四半期報告書-第17期第2四半期(平成26年7月1日-平成26年9月30日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、消費税増税前の駆け込み需要の反動減もあり、まだら模様の景気で推移いたしました。
当社グループが属するバイオ関連業界におきましては、人々の健康及び予防医学への関心の高まりを背景とした、異業種による個人向け遺伝子検査ビジネスへの参入や、iPS細胞を用いた世界初の移植手術の実施等、様々な話題がありました。
このような外部環境の中で、当社グループは、ジェノミクス事業において平成26年7月に「炎症ストレス可視化マウス作製とその応用」に関して熊本大学及び群馬大学と共同で国際特許出願を行い、本年度中にモデルマウスの販売を開始することといたしました。
また、先端医療事業におきましては、平成26年8月に株式会社サインポストと共同で個人向け遺伝子検査ビジネスを開始することについて合意いたしました。
なお、グループ全体の経営体制につきましては、平成26年4月にCRO事業の集約を行い事業運営の効率化を図ったほか、平成26年8月1日付けで連結子会社2社を株式交換により完全子会社化し、機動的な経営体制を構築いたしました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高717,376千円(前年同期561,499千円)、営業損失126,307千円(前年同期131,870千円)、経常損失132,516千円(前年同期168,287千円)、四半期純損失130,713千円(前年同期179,798千円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
① ジェノミクス事業
ジェノミクス事業におきましては、遺伝子改変マウス作製受託サービスが堅調に推移し、売上高は126,862千円(前年同期118,012千円)と増収になりましたものの、受託体制強化に伴う営業費用の増加により営業利益は13,375千円(前年同期17,733千円)にとどまりました。
当下半期には一層の収益拡大に向け、引き続き最新の遺伝子操作技術の導入を推進し、遺伝子改変マウス作製受託サービスの向上を図るとともに、ストレス可視化マウス等のモデルマウスの販売促進にも注力してまいります。
② CRO(Contract Research Organization 医薬品開発業務受託機関)事業
平成26年4月に当社CRO事業を子会社である株式会社新薬リサーチセンターへ事業譲渡し、営業体制の強化を図ってまいりましたが、期首繰越受注残高が前年同期よりも少なかったこと及びその内訳について納期が下半期以降となるものが前期より多かったため、当第2四半期連結累計期間における売上高は200,488千円(前年同期241,265千円)と減収になりました。一方、営業損失につきましては事業運営効率化により52,529千円(前年同期は営業損失59,874千円)と小幅ながら改善となりました。
なお、当下半期以降の売上となる受注残高につきましては、営業体制強化の効果により当第2四半期末時点で302,415千円(前年同期は142,228千円)と拡大傾向を維持しております。引き続き、継続商談中の大型試験の成約に努めるとともに、グループ各事業との連携を強化し、収益モデルの確立と利益確保を目指します。
③ 先端医療事業
当事業では、遺伝子解析受託サービス、抗体作製受託サービス及び抗体試薬販売を行っております。売上高については、前第2四半期連結会計期間より株式会社ジェネティックラボを連結の範囲に加えたことにより、当第2四半期連結累計期間の売上高は200,298千円(前年同期140,964千円)と増収となりましたが、同社の先端医療事業部門の業績は下期偏重型であること、また、株式会社プライミューンにおける試薬販売が不調であったことから、営業損益につきましては営業損失5,163千円(前年同期は営業利益7,720千円)となりました。
なお、平成26年8月1日付で株式会社ジェネティックラボ及び株式会社プライミューンを当社の完全子会社とし、機動的な経営体制を構築いたしました。当下半期は、個人向け遺伝子検査サービスを開始するとともに、病理診断事業との連携によって可能となる分子病理受託サービスの営業に注力し、当期中の収益拡大に大きく貢献させるとともに、成長市場と考えられる個別化医療開発支援市場でのシェア確立に向けて取り組んでまいります。
④ 病理診断事業
当事業は前第2四半期連結会計期間より連結の範囲に加えた株式会社ジェネティックラボの中核事業であり、病理専門医による豊富な診断実績及び最新のバイオマーカー解析技術による高品質な病理診断サービスを提供しております。当第2四半期連結累計期間の売上高は195,533千円(前年同期61,257千円)、営業利益は14,842千円(前年同期は営業損失8,028千円)と順調に推移いたしました。また、平成26年6月1日より液状細胞診を利用したヒトパピローマウィルス(HPV)併用検診サービスを開始しており、収益拡大を図っております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは64,165千円(前年同期△63,981千円)となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純損失132,516千円(前年同期176,194千円)、売上債権の減少額180,238千円(前年同期105,517千円)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出9,498千円(前年同期77,227千円)、無形固定資産の取得による支出2,540千円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは△12,622千円(前年同期△215,092千円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期未払金の返済による支出57,805千円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは△77,010千円(前年同期448,156千円)となりました。
以上の結果、当第2四半期末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ25,467千円減少し、1,358,725千円(前年同期間末1,498,345千円)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
買収防衛策について
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
当社は「生物個体からゲノムにいたる生命資源の開発を通じて基盤研究および医学・医療の場に遺伝情報を提供し、その未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな生活の実現に貢献する」を経営理念とし、主としてジェノミクス事業、CRO事業、先端医療事業及び病理診断事業を展開するバイオベンチャーであります。これらの事業は、生命資源を取り扱うことや日進月歩で技術革新が進む事業分野であることから、高い倫理観やバイオテクノロジーに関する専門的な知識・ノウハウが要求されます。
従って、当社の経営には上記のような事業特性を前提とした経営のノウハウならびにバイオ関連ビジネスに関する高度な知識、技術、経験を有する従業員、大学・企業との共同研究先及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等が重要であり、これらへの理解が不可欠であると考えております。
② 不適切な支配の防止のための取組み
当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社株式の売買は、株主、投資家の自由意思に委ねられるべきものと考えており、特定の者の大規模買付行為においても、これに応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有される当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。しかしながら、当社の事業に対する理解なくして行われる当社株式の大規模買付行為がなされた場合には当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになると考えております。
以上の理由により、当社取締役会は、定時株主総会で株主の皆様の合理的な意思の確認ができることを条件として、当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の導入を決定いたしました。同買収防衛策の導入は、平成18年6月28日開催の当社第8期定時株主総会にてご承認をいただいております。
③ 上記②の取組みについての取締役会の判断
ⅰ 当社取締役会は、上記②の取組みが当社の上記①の基本方針に沿って策定された当社の企業価値、株主共同の利益を確保するためのものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えております。
ⅱ 当社取締役会は、上記②の取組みは、あくまで株主の皆様の自由な意思決定を行うための前提となる必要な情報・機会を確保することを目的として、それに必要かつ相当なルールを設定するものであり、現経営陣の保身に利用されることや不当に株主の株式売却に対する自由を妨害することにつながるという弊害は生じないものと考えております。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、20,485千円(前年同期17,809千円)であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
「1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループは、継続的な営業損失を計上しております。当該重要事象を解消するため、各事業における販売強化、事業間の連携促進、新規サービスへの参入を図り、収益拡大及び業績改善を目指します。また、M&Aも引き続き推進してまいります。資金につきましても、当第2四半期末時点での「現金及び預金」と「有価証券」の合計額は1,358,725千円であり、財務面に支障はないものと考えております。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、消費税増税前の駆け込み需要の反動減もあり、まだら模様の景気で推移いたしました。
当社グループが属するバイオ関連業界におきましては、人々の健康及び予防医学への関心の高まりを背景とした、異業種による個人向け遺伝子検査ビジネスへの参入や、iPS細胞を用いた世界初の移植手術の実施等、様々な話題がありました。
このような外部環境の中で、当社グループは、ジェノミクス事業において平成26年7月に「炎症ストレス可視化マウス作製とその応用」に関して熊本大学及び群馬大学と共同で国際特許出願を行い、本年度中にモデルマウスの販売を開始することといたしました。
また、先端医療事業におきましては、平成26年8月に株式会社サインポストと共同で個人向け遺伝子検査ビジネスを開始することについて合意いたしました。
なお、グループ全体の経営体制につきましては、平成26年4月にCRO事業の集約を行い事業運営の効率化を図ったほか、平成26年8月1日付けで連結子会社2社を株式交換により完全子会社化し、機動的な経営体制を構築いたしました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高717,376千円(前年同期561,499千円)、営業損失126,307千円(前年同期131,870千円)、経常損失132,516千円(前年同期168,287千円)、四半期純損失130,713千円(前年同期179,798千円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
① ジェノミクス事業
ジェノミクス事業におきましては、遺伝子改変マウス作製受託サービスが堅調に推移し、売上高は126,862千円(前年同期118,012千円)と増収になりましたものの、受託体制強化に伴う営業費用の増加により営業利益は13,375千円(前年同期17,733千円)にとどまりました。
当下半期には一層の収益拡大に向け、引き続き最新の遺伝子操作技術の導入を推進し、遺伝子改変マウス作製受託サービスの向上を図るとともに、ストレス可視化マウス等のモデルマウスの販売促進にも注力してまいります。
② CRO(Contract Research Organization 医薬品開発業務受託機関)事業
平成26年4月に当社CRO事業を子会社である株式会社新薬リサーチセンターへ事業譲渡し、営業体制の強化を図ってまいりましたが、期首繰越受注残高が前年同期よりも少なかったこと及びその内訳について納期が下半期以降となるものが前期より多かったため、当第2四半期連結累計期間における売上高は200,488千円(前年同期241,265千円)と減収になりました。一方、営業損失につきましては事業運営効率化により52,529千円(前年同期は営業損失59,874千円)と小幅ながら改善となりました。
なお、当下半期以降の売上となる受注残高につきましては、営業体制強化の効果により当第2四半期末時点で302,415千円(前年同期は142,228千円)と拡大傾向を維持しております。引き続き、継続商談中の大型試験の成約に努めるとともに、グループ各事業との連携を強化し、収益モデルの確立と利益確保を目指します。
③ 先端医療事業
当事業では、遺伝子解析受託サービス、抗体作製受託サービス及び抗体試薬販売を行っております。売上高については、前第2四半期連結会計期間より株式会社ジェネティックラボを連結の範囲に加えたことにより、当第2四半期連結累計期間の売上高は200,298千円(前年同期140,964千円)と増収となりましたが、同社の先端医療事業部門の業績は下期偏重型であること、また、株式会社プライミューンにおける試薬販売が不調であったことから、営業損益につきましては営業損失5,163千円(前年同期は営業利益7,720千円)となりました。
なお、平成26年8月1日付で株式会社ジェネティックラボ及び株式会社プライミューンを当社の完全子会社とし、機動的な経営体制を構築いたしました。当下半期は、個人向け遺伝子検査サービスを開始するとともに、病理診断事業との連携によって可能となる分子病理受託サービスの営業に注力し、当期中の収益拡大に大きく貢献させるとともに、成長市場と考えられる個別化医療開発支援市場でのシェア確立に向けて取り組んでまいります。
④ 病理診断事業
当事業は前第2四半期連結会計期間より連結の範囲に加えた株式会社ジェネティックラボの中核事業であり、病理専門医による豊富な診断実績及び最新のバイオマーカー解析技術による高品質な病理診断サービスを提供しております。当第2四半期連結累計期間の売上高は195,533千円(前年同期61,257千円)、営業利益は14,842千円(前年同期は営業損失8,028千円)と順調に推移いたしました。また、平成26年6月1日より液状細胞診を利用したヒトパピローマウィルス(HPV)併用検診サービスを開始しており、収益拡大を図っております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは64,165千円(前年同期△63,981千円)となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純損失132,516千円(前年同期176,194千円)、売上債権の減少額180,238千円(前年同期105,517千円)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出9,498千円(前年同期77,227千円)、無形固定資産の取得による支出2,540千円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは△12,622千円(前年同期△215,092千円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期未払金の返済による支出57,805千円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは△77,010千円(前年同期448,156千円)となりました。
以上の結果、当第2四半期末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ25,467千円減少し、1,358,725千円(前年同期間末1,498,345千円)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
買収防衛策について
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
当社は「生物個体からゲノムにいたる生命資源の開発を通じて基盤研究および医学・医療の場に遺伝情報を提供し、その未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな生活の実現に貢献する」を経営理念とし、主としてジェノミクス事業、CRO事業、先端医療事業及び病理診断事業を展開するバイオベンチャーであります。これらの事業は、生命資源を取り扱うことや日進月歩で技術革新が進む事業分野であることから、高い倫理観やバイオテクノロジーに関する専門的な知識・ノウハウが要求されます。
従って、当社の経営には上記のような事業特性を前提とした経営のノウハウならびにバイオ関連ビジネスに関する高度な知識、技術、経験を有する従業員、大学・企業との共同研究先及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等が重要であり、これらへの理解が不可欠であると考えております。
② 不適切な支配の防止のための取組み
当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社株式の売買は、株主、投資家の自由意思に委ねられるべきものと考えており、特定の者の大規模買付行為においても、これに応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有される当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。しかしながら、当社の事業に対する理解なくして行われる当社株式の大規模買付行為がなされた場合には当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになると考えております。
以上の理由により、当社取締役会は、定時株主総会で株主の皆様の合理的な意思の確認ができることを条件として、当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の導入を決定いたしました。同買収防衛策の導入は、平成18年6月28日開催の当社第8期定時株主総会にてご承認をいただいております。
③ 上記②の取組みについての取締役会の判断
ⅰ 当社取締役会は、上記②の取組みが当社の上記①の基本方針に沿って策定された当社の企業価値、株主共同の利益を確保するためのものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えております。
ⅱ 当社取締役会は、上記②の取組みは、あくまで株主の皆様の自由な意思決定を行うための前提となる必要な情報・機会を確保することを目的として、それに必要かつ相当なルールを設定するものであり、現経営陣の保身に利用されることや不当に株主の株式売却に対する自由を妨害することにつながるという弊害は生じないものと考えております。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、20,485千円(前年同期17,809千円)であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
「1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループは、継続的な営業損失を計上しております。当該重要事象を解消するため、各事業における販売強化、事業間の連携促進、新規サービスへの参入を図り、収益拡大及び業績改善を目指します。また、M&Aも引き続き推進してまいります。資金につきましても、当第2四半期末時点での「現金及び預金」と「有価証券」の合計額は1,358,725千円であり、財務面に支障はないものと考えております。