有価証券報告書-第25期(2023/03/01-2024/02/29)

【提出】
2024/05/30 16:46
【資料】
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【項目】
141項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、事業全体の黒字化を早期に実現するため、前連結会計年度において、主にシステムソリューション部門の大きな事業展開を図りました。部門内の主要事業として、①AIGC事業(ARM をベースにしたエッジ・サービス・ハードウェアを利用するAI、エッジコンピューティング、クラウドストレージ、クラウドゲーミング、デジタルツイン事業)、➁GPUサーバー販売事業、➂ゲーム開発事業、を順次立ち上げました。今後、当社グループは、この3つの事業を主力事業として、グローバルなAI関連事業を展開して参る方針です。
そのような中、当社の経営理念である「事業・顧客・人材の創造」のもと、グローバルな観点で「事業」「顧客」「人材」の創造に取り組んでいく所存です。
当社グループは「人に求められているものは何か?」を追求する企業として、常に国際社会に最新のサービスを提供し続け、もって国際社会に貢献していく企業であることを基本方針としております。
(2) 経営環境
長期化した新型コロナウイルス感染の影響が収まり、日経平均株価が平成バブル前の最高値を超えるなど、緩やかな持ち直しの傾向が見えてまいりました。しかしながら、その一方で、円安に起因する輸入価格高騰による物価上昇や、ゼロ金利解除など金融市場の変動等の下振れリスクが懸念されるなど、経済環境は、引き続き先行き不透明な状況で推移しております。このような中、当社においてはGPUサーバーの仕入価格高騰など、少なからず事業に影響を受けています。
当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。
システムソリューション事業
2023年度において当事業の経営環境は、生成AI開発の世界的な高まりによるAI開発競争は激化しているものの、GPUサーバー事業においては、製品在庫が世界的な逼迫しております。一方、米中関係の緊張が高まると共に、世界経済の分断化が進行しており、当社としてもサプライチェーンの再構築や国内新規事業のマーケティング体制の見直しが必要となっております。
アイラッシュケア事業
2023年度は、新型コロナウイルス感染症の影響がほぼ収束し、サロンごとの売上や来客数は、安定してきたことから、引き続き不採算店の閉鎖等を行い経費削減を行ったことに加えて、商材の海外販売開始などによりセグメント損益は黒字化目前となりました。2023年度は、外部環境に対応した事業規模と商材の拡販により黒字転換の実現を図って参ります。
(3) 中長期経営戦略
当社グループは、祖業でもあるシステムソリューション事業において、AI関連3事業を前会計年度に立ち上げております。この3事業を柱に、短期・中期・長期的な経営戦略を展開して参ります。
セグメントごとの中期経営戦略は、以下のとおりであります。
システムソリューション事業
システムソリューション事業では、AIに関連したサービス関連事業のビジネスモデル構築が今後の当社収益基盤の柱になると考えており、以下の通り事業毎の戦略を展開すると共に、中長期的には各事業のシナジーも求めてまいります。
① AIGC事業:当社は当事業を牽引するAIアバターを始めとする世界最先端のAI開発技術者を擁していることから、日本初となる技術を導入する形で、日本でのビジネスモデル構築を目指します。短期的には最先端技術を日本流のマーケティングへの落し込みを検討の上、中長期的には資本業務提携戦略の下に進めてまいります。
➁ GPUサーバー販売事業:当事業は、現状のGPUサーバーに対する世界的な需給環境を踏まえ、特に短期的な成果を求めつつ、構築した販売チャネルを活用して、AIGC事業にて取り込む先端技術を中長期的にクロスセルにより顧客との長期リレーションシップを固めて参ります。
➂ ゲーム開発事業:当事業は、JP Games(株)田畑代表を当社取締役に迎え、当社の持つAI技術と田畑氏のコンテンツノウハウを融合させる形での新しいゲーム開発を進めるものです。短期的には、新しいゲーム開発に向けたデモ機の開発を進めており、中長期的には同デモ機をベースに本格的なゲーム開発体制構築を目指してまいります。
アイラッシュケア事業
前期までに所謂縮小均衡諸施策による事業収益改善策が奏功し、当期の黒字転換実現が可能となったことから、既存店舗でのメニューのブラシュアップや国内・海外での商材販売の強化を進め、収益基盤の底固めをすると共に、資本業務提携などによる事業拡大戦略も模索して参ります。