有価証券報告書-第32期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/21 16:46
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針
当社グループは、「世界で最も信頼、尊敬されるインベストメント・カンパニー」になることで「世界を豊かに、健康に、そして幸せにする」というミッションの実現を目指す、独立系の資産運用グループであります。また、資産運用サービスを中核事業とする企業グループとしては、日本で初の公開/上場会社であります。
私どもの経営の基本方針の第一は、投資家の皆様に真に役立つ投資インテリジェンスを運用商品として提供し、ご満足いただける運用成果をお届けすることであります。そのために、創業以来の「マクロはミクロの集積である。」との投資哲学に基づく徹底したボトムアップ・アプローチを基軸として、常に革新的な投資手法の開発に努めております。さらに、日本株のスペシャリストとしての経験と知識を株式以外の不動産や発電事業等のインフラ資産への投資スキームにも展開すると共に、韓国・香港の子会社が培った力を統合することで、アジアに関心を寄せる世界中の投資家の期待に応え得る投資インテリジェンスと優れた運用成果の提供に努めてまいります。
方針の第二は、お客様の期待に応えたビジネス拡大を通して、株主の皆様に満足いただける収益を産み出すと共に、企業としての存続と成長の礎となる適切なガバナンスとコンプライアンスの態勢を維持・強化することであります。更なる運用成績の向上への取り組みに加え、新たな投資商品の開発と提供によって収益の拡大を目指す際に、積極的な事業展開と効率性の追求が、コンプライアンスの弛緩に決して繋がることのないように、ガバナンスの実効性を絶えず検証してまいります。
方針の第三は、お客様と株主の皆様の期待に応える事業展開を支えるための有為な人材の保持、獲得と育成であります。高度な専門性と柔軟な創造力、そして強い自己規律の精神を持った人材がチームとして取組んでこそ、私共が目指す資産運用サービスの提供が可能になると考えております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの収益の大半を占める投信・投資顧問料収入は、運用資産の残高と報酬料率に応じて生じる残高報酬と、運用成績の良否等によって変動する成功報酬に大別されます。後者の成功報酬は、当社グループの全ての運用資産から発生するものではありません。
従って、当社グループにとって最も重要な経営指標は、収益の源泉である運用資産の残高及び残高報酬料率であります。運用資産残高の推移は適時に把握するのみならず、その変動がお客様からの新規設定や解約によって生じたものか、市場の一般的動向によるものか、運用成績の良否によるものか等を分析し、当社グループの事業競争力の客観的な把握に努めております。また、より付加価値の高い投資戦略を開発・提供することによって、より高い残高報酬料率の実現に努めております。
次に重要な経営指標は、残高報酬の金額から経常的経費を差引いた金額として認識される基礎収益力の水準であります。基礎収益力は持続的かつ安定的な事業運営の基盤でありますから、それが赤字となる状況が生じた場合には、運用報酬の増加を目指すのは当然でありますが、経費削減も含めたあらゆる施策により早期に黒字を回復させる必要があります。一方、基礎収益力が十分な黒字を維持している場合には、成長に向けた投資余力があるとの判断も可能です。
さらに、成功報酬の金額及びROEも当然に重要な経営指標であります。当社の営業成績は、基礎収益力と成功報酬によって大半が決定し、その結果に基づき賞与等の支払も決定されますから、成功報酬の多寡が年度毎の営業利益の水準に大きく影響し、結果ROEにも大きく影響します。全運用資産の内で成功報酬が発生し得る資産の割合、成功報酬の発生状況等、業績への影響度合いを把握するだけでなく、より付加価値の高い投資戦略を開発・提供することによって、成功報酬が発生しうる運用資産残高の増加に努めることでROEの向上に努めております。
(3)経営戦略等
当社グループは、着実に利益成長を実現する強い体質の構築を目指しております。その達成のため、以下4つの投資戦略が柱であると考えております。
1本目の柱は、日本株式投資戦略です。
子会社であるスパークス・アセット・マネジメント株式会社が運用するファンドは、運用評価機関から継続して高い評価を受けております。また、私どもの投資哲学や運用スタイルへの関心も引き続き高いことから、日本の個人投資家の皆様に「日本株ならスパークス」とのSPARXブランドをさらに幅広く認知いただくよう努めております。
2本目の柱は、OneAsia投資戦略(アジア株式を対象とする運用戦略)です。
東京・香港・韓国のファンドマネジャーがアジア企業への調査などを共同で行っており、投資アイディアを共有することを続けた結果、パフォーマンスも上がり運用資産残高の増加につながり始めています。アジア企業の調査を通じ、今まで日本株式運用で培った運用手法を伝承することで「アジア株もスパークス」とのSPARXブランドを構築してまいります。
3本目の柱は、実物資産投資戦略です。
再生可能エネルギー発電事業のインフラ資産や不動産を投資対象とする実物資産の運用戦略は、全国の発電施設への投資を31件実行しており、再生可能エネルギー投資戦略の運用資産残高は2,409億円の規模となっております。太陽光のみでなく、風力・バイオマス発電所も安定稼動させており、今後も投資対象先を拡大してまいります。また、発電事業等の開発段階から運転開始までのフェーズにおける投資(グリーン・フィールド投資)に加えて、運転開始後のフェーズにおける投資(ブラウン・フィールド投資)にフォーカスした、長期的に安定したキャッシュ・フローを源泉としたファンドも運用しております。ブラウン・フィールドのファンドでは、当社グループで開発した発電設備のみならず外部からの発電設備の取得も行うことができます。今後も引き続き再生可能エネルギーファンドのパイオニアとして皆様のご期待にお応えするべく、魅力的な投資商品の提供を行ってまいります。
4本目の柱は、プライベートエクイティ投資戦略です。
次世代の企業の成長に資する投資を長期的な視点から実践し、投資会社として未来を創造する新たな領域を開拓するため設立した未来創生ファンドは、投資が完了した1号ファンドだけでなく2号ファンドにおいてもIPO等のイグジット案件も出てきており、これまでの投資の成果が、具体的に投資家の皆様へのリターンとして実現してきております。また、宇宙企業に投資を行う宇宙フロンティアファンドや、日本における高い技術・技能を維持しモノづくりの力を今後も発展させていくために、優れた技術・人財・サービスを有する国内のモノづくり企業に投資する日本モノづくり未来ファンドを設立しております。これらのファンドについても投資を着実に実行し、投資実績を積み上げ、質の高い投資を通じて、革新的な技術やビジネスモデルで世界をリードする企業を発掘・育成することで未来社会に貢献することを目指してまいります。
また、上記に加え、スパークスのこれまでのファンドビジネスを強化するため、新たな成長領域への投資を始動いたしました。AI(人工知能)の利用が前提となった新しい時代の成長領域は、エネルギー、医療・介護、金融などと考えており、これらが量子コンピュータなどのデジタル時代を牽引する新しい道具と結びつくことがカギとなると考えております。これらを次のスパークスのビジネスの柱にしようと一歩一歩確実に前進しております。量子コンピュータ分野への投資は、東北大学及び量子アニーリングコンピュータの世界的権威である大関真之教授からのご理解を得て、この分野に特化した新会社シグマアイに2019年4月設立し、資本参画しております。医療・介護についても、小さな一歩を踏み出しました。具体的には医療法人社団五葉会のご理解を得て、コンサルティング業務を提供させていただいております。また、介護分野への投資も実行しております。医療領域の効率的な成長は社会的な使命であり、私達投資会社として参画し貢献すべき領域であると考えております。単に目先の短期的な収益を追うのではなく、時代の要請をしっかり受け止めて、これまでのスパークスでやってきた良い投資を、金融投資家として、立派な医療機関とそれを支える優秀な医療の専門家の方々とともに、実践していきたいと思います。
スパークスでは、1989年創業以来、企業を一社一社徹底的に調べ、現場に赴いて実際に目で見て判断する“現地現物”による調査活動を徹底してまいりました。新型コロナウイルス発生以降は、5G(第5世代移動通信システム)、AIなどの技術を活用して、教育、医療、自動運転など世界はあらゆる分野で非接触型に移行していくものと思われます。この非接触型社会への移行の中で、当社グループが大切にしてきた“現地現物”やコミュニケーションの重要性といった価値観を、どのようにして維持・強化していくのか、この変化に立ち向かっていきたいと考えております。また、これからも創業時より続けている投資の勉強会「バフェットクラブ」などを通じて、高い知見・見識を備え、人格的にも優れた次世代を担う経営者を育成することが、私が経営者として負うべき最も大切な仕事だと思っています。企業文化や変わらない投資哲学を若い次の世代に継承しながら、新しい成長領域への投資に取り組み続けることのできる強い組織の創造に向けて努力精進してまいります。
(4)経営環境
直近の経営環境については、第一部 企業情報、第2 事業の状況、3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要に含めて記載しております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上課題
新型コロナウイルス感染症が世界経済へ悪影響を及ぼす一方、各国の積極的な財政・金融政策、ワクチンの接種開始などを背景に経済活動が正常化するとの期待から、日経平均株価をはじめ、各国株式市場が概ね堅調に上昇したことに加え、引き続き安定して高い運用実績を維持した結果、当年度のグループ運用資産残高(AUM)は前年度末比36.7%増加し、1兆5,356億円(注1)となりました。
これに合わせて、費用面も引き続き適切にコントロールしたことで、事業の持続的かつ安定的な基盤となる収益力を示す指標である基礎収益(注2)は、前年度比23.8%増の44億44百万円(前年度は35億91百万円)となり、安定的に稼ぐ力を着実に強化することができました。
また当年度は、前年度に比して成功報酬がさらに増加したことによって、当社グループ特有の残高報酬と成功報酬によるハイブリッド型収益モデルが有効に機能し、営業利益は前年度比41.7%増の63億49百万円(前年度は44億79百万円)となり、増収増益を達成しました。
来年度についても当社グループの厚い人財力、投資力によって運用パフォーマンスの質を維持し、増収増益を目指すとともに、当社グループのミッションである「世界を豊かに、健康に、そして幸せにする」を実現するため、ESG(注3)への取り組みを通じて継続的な企業価値向上を実現すべく、主として以下の課題に取り組んでまいります。
課題の第一として、5年後の2026年3月期までに運用資産残高(AUM)3兆円を達成するため、市場に影響されない安定的な投資戦略と収益性の高い投資戦略によるハイブリッドのビジネスモデルを、引き続き強化・拡大してまいります。
成長実現のための4本柱(「日本株式」「ワンアジア株式」「実物資産」「プライベートエクイティ」)という、従来からの高収益な上場株式の投資戦略と安定性の高い実物資産/プライベートエクイティ投資戦略のAUMを、2026年3月末までの5年間で、前年度末残高の倍にあたる3兆円に増加させることを当面の目標としてそれぞれ引き続き強化することに加え、今後も当社グループならではの革新的な投資戦略を継続的に構築し、ビジネスモデルをさらに多様化・安定化することで、持続的な企業価値向上を実現してまいります。
また、日本株式サステナブル投資戦略や再生可能エネルギー投資戦略など、直接的にESGを投資対象とすることが明確な個別の投資戦略以外の投資戦略も含めたビジネスモデル全体と、当社グループのミッション、ビジョン、パーパスなどと合わせて、当社グループのサステナビリティについての取組みを明確にし、投資対象の多角化によるシナジー効果など、当社の強みについて株式市場と適切に対話することで、株式市場から適切にご評価いただけるようIR活動にも取り組んでまいります。
4本柱についての、当面の主な課題は以下の通りです。
日本株式投資戦略については、例えばこの4月にも、代表的な外部評価機関であるR&I社から、国内中小型株式部門は過去20年、国内株式コア部門は過去10年のトラックレコードでそれぞれ最優秀賞をいただくなど、長期に渡る非常に高いパフォーマンスを背景に、当面1,000億円程度のAUMを目標に再拡大しているロング・ショート戦略や、エンゲージメント戦略など収益性の高いオルタナティブ商品への取組みを強化してまいります。
また、欧州などを中心にESG投資への需要がコロナ禍で一層加速する中、今年度AUMが倍増したサステナブル投資戦略については、特に海外機関投資家から引き続き強いご関心を寄せて頂いております。ただ闇雲に規模を追うのではなく、質の高い運用を継続しつつも、来年度はAUMを更に倍増させてまいります。
ワンアジア株式投資戦略については、日本・韓国・香港の3拠点が一丸となった運用力強化が成果に結びつつあり、良好な運用成績を背景に今年度はAUMを倍増させることが出来ました。中長期的には、本投資戦略を日本株式投資戦略と同規模以上に成長させるべく、時間を掛けて重層的で高品質な運用体制を構築してまいります。
実物資産投資戦略については、太陽光から、バイオマスや地熱など引き続き高い投資リターンが見込まれる発電所へと、開発の重点を移すとともに、グリーン水素(注4)やコーポレートPPA(注5)など、固定価格買取制度後を見据えた投資戦略の開発を積極的に進めてまいります。
プライベートエクイティ投資戦略については、未来創生2号ファンドからの投資が順調に進んでいることから、今年度は「カーボン・ニュートラル」にも資する会社も投資対象に含めた、新しいファンドのローンチを目指してまいります。また今後、未来創生1号、2号ファンドが投資した企業が、株式市場に上場する等エグジットすることに伴う売却益の一部が、当社グループの成功報酬として計上されてまいりますので、この成功報酬を最大化するためにも引き続き売却活動に注力してまいります。その他、今年度設立した宇宙フロンティアファンドや日本モノづくり未来ファンドについても、投資を着実に実行し、質の高い投資を通じて、革新的な技術やビジネスモデルで世界をリードする企業を発掘・育成し、未来社会に貢献することを目指してまいります。
さらに上記の4本柱に加えて、AIの利用が前提となった新しい時代の成長領域であるエネルギー、医療・介護、金融などと、量子コンピュータなどの新しい道具が結びつく領域へ、保守的な財務運営方針のもと、一定の自己資金やグループ内リソースの範囲で、当社グループROEの向上に貢献する当社らしい投資をさらに進めてまいります。またこのような成長領域への投資を通じて、新しいビジネスをゼロから生み出す企業文化と起業家精神を活性化し、これまでのファンドビジネスをさらに強化するとともに、企業文化や変わらない投資哲学を次世代に継承しながら、新しい取り組みを自律的に続けることのできる強い組織を創造してまいります。
課題の第二として、今後の成長に向けて、ポスト・コロナ時代に適応した新しいビジネスの進め方、働き方を構築するため、改めて大切にすべき価値観を再定義し浸透を図ってまいります。
昨年春の新型コロナウイルス感染症拡大以前より、BCP(事業継続計画)に定める重要業務については、仮にオフィスが使えない状況になった場合でも円滑に業務遂行できる体制を整えておりましたが、今年度はコロナ禍を機に、より広範な業務について、職員の自宅などからリモートで業務が出来るよう社内DX化を一段と進めました。来年度はこれに加え、職員の健康への一層の配慮や、当社に合った在宅勤務制度を導入するなど、育児・介護、共働き、ハンディキャップなど職員が置かれた様々な状況下でも、当社グループに貢献し続ける意思と能力を持った優秀な職員が働き続けることができる就労環境を、より充実させてまいります。
一方で、職員が様々な状況下で働くことになる場合、これまで当社グループが大切にしてきた“現地現物”やコミュニケーションの重要性といった価値観の継承、経営者との直接対話などボトムアップ・アプローチによる調査活動、投資哲学など当社グループの特徴を丁寧にご説明することを重視した営業活動など、ビジネスの根幹をなす様々な活動において、これまでとは異なる取組みが必要となります。そのためにまず、全職員のベクトルを合わせるため、当社グループは社会に対してどのようなポジティブなインパクトを与えたいのか、何を成し遂げたいのか、そのためにどのような会社でありたいのか。また、変わらない・変わってはいけない普遍的な思想・哲学と、そのもとで時代とともに日々進化し続けていくべき投資の技・型は、具体的にどのようなものであるべきか。当社グループの価値やユニークさを、改めて全役職員が一緒に確認し、考え、言葉にし、時代に即した新たな当社グループの「憲法」とも呼ぶべき企業理念を再定義し、浸透させることから始めてまいります。
当社グループのビジネスは「人が全て」と言っても過言ではありません。当社グループの新しい「憲法」のもと、ジェンダー、国籍、新卒者と中途採用者、シニア・ベテランと若手など、様々な多様性を互いに尊重し、優秀な人財同士が引き続き互いに切磋琢磨し、成長の機会が与えられて自らの成長を実感できる場を提供することで、従業員エンゲージメントを高めてまいります。
課題の第三として、次世代のマネジメントを育成、登用し、合わせてガバナンス体制を高度化してまいります。
当社グループにとって次世代のCEO選任は、引き続き非常に大きな経営課題であることから、取締役会は、客観性・適時性・透明性ある手続きを確立し、十分な時間と資源をかけて、CEOの後継者計画の策定・運用を具体化し、後継者候補を育成してまいります。
次世代を担うマネジメントの必要条件としては、当社グループにおいては1989年の創業来、投資先候補企業を一社一社徹底的に調べ、現場に赴いて実際に目で見て判断する“現地現物”による調査活動、いわゆるボトムアップ・アプローチを徹底しておりますが、こうした日々の地道な活動の積み重ねによって、当社グループ役職員が自然と共有している価値観の他、高い知見・見識を備え、人格的にも優れていることです。このような要件を充たした人材に対して、より高い課題を与えて自覚を促していく他、異業種を含め、社外から採用した優秀な人材をある程度の時間を掛けて育成し、これらを競わせ、衆目が認める結果を残した人材を、次世代のCEOとして登用してまいります。
当社は、昨年6月の定時株主総会において、監査等委員会設置会社へガバナンス体制を移行致しました。これは、経営の監督と執行の分離を明確にして取締役会の監督機能を強化するとともに、取締役会から業務執行権限を大幅に委譲することによって業務執行の迅速化を実践する過程で、優れたマネジメント人材を育成することを目的の1つとしております。また、課題の第一でも触れた「新しい時代の成長領域への投資」など、CEO自らがリードするプロジェクトに参加すること等によって、ビジネスの進め方について直接CEOから学ぶ機会を作ってまいります。さらに、これまで社内勉強会「バフェット・クラブ」やOJTなどを通じて、投資の型・技を伝承し、投資家を育成してきたプロセスを、起業家の育成プロセスにも応用することで、次世代のCEO育成にも役立ててまいります。その他、課題の第二でも触れた、当社グループの新しい「憲法」とも呼ぶべき企業理念を再定義、浸透させていくことで、創業時から大切にしている創業者の想いについても改めて明確化し、次世代のCEOが中心となって運営する組織にも引き継いでまいります。
本年4月には、金融庁よりコーポレート・ガバナンス・コードの改定案が示され、また東京証券取引所の新市場区分におけるプライム市場の上場企業には、より高いガバナンス水準を備え、投資家との建設的な対話を中心に据えて持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットすることが求められております。当社グループには、日本初の独立系上場投資会社として、スチュワードシップ・コードとコーポレート・ガバナンス・コードの両方を高いレベルで実践する責務があります。この責務を全うするためにも、当社グループらしい、時代の要請に沿ったガバナンス体制の高度化を模索、実現してまいります。
(注1)当連結会計年度末(2021年3月末)運用資産残高は速報値です。
(注2)「基礎収益」とは事業の持続的かつ安定的な基盤となる収益力を示す経営指標であり、その算定方法は以下のとおりです。
基礎収益=残高報酬(手数料控除後)-経常的経費
(注3)ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったものであり、企業が中長期的な成長を目指すために、これら3つの視点が重要であるとされています。
(注4)コーポレートPPA(Corporate Power Purchase Agreement)とは、企業や自治体などの法人(電力需要家)が発電事業者から再生可能エネルギーの電力を、直接、長期(通常10~25年)間、購入する契約のことを指します。一般的には、固定価格買取制度(FIT)やフィード・イン・プレミアム(FIP)のような国による再エネ買取制度との対比で用いられ、公的な再生可能エネルギー支援制度を使わず、民間企業と独自に再生可能エネルギー電力の長期買取契約を結ぶスキームを意味します。
(注5)グリーン水素とは、水を電気分解し、水素と酸素に還元することで生産される水素のことです。この水素を利用し、酸素を大気中に放出することで、環境へ悪影響を与えずに水素を利用することができます。電気分解するためには電気が必要ですが、グリーン水素を作るためのプロセスは、再生可能エネルギーを利用することで二酸化炭素を排出させることなく、水素を製造することができます。

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