有価証券報告書-第43期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)
当社は、「誠実を旨とし、革新的で創造性あふれる専門家集団として、情報技術の先進的活用により顧客企業と社会の発展に寄与する」ことを経営理念として掲げており、その実現に向けては、「競争優位性の追求」「新たなビジネス領域の開拓」「人材力の強化」の3点が重要な経営課題であると認識しております。
当社グループが推進する中期経営計画においても、行動スローガン「価値協創」「Open Innovation」のもと、これら3点を戦略の基本方針に据え、事業を推進しております。また、定量目標としては、<2018年12月期連結売上高1,000億円、連結営業利益80億円、営業利益率8.0%、株主資本利益率(ROE)10.0%以上>を掲げております。
当連結会計年度は、企業のIT投資需要が概ね堅調に推移する中、売上高は過去最高となる834億円(前期比104.6%)を達成しました。さらに、サイバーセキュリティ、農業IoT、自動運転・自動搬送などIT市場の高成長が期待できる分野において、各分野を代表する先進ベンチャー企業への出資ならびに業務提携といった、将来の事業拡大に向けた取り組みも進んでおります。
しかしながら利益面では、不採算案件の発生を主因に、営業利益は前期を下回る54億円(前期比84.6%)となりました。これを受け、2017年11月に「不採算案件撲滅委員会」を社長直轄で組成し、現在対応中の不採算案件の早期収束と、今後の発生防止に向けた現行プロセスの改善ならびに追加対策の検討に最優先で取り組んでおります。
当期の事業セグメントならびに注力領域における取り組み状況は以下のとおりです。
<金融ソリューションセグメント>金融機関の各種業務を支援する様々なITソリューションの提供に取り組んでいます。当期は、金融機関の海外拠点の基幹システムや、規制対応システムの開発に注力しました。さらに、FinTech領域においては、新しい金融サービスの創出が加速しており、それを実現するシステム開発基盤を流通系金融機関向けに構築しました。また、ブロックチェーン技術、生体認証技術、AI等の適用拡大を目指し、多数の金融機関やパートナーと連携した実証実験も継続して推進しています。
<ビジネスソリューションセグメント>基幹システムや経営管理分野において、自社開発のソフトウェア製品を核とした総合的な提案に取り組んでいます。当期は、人事管理ソリューション「POSITIVE」のタレントマネジメント機能を強化したほか、販売代理店を10社に拡充し、製品力と販売力の向上を図りました。さらに、当領域の事業を加速するため、2018年1月から新たに専任組織「HCM(Human Capital Management)事業部」を設置することを決定しました。また、経営管理領域における自社製品の競争力を高めるべく、企業の基幹システムの基盤となる「次世代エンタープライズITプラットフォーム」の研究開発にも積極的に取り組みました。
<エンジニアリングソリューションセグメント>製造業のデジタル・エンタープライズの実現に向け、様々なソリューションの提供に取り組んでいます。当期は、MBD(モデルベース開発)の中核となる構想設計ソリューション「iQUAVIS」の拡販に取り組んだ結果、自動車業界での本格採用が増加したほか、電機・精密業界などにも導入が広がり、導入実績は累計100社超にまで拡大しました。スマートファクトリー、保守・メンテナンス業務などの新しい領域においては、国内外のパートナーとの連携を強化し、新規ソリューションの提供に注力しました。
<コミュニケーションITセグメント>電通グループの基幹システムの高度化支援、ならびに電通グループとの協業によるビジネスの拡大に取り組んでいます。当期は、電通が推進する労働環境改革をITの側面から支援すべく、各種業務システムの再構築や情報機器の整備に加え、生産性の抜本的向上を目的とするRPA(Robotic Process Automation)の導入を支援しました。また、同プロジェクトで得た知見を生かし、RPAの導入支援ビジネスに本格参入し、すでに大手製造業からの受注を獲得しています。電通との協業によるビジネスについては、専門人材約200名からなる「電通デジタルマーケティングテクノロジーセンター」を株式会社電通デジタルとともに立ち上げ、デジタルマーケティング領域のサービス提供体制を強化しました。
<グローバル>日系企業の海外進出支援に加え、非日系企業に対する事業の拡大に取り組んでいます。当期は、自社製品のグローバル展開に注力した結果、上海現地法人で開発したリース業向け基幹業務ソリューション「Lamp」がタイおよびインドネシアで販売実績を伸ばしたほか、中国語に対応したリスク管理ソリューション「BANK・R」が、大手を含む複数の中国現地金融機関から受注を獲得しました。
IoT、ビッグデータ、AI、ロボティクスなど先端技術を活用したサービスの開発ならびに提供に取り組んでいます。当期は、故障予知領域において先進的技術を保有する米国Predictronics Corp.とともに、製品や生産設備の故障を高精度に予測する故障予知ソリューションの強化に取り組んだ結果、導入実績は累計30社超にまで拡大しました。また、AI技術による大規模データ解析システム「CALC」を、開発元の株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所とクウジット株式会社と共同でサービス化し、製造業やサービス業などに提供を開始しました。
<2020 & Beyond>2020年とその先を見据えた新ビジネスの創出を目指し、先端技術の活用による地方創生やスポーツの発展に挑戦しています。当期は、宮崎県綾町と進めている、有機農産品の品質をブロックチェーン技術で保証する実証実験をさらに発展させたほか、AIによる画像解析を活用した養殖マグロの個体数カウントシステムや、子どもの運動能力をITで自動測定し適性種目を判定するシステム「DigSports」の開発等に取り組みました。
<戦略的なM&A>戦略領域における事業の創出と強化を目的に、M&Aに取り組んでいます。当期は、米国Predictronics Corp.への出資を拡大し、同社を関連会社化しました。また、日本の自動運転・自動搬送分野を牽引する株式会社ZMP、農業IoT事業を展開するベジタリア株式会社、サイバーセキュリティソリューションを提供する株式会社Blue Planet-works、法人向け不正アクセス検知サービス事業を展開する株式会社カウリスへの出資を実施しました。
<人材力の強化>広い視野と高度な専門性を備えた人材の採用・育成への注力に加え、ダイバーシティとワークスタイル変革の推進に取り組んでいます。当期は、ワークスタイル変革を全社でさらに加速させるため、「ワークスタイルイノベーション室」を専任組織として設置しました。また、育児や介護等により退職した社員の再入社制度を新設したほか、従来のテレワーク勤務制度の位置付けを見直し、対象を全社員へ拡充(施行は2018年1月から)する等、多様な働き方を実現する制度の整備に取り組みました。
<不採算案件の発生防止策の強化>不採算案件の抑制については、以前より様々な体制やプロセスを構築し重点的に取り組んでまいりましたが、残念ながら当期は複数の不採算案件が発生しました。これを受け、2017年11月に不採算案件撲滅委員会を社長直轄で立ち上げ、案件の早期収束と、今後の発生防止に向けた現行プロセスの改善点の洗い出しならびに追加対策の検討に取り組んでいます。
2018年度に向けては、3ヵ年の中期経営計画の集大成として成長ペースをさらに加速させ、売上高は880億円(前期比105.5%)、営業利益は70億円(前期比127.5%)を目指します。中期経営計画策定時に設定した売上高および営業利益の目標には未達の見通しとなるものの、事業効率指標として掲げた営業利益率8.0%については着実に実現すべく、グループ一丸となって取り組んでまいります。
経済成長と社会課題の解決を同時に実現する未来社会「Society5.0」の実現に向け、社会や企業のITに対する期待は今後益々大きくなるものと思われます。当社グループは中期経営計画の推進を通じて、お客様と社会の課題解決に貢献してまいります。
当社グループが推進する中期経営計画においても、行動スローガン「価値協創」「Open Innovation」のもと、これら3点を戦略の基本方針に据え、事業を推進しております。また、定量目標としては、<2018年12月期連結売上高1,000億円、連結営業利益80億円、営業利益率8.0%、株主資本利益率(ROE)10.0%以上>を掲げております。
当連結会計年度は、企業のIT投資需要が概ね堅調に推移する中、売上高は過去最高となる834億円(前期比104.6%)を達成しました。さらに、サイバーセキュリティ、農業IoT、自動運転・自動搬送などIT市場の高成長が期待できる分野において、各分野を代表する先進ベンチャー企業への出資ならびに業務提携といった、将来の事業拡大に向けた取り組みも進んでおります。
しかしながら利益面では、不採算案件の発生を主因に、営業利益は前期を下回る54億円(前期比84.6%)となりました。これを受け、2017年11月に「不採算案件撲滅委員会」を社長直轄で組成し、現在対応中の不採算案件の早期収束と、今後の発生防止に向けた現行プロセスの改善ならびに追加対策の検討に最優先で取り組んでおります。
当期の事業セグメントならびに注力領域における取り組み状況は以下のとおりです。
<金融ソリューションセグメント>金融機関の各種業務を支援する様々なITソリューションの提供に取り組んでいます。当期は、金融機関の海外拠点の基幹システムや、規制対応システムの開発に注力しました。さらに、FinTech領域においては、新しい金融サービスの創出が加速しており、それを実現するシステム開発基盤を流通系金融機関向けに構築しました。また、ブロックチェーン技術、生体認証技術、AI等の適用拡大を目指し、多数の金融機関やパートナーと連携した実証実験も継続して推進しています。
<ビジネスソリューションセグメント>基幹システムや経営管理分野において、自社開発のソフトウェア製品を核とした総合的な提案に取り組んでいます。当期は、人事管理ソリューション「POSITIVE」のタレントマネジメント機能を強化したほか、販売代理店を10社に拡充し、製品力と販売力の向上を図りました。さらに、当領域の事業を加速するため、2018年1月から新たに専任組織「HCM(Human Capital Management)事業部」を設置することを決定しました。また、経営管理領域における自社製品の競争力を高めるべく、企業の基幹システムの基盤となる「次世代エンタープライズITプラットフォーム」の研究開発にも積極的に取り組みました。
<エンジニアリングソリューションセグメント>製造業のデジタル・エンタープライズの実現に向け、様々なソリューションの提供に取り組んでいます。当期は、MBD(モデルベース開発)の中核となる構想設計ソリューション「iQUAVIS」の拡販に取り組んだ結果、自動車業界での本格採用が増加したほか、電機・精密業界などにも導入が広がり、導入実績は累計100社超にまで拡大しました。スマートファクトリー、保守・メンテナンス業務などの新しい領域においては、国内外のパートナーとの連携を強化し、新規ソリューションの提供に注力しました。
<コミュニケーションITセグメント>電通グループの基幹システムの高度化支援、ならびに電通グループとの協業によるビジネスの拡大に取り組んでいます。当期は、電通が推進する労働環境改革をITの側面から支援すべく、各種業務システムの再構築や情報機器の整備に加え、生産性の抜本的向上を目的とするRPA(Robotic Process Automation)の導入を支援しました。また、同プロジェクトで得た知見を生かし、RPAの導入支援ビジネスに本格参入し、すでに大手製造業からの受注を獲得しています。電通との協業によるビジネスについては、専門人材約200名からなる「電通デジタルマーケティングテクノロジーセンター」を株式会社電通デジタルとともに立ち上げ、デジタルマーケティング領域のサービス提供体制を強化しました。
<グローバル>日系企業の海外進出支援に加え、非日系企業に対する事業の拡大に取り組んでいます。当期は、自社製品のグローバル展開に注力した結果、上海現地法人で開発したリース業向け基幹業務ソリューション「Lamp」がタイおよびインドネシアで販売実績を伸ばしたほか、中国語に対応したリスク管理ソリューション「BANK・R」が、大手を含む複数の中国現地金融機関から受注を獲得しました。
<2020 & Beyond>2020年とその先を見据えた新ビジネスの創出を目指し、先端技術の活用による地方創生やスポーツの発展に挑戦しています。当期は、宮崎県綾町と進めている、有機農産品の品質をブロックチェーン技術で保証する実証実験をさらに発展させたほか、AIによる画像解析を活用した養殖マグロの個体数カウントシステムや、子どもの運動能力をITで自動測定し適性種目を判定するシステム「DigSports」の開発等に取り組みました。
<戦略的なM&A>戦略領域における事業の創出と強化を目的に、M&Aに取り組んでいます。当期は、米国Predictronics Corp.への出資を拡大し、同社を関連会社化しました。また、日本の自動運転・自動搬送分野を牽引する株式会社ZMP、農業IoT事業を展開するベジタリア株式会社、サイバーセキュリティソリューションを提供する株式会社Blue Planet-works、法人向け不正アクセス検知サービス事業を展開する株式会社カウリスへの出資を実施しました。
<人材力の強化>広い視野と高度な専門性を備えた人材の採用・育成への注力に加え、ダイバーシティとワークスタイル変革の推進に取り組んでいます。当期は、ワークスタイル変革を全社でさらに加速させるため、「ワークスタイルイノベーション室」を専任組織として設置しました。また、育児や介護等により退職した社員の再入社制度を新設したほか、従来のテレワーク勤務制度の位置付けを見直し、対象を全社員へ拡充(施行は2018年1月から)する等、多様な働き方を実現する制度の整備に取り組みました。
<不採算案件の発生防止策の強化>不採算案件の抑制については、以前より様々な体制やプロセスを構築し重点的に取り組んでまいりましたが、残念ながら当期は複数の不採算案件が発生しました。これを受け、2017年11月に不採算案件撲滅委員会を社長直轄で立ち上げ、案件の早期収束と、今後の発生防止に向けた現行プロセスの改善点の洗い出しならびに追加対策の検討に取り組んでいます。
2018年度に向けては、3ヵ年の中期経営計画の集大成として成長ペースをさらに加速させ、売上高は880億円(前期比105.5%)、営業利益は70億円(前期比127.5%)を目指します。中期経営計画策定時に設定した売上高および営業利益の目標には未達の見通しとなるものの、事業効率指標として掲げた営業利益率8.0%については着実に実現すべく、グループ一丸となって取り組んでまいります。
経済成長と社会課題の解決を同時に実現する未来社会「Society5.0」の実現に向け、社会や企業のITに対する期待は今後益々大きくなるものと思われます。当社グループは中期経営計画の推進を通じて、お客様と社会の課題解決に貢献してまいります。