊急事態宣言の再発出による経済活動へのマイナス影響も懸念され、先行きは極めて不透明な状況となっております。
当社グループが属する教育業界におきましては、2021年より開始された「大学入学共通テスト」や小学校での英語教科化等の制度改革による変化への対応に加え、コロナ禍を契機に急速にニーズが高まっているオンライン教育や、ICTを活用した教育コンテンツ・学習指導への取り組みが求められております。
このような状況下、当社グループにおきましては、生徒・保護者の皆様と従業員の安全・安心を最優先に、感染防止対策に万全を期し、質の高い学習指導を継続的に提供することに全力で取り組んでまいりました。2020年4月よりZoomを活用した「双方向Web授業」を開始、同年6月からは、学校の長期休校により学習進度や受験準備が遅れることに対して不安を抱える生徒・保護者の皆様の気持ちに寄り添い、ご家庭の希望にできる限り応えるべく、「対面授業」と「双方向Web授業」とを選択受講いただけるデュアル形式のサービスを継続してまいりました。また、各講習会の時期には、小中学校の休暇日程短縮に対応した時間割編成により授業時間の確保を図るとともに、正月特訓においてもデュアル形式の授業を行い、受験直前期の学習機会の確保と志望校合格に向けた指導に注力いたしました。
ICTを活用した自宅学習支援ツールとしては、各種模擬試験等を自宅で受験できる受験サポートアプリ「早稲田アカデミーEAST」(ご家庭で受験した解答用紙をスマートフォンやタブレットで簡単にアップロードして提出できるシステム)を5月より提供開始するとともに、記述式の添削課題や宿題提出、質問対応等、活用範囲を広げるための機能拡充に取り組みました。また、1回の認証(ログイン)を行うだけでオンデマンド授業映像の視聴、Web帳票閲覧、家庭学習用Web教材の利用等、当社が提供するWebサービスを安全かつスムーズに利用いただける機能として「早稲田アカデミーOnline」サービスを開始いたしました。
教務面では、生徒一人ひとりの成績向上と志望校合格の実現に向け、教材・カリキュラムの充実や教務研修の強化、難関校対策特別コースの拡充等に取り組みました。これらの取り組みにより、今春の入試においては、開成高校111名、早慶高校1,748名、御三家中学448名、早慶中学495名をはじめ難関校への合格実績が飛躍的に伸長いたしました。
更に、受験に対応した英語4技能の習得を目標とするオンライン英語学習サービス「Online English Education」を開始するとともに、中学受験で最難関校を目指す低学年向けの映像コンテンツの開発を進めてまいりました。
中長期の業容拡大に向けた重点課題である「人材育成」に関しては、新人講師を早期育成するための研修強化、オンライン型の研修実施、事務職員の研修体制の見直し等、より効果的かつ効率的な従業員教育の実施に向けて、研修体系の再構築に取り組んでまいりました。
国内の子会社各社におきましても、感染防止対策を徹底し、質の高い授業サービスの提供に努めてきた結果、塾生数は概ね想定したレベルまで回復することができております。海外子会社2社におきましては、コロナ禍による外出制限が続き対面授業が実施できない中、「双方向Web授業」による継続的な指導に注力しており、ニューヨーク校・ロンドン校ともに、塾生数は前期を上回り堅調に推移いたしました。
当連結会計年度における期中平均塾生数(4~3月の12か月平均)は、小学部21,591人(前期比3.7%増)、中学部14,796人(前期比2.6%減)、高校部2,582人(前期比16.7%減)、合計で38,969人(前期比0.4%減)となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、4月には全学部合計の塾生数が前年同期比7.6%減という厳しい状況でのスタートとなりましたが、質の高い“学び”を継続的にご提供することにより、3月単月では前年同期比8.9%増と大きく改善いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高25,453百万円(前期比3.4%増)、営業利益1,064百万円(前期比9.0%減)、経常利益1,077百万円(前期比7.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益529百万円(前期比31.5%減)となりました。
当社グループの事業は、当連結会計年度より報告セグメントを単一セグメントに変更しておりますので、セグメント別の記載は省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより5,233百万円となり、前連結会計年度末に比べ、3,409百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益952百万円、減価償却費921百万円、のれん償却額130百万円等が収入要因となり、他方、売上債権の増加額328百万円等が支出要因となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、1,900百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ、374百万円収入が増加いたしました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入192百万円等が収入要因となり、他方、有形固定資産の取得による支出274百万円、無形固定資産の取得による支出107百万円、差入保証金の差入による支出213百万円等が支出要因となりました。
この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、439百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ293百万円支出が増加いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行による収入2,074百万円、自己株式の処分による収入663百万円が収入要因となり、他方、長期借入金の純減額157百万円、リース債務の返済による支出243百万円、配当金の支払額318百万円等が支出要因となりました。
この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,946百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ2,946百万円収入が増加いたしました。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産及び受注の状況
当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。また、受注実績につきましても、該当事項はありません。
ロ.販売実績
教育関連事業の品目別の販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは当連結会計年度より、教育関連事業の単一セグメントへ変更いたしました。この変更により、販売実績を「報告セグメント別」から「教育関連事業の品目別」へ変更しております。
品目前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
比較増減
生徒数(人)金額(千円)生徒数(人)金額(千円)金額(千円)
小学部20,82512,974,64121,59113,999,9661,025,325
中学部15,1929,430,30114,7969,576,571146,270
高校部3,0992,022,9702,5821,647,624△375,346
その他-140,789-229,69588,905
合計39,11624,568,70138,96925,453,857885,155

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.生徒数は、期中平均(4~3月の平均)の在籍人数を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
当社グループは、企業価値極限化を実現するための「最適資本構成を図る」を財務方針としております。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末比3,713百万円増加の7,798百万円となりました。これは、新株の発行等に伴う現金及び預金3,415百万円の増加が主な要因であります。
固定資産は、前連結会計年度末比451百万円減少の10,787百万円となりました。うち、有形固定資産は、前連結会計年度末比319百万円減少の5,050百万円、無形固定資産は、前連結会計年度末比215百万円減少の1,352百万円、投資その他の資産は、前連結会計年度末比83百万円増加の4,384百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の資産総額は、前連結会計年度末比3,262百万円増加し、18,586百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末比579百万円増加の4,493百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金117百万円、未払法人税等186百万円の増加が主な要因であります。
固定負債は、前連結会計年度末比79百万円減少の3,087百万円となりました。これは、長期借入金154百万円の減少が主な要因であります。
なお、有利子負債(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、1年内返済予定のリース債務、長期借入金、リース債務)は、前連結会計年度末比121百万円減少の1,107百万円であります。有利子負債の構成比率は6.0%となっております。
この結果、当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末比500百万円増加し、7,581百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末比2,762百万円増加の11,004百万円となりました。これは、 新株の発行等に伴う資本金及び資本剰余金の増加2,147百万円、親会社株主に帰属する当期純利益529百万円と配当金の支払318百万円が主な要因であります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の53.8%から59.2%となりました。また、1株当たり純資産額は、583円59銭となりました。
なお、当連結会計年度末の構成比率は、流動資産42.0%、固定資産58.0%、負債40.8%(流動負債24.2%、固定負債16.6%)、純資産59.2%となっております。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、新年度生集客の最も重要な時期である2020年2月~4月に入試報告会や入塾説明会等の集客イベントの中止を余儀なくされ、政府や自治体からの休業要請に応えて授業を休講した影響も加わり、期首の塾生数が前年同期を7.6%下回る厳しい状況でのスタートとなりました。
しかしながら、4月よりZoomを活用した「双方向Web授業」をいち早く開始し、6月以降は「双方向Web授業」と「対面授業」とを選択受講できる「デュアル形式」のサービス提供に切り替え、質の高い学習指導を継続的にご提供してきたことが生徒・保護者の皆様からのご支持に繋がり、四半期毎の売上高は、前年同期比で第1四半期が4.7%減、第2四半期が2.1%減、第3四半期が8.5%増、第4四半期が11.3%増と、当初の予想を大きく上回るスピードで回復することができました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、前期比3.4%増の25,453百万円となりました。
売上高伸長の要因としては、前述のとおり、生徒・保護者の皆様の安全・安心を第一義に、質の高い学習環境を継続的にご提供してきたことに加え、中期経営計画において重点課題として掲げている“指導サービスの品質向上”への取り組みや、難関校への合格実績の大幅伸長が顧客の皆様からの信頼と期待の向上に繋がり、収益の基礎となる塾生数が好調に伸長を続けてきたことによるものと分析しております。
(営業利益・経常利益)
売上原価につきましては、前期比5.8%増の18,770百万円、売上高構成比率としては、前期比1.6ポイント上昇の73.7%となりました。
売上原価の中で最も大きなウエイトを占める労務費につきましては、サービス品質向上に向けた講師職の増員及び教務アシストスタッフの配置並びに合格実績等の業績に連動したインセンティブの増加等により、前期比4.2%増の9,393百万円となりました。
原材料費につきましては、主に、オンライン英語教育の本格導入及びカリキュラムテスト必修化等による外注費の増加により前期比29.1%増の3,331百万円となりました。
また、「双方向Web授業」の実施等に伴い通信費、教材配送に係る運賃等が前期を上回って推移いたしました。
販売費及び一般管理費につきましては、前期比1.6%減の5,619百万円、売上高構成比率としては、前期比1.1ポイント低下の22.1%となりました。
労務費につきましては、本社機能強化に向けた要員増と業績に連動したインセンティブの増加により、前期比13.0%増の1,973百万円となりました。広告宣伝費につきましては、第1四半期に広告宣伝活動を抑制したこと、Webを活用した費用対効果の高い宣伝活動に努めたこと等により、前期比22.2%減の1,088百万円となりました。
以上の結果、営業利益は前期比9.0%減の1,064百万円、経常利益は前期比7.3%減の1,077百万円となりました。
なお、当社が「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載)」としている連結売上高経常利益率につきましては、4.2%(前期比0.5ポイント低下)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度におきまして、新型コロナウイルス感染拡大防止のために一部校舎で休講した期間に支給した休業手当に係る緊急雇用安定助成金20百万円、連結子会社による固定資産売却益5百万円を特別利益に、新型コロナウイルス感染拡大防止のため政府や自治体からの休業要請を受けて休講した期間に発生した固定費等98百万円、連結子会社が保有する不動産物件の売却意思決定等に伴う減損損失41百万円等を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比243百万円減少(31.5%減)の529百万円となりました。
ハ.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ニ.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、前受制度となっている売上債権と翌月支払となっている営業活動上において必要な労務費、教材費等の仕入債務の支払とのギャップに対する支出によるもののほか、広告宣伝費等の販売費及び一般管理費であります。
投資を目的とした資金需要は、校舎施設関連及び情報システムに係る設備投資、並びに持続的な成長のための投資等があります。
今後の資金需要の内、設備投資につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
(資金管理)
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本としております。
運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
資金は、原則として当社で集中管理し、当社グループ内の余剰資金の有効活用を図っております。当社グループ内における新規の設備投資資金の調達については、諸条件を勘案し決定いたしますが、すべて当社の事前承認に基づいております。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響による資金需要等に備えるため、取引先金融機関より2020年4月20日付で2,000百万円の資金の借入を実行いたしましたが、2021年3月の期日をもって一括返済しております。
また、2021年3月16日付の公募による新株式の発行及び自己株式の処分、同年3月17日付の第三者割当による自己株式の処分、同年3月29日付のオーバーアロットメントによる株式の売出しに関連して行う第三者割当による新株式の発行により、総額2,747百万円を調達いたしました。この資金は、2023年3月末までの「新規開校及び既存校のリニューアル等に伴う設備投資資金」、「顧客サービス拡充及び業務効率改善を目的としたソフトウェア開発等に係る設備投資資金」に充当するとともに、上記の「新型コロナウイルスの影響による資金需要等に備えた短期借入金の返済資金の一部」に充当する予定であります。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債の残高は1,107百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,233百万円となっております。

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