有価証券報告書-第19期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害の影響を受けたものの、政府による経済財政政策と日本銀行による金融緩和政策を背景に、緩やかながらも景気の拡大が続きました。堅調な企業業績により、設備投資は高水準を維持し、個人消費も雇用や所得環境の着実な改善により緩やかに増加しました。
当社が属する不動産業界は引き続き堅調で、低水準の空室率を背景に、賃料の上昇が続いております。また、売買の取引高は減少しているものの、低金利により、相対的に安定した利回りを得られるわが国の不動産への投資ニーズは高く、引き続き投資需要は底堅い状況が続いております。Jリート市場では、資産の入替による潜在利益の実現や賃料の緩やかな上昇により収益の向上が見られ、東証リート指数が上昇しております。今後も安定的かつ透明性の高い不動産投資商品として、需要は底堅く推移することが見込まれます。ホテル市場では、一部の地域で自然災害や大量供給の影響を受けたものの、2020年の東京五輪開催や「観光立国」に向けた政府の各種政策等の効果もあり、アジア諸国を中心に訪日外国人観光客の増加傾向が続いております。
また、クリーンエネルギー事業においては、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の変更や未稼働案件に対する措置等により、事業化の可否について選別が進む一方、すでに運転が開始されている太陽光発電所が自然災害への耐久性を実証しており、好調に発電しております。また、東京証券取引所インフラ市場においても、新規上場(IPO)が相次いでおり、今後の一層の活況と拡大が期待されます。
主な取組み
当社ではこのような事業環境下において、中期経営計画「Power Up 2019」の最終年度を迎え、計画の実現と持続的成長への基盤構築に向け、以下の施策を実施してまいりました。
「既存事業の成長と深化」
・ 「心築(しんちく)事業」(注)
不動産市場が活況を呈するなか、前期に引き続き、新たな取組みや不動産取得手法の創意工夫により優良物件を取得いたしました。当期における取得額は508億円、売却による売上額は586億円となりました。また、当社の強みである心築による不動産の価値向上を実現しております。高稼働率を維持するとともに、賃料収入が着実に向上しており、ストック収益の成長に寄与しております。
・ 「アセットマネジメント事業」
いちごオフィスリート投資法人(証券コード8975)、いちごホテルリート投資法人(証券コード3463)への資産の譲渡および、いちごグリーンインフラ投資法人(証券コード9282)へのオペレーション支援など、いちごの3つの上場投資法人ともに成長支援を行いました。
アセットマネジメント事業においても、ベース運用フィーが前期比で向上し、ストック収益に寄与しております。
・ 「クリーンエネルギー事業」
当期は、5件の太陽光発電所が売電を開始いたしました。そのうち、「いちご笠岡岩野池ECO発電所」は、農業用ため池の水面に建設されたいちご初の水上太陽光発電所になります。また、関東最大級の太陽光発電所「いちご昭和村生越ECO発電所」が一昨年9月より売電を開始し、当期は通期に亘って収益貢献しております。さらに、いちご初の風力発電所「いちご米沢板谷ECO発電所」は風況観測が完了し、建設に向け本格始動しております。
こうした順調な事業の進捗により、クリーンエネルギー事業においても、売電収入が向上し、ストック収益に寄与しております。引き続き、太陽光発電所のパイプラインを拡大しているほか、風力発電所においても発電に向け順調に進捗しております。
(注)心築(しんちく)について
心築とは、いちごの不動産技術とノウハウを活用し、物件取得後、一つ一つの不動産に心をこめた丁寧な価値向上を図り、現存不動産に新しい不動産価値を創造することをいいます。
ストック収益の成長

「新規事業の創出」
・ 「いちごオーナーズ不動産オーナーサービス事業」
2017年3月1日に第4の事業の柱として設立いたしました「顧客ファースト」の「いちごオーナーズ株式会社」は、不動産オーナーのために当社の強みである心築技術を最大限活用することで不動産の価値向上を実現し、不動産オーナーが安心して長期保有できる不動産を取得、提供しております。当期は、164億円の不動産を取得、142億円を提供いたしました。取得においては、東京都23区内に所在し、竣工から1年未満の築浅の優良レジデンス物件が多く、今期提供した142億円のうち、83億円を長期的にお付き合いが可能な国内機関投資家が出資する私募ファンドへ譲渡しております。なお、本私募ファンドの資産運用業務をいちご投資顧問が受託しており、今後は、いちごオーナーズといちご投資顧問の双方で、本譲渡先のお客様へサービスを提供してまいります。
・ 「THE KNOT(ザ ノット)ライフスタイルホテル事業」
2017年12月の「THE KNOT YOKOHAMA」に続き、当期に「THE KNOT TOKYO Shinjuku」がグランドオープンいたしました。
所在する「新宿」を多様な人々と文化が混在しながら個性が共存する懐深い街と捉え、目の前に広がる新宿中央公園との関係性を大切にしてつくられました。当社の心築技術により、築39年の老舗ホテルに、耐震補強、給排水空調設備を含む全面改修を施し、さらに50年輝くライフスタイルホテルへ心築しております。
昨年8月のグランドオープン以降、多くの方々にご支持をいただき、特にインバウンド比率は80~90%の水準であり、活気溢れる開かれたホテルになっております。また、「THE KNOT TOKYO Shinjuku」は、東京観光案内窓口に指定され、国内外の観光者の皆様からの益々のご支持が期待されます。
・ 「セルフストレージ事業、いちご土地心築株式会社、ホテルのAIシステム開発、スマート農業支援」
上述の新規事業に加え、成長余地が大きいセルフストレージ事業への参入、いちご土地心築による50年先を見据えた「まちづくり」の実現に向けた活動、ホテル顧客の満足度向上とホテル収益の最大化を図る IT ソリューションの開発・導入、生産性の高いスマート農業への支援等の新規事業も順調に進捗しております。
「いちごサステナブルラボ」の創設
当社は、持続的成長とサステナブル社会へのさらなる貢献に向け、社長直轄の組織である「いちごサステナブルラボ」を創設し、心築のさらなる発展と新規事業の創出を図っております。本ラボでは、以下3つの取組みを実行してまいります。
・ コミュニティLab
不動産を人々の快適な生活を支えるプラットフォームと捉え、サステナブル社会の基盤となる人々の絆を大切にしたコミュニティづくりを研究いたします。サステナブル社会の実現を目指す方々とともにオープンプラットフォームを形成し、「個」から「集」を築き、結び、さらに広げていくことで、サステナブル社会の実現を目指してまいります。
・ 100年不動産Lab
サステナブル社会に向け、安心で安全な100年持続する建物技術をオープンプラットフォームで研究開発し、100年不動産にチャレンジしてまいります。そして、公共インフラにおける老朽化等の社会的な課題にも向き合ってまいります。
・ インキュベーションLab
当社では、行動指針のひとつである「ベンチャー・スピリット&ダイバーシティ」のとおり、社内ベンチャーの立ち上げを推進しており、「いちごサステナブルラボ」を通じ、社会の課題やニーズを再確認するとともに、課題解決に向けたサステナブルな事業の創出を支援いたします。
「借入の長期化・固定化・無担保化、自社株買い、JPX400への継続的組入、ブランディング」
・ 当社の心築をよりサステナブルな事業とするため、借入期間の長期化とコスト削減、包括的な金利ヘッジによる金利上昇リスクの低減、無担保資金の調達等の幅広い財務施策の推進により、財務基盤のさらなる安定化を進展させております。
・ 1株当たり純利益(EPS)の向上と豊富な資金力を背景として、当期中に自己株式の取得を実施いたしました。
・ 資本の効率的活用や投資家を意識した経営観点等、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たす会社で構成される「JPX日経インデックス400」に、2016年、2017年に続き、2018年においても選定されました。なお、中期経営計画「Power Up 2019」最終年度では、2019年8月に選定される上位 200 社にランキングされることを目指しております。
・ 当社は、当期よりJリーグのトップパートナーに就任いたしました。Jリーグは、地元の市民、行政、企業が三位一体となった支援体制を持ち、その街のコミュニティとして発展する「地域に根差したスポーツクラブ」を目指しています。スポーツ振興に留まらず、地域と一緒に街をつくることを理念として掲げており、当社の事業活動との親和性も高く、いちごはJリーグとともに地域の活性化に取組んでまいります。
・ 当期より、いちごSNS(Facebook、Instagram等ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を開始し、いちごのニュースや日頃の活動をお知らせしております。その他、企業価値向上を目的とした各種いちごブランディングを継続的に推進しております。
業績の詳細
当連結会計年度の業績は、売上高83,540百万円(前期比44.4%増)、営業利益26,279百万円(同19.9%増)、経常利益23,076百万円(同20.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15,373百万円(同9.7%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
・アセットマネジメント(AM)
スポット運用フィーは減少したものの、ストック収益であるベース運用フィーは堅調に増加したことにより、売上高は3,458百万円(前期比0.5%増)、セグメント利益は2,195百万円(同7.5%増)となりました。
・心築(しんちく)
新規取得した物件の賃貸収益貢献によりストック収益が増加し、また物件の売却も堅調に推移したことから、売上高は77,452百万円(前期比49.3%増)、セグメント利益は22,669百万円(同19.3%増)となりました。
・クリーンエネルギー
前期の太陽光発電所売却の反動減により売却収益が減少した一方で、関東最大級のいちご昭和村生越ECO発電所をはじめとする新規竣工した発電所の稼働によりストック収益である売電収入が増加しております。その結果、売上高は3,648百万円(前期比6.5%増)、セグメント利益は1,364百万円(同51.7%増)となりました。
なお、2019年2月期より表示方法を一部変更しており、2018年2月期について、遡及処理の内容を反映させた数値を記載しております。詳細はP.65「1 連結財務諸表等(注記事項)(表示方法の変更)」をご覧ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、45,029百万円となり、前期末の39,365百万円と比較して5,663百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローとそれらの要因は以下のとおりであります。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益23,079百万円、営業投資有価証券の増減額3,509百万円等により32,285百万円の資金が増加した一方、物件の仕入れ等の先行投資にかかる販売用不動産および前渡金等の増加額が3,760百万円、法人税等の支払額4,645百万円、利息の支払額2,118百万円があったこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは21,762百万円(前期は10,603百万円)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは△15,602百万円(前期は△5,645百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出15,440百万円、投資有価証券の取得による支出539百万円、無形固定資産の取得による支出425百万円があった一方、定期預金等の払戻による収入1,060百万円があったことによるものです。長期保有不動産の取得や太陽光発電設備の建設などにより前年に対し10,644百万円支出が増加する結果となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは4,346百万円(前期は△6,124百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額2,232百万円、長期借入れによる収入43,062百万円、長期ノンリコースローンの借入れによる収入3,500百万円、長期借入金の返済による支出20,352百万円、長期ノンリコースローンの返済による支出18,473百万円、自己株式の取得による支出2,999百万円、配当金の支払額2,972百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業につきましては、生産実績を定義することが困難であるため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社は、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社は、この連結財務諸表の作成にあたって、販売用不動産の評価、固定資産及び有価証券の減損、減価償却資産の耐用年数の設定、税効果会計等に関して、過去の実績や当該取引の状況に応じて、合理的と考えられる見積りおよび判断を行い、その結果を資産・負債や収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は319,599百万円となり、前連結会計年度末と比較して23,086百万円増加(前期比7.8%増)いたしました。
これは主に、現金及び預金の増加4,715百万円、有形固定資産の増加36,418百万円に対し、販売用不動産の減少19,466百万円があったことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は216,739百万円となり、前連結会計年度末と比較して12,952百万円増加(前期比6.4%増)いたしました。
これは主に、借入金の増加24,867百万円、ノンリコースローンの減少14,773百万円があったことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は102,859百万円となり、前連結会計年度末と比較して10,133百万円増加(前期比10.9%増)いたしました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上15,373百万円、剰余金の配当2,974百万円、自己株式の取得による減少2,999百万円があったことによるものです。なお、自己資本比率は30.9%(前期比0.8ポイント増加)となりました。
(経営成績の分析)
(売上高)
連結売上高は、順調な物件の売却による売却益の獲得、新規取得物件や心築活動による賃貸収入の増加、加えて竣工した発電所の稼働による売電収入増等により83,540百万円(前期比44.4%増)となり、前連結会計年度比で大幅な増加となりました。
売上高の主な内訳は、不動産販売収入58,693百万円、不動産賃貸収入18,536百万円、不動産フィー収入2,436百万円および売電収入3,644百万円があったことによるものであります。
(営業利益)
営業利益は、前述のとおり不動産販売収入、不動産賃貸収入、売電収入の増加に併せ、販売費及び一般管理費が780百万円増加したことにより26,279百万円(前期比19.9%増)となり、前期と比較して大幅な増加となりました。
(営業外損益)
営業外収益は147百万円(前期比8.8%減)となりました。
主な内訳は、受取配当金68百万円、為替差益21百万円、デリバティブ評価益5百万円であります。
営業外費用は、保有資産の増加に伴う借入金の増加により3,350百万円(前期比15.7%増)となりました。
主な内訳は、支払利息2,328百万円、融資関連費用327百万円、デリバティブ評価損491百万円であります。
(特別損益)
特別利益は、2百万円(前期比99.8%減)となりました。これは、前期には関係会社株式売却益が計上されていたためです。
主な内訳は、投資有価証券売却益2百万円であります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税は7,091百万円となりました。
また、当連結会計年度において法人税等調整額を241百万円計上しました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は15,373百万円となり、前連結会計年度比9.7%の増加となりました。
(3)資金の源泉および流動性についての分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(4)経営上の目標の達成状況について
「中期経営計画 『Power Up 2019』の達成」
当社は、2017年2月期~2019年2月期の「Power Up 2019」の3年間において、「成長と深化」により持続的な成長を果たし、企業力をさらに深掘りすることにより、最終事業年度において過去最高益を達成することを目指してまいりました。
「Power Up 2019」の結果については、3年間で営業利益は60.4%成長、純利益は18.9%成長となり、全経営指標にて計画を達成いたしました。(繰越欠損金の解消により、法人税負担率は2016年2月期の6.9%から2019年2月期は31.8%に上昇したため、営業利益の成長率は純利益の成長率を大幅に上回りました。)
また、当社の安定収益基盤を示す固定費カバー率(賃料収入等安定性の高いストック収益が固定費を超える比率)は、2019年2月期に240%となり、3年間で16ポイント向上しております。
中期経営計画「Power Up 2019」の達成詳細
(単位:百万円)
(※1)2019年2月期よりSPCのノンリコースローン金利コストを売上原価から営業外費用(固定費)に
変更したため、2016年2月期の数値を同条件に組替えた数値
(※2)2016年2月期の法人税負担率を2019年2月期と同様の31.8%とした場合、2016年2月期のROEは15.3%
(5)資金需要及び財務政策
当社の事業活動における資金需要の主なものは、不動産の取得および太陽光発電設備の建設に係る資金であります。
財務政策の状況につきましては、低金利環境を背景に収益力向上と財務安定性のさらなる強化を目的として、調達金利の低減、返済期日分散、借入期間の長期化等借入条件の改善に努めてまいりました。
特に今期においては、期中CF増大を目的としたアモチ(借入期間中の約定返済)の縮減に積極的に取り組みました。個別借入における条件改善に加え、シンジケートローンおよび以下のコミットメントライン等の取組により、アモチ縮減を進展させました。
更に、安定した資金調達体制の構築、および信用力強化を目的とした無担保資金の調達も積極的に行っており、2018年9月に株式会社みずほ銀行との間で借入期間11年の100億円無担保コミットメントライン(借入枠)を設定いたしました。本コミットメントラインは、当初3年間はリボルビング(枠内で繰り返し借入可能)であり、今後の不動産取得において有効活用してまいります。
<無担保コミットメントラインの概要>① 資金使途 販売用不動産の取得資金
② コミットメント枠 10,000百万円
③ 借入先 株式会社みずほ銀行
④ 引出期間 2018年10月1日から2021年9月30日(3年間)
⑤ 最終返済期日 2029年9月30日
⑥ 担保 無担保
⑦ 契約締結日 2018年9月21日
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害の影響を受けたものの、政府による経済財政政策と日本銀行による金融緩和政策を背景に、緩やかながらも景気の拡大が続きました。堅調な企業業績により、設備投資は高水準を維持し、個人消費も雇用や所得環境の着実な改善により緩やかに増加しました。
当社が属する不動産業界は引き続き堅調で、低水準の空室率を背景に、賃料の上昇が続いております。また、売買の取引高は減少しているものの、低金利により、相対的に安定した利回りを得られるわが国の不動産への投資ニーズは高く、引き続き投資需要は底堅い状況が続いております。Jリート市場では、資産の入替による潜在利益の実現や賃料の緩やかな上昇により収益の向上が見られ、東証リート指数が上昇しております。今後も安定的かつ透明性の高い不動産投資商品として、需要は底堅く推移することが見込まれます。ホテル市場では、一部の地域で自然災害や大量供給の影響を受けたものの、2020年の東京五輪開催や「観光立国」に向けた政府の各種政策等の効果もあり、アジア諸国を中心に訪日外国人観光客の増加傾向が続いております。
また、クリーンエネルギー事業においては、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の変更や未稼働案件に対する措置等により、事業化の可否について選別が進む一方、すでに運転が開始されている太陽光発電所が自然災害への耐久性を実証しており、好調に発電しております。また、東京証券取引所インフラ市場においても、新規上場(IPO)が相次いでおり、今後の一層の活況と拡大が期待されます。
主な取組み
当社ではこのような事業環境下において、中期経営計画「Power Up 2019」の最終年度を迎え、計画の実現と持続的成長への基盤構築に向け、以下の施策を実施してまいりました。
「既存事業の成長と深化」
・ 「心築(しんちく)事業」(注)
不動産市場が活況を呈するなか、前期に引き続き、新たな取組みや不動産取得手法の創意工夫により優良物件を取得いたしました。当期における取得額は508億円、売却による売上額は586億円となりました。また、当社の強みである心築による不動産の価値向上を実現しております。高稼働率を維持するとともに、賃料収入が着実に向上しており、ストック収益の成長に寄与しております。
・ 「アセットマネジメント事業」
いちごオフィスリート投資法人(証券コード8975)、いちごホテルリート投資法人(証券コード3463)への資産の譲渡および、いちごグリーンインフラ投資法人(証券コード9282)へのオペレーション支援など、いちごの3つの上場投資法人ともに成長支援を行いました。
アセットマネジメント事業においても、ベース運用フィーが前期比で向上し、ストック収益に寄与しております。
・ 「クリーンエネルギー事業」
当期は、5件の太陽光発電所が売電を開始いたしました。そのうち、「いちご笠岡岩野池ECO発電所」は、農業用ため池の水面に建設されたいちご初の水上太陽光発電所になります。また、関東最大級の太陽光発電所「いちご昭和村生越ECO発電所」が一昨年9月より売電を開始し、当期は通期に亘って収益貢献しております。さらに、いちご初の風力発電所「いちご米沢板谷ECO発電所」は風況観測が完了し、建設に向け本格始動しております。
こうした順調な事業の進捗により、クリーンエネルギー事業においても、売電収入が向上し、ストック収益に寄与しております。引き続き、太陽光発電所のパイプラインを拡大しているほか、風力発電所においても発電に向け順調に進捗しております。
(注)心築(しんちく)について
心築とは、いちごの不動産技術とノウハウを活用し、物件取得後、一つ一つの不動産に心をこめた丁寧な価値向上を図り、現存不動産に新しい不動産価値を創造することをいいます。
ストック収益の成長

「新規事業の創出」
・ 「いちごオーナーズ不動産オーナーサービス事業」
2017年3月1日に第4の事業の柱として設立いたしました「顧客ファースト」の「いちごオーナーズ株式会社」は、不動産オーナーのために当社の強みである心築技術を最大限活用することで不動産の価値向上を実現し、不動産オーナーが安心して長期保有できる不動産を取得、提供しております。当期は、164億円の不動産を取得、142億円を提供いたしました。取得においては、東京都23区内に所在し、竣工から1年未満の築浅の優良レジデンス物件が多く、今期提供した142億円のうち、83億円を長期的にお付き合いが可能な国内機関投資家が出資する私募ファンドへ譲渡しております。なお、本私募ファンドの資産運用業務をいちご投資顧問が受託しており、今後は、いちごオーナーズといちご投資顧問の双方で、本譲渡先のお客様へサービスを提供してまいります。
・ 「THE KNOT(ザ ノット)ライフスタイルホテル事業」
2017年12月の「THE KNOT YOKOHAMA」に続き、当期に「THE KNOT TOKYO Shinjuku」がグランドオープンいたしました。
所在する「新宿」を多様な人々と文化が混在しながら個性が共存する懐深い街と捉え、目の前に広がる新宿中央公園との関係性を大切にしてつくられました。当社の心築技術により、築39年の老舗ホテルに、耐震補強、給排水空調設備を含む全面改修を施し、さらに50年輝くライフスタイルホテルへ心築しております。
昨年8月のグランドオープン以降、多くの方々にご支持をいただき、特にインバウンド比率は80~90%の水準であり、活気溢れる開かれたホテルになっております。また、「THE KNOT TOKYO Shinjuku」は、東京観光案内窓口に指定され、国内外の観光者の皆様からの益々のご支持が期待されます。
・ 「セルフストレージ事業、いちご土地心築株式会社、ホテルのAIシステム開発、スマート農業支援」
上述の新規事業に加え、成長余地が大きいセルフストレージ事業への参入、いちご土地心築による50年先を見据えた「まちづくり」の実現に向けた活動、ホテル顧客の満足度向上とホテル収益の最大化を図る IT ソリューションの開発・導入、生産性の高いスマート農業への支援等の新規事業も順調に進捗しております。
「いちごサステナブルラボ」の創設
当社は、持続的成長とサステナブル社会へのさらなる貢献に向け、社長直轄の組織である「いちごサステナブルラボ」を創設し、心築のさらなる発展と新規事業の創出を図っております。本ラボでは、以下3つの取組みを実行してまいります。
・ コミュニティLab
不動産を人々の快適な生活を支えるプラットフォームと捉え、サステナブル社会の基盤となる人々の絆を大切にしたコミュニティづくりを研究いたします。サステナブル社会の実現を目指す方々とともにオープンプラットフォームを形成し、「個」から「集」を築き、結び、さらに広げていくことで、サステナブル社会の実現を目指してまいります。
・ 100年不動産Lab
サステナブル社会に向け、安心で安全な100年持続する建物技術をオープンプラットフォームで研究開発し、100年不動産にチャレンジしてまいります。そして、公共インフラにおける老朽化等の社会的な課題にも向き合ってまいります。
・ インキュベーションLab
当社では、行動指針のひとつである「ベンチャー・スピリット&ダイバーシティ」のとおり、社内ベンチャーの立ち上げを推進しており、「いちごサステナブルラボ」を通じ、社会の課題やニーズを再確認するとともに、課題解決に向けたサステナブルな事業の創出を支援いたします。
「借入の長期化・固定化・無担保化、自社株買い、JPX400への継続的組入、ブランディング」
・ 当社の心築をよりサステナブルな事業とするため、借入期間の長期化とコスト削減、包括的な金利ヘッジによる金利上昇リスクの低減、無担保資金の調達等の幅広い財務施策の推進により、財務基盤のさらなる安定化を進展させております。
・ 1株当たり純利益(EPS)の向上と豊富な資金力を背景として、当期中に自己株式の取得を実施いたしました。
・ 資本の効率的活用や投資家を意識した経営観点等、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たす会社で構成される「JPX日経インデックス400」に、2016年、2017年に続き、2018年においても選定されました。なお、中期経営計画「Power Up 2019」最終年度では、2019年8月に選定される上位 200 社にランキングされることを目指しております。
・ 当社は、当期よりJリーグのトップパートナーに就任いたしました。Jリーグは、地元の市民、行政、企業が三位一体となった支援体制を持ち、その街のコミュニティとして発展する「地域に根差したスポーツクラブ」を目指しています。スポーツ振興に留まらず、地域と一緒に街をつくることを理念として掲げており、当社の事業活動との親和性も高く、いちごはJリーグとともに地域の活性化に取組んでまいります。
・ 当期より、いちごSNS(Facebook、Instagram等ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を開始し、いちごのニュースや日頃の活動をお知らせしております。その他、企業価値向上を目的とした各種いちごブランディングを継続的に推進しております。
業績の詳細
当連結会計年度の業績は、売上高83,540百万円(前期比44.4%増)、営業利益26,279百万円(同19.9%増)、経常利益23,076百万円(同20.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15,373百万円(同9.7%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
・アセットマネジメント(AM)
スポット運用フィーは減少したものの、ストック収益であるベース運用フィーは堅調に増加したことにより、売上高は3,458百万円(前期比0.5%増)、セグメント利益は2,195百万円(同7.5%増)となりました。
・心築(しんちく)
新規取得した物件の賃貸収益貢献によりストック収益が増加し、また物件の売却も堅調に推移したことから、売上高は77,452百万円(前期比49.3%増)、セグメント利益は22,669百万円(同19.3%増)となりました。
・クリーンエネルギー
前期の太陽光発電所売却の反動減により売却収益が減少した一方で、関東最大級のいちご昭和村生越ECO発電所をはじめとする新規竣工した発電所の稼働によりストック収益である売電収入が増加しております。その結果、売上高は3,648百万円(前期比6.5%増)、セグメント利益は1,364百万円(同51.7%増)となりました。
なお、2019年2月期より表示方法を一部変更しており、2018年2月期について、遡及処理の内容を反映させた数値を記載しております。詳細はP.65「1 連結財務諸表等(注記事項)(表示方法の変更)」をご覧ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、45,029百万円となり、前期末の39,365百万円と比較して5,663百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローとそれらの要因は以下のとおりであります。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益23,079百万円、営業投資有価証券の増減額3,509百万円等により32,285百万円の資金が増加した一方、物件の仕入れ等の先行投資にかかる販売用不動産および前渡金等の増加額が3,760百万円、法人税等の支払額4,645百万円、利息の支払額2,118百万円があったこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは21,762百万円(前期は10,603百万円)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは△15,602百万円(前期は△5,645百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出15,440百万円、投資有価証券の取得による支出539百万円、無形固定資産の取得による支出425百万円があった一方、定期預金等の払戻による収入1,060百万円があったことによるものです。長期保有不動産の取得や太陽光発電設備の建設などにより前年に対し10,644百万円支出が増加する結果となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは4,346百万円(前期は△6,124百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額2,232百万円、長期借入れによる収入43,062百万円、長期ノンリコースローンの借入れによる収入3,500百万円、長期借入金の返済による支出20,352百万円、長期ノンリコースローンの返済による支出18,473百万円、自己株式の取得による支出2,999百万円、配当金の支払額2,972百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業につきましては、生産実績を定義することが困難であるため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社は、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) | 前年同期比(%) |
| アセットマネジメント(百万円) | 2,440 | 0.3 |
| 心築(百万円) | 77,450 | 49.3 |
| クリーンエネルギー(百万円) | 3,648 | 6.5 |
| 合計(百万円) | 83,540 | 44.7 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年3月1日 至 2018年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| いちごオフィスリート投資法人 | 8,914 | 15.4 | 7,106 | 8.5 |
| 三信株式会社、東洋プロパティ株式会社 | 14,209 | 24.6 | - | - |
| 投資法人みらい | - | - | 12,507 | 15.0 |
| 合同会社えごころ、合同会社えんけい | - | - | 8,386 | 10.0 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社は、この連結財務諸表の作成にあたって、販売用不動産の評価、固定資産及び有価証券の減損、減価償却資産の耐用年数の設定、税効果会計等に関して、過去の実績や当該取引の状況に応じて、合理的と考えられる見積りおよび判断を行い、その結果を資産・負債や収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は319,599百万円となり、前連結会計年度末と比較して23,086百万円増加(前期比7.8%増)いたしました。
これは主に、現金及び預金の増加4,715百万円、有形固定資産の増加36,418百万円に対し、販売用不動産の減少19,466百万円があったことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は216,739百万円となり、前連結会計年度末と比較して12,952百万円増加(前期比6.4%増)いたしました。
これは主に、借入金の増加24,867百万円、ノンリコースローンの減少14,773百万円があったことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は102,859百万円となり、前連結会計年度末と比較して10,133百万円増加(前期比10.9%増)いたしました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上15,373百万円、剰余金の配当2,974百万円、自己株式の取得による減少2,999百万円があったことによるものです。なお、自己資本比率は30.9%(前期比0.8ポイント増加)となりました。
(経営成績の分析)
(売上高)
連結売上高は、順調な物件の売却による売却益の獲得、新規取得物件や心築活動による賃貸収入の増加、加えて竣工した発電所の稼働による売電収入増等により83,540百万円(前期比44.4%増)となり、前連結会計年度比で大幅な増加となりました。
売上高の主な内訳は、不動産販売収入58,693百万円、不動産賃貸収入18,536百万円、不動産フィー収入2,436百万円および売電収入3,644百万円があったことによるものであります。
(営業利益)
営業利益は、前述のとおり不動産販売収入、不動産賃貸収入、売電収入の増加に併せ、販売費及び一般管理費が780百万円増加したことにより26,279百万円(前期比19.9%増)となり、前期と比較して大幅な増加となりました。
(営業外損益)
営業外収益は147百万円(前期比8.8%減)となりました。
主な内訳は、受取配当金68百万円、為替差益21百万円、デリバティブ評価益5百万円であります。
営業外費用は、保有資産の増加に伴う借入金の増加により3,350百万円(前期比15.7%増)となりました。
主な内訳は、支払利息2,328百万円、融資関連費用327百万円、デリバティブ評価損491百万円であります。
(特別損益)
特別利益は、2百万円(前期比99.8%減)となりました。これは、前期には関係会社株式売却益が計上されていたためです。
主な内訳は、投資有価証券売却益2百万円であります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税は7,091百万円となりました。
また、当連結会計年度において法人税等調整額を241百万円計上しました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は15,373百万円となり、前連結会計年度比9.7%の増加となりました。
(3)資金の源泉および流動性についての分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(4)経営上の目標の達成状況について
「中期経営計画 『Power Up 2019』の達成」
当社は、2017年2月期~2019年2月期の「Power Up 2019」の3年間において、「成長と深化」により持続的な成長を果たし、企業力をさらに深掘りすることにより、最終事業年度において過去最高益を達成することを目指してまいりました。
「Power Up 2019」の結果については、3年間で営業利益は60.4%成長、純利益は18.9%成長となり、全経営指標にて計画を達成いたしました。(繰越欠損金の解消により、法人税負担率は2016年2月期の6.9%から2019年2月期は31.8%に上昇したため、営業利益の成長率は純利益の成長率を大幅に上回りました。)
また、当社の安定収益基盤を示す固定費カバー率(賃料収入等安定性の高いストック収益が固定費を超える比率)は、2019年2月期に240%となり、3年間で16ポイント向上しております。
中期経営計画「Power Up 2019」の達成詳細
(単位:百万円)
(※1)2019年2月期よりSPCのノンリコースローン金利コストを売上原価から営業外費用(固定費)に変更したため、2016年2月期の数値を同条件に組替えた数値
(※2)2016年2月期の法人税負担率を2019年2月期と同様の31.8%とした場合、2016年2月期のROEは15.3%
(5)資金需要及び財務政策
当社の事業活動における資金需要の主なものは、不動産の取得および太陽光発電設備の建設に係る資金であります。
財務政策の状況につきましては、低金利環境を背景に収益力向上と財務安定性のさらなる強化を目的として、調達金利の低減、返済期日分散、借入期間の長期化等借入条件の改善に努めてまいりました。
特に今期においては、期中CF増大を目的としたアモチ(借入期間中の約定返済)の縮減に積極的に取り組みました。個別借入における条件改善に加え、シンジケートローンおよび以下のコミットメントライン等の取組により、アモチ縮減を進展させました。
更に、安定した資金調達体制の構築、および信用力強化を目的とした無担保資金の調達も積極的に行っており、2018年9月に株式会社みずほ銀行との間で借入期間11年の100億円無担保コミットメントライン(借入枠)を設定いたしました。本コミットメントラインは、当初3年間はリボルビング(枠内で繰り返し借入可能)であり、今後の不動産取得において有効活用してまいります。
<無担保コミットメントラインの概要>① 資金使途 販売用不動産の取得資金
② コミットメント枠 10,000百万円
③ 借入先 株式会社みずほ銀行
④ 引出期間 2018年10月1日から2021年9月30日(3年間)
⑤ 最終返済期日 2029年9月30日
⑥ 担保 無担保
⑦ 契約締結日 2018年9月21日