有価証券報告書-第19期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1)業績
当期における我が国経済は、政府による各種政策の効果もあり、個人消費において総じて持ち直しの兆しが見られるほか、企業業績や雇用情勢が改善するなど、引き続き緩やかな回復基調が続いているものの、英国でのEU離脱の決定や米国の新政権の政策動向等により、景気の先行きに不透明感が残る状況となりました。
投資・証券関連事業に大きな影響を与える国内外の株式市場について、国内においては、消費増税延期などが好感され緩やかな上昇基調で当初推移していたものが、6月の英国におけるEU離脱の決定を受け大きく下落しました。しかし、11月の米国大統領選後、新政権の景気浮揚策への期待から非常に活況を呈した米国株式市場の影響を受け、円安・株高が大いに進行し、それまでの相場模様が一転する状況となりました。その後、米国の新政権の景気浮揚策への期待が後退したことや、欧州等での政治の先行き不透明感から外国為替相場が緩やかながら円高基調へ進んだことで上値の重い展開となりましたが、堅調な企業業績などを背景に株式相場は底堅く推移し、日経平均株価は2017年3月末に18,909円と、2016年3月末に比べ12.8%上昇して取引を終えました。また、国内における株式の新規上場社数(TOKYO PRO Market上場社数を除く。)は87社となりました。一方海外においては、米国の新政権の政策動向や金融政策を取り巻く不確実性のほか、中国の経済成長率の低下や中近東における政治的な緊張など地政学的要因等により、株式の新規上場社数は減少基調が続きました。このように世界経済には一部に未だ弱さが見られるものの、アジア新興国や資源国が持ち直しており、全体として緩やかに回復していると考えております。
また、インターネット金融サービス事業を取り巻く事業環境については、生活防衛のため、金融取引において少しでも有利な条件を求める消費者が増える傾向にあり、インターネット金融サービスを活用するメリットに対する認知も拡大し、対面での金融取引からの移行も進んでまいりました。同事業での競争の激化は予想されるものの、今後も引き続き成長が見込まれる市場と認識しております。
当期の経営成績につきましては、収益が261,939百万円(前期比0.1%増加)、税引前利益は43,139百万円(同17.4%減少)、親会社の所有者に帰属する当期利益は32,455百万円(同4.9%減少)となりました。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
なお、前期まで「アセットマネジメント事業」に含めていた一部の子会社(SBI AXES株式会社他)については、当期から「金融サービス事業」に含めております。このため、前期についても当期のセグメント構成に合わせて組み替えております。
(%表示は対前期増減率)
(金融サービス事業)
証券関連事業、銀行業、保険事業を中核とした多様な金融関連事業を行っております。
当期における収益は176,989百万円(同6.5%増加)、税引前利益は48,853百万円(同3.8%減少)となりました。
(アセットマネジメント事業)
国内外のIT、バイオ及び金融関連のベンチャー企業等への投資に関する事業、海外における金融サービス事業及び金融商品の情報提供等を行う資産運用サービス事業を行っております。
当期における収益は80,392百万円(同12.2%減少)、税引前利益は13,940百万円(同21.0%減少)となりました。
(バイオ関連事業)
生体内に存在するアミノ酸の一種である5-アミノレブリン酸(ALA)(※)を活用した医薬品・健康食品・化粧品の開発・販売や、がん及び免疫分野等における抗体医薬・核酸医薬の研究開発に関する事業を行っております。
当期における収益は5,530百万円(同37.5%増加)、税引前利益は9,574百万円の損失(前期は6,572百万円の損失)となりました。
(※)5-アミノレブリン酸(ALA)とは、体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸で、ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与するたんぱく質の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。ALAは、焼酎粕や赤ワイン、高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。
(2)キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載のとおりであります。
(3)IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目との差異に関する事項
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異の概要は次のとおりであります。なお、当企業グループは日本基準に基づく連結財務諸表を作成していないため、記載した概算額は一定の仮定の下、把握できる範囲で算出したものであります。
当期(自2016年4月1日 至2017年3月31日)
(a)連結の範囲
日本基準では、ベンチャーキャピタルなどの投資企業が、投資育成や事業再生を図りキャピタルゲイン獲得を目的とする営業取引として他の企業の株式等を有している場合において、他の企業の議決権の過半数を保有するなどの子会社に該当する要件を満たしていても、売却等により当該他の企業の議決権の大部分を所有しないこととなる合理的な計画があることなどの一定の要件を満たすときには、子会社に該当しないものとして取り扱うこととされております。
一方、IFRSでは、企業集団の親会社が投資企業の要件に該当する場合を除き、投資企業が投資育成や事業再生を図りキャピタルゲイン獲得を目的とする営業取引として他の企業の株式等を有している場合であっても、当該他の企業を支配している場合には、子会社に該当するものとして取り扱うため、連結の範囲が拡大されております。
この結果、IFRSの収益は日本基準の収益に比べて9,031百万円増加しています。
(b)金融商品の評価に係る損益
日本基準では、「その他有価証券」に分類される有価証券で、時価のあるものは、決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理)によって評価され、時価のないものは、移動平均法による原価法で評価されており、時価が著しく下落した場合または実質価格が著しく下落した場合を除き、評価にかかる損益は計上されません。ただし、当企業グループにおいては、営業投資有価証券に関する損失に備えるため、投資先会社の実情を勘案の上、その損失見積額を引当計上することにより、実質的に下落サイドのみの時価算定を行い、評価に係る損失を計上しておりました。
一方、IFRSでは、当初認識時にその他の包括利益を通じて公正価値で測定することを指定したものを除いて、純損益を通じて毎期、公正価値で測定しており、未上場株式を含む有価証券の評価損益を収益に計上しております。
この結果、IFRSの収益は日本基準の収益に比べて3,498百万円減少しています。
(c)のれん償却
日本基準では、のれんは一般的に20年を上限とした見積耐用年数にわたり償却され、その償却費は「販売費及び一般管理費」に計上されます。一方、IFRSではのれんは償却されず、毎期減損テストが求められています。仮に各期末ののれんを日本基準に従い償却していた場合、8,093百万円の償却費になります。
(d)表示の組替
日本基準により作成した連結損益計算書の「売上高」、「営業外収益」、「特別利益」として開示していた収益のうち、持分法による投資利益を除き、IFRSにより作成した連結損益計算書の収益に組替えております。
また、日本基準では「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「営業外費用」、「特別損失」として開示していた費用のうち、持分法による投資損失を除き、IFRSにより作成した連結損益計算書の費用に組替えております。
当期における我が国経済は、政府による各種政策の効果もあり、個人消費において総じて持ち直しの兆しが見られるほか、企業業績や雇用情勢が改善するなど、引き続き緩やかな回復基調が続いているものの、英国でのEU離脱の決定や米国の新政権の政策動向等により、景気の先行きに不透明感が残る状況となりました。
投資・証券関連事業に大きな影響を与える国内外の株式市場について、国内においては、消費増税延期などが好感され緩やかな上昇基調で当初推移していたものが、6月の英国におけるEU離脱の決定を受け大きく下落しました。しかし、11月の米国大統領選後、新政権の景気浮揚策への期待から非常に活況を呈した米国株式市場の影響を受け、円安・株高が大いに進行し、それまでの相場模様が一転する状況となりました。その後、米国の新政権の景気浮揚策への期待が後退したことや、欧州等での政治の先行き不透明感から外国為替相場が緩やかながら円高基調へ進んだことで上値の重い展開となりましたが、堅調な企業業績などを背景に株式相場は底堅く推移し、日経平均株価は2017年3月末に18,909円と、2016年3月末に比べ12.8%上昇して取引を終えました。また、国内における株式の新規上場社数(TOKYO PRO Market上場社数を除く。)は87社となりました。一方海外においては、米国の新政権の政策動向や金融政策を取り巻く不確実性のほか、中国の経済成長率の低下や中近東における政治的な緊張など地政学的要因等により、株式の新規上場社数は減少基調が続きました。このように世界経済には一部に未だ弱さが見られるものの、アジア新興国や資源国が持ち直しており、全体として緩やかに回復していると考えております。
また、インターネット金融サービス事業を取り巻く事業環境については、生活防衛のため、金融取引において少しでも有利な条件を求める消費者が増える傾向にあり、インターネット金融サービスを活用するメリットに対する認知も拡大し、対面での金融取引からの移行も進んでまいりました。同事業での競争の激化は予想されるものの、今後も引き続き成長が見込まれる市場と認識しております。
当期の経営成績につきましては、収益が261,939百万円(前期比0.1%増加)、税引前利益は43,139百万円(同17.4%減少)、親会社の所有者に帰属する当期利益は32,455百万円(同4.9%減少)となりました。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
なお、前期まで「アセットマネジメント事業」に含めていた一部の子会社(SBI AXES株式会社他)については、当期から「金融サービス事業」に含めております。このため、前期についても当期のセグメント構成に合わせて組み替えております。
| 収益 | 税引前利益 | ||||||||
| 前期 | 当期 | 前期 | 当期 | ||||||
| 百万円 | 百万円 | % | 百万円 | 百万円 | % | ||||
| 金融サービス事業 | 166,208 | 176,989 | 6.5 | 50,806 | 48,853 | (3.8) | |||
| アセットマネジメント事業 | 91,543 | 80,392 | (12.2) | 17,649 | 13,940 | (21.0) | |||
| バイオ関連事業 | 4,021 | 5,530 | 37.5 | (6,572) | (9,574) | - | |||
| 計 | 261,772 | 262,911 | 0.4 | 61,883 | 53,219 | (14.0) | |||
| その他 | 2,259 | 883 | (60.9) | (835) | (830) | - | |||
| 消去又は全社 | (2,287) | (1,855) | - | (8,821) | (9,250) | - | |||
| 連結 | 261,744 | 261,939 | 0.1 | 52,227 | 43,139 | (17.4) | |||
(%表示は対前期増減率)
(金融サービス事業)
証券関連事業、銀行業、保険事業を中核とした多様な金融関連事業を行っております。
当期における収益は176,989百万円(同6.5%増加)、税引前利益は48,853百万円(同3.8%減少)となりました。
(アセットマネジメント事業)
国内外のIT、バイオ及び金融関連のベンチャー企業等への投資に関する事業、海外における金融サービス事業及び金融商品の情報提供等を行う資産運用サービス事業を行っております。
当期における収益は80,392百万円(同12.2%減少)、税引前利益は13,940百万円(同21.0%減少)となりました。
(バイオ関連事業)
生体内に存在するアミノ酸の一種である5-アミノレブリン酸(ALA)(※)を活用した医薬品・健康食品・化粧品の開発・販売や、がん及び免疫分野等における抗体医薬・核酸医薬の研究開発に関する事業を行っております。
当期における収益は5,530百万円(同37.5%増加)、税引前利益は9,574百万円の損失(前期は6,572百万円の損失)となりました。
(※)5-アミノレブリン酸(ALA)とは、体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸で、ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与するたんぱく質の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。ALAは、焼酎粕や赤ワイン、高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。
(2)キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載のとおりであります。
(3)IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目との差異に関する事項
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異の概要は次のとおりであります。なお、当企業グループは日本基準に基づく連結財務諸表を作成していないため、記載した概算額は一定の仮定の下、把握できる範囲で算出したものであります。
当期(自2016年4月1日 至2017年3月31日)
(a)連結の範囲
日本基準では、ベンチャーキャピタルなどの投資企業が、投資育成や事業再生を図りキャピタルゲイン獲得を目的とする営業取引として他の企業の株式等を有している場合において、他の企業の議決権の過半数を保有するなどの子会社に該当する要件を満たしていても、売却等により当該他の企業の議決権の大部分を所有しないこととなる合理的な計画があることなどの一定の要件を満たすときには、子会社に該当しないものとして取り扱うこととされております。
一方、IFRSでは、企業集団の親会社が投資企業の要件に該当する場合を除き、投資企業が投資育成や事業再生を図りキャピタルゲイン獲得を目的とする営業取引として他の企業の株式等を有している場合であっても、当該他の企業を支配している場合には、子会社に該当するものとして取り扱うため、連結の範囲が拡大されております。
この結果、IFRSの収益は日本基準の収益に比べて9,031百万円増加しています。
(b)金融商品の評価に係る損益
日本基準では、「その他有価証券」に分類される有価証券で、時価のあるものは、決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理)によって評価され、時価のないものは、移動平均法による原価法で評価されており、時価が著しく下落した場合または実質価格が著しく下落した場合を除き、評価にかかる損益は計上されません。ただし、当企業グループにおいては、営業投資有価証券に関する損失に備えるため、投資先会社の実情を勘案の上、その損失見積額を引当計上することにより、実質的に下落サイドのみの時価算定を行い、評価に係る損失を計上しておりました。
一方、IFRSでは、当初認識時にその他の包括利益を通じて公正価値で測定することを指定したものを除いて、純損益を通じて毎期、公正価値で測定しており、未上場株式を含む有価証券の評価損益を収益に計上しております。
この結果、IFRSの収益は日本基準の収益に比べて3,498百万円減少しています。
(c)のれん償却
日本基準では、のれんは一般的に20年を上限とした見積耐用年数にわたり償却され、その償却費は「販売費及び一般管理費」に計上されます。一方、IFRSではのれんは償却されず、毎期減損テストが求められています。仮に各期末ののれんを日本基準に従い償却していた場合、8,093百万円の償却費になります。
(d)表示の組替
日本基準により作成した連結損益計算書の「売上高」、「営業外収益」、「特別利益」として開示していた収益のうち、持分法による投資利益を除き、IFRSにより作成した連結損益計算書の収益に組替えております。
また、日本基準では「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「営業外費用」、「特別損失」として開示していた費用のうち、持分法による投資損失を除き、IFRSにより作成した連結損益計算書の費用に組替えております。