訂正有価証券報告書-第45期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。他方、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の減速懸念等、海外経済の不確実性により、景気先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する学習塾業界におきましては、教育制度改革の進行や、AI・ICTを活用した教育サービスの急速な発展等により、取り巻く環境が大きく変化する中、民間教育に対する社会からの期待と関心も高まり、異業種や新興企業からの参入の動きも活発化し、企業間の差別化競争は一層激しさを増しております。
このような経営環境の下、当社グループ(当社及び連結子会社。以下同じ。)は、中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)において、2020年3月期までの期間を、2028年の長期業績目標達成に向けた飛躍の基盤を作るための期間と位置づけ、“人材の採用と育成強化”“サービス品質の向上”“業務効率改善”を重点課題として既存事業の強化に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における経営成績といたしましては、売上高23,814百万円(前期比7.5%増)、営業利益1,526百万円(前期比37.2%増)、経常利益1,538百万円(前期比38.9%増)、賃貸用不動産の売却及び売却意思決定に伴い、固定資産売却益15百万円、減損損失16百万円を特別損益に計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は925百万円(前期比27.2%増)と順調に推移し、中期経営計画で定めた売上高・経常利益目標についても達成することができました。
売上高につきましては、合格実績伸長とサービス品質向上への取り組みが奏功し、塾生数増加に比例して順調に伸長いたしました。費用につきましては、人材の採用強化と人事・給与制度改革による従業員の待遇改善を推進する一方、校舎運営の効率化と事務業務を中心とした業務フロー改善、変形労働時間制度及びICTの活用推進等により労務費の増加率抑制に努めるとともに、合格実績伸長によりブランド力が年々向上していることの実感から、広告宣伝費を前期比で15%程度低減させるなど様々な費用統制に注力いたしました。これら取り組みが、中期経営計画の収益目標達成要因と分析しております。
又、当期実績を前々期(2017年3月期)と比較しますと、売上高が15.1%増、営業利益42.9%増、経常利益43.1%増、親会社株主に帰属する当期純利益36.2%増となっており、中期経営計画策定後の収益は2期連続で順調に推移しております。
なお、2018年1月4日付で連結子会社となりました株式会社集学舎(千葉県内房エリアにおいて「QUARD(クオード)」のブランド名で進学塾を展開)におきましては、今春入試で県立千葉高校合格者が大幅に伸長し、当社グループが目指す「都県立難関高校の合格実績伸長」の加速に貢献いたしました。
株式会社水戸アカデミーにおきましては、当社の難関校受験対策カリキュラムを活用した指導と、生徒個々の状況に応じたきめ細かいフォローを徹底した結果、県立水戸第一高校の合格率が前年より大きく上昇いたしました。又、中長期の業績向上に向けて、高校部の新規開設や、経営資源を水戸本部校に集中させるために日立校を閉鎖する等の施策により、今後の成長に向けた運営体制を強化することができました。
株式会社野田学園につきましては、収益面では、減収減益であった前期を上回って順調に推移するとともに、進学指導においても、難関大医学部合格者数・国公立医大合格者数において同社過去最高の実績を残すことができ、今後の運営に期待がもてる状況となりました。
セグメント別の概況は次のとおりです。
(教育関連事業)
当事業におきましては、“難関中学・高校・大学受験の進学塾としてすべての指標でNo.1を実現する”という企業目標の達成に向けて、学習意欲の向上と学習成果・顧客満足度の向上にこだわり、授業サービスの品質向上、志望校別対策指導の強化、英語教育の変化に対応する教材・カリキュラムの拡充に努めました。
又、難関私国立中学・高校入試はもとより、公立中高一貫校入試や帰国生入試、個別指導等、幅広い受験ニーズに応えるべく質の高い指導に注力し、着実に成果が表れ始めております。
集客面におきましては、堅調な合格実績と、HPリニューアル以降強化しているWeb関連の施策や、芦田愛菜さんを起用した広告宣伝施策の効果等が相まって、問い合わせ者数は前期を上回り好調に推移いたしました。その結果、中期的な収益及び合格実績において重要となる中学受験を目指す小学校低学年生、高校受験に備える小学5・6年生が大幅に増加し、学年構成上も非常に良好な状態が作れております。
当期は、既存校強化に注力するため、新規出校を抑制し、塾生数増加に対応したより良い学習環境整備のための校舎移転・増床・改修を中心に設備投資を行いました。
校舎・教場展開といたしましては、2018年6月に「早稲田アカデミー個別進学館 蕨校」を直営化、同年7月に「多読英語教室 早稲田アカデミー English ENGINE 月島」を新規開設、2019年2月には中村橋校を閉鎖・移転し、小中学生対象の集団指導校舎「練馬校」として開校、同年3月には大学受験部大泉学園校を閉鎖・ブランド転換し、中学受験専門校舎「大泉学園校」として開校いたしました。以上の結果、当連結会計年度末の校舎数は、グループ合計で161校(当社154校、株式会社野田学園2校、株式会社水戸アカデミー1校、株式会社集学舎4校)となりました。
全学部を合計した期中平均塾生数は37,988人(前期比4.1%増)、学部別では小学部が19,404人(前期比8.9%増)、中学部が15,248人(前期比0.1%増)、高校部は3,336人(前期比3.2%減)となりました。2017年3月期との比較では、小学部26.7%増、中学部9.2%増、高校部7.4%増、全体では17.3%増となっており、中期経営計画策定後、小学部を中心に大きく伸長しております。
以上の結果、教育関連事業の売上高は23,752百万円(前期比7.5%増)、セグメント利益は4,540百万円(前期比13.0%増)となりました。
(不動産賃貸)
当事業におきましては、引き続き外部顧客向け賃貸物件の稼働率向上に努めました。他方、株式会社集学舎が使用する校舎物件の保有管理を主要事業としていた有限会社クオード・エンタープライズを、株式会社集学舎に吸収合併したことから、不動産賃貸セグメントにおける売上高・利益は減少し、売上高123百万円(前期比14.2%減)、セグメント利益21百万円(前期比38.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより1,443百万円となり、前連結会計年度末に比べ、145百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,536百万円、減価償却費806百万円、のれん償却額128百万円等が収入要因となり、他方、法人税等の支払額522百万円等が支出要因となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、2,150百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ、749百万円収入が増加いたしました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出509百万円、無形固定資産の取得による支出152百万円、差入保証金の差入による支出453百万円等が支出要因となりました。
この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、1,038百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ、422百万円支出が減少いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減額400百万円、リース債務の返済による支出206百万円、配当金の支払額263百万円等が支出要因となりました。
この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、966百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ、521百万円支出が増加いたしました。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産及び受注の状況
当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。また、受注実績につきましても、該当事項はありません。
ロ.販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメント別に示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.生徒数は、期中平均の在籍人数を記載しております。
4. ( )内は教育関連事業の内数を表しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
当社グループは、企業価値極限化を実現するための「最適資本構成を図る」を財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)比682百万円(4.7%)増加し、15,063百万円となりました。構成比率は、流動資産23.9%、固定資産76.1%、負債合計49.4%、純資産50.6%となっております。
流動資産は、前期末比247百万円(7.4%)増加の3,592百万円となりました。増加の内訳は、現金及び預金146百万円、営業未収入金62百万円の増加等であります。
固定資産は、前期末比434百万円(3.9%)増加の11,470百万円となりました。うち、有形固定資産が前期末比236百万円(4.4%)増加の5,562百万円となり、無形固定資産は、前期末比191百万円(△9.5%)減少の1,818百万円となりました。また、投資その他の資産は、前期末比388百万円(10.5%)増加の4,089百万円となりました。
当連結会計年度末の負債総額は、前期末比55百万円(0.7%)増加の7,438百万円となりました。構成比率は流動負債29.1%、固定負債20.3%となっております。
流動負債は、前期末比9百万円(△0.2%)減少の4,377百万円となり、減少の内訳は、短期借入金400百万円の減少と、未払金126百万円、未払法人税等143百万円の増加等であります。
固定負債は、前期末比64百万円(2.2%)増加の3,060百万円となり、増加の内訳は、資産除去債務56百万円の増加等であります。
なお、有利子負債(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、1年内返済予定のリース債務、長期借入金、リース債務)は、前期末比440百万円(△22.1%)減少の1,555百万円であります。有利子負債の構成比率は10.3%となっております。
当連結会計年度末の純資産額は、前期末比626百万円(9.0%)増加の7,625百万円となりました。その要因は、親会社株主に帰属する当期純利益925百万円と、配当金の支払262百万円等であります。
以上の結果、自己資本比率は、前期末の48.7%から50.6%となりました。また、1株当たり純資産額は、481円33銭となりました。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度におきましては、中期経営計画に沿って、引き続き“既存事業の強化”に注力いたしました。当社グループのブランド力の源泉となる難関校への合格実績伸長とサービスの品質向上への取り組みが奏功し、収益基盤となる塾生数(期中平均)は前期比4.1%増と順調に推移いたしました。この結果、連結売上高につきましては、前期比7.5%増の23,814百万円となりました。
(営業利益・経常利益)
売上原価の中で大きなウエイトを占める労務費につきましては、従業員の待遇改善を進める一方、変形労働時間制の活用やRPA等システムの活用、業務フローの見直し等による効率改善を推進することにより、売上高構成比を前期比で0.1ポイント下回る水準に抑制することができました。原材料費につきましては、塾生及び一般生の増加に伴い教材仕入や模試関連費用が増加したことにより前期比14.4%増、地代家賃は塾生増加に対応するための増床、校舎移転及び賃料値上げにより前期比4.3%増で推移いたしました。これらにより、売上原価は前期比8.7%増の17,107百万円となりました。
販売費および一般管理費につきましては、業務効率改善等により労務費の増加率が5.1%に抑制されたことに加え、ブランド力向上の実感から広告宣伝費を前期比14.7%低減させるなど様々な費用統制に努めた結果、前期比2.2%減の5,181百万円となりました。
なお、広告宣伝費を抑制したものの、Web関連の施策や芦田愛菜さんを起用した宣伝施策等により問い合わせ者数は前期を上回って順調に推移し、塾生数伸長に繋がりました。
以上の結果、営業利益は前期比37.2%増の1,526百万円、経常利益は前期比38.9%増の1,538百万円となり、中期経営計画で定めた経常利益目標を達成いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益に加え、賃貸用不動産物件の売却に伴い15百万円を特別利益に、賃貸用不動産の売却意思決定に伴う減損損失16百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比27.2%増の925百万円となりました。
ハ.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ニ.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの主要な資金需要は、各事業に係る運転資金の他、校舎施設関連及びシステムに係る設備投資、並びに持続的な成長のための投資等であります。今後の資金需要の内、重要な設備の新設等にかかる予定につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(財務政策)
当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した内部資金を活用し、必要に応じて金融機関からの借入により資金調達を行うことを基本としております。
なお、当連結会計年度末において、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約を、安定資金を確保し財務基盤の強化を図るため、取引銀行と分割実施可能期間付シンジケートローン契約を締結しております。
ホ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、連結売上高、連結経常利益の達成度を経営上の目標の達成状況を判断するための指標としております。また、収益性の判断指標といたしましては、売上高経常利益率を重視しており、中期的には8%超、長期的には15%超を目指しております。なお、当連結会計年度の売上高経常利益率は、前期比1.5ポイント上昇の6.5%となりました。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。他方、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の減速懸念等、海外経済の不確実性により、景気先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する学習塾業界におきましては、教育制度改革の進行や、AI・ICTを活用した教育サービスの急速な発展等により、取り巻く環境が大きく変化する中、民間教育に対する社会からの期待と関心も高まり、異業種や新興企業からの参入の動きも活発化し、企業間の差別化競争は一層激しさを増しております。
このような経営環境の下、当社グループ(当社及び連結子会社。以下同じ。)は、中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)において、2020年3月期までの期間を、2028年の長期業績目標達成に向けた飛躍の基盤を作るための期間と位置づけ、“人材の採用と育成強化”“サービス品質の向上”“業務効率改善”を重点課題として既存事業の強化に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における経営成績といたしましては、売上高23,814百万円(前期比7.5%増)、営業利益1,526百万円(前期比37.2%増)、経常利益1,538百万円(前期比38.9%増)、賃貸用不動産の売却及び売却意思決定に伴い、固定資産売却益15百万円、減損損失16百万円を特別損益に計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は925百万円(前期比27.2%増)と順調に推移し、中期経営計画で定めた売上高・経常利益目標についても達成することができました。
売上高につきましては、合格実績伸長とサービス品質向上への取り組みが奏功し、塾生数増加に比例して順調に伸長いたしました。費用につきましては、人材の採用強化と人事・給与制度改革による従業員の待遇改善を推進する一方、校舎運営の効率化と事務業務を中心とした業務フロー改善、変形労働時間制度及びICTの活用推進等により労務費の増加率抑制に努めるとともに、合格実績伸長によりブランド力が年々向上していることの実感から、広告宣伝費を前期比で15%程度低減させるなど様々な費用統制に注力いたしました。これら取り組みが、中期経営計画の収益目標達成要因と分析しております。
又、当期実績を前々期(2017年3月期)と比較しますと、売上高が15.1%増、営業利益42.9%増、経常利益43.1%増、親会社株主に帰属する当期純利益36.2%増となっており、中期経営計画策定後の収益は2期連続で順調に推移しております。
なお、2018年1月4日付で連結子会社となりました株式会社集学舎(千葉県内房エリアにおいて「QUARD(クオード)」のブランド名で進学塾を展開)におきましては、今春入試で県立千葉高校合格者が大幅に伸長し、当社グループが目指す「都県立難関高校の合格実績伸長」の加速に貢献いたしました。
株式会社水戸アカデミーにおきましては、当社の難関校受験対策カリキュラムを活用した指導と、生徒個々の状況に応じたきめ細かいフォローを徹底した結果、県立水戸第一高校の合格率が前年より大きく上昇いたしました。又、中長期の業績向上に向けて、高校部の新規開設や、経営資源を水戸本部校に集中させるために日立校を閉鎖する等の施策により、今後の成長に向けた運営体制を強化することができました。
株式会社野田学園につきましては、収益面では、減収減益であった前期を上回って順調に推移するとともに、進学指導においても、難関大医学部合格者数・国公立医大合格者数において同社過去最高の実績を残すことができ、今後の運営に期待がもてる状況となりました。
セグメント別の概況は次のとおりです。
(教育関連事業)
当事業におきましては、“難関中学・高校・大学受験の進学塾としてすべての指標でNo.1を実現する”という企業目標の達成に向けて、学習意欲の向上と学習成果・顧客満足度の向上にこだわり、授業サービスの品質向上、志望校別対策指導の強化、英語教育の変化に対応する教材・カリキュラムの拡充に努めました。
又、難関私国立中学・高校入試はもとより、公立中高一貫校入試や帰国生入試、個別指導等、幅広い受験ニーズに応えるべく質の高い指導に注力し、着実に成果が表れ始めております。
集客面におきましては、堅調な合格実績と、HPリニューアル以降強化しているWeb関連の施策や、芦田愛菜さんを起用した広告宣伝施策の効果等が相まって、問い合わせ者数は前期を上回り好調に推移いたしました。その結果、中期的な収益及び合格実績において重要となる中学受験を目指す小学校低学年生、高校受験に備える小学5・6年生が大幅に増加し、学年構成上も非常に良好な状態が作れております。
当期は、既存校強化に注力するため、新規出校を抑制し、塾生数増加に対応したより良い学習環境整備のための校舎移転・増床・改修を中心に設備投資を行いました。
校舎・教場展開といたしましては、2018年6月に「早稲田アカデミー個別進学館 蕨校」を直営化、同年7月に「多読英語教室 早稲田アカデミー English ENGINE 月島」を新規開設、2019年2月には中村橋校を閉鎖・移転し、小中学生対象の集団指導校舎「練馬校」として開校、同年3月には大学受験部大泉学園校を閉鎖・ブランド転換し、中学受験専門校舎「大泉学園校」として開校いたしました。以上の結果、当連結会計年度末の校舎数は、グループ合計で161校(当社154校、株式会社野田学園2校、株式会社水戸アカデミー1校、株式会社集学舎4校)となりました。
全学部を合計した期中平均塾生数は37,988人(前期比4.1%増)、学部別では小学部が19,404人(前期比8.9%増)、中学部が15,248人(前期比0.1%増)、高校部は3,336人(前期比3.2%減)となりました。2017年3月期との比較では、小学部26.7%増、中学部9.2%増、高校部7.4%増、全体では17.3%増となっており、中期経営計画策定後、小学部を中心に大きく伸長しております。
以上の結果、教育関連事業の売上高は23,752百万円(前期比7.5%増)、セグメント利益は4,540百万円(前期比13.0%増)となりました。
(不動産賃貸)
当事業におきましては、引き続き外部顧客向け賃貸物件の稼働率向上に努めました。他方、株式会社集学舎が使用する校舎物件の保有管理を主要事業としていた有限会社クオード・エンタープライズを、株式会社集学舎に吸収合併したことから、不動産賃貸セグメントにおける売上高・利益は減少し、売上高123百万円(前期比14.2%減)、セグメント利益21百万円(前期比38.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより1,443百万円となり、前連結会計年度末に比べ、145百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,536百万円、減価償却費806百万円、のれん償却額128百万円等が収入要因となり、他方、法人税等の支払額522百万円等が支出要因となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、2,150百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ、749百万円収入が増加いたしました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出509百万円、無形固定資産の取得による支出152百万円、差入保証金の差入による支出453百万円等が支出要因となりました。
この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、1,038百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ、422百万円支出が減少いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減額400百万円、リース債務の返済による支出206百万円、配当金の支払額263百万円等が支出要因となりました。
この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、966百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ、521百万円支出が増加いたしました。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産及び受注の状況
当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。また、受注実績につきましても、該当事項はありません。
ロ.販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメント別に示すと次のとおりであります。
| 報告セグメント別・品目 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 比較増減 | ||
| 生徒数(人) | 金額(千円) | 生徒数(人) | 金額(千円) | 金額(千円) | |
| 教育関連事業 | 36,485 | 22,086,072 | 37,988 | 23,752,776 | 1,666,704 |
| 小学部 | (17,812) | (10,934,564) | (19,404) | (12,068,376) | 1,133,811 |
| 中学部 | (15,227) | (8,895,479) | (15,248) | (9,409,497) | 514,017 |
| 高校部 | (3,446) | (2,147,406) | (3,336) | (2,164,504) | 17,098 |
| その他 | - | (108,621) | - | (110,397) | 1,776 |
| 不動産賃貸 | - | 144,015 | - | 123,527 | △20,487 |
| 合計 | 36,485 | 22,230,087 | 37,988 | 23,876,304 | 1,646,217 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.生徒数は、期中平均の在籍人数を記載しております。
4. ( )内は教育関連事業の内数を表しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
当社グループは、企業価値極限化を実現するための「最適資本構成を図る」を財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)比682百万円(4.7%)増加し、15,063百万円となりました。構成比率は、流動資産23.9%、固定資産76.1%、負債合計49.4%、純資産50.6%となっております。
流動資産は、前期末比247百万円(7.4%)増加の3,592百万円となりました。増加の内訳は、現金及び預金146百万円、営業未収入金62百万円の増加等であります。
固定資産は、前期末比434百万円(3.9%)増加の11,470百万円となりました。うち、有形固定資産が前期末比236百万円(4.4%)増加の5,562百万円となり、無形固定資産は、前期末比191百万円(△9.5%)減少の1,818百万円となりました。また、投資その他の資産は、前期末比388百万円(10.5%)増加の4,089百万円となりました。
当連結会計年度末の負債総額は、前期末比55百万円(0.7%)増加の7,438百万円となりました。構成比率は流動負債29.1%、固定負債20.3%となっております。
流動負債は、前期末比9百万円(△0.2%)減少の4,377百万円となり、減少の内訳は、短期借入金400百万円の減少と、未払金126百万円、未払法人税等143百万円の増加等であります。
固定負債は、前期末比64百万円(2.2%)増加の3,060百万円となり、増加の内訳は、資産除去債務56百万円の増加等であります。
なお、有利子負債(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、1年内返済予定のリース債務、長期借入金、リース債務)は、前期末比440百万円(△22.1%)減少の1,555百万円であります。有利子負債の構成比率は10.3%となっております。
当連結会計年度末の純資産額は、前期末比626百万円(9.0%)増加の7,625百万円となりました。その要因は、親会社株主に帰属する当期純利益925百万円と、配当金の支払262百万円等であります。
以上の結果、自己資本比率は、前期末の48.7%から50.6%となりました。また、1株当たり純資産額は、481円33銭となりました。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度におきましては、中期経営計画に沿って、引き続き“既存事業の強化”に注力いたしました。当社グループのブランド力の源泉となる難関校への合格実績伸長とサービスの品質向上への取り組みが奏功し、収益基盤となる塾生数(期中平均)は前期比4.1%増と順調に推移いたしました。この結果、連結売上高につきましては、前期比7.5%増の23,814百万円となりました。
(営業利益・経常利益)
売上原価の中で大きなウエイトを占める労務費につきましては、従業員の待遇改善を進める一方、変形労働時間制の活用やRPA等システムの活用、業務フローの見直し等による効率改善を推進することにより、売上高構成比を前期比で0.1ポイント下回る水準に抑制することができました。原材料費につきましては、塾生及び一般生の増加に伴い教材仕入や模試関連費用が増加したことにより前期比14.4%増、地代家賃は塾生増加に対応するための増床、校舎移転及び賃料値上げにより前期比4.3%増で推移いたしました。これらにより、売上原価は前期比8.7%増の17,107百万円となりました。
販売費および一般管理費につきましては、業務効率改善等により労務費の増加率が5.1%に抑制されたことに加え、ブランド力向上の実感から広告宣伝費を前期比14.7%低減させるなど様々な費用統制に努めた結果、前期比2.2%減の5,181百万円となりました。
なお、広告宣伝費を抑制したものの、Web関連の施策や芦田愛菜さんを起用した宣伝施策等により問い合わせ者数は前期を上回って順調に推移し、塾生数伸長に繋がりました。
以上の結果、営業利益は前期比37.2%増の1,526百万円、経常利益は前期比38.9%増の1,538百万円となり、中期経営計画で定めた経常利益目標を達成いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益に加え、賃貸用不動産物件の売却に伴い15百万円を特別利益に、賃貸用不動産の売却意思決定に伴う減損損失16百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比27.2%増の925百万円となりました。
ハ.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ニ.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの主要な資金需要は、各事業に係る運転資金の他、校舎施設関連及びシステムに係る設備投資、並びに持続的な成長のための投資等であります。今後の資金需要の内、重要な設備の新設等にかかる予定につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(財務政策)
当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した内部資金を活用し、必要に応じて金融機関からの借入により資金調達を行うことを基本としております。
なお、当連結会計年度末において、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約を、安定資金を確保し財務基盤の強化を図るため、取引銀行と分割実施可能期間付シンジケートローン契約を締結しております。
ホ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、連結売上高、連結経常利益の達成度を経営上の目標の達成状況を判断するための指標としております。また、収益性の判断指標といたしましては、売上高経常利益率を重視しており、中期的には8%超、長期的には15%超を目指しております。なお、当連結会計年度の売上高経常利益率は、前期比1.5ポイント上昇の6.5%となりました。