有価証券報告書-第42期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、この経営方針、経営環境、対処すべき課題等には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述は、現時点で当社が入手している情報を踏まえた過程、予期及び見解に基づくものであり、既知及び未知のリスクや不確実性及びその他の要素を内包するものです。2「事業等のリスク」などに記載された事項及びその他の要素によって、当社の実際の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況が、こうした将来に関する記述とは大きく異なる可能性があります。
(1)経営方針・経営戦略等及び進捗状況
当社グループの事業は、アーティストをマネージメントし、そこから創造されるコンテンツを事業化することに始まり、非常に多岐にわたっております。そのため、各事業をプロジェクト単位に分け、事業毎の営業利益管理を行っております。個々のプロジェクトは単発のものが多く、その結果年度毎の業績の変動が比較的大きくなります。それぞれの事業、プロジェクト毎に利益率の差はありますが、全体としては、営業利益・営業利益率・株主資本利益率などの向上を目標としております。
また、その目標を達成すべく、次の経営方針を施策として定めております。
①経営方針の4つの施策
(a)アーティストポートフォリオの拡充
(b)プロダクツの拡充
(c)バリューチェーンの内製化
(d)新規市場の開拓
②経営方針の進捗状況
[施策]アーティストポートフォリオの拡充(アーティスト・コンテンツの発掘、育成)
主力事業であるアーティストマネージメント事業において、当社の特徴の一つとしてアーティストの所属年数が長いことが挙げられます(サザンオールスターズ42年間、三宅裕司35年間、福山雅治32年間など)。所属するアーティストを中長期的にマネージメントしていくことで、アーティストのブランド価値や顧客基盤を最大化していくことが当社の強みとなっております。その中で重要なポイントは可能性のあるアーティストや良質なコンテンツを継続的に発掘・育成/開発することであり、年間数組の新規アーティスト輩出を続けています。また、さらにポートフォリオのスポーツ分野への拡充を図るべく、団野村氏が代表を務めるスポーツエージェント企業であるOrtus Vaux Holdings(現在、Amuse Sports Holdingsに社名を変更)を子会社化等の取り組みを行っております。
これらの取り組みを行うことで、そもそもがヒットビジネスで、また個々のアーティストの活動スケジュールによって収益の波がある事業のリスクを分散し、様々な選択肢でより多くの収益化を目指してまいります。
[施策]プロダクツの拡充/バリューチェーンの内製化
アーティストの生み出す様々なコンテンツを積極的に活用しつつ、外部環境の変化に対応した、新しいプロダクツの開発をより積極的に行っております。また、前年は、より一層のグループシナジーを得るべく、株式会社ライブ・ビューイング・ジャパンを子会社化いたしました。各プロダクツのバリューチェーンについても、内製化することによる固定費増などのリスクもありますが、収益機会の増大、内製化することで事業の理解を深めリスクマネージメントにもつながること、何より市場環境の変化に合わせ、適切な形で直接ユーザーにお届けするために、部分的に機能の内製化を図ってまいります。
[施策]新規市場の開拓
日本国内の人口の減少、アジア経済圏の拡大と、音楽市場のみならず、当社グループを取り巻くエンターテインメント市場は、大きく変化しています。このような変化の中で事業ポートフォリオの多様化を目的に、中国でデジタルスポーツパークを運営しているPlaymaker Kids Limitedへ出資をするなど、積極的に新規事業に取り組んでおります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの属するエンターテインメント業界の市場環境ですが、中長期的なマクロ環境では日本における人口減少、少子高齢化による需要減少が想定され、市場内でより一層の競争激化が予想されます。一方、直接的な市場環境としては2020年2月ごろから発生しております世界的流行下の感染症の影響で、コンサートの中止が相次いでおり今後の市場動向は極めて予測困難ですが、コンサート市場は一般社団法人日本コンサートプロモーターズ協会正会員69社の2019年(1月-6月)総入場者数が2,250万人(前年同期比8%増)、総売上は1,573億8千6百万円(前年同期比9%増)と、引き続き堅調に推移しておりました。
コンサート関連事業は当社において業績に大きな影響を与える事業の1つで、市場需要が高まっている現状において、優良なアーティストやコンテンツの発掘・育成/開発を行うとともに、様々な活動領域をもつアーティストの拡充、アーティストの新たな才能を開花させる能力開発は、引き続き当社グループの最大の課題です。
また、インターネット、通信・放送等メディア及び端末の急速な進化、多様化によりエンターテインメントの需要が高まると同時に新たな楽しみ方の提案が求められています。さらに、ソーシャルメディアの台頭による人々のコミュニケーションの変化などにより、メディアの選択やマーケティング戦略が非常に複雑化しています。こうした環境の変化に対応したエンターテインメントを開発し、効果的なプロモーションを展開していくことが重要な要素になっています。当社ではアーティストを中心に、新しいメディアやコミュニケーションに適応したエンターテインメントを開発していくことが課題となります。
これらの課題に対し、当社は「(1)経営方針・経営戦略等及び進捗状況」でも記載した通り、アーティストポートフォリオの拡充、プロダクツの拡充を積極的に行ってきました。ミュージシャン、俳優、声優、司会者、スポーツ選手など幅広いアーティストが所属していることが当社アーティストマネージメントの最大の強みです。また、多様化するメディアやコミュニケーションに対し、既存の枠に捉われない発想で、アーティストから生み出される良質なコンテンツを創造し続けます。
音楽業界では、2019年(1月-12月)の音楽ソフト総生産額が2,291億2千9百万円(前年同期比5%減)、有料音楽配信売上は706億2千8百万円(前年同期比10%増)、合計金額は2,997億5千7百万円(前年同期比2%減)となっております(2019年1月-12月 一般社団法人日本レコード協会)。
邦画・洋画の映像関連市場では公開本数が前年から大幅に増加し1,278本で、映画館スクリーン数は前年に引き続き調査開始以来最高の3,583スクリーンとなり、2019年(1月-12月)の興行収入は2,611億8千万円(前年同期比17%増)となりました(2019年1月-12月 一般社団法人日本映画製作者連盟)。一方、ビデオソフト市場では、2019年(1月-12月)の総売上が1,590億9千3百万円(前年同期比11%減)、ブルーレイでのレンタル・個人向け販売用売上は前年同期比で微減し、DVDビデオは引き続き大幅に減少しており総売上は減少となりました(2019年1月-12月 一般社団法人日本映像ソフト協会)。
有料音楽配信が堅調に推移している一方、ビデオソフト市場が減少していることからもわかるように、流通インフラやインターネット環境の進展等により、アーティストが創作する楽曲や権利保有楽曲、映画やライブ中継などの映像作品等を直接消費者に届けることができるようになっています。
当社グループは、コンテンツ創造をするエンターテインメント企業として流通チャネルの環境変化に強い立ち位置を最大限に活用しながら、アーティストが生みだす様々なプロダクツを適切な形態・適切な価格でより便利に、直接ユーザーにお届けできるような流通チャネルを柔軟に確保することが課題となっております。
そのような中、市場流通チャネルに対し中期的に取り組んできた施策の一つとして、当社事業におけるバリューチェーンの内製化が挙げられます。当社運営の各アーティストのファンクラブサイトやECサイトのアスマートに代表されるように、当社グループがアーティストグッズ・音楽作品・映像作品・関連書籍などを直接ユーザーにお届けできる機会も年々飛躍的に高まっています。内製化したインフラや機能があることで、市場の変化や細かなニーズに対し迅速な対応が可能となることが強みとなっております。今後、特に需要が想定されるオンラインならではの付加価値を創造し、市場の変化に合わせインフラ機能を強化していくと同時に、そのサービスインフラ自体を他社アーティスト等へと広げることで、収益源の多様化・利益率を向上させて参りたいと考えております。
以上のような課題に対応していくのは、当社グループの人材です。当社では、音楽・映像・舞台等様々なエンターテインメント領域で事業を行っており、その多様性が一つの特徴となっております。
昨今では、エンターテインメントの市場が海外へ拡大していることも踏まえ、様々な事業領域のみならず、多様な市場における業務経験を幅広く積ませることで、環境の変化に柔軟に対応できる人員を育成しております。
引き続き定期・不定期採用を通じて、エンターテインメント業界のみならず、業界を取り巻くビジネス環境へも適応でき、今後の企業価値向上に必要な人材の確保を行うとともに、人事異動・各種研修を通じて優秀な人材を育てることが継続的な課題となっています。
また、優秀な人材により長く働いてもらうために、労働環境含め働きやすい企業として内外から認識してもらえるよう、制度や風土を継続的に見直していくことが重要であると考えております。
また、この経営方針、経営環境、対処すべき課題等には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述は、現時点で当社が入手している情報を踏まえた過程、予期及び見解に基づくものであり、既知及び未知のリスクや不確実性及びその他の要素を内包するものです。2「事業等のリスク」などに記載された事項及びその他の要素によって、当社の実際の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況が、こうした将来に関する記述とは大きく異なる可能性があります。
(1)経営方針・経営戦略等及び進捗状況
当社グループの事業は、アーティストをマネージメントし、そこから創造されるコンテンツを事業化することに始まり、非常に多岐にわたっております。そのため、各事業をプロジェクト単位に分け、事業毎の営業利益管理を行っております。個々のプロジェクトは単発のものが多く、その結果年度毎の業績の変動が比較的大きくなります。それぞれの事業、プロジェクト毎に利益率の差はありますが、全体としては、営業利益・営業利益率・株主資本利益率などの向上を目標としております。
また、その目標を達成すべく、次の経営方針を施策として定めております。
①経営方針の4つの施策
(a)アーティストポートフォリオの拡充
(b)プロダクツの拡充
(c)バリューチェーンの内製化
(d)新規市場の開拓
②経営方針の進捗状況
[施策]アーティストポートフォリオの拡充(アーティスト・コンテンツの発掘、育成)
主力事業であるアーティストマネージメント事業において、当社の特徴の一つとしてアーティストの所属年数が長いことが挙げられます(サザンオールスターズ42年間、三宅裕司35年間、福山雅治32年間など)。所属するアーティストを中長期的にマネージメントしていくことで、アーティストのブランド価値や顧客基盤を最大化していくことが当社の強みとなっております。その中で重要なポイントは可能性のあるアーティストや良質なコンテンツを継続的に発掘・育成/開発することであり、年間数組の新規アーティスト輩出を続けています。また、さらにポートフォリオのスポーツ分野への拡充を図るべく、団野村氏が代表を務めるスポーツエージェント企業であるOrtus Vaux Holdings(現在、Amuse Sports Holdingsに社名を変更)を子会社化等の取り組みを行っております。
これらの取り組みを行うことで、そもそもがヒットビジネスで、また個々のアーティストの活動スケジュールによって収益の波がある事業のリスクを分散し、様々な選択肢でより多くの収益化を目指してまいります。
[施策]プロダクツの拡充/バリューチェーンの内製化
アーティストの生み出す様々なコンテンツを積極的に活用しつつ、外部環境の変化に対応した、新しいプロダクツの開発をより積極的に行っております。また、前年は、より一層のグループシナジーを得るべく、株式会社ライブ・ビューイング・ジャパンを子会社化いたしました。各プロダクツのバリューチェーンについても、内製化することによる固定費増などのリスクもありますが、収益機会の増大、内製化することで事業の理解を深めリスクマネージメントにもつながること、何より市場環境の変化に合わせ、適切な形で直接ユーザーにお届けするために、部分的に機能の内製化を図ってまいります。
[施策]新規市場の開拓
日本国内の人口の減少、アジア経済圏の拡大と、音楽市場のみならず、当社グループを取り巻くエンターテインメント市場は、大きく変化しています。このような変化の中で事業ポートフォリオの多様化を目的に、中国でデジタルスポーツパークを運営しているPlaymaker Kids Limitedへ出資をするなど、積極的に新規事業に取り組んでおります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの属するエンターテインメント業界の市場環境ですが、中長期的なマクロ環境では日本における人口減少、少子高齢化による需要減少が想定され、市場内でより一層の競争激化が予想されます。一方、直接的な市場環境としては2020年2月ごろから発生しております世界的流行下の感染症の影響で、コンサートの中止が相次いでおり今後の市場動向は極めて予測困難ですが、コンサート市場は一般社団法人日本コンサートプロモーターズ協会正会員69社の2019年(1月-6月)総入場者数が2,250万人(前年同期比8%増)、総売上は1,573億8千6百万円(前年同期比9%増)と、引き続き堅調に推移しておりました。
コンサート関連事業は当社において業績に大きな影響を与える事業の1つで、市場需要が高まっている現状において、優良なアーティストやコンテンツの発掘・育成/開発を行うとともに、様々な活動領域をもつアーティストの拡充、アーティストの新たな才能を開花させる能力開発は、引き続き当社グループの最大の課題です。
また、インターネット、通信・放送等メディア及び端末の急速な進化、多様化によりエンターテインメントの需要が高まると同時に新たな楽しみ方の提案が求められています。さらに、ソーシャルメディアの台頭による人々のコミュニケーションの変化などにより、メディアの選択やマーケティング戦略が非常に複雑化しています。こうした環境の変化に対応したエンターテインメントを開発し、効果的なプロモーションを展開していくことが重要な要素になっています。当社ではアーティストを中心に、新しいメディアやコミュニケーションに適応したエンターテインメントを開発していくことが課題となります。
これらの課題に対し、当社は「(1)経営方針・経営戦略等及び進捗状況」でも記載した通り、アーティストポートフォリオの拡充、プロダクツの拡充を積極的に行ってきました。ミュージシャン、俳優、声優、司会者、スポーツ選手など幅広いアーティストが所属していることが当社アーティストマネージメントの最大の強みです。また、多様化するメディアやコミュニケーションに対し、既存の枠に捉われない発想で、アーティストから生み出される良質なコンテンツを創造し続けます。
音楽業界では、2019年(1月-12月)の音楽ソフト総生産額が2,291億2千9百万円(前年同期比5%減)、有料音楽配信売上は706億2千8百万円(前年同期比10%増)、合計金額は2,997億5千7百万円(前年同期比2%減)となっております(2019年1月-12月 一般社団法人日本レコード協会)。
邦画・洋画の映像関連市場では公開本数が前年から大幅に増加し1,278本で、映画館スクリーン数は前年に引き続き調査開始以来最高の3,583スクリーンとなり、2019年(1月-12月)の興行収入は2,611億8千万円(前年同期比17%増)となりました(2019年1月-12月 一般社団法人日本映画製作者連盟)。一方、ビデオソフト市場では、2019年(1月-12月)の総売上が1,590億9千3百万円(前年同期比11%減)、ブルーレイでのレンタル・個人向け販売用売上は前年同期比で微減し、DVDビデオは引き続き大幅に減少しており総売上は減少となりました(2019年1月-12月 一般社団法人日本映像ソフト協会)。
有料音楽配信が堅調に推移している一方、ビデオソフト市場が減少していることからもわかるように、流通インフラやインターネット環境の進展等により、アーティストが創作する楽曲や権利保有楽曲、映画やライブ中継などの映像作品等を直接消費者に届けることができるようになっています。
当社グループは、コンテンツ創造をするエンターテインメント企業として流通チャネルの環境変化に強い立ち位置を最大限に活用しながら、アーティストが生みだす様々なプロダクツを適切な形態・適切な価格でより便利に、直接ユーザーにお届けできるような流通チャネルを柔軟に確保することが課題となっております。
そのような中、市場流通チャネルに対し中期的に取り組んできた施策の一つとして、当社事業におけるバリューチェーンの内製化が挙げられます。当社運営の各アーティストのファンクラブサイトやECサイトのアスマートに代表されるように、当社グループがアーティストグッズ・音楽作品・映像作品・関連書籍などを直接ユーザーにお届けできる機会も年々飛躍的に高まっています。内製化したインフラや機能があることで、市場の変化や細かなニーズに対し迅速な対応が可能となることが強みとなっております。今後、特に需要が想定されるオンラインならではの付加価値を創造し、市場の変化に合わせインフラ機能を強化していくと同時に、そのサービスインフラ自体を他社アーティスト等へと広げることで、収益源の多様化・利益率を向上させて参りたいと考えております。
以上のような課題に対応していくのは、当社グループの人材です。当社では、音楽・映像・舞台等様々なエンターテインメント領域で事業を行っており、その多様性が一つの特徴となっております。
昨今では、エンターテインメントの市場が海外へ拡大していることも踏まえ、様々な事業領域のみならず、多様な市場における業務経験を幅広く積ませることで、環境の変化に柔軟に対応できる人員を育成しております。
引き続き定期・不定期採用を通じて、エンターテインメント業界のみならず、業界を取り巻くビジネス環境へも適応でき、今後の企業価値向上に必要な人材の確保を行うとともに、人事異動・各種研修を通じて優秀な人材を育てることが継続的な課題となっています。
また、優秀な人材により長く働いてもらうために、労働環境含め働きやすい企業として内外から認識してもらえるよう、制度や風土を継続的に見直していくことが重要であると考えております。