訂正有価証券報告書-第53期(2022/01/01-2022/12/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、写真・CG・映像・イラストレーションなど視覚から訴求するものを「ビジュアル」と総称し、これらビジュアルを活用して伝達することを「ビジュアルコミュニケーション」と定義し、ビジュアルを活用・消費するマーケットにおいて事業を営んでおります。
ビジュアルコミュニケーション事業は、その事業領域を狭義の企業の広告マーケットのみに限定せず、より広義の企業のコミュニケーションマーケットと設定するなかで、コミュニケーション領域における戦略・企画立案、ブランドの構築、インナーコミュニケーション、コミュニティ形成、マーケティング活動など多岐にわたっております。
当社グループは、創業以来変わらず “人が中心” と考え、人の「感性・集合・進化」こそが創造の源であると捉えるなかで、当社グループに属する一人ひとりの表現力を結集し、企業や社会の本質的な価値や課題を見出し、ビジュアライズ(具現化)することで、「届けたい想いが伝わり、行動を促す」コミュニケーションをお客様と共に創造する「Co-Creation Partner」を標榜し、事業活動を展開しております。
当社グループでは、新たに「世界にノイズと美意識を」という理念を掲げ、課題提起を促す「ノイズ」と、期待を超えて課題解決を行う「美意識」にこだわり、コミュニケーションの本質は「伝える」のではなく「伝わる」こと、さらに「動かす」ことであるとの価値観のもと、これまでに培ったクリエイティブ手法の経験と知恵を活かし、コミュニケーションをお客様と共創することで、社会のビジュアルコミュニケーション活動に貢献してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループが事業を展開するビジュアルコミュニケーションマーケットは、デジタル技術の進化やメディアの多様化によって常に変化しております。当社グループが影響を受ける広告業界においては、4マス広告からインターネット広告へという潮流は続くとともに、企業においては、オウンドメディアなどを通じて自ら情報を発信するコミュニケーション活動が活発化しております。
当社グループでは、このようなテクノロジーの進化やメディアの変化に柔軟に対応し、コンテンツマーケティングの時代において持続的な成長を実現するために、中長期的な観点から経営計画の策定に取り組んでおります。
2021年を初年度とする中期経営計画期においては、「新ワークフローの確立」「Co-Creation Partnerの実現」を基本方針に掲げ、「One amana!」のコンセプトのもと、“トップライン再成長”“原価削減”“ DX推進” を基本戦略に据え、あらためて内部統制強化に向けた継続的な取り組みを実施するとともに、利益創出に努め、収益構造の改善及び財務基盤の安定化を図っていくことで、お客様の「Co-Creation Partner」を標榜するビジネスモデルを支える経営基盤の再構築を推し進めております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、成長性と収益性を追求する観点から「事業付加価値額(売上高-外注原価)」を重要指標として採用しております。損益計算書における売上総利益(売上高-売上原価)の売上原価部分について、当社グループのマネジメントモデルでは、売上高に直接紐づく変動原価、売上高には必ずしも直接紐づかない固定原価に分類のうえ、指標管理を実施しております。変動原価とは、案件毎の制作費用であり、外注費・ロケ出張費・制作材料費などが該当し、当社グループでは「外注原価」と称して扱っております。固定原価とは、主に制作領域に係る人材や設備などの固定的費用であり、クリエイター人件費・スタジオ家賃・制作機材の減価償却費などが該当し、固定原価については、販売費及び一般管理費と合わせて「固定費」と称して扱っております。
提供するクリエイティブサービスが多岐にわたり、案件特性に応じて案件毎の利益率に幅があることや、営業と制作がオーバーラップするなかで事業展開しているビジネスモデルにおいて、「事業付加価値」と「固定費」の組み合わせに基づく適切な損益マネジメントの実行を意図しております。
(4)経営環境
当社グループが事業を展開するビジュアルコミュニケーションマーケットにおいては、テクノロジーの進化やメディアの多様化に伴い、企業自らが情報発信を行い消費者と直接コミュニケーションを図るコンテンツマーケティングの時代へと事業環境は大きく変化しております。また、新型コロナウイルス感染拡大とともに訪れたニューノーマルの時代においては、あらゆる人々の常識や価値観の大きな変容が求められると同時に、DX(デジタルトランスフォーメーション)が加速度的に進むなかで、企業のコミュニケーションの在り様にも大きな影響を及ぼしております。さらに、5Gの標準化が進むアフターコロナを見据えたなかでは、アナログからデジタル、リアルからバーチャルといった転換に留まらず、よりパーソナライズされた体験の提供がコミュニケーションの質を高めていくと考えられており、コミュニケーションを支える価値あるコンテンツが大量に求められることを想定しております。
このような環境においては、表現力に溢れるコンテンツの提供等に競争力を有し、お客さまの「Co-Creation Partner」を標榜する当社グループにおいては、今後も市場の拡大が見込まれております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、テクノロジーの進化やメディアの変化に柔軟に対応して持続的に成長するために、中長期的な観点から経営計画の策定に取り組んでおります。
2021年を初年度とする中期経営計画期においては、「One amana!」を掲げる経営方針のもと、内部統制の強化に向けた継続的な取り組みを実施するとともに、収益構造の改善及び財務基盤の安定化を図っていくことで、お客様の「Co-Creation Partner」を標榜するビジネスモデルを支える経営基盤の再構築を推し進めております。
2022年においては、「新しいワークフローの確立」を重点テーマに設定し、ADP(Account Design Program)と称するクライアント企業毎の営業プログラムを活用し、グループの総合力を発揮した効率的な売上高の再成長を目指し、同時に、ACP(amana creative platform:アマナグループ独自のITプラットフォーム)の中心となるcompass(販売管理システム)のリニューアルを契機に、デジタル化による生産性の向上、ナレッジ活用による競争力の向上を実現するDXを推進し、利益創出と内部統制強化を支える仕組みの構築を推進してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の断続的な再拡大に伴う影響等の外部要因、また、営業及び制作進行を担う人材の減少に伴うリソース不足やワークフロー(組織・ルール・システム等)の大幅な変更の過渡期におけるリソース配分不備等の内部要因が重なり、売上高が大きく減少し、稼働人員数の減少に伴う報酬・給与等の減少、業績進捗を勘案した賞与勘定の抑制など、人件費のコントロールを中心とした固定費削減を図ったものの、大きな損失を計上し、債務超過に陥っております。さらに、当社従業員による不適切な取引の判明等による不適切な会計処理を受け、内部統制及びガバナンス体制に大きな課題を残しました。
2023年度においては、「利益創出」と「内部統制強化」を基本方針に据えた中期経営計画に立ち返り、二度と不適切事案を重ねることのないよう、ガバナンス体制の強化を図るとともに、あらためて内部統制の強化に向けた継続的な取り組みを実施し、同時に、事業の黒字化を早期に実現するために収益構造の改善を徹底的に図り、さらに、追加的な新規資本政策の検討を含めて、債務超過解消のための対応をおこない、財務基盤の安定化に努めていくことが、対処すべき喫緊の課題であると認識しております。
・収益構造の改善
受注獲得にむけた商談活動の増加を推進するために、商流・クライアント企業マーケット(直接商流/協業商流)と、商材・サービス領域(Communication領域/Visual領域)を掛け合わせた緩やかなマトリクス視点で、主に担う戦略・ターゲット別に大きく3つに区分した営業体制を再編成し、同時に、営業と制作が有機的に連携していくための機能の整備を進め、Communication領域とVisual領域の双方向からのアプローチでの受注強化と売上拡大を推し進めてまいります。さらに、受託案件における責任体制の明確化を図ることで、営業のリソースを案件を進行するフェーズから案件を創出するフェーズへとさらに集中・再配分していくことを可能とするモデルへのシフトを推し進めてまいります。また、受託案件毎の利益設計においては、外注原価の抑制に限らず、適切な外注差益の獲得や当社グループ内部の制作リソースの活用等、利益設計強化に関する体系的なモニタリングに基づく課題発見と改善指導を実施していくとともに、案件の稼働に係る内部コストの可視化を図り、案件の見積り段階における内部コストを踏まえた利益設計に注力することで、案件に係る内部コストの売上高への適切な価格転嫁や、案件予算に適さない過剰な人員アサインの抑制等を推進し、生産性の観点から重視している指標である、当社グループ稼働人員1人あたり事業付加価値額の改善につなげてまいります。
費用面に関しては、当期において顕在化している人件費のコントロールについて、売上高の維持・再成長を阻害することのないように、新規採用及び既存人員の配置転換を含めて事業系人員の拡充を進めながら、グループ全体における人員構成の最適化を図ることを継続し、さらに、非中核部門の見直しによる人件費及び活動経費の抑制、業務委託費を中心とした活動経費の見直しによる抑制、オフィス等の一部のファシリティの解約あるいは転貸等による地代家賃等の設備費の抑制等、固定費の適正化を徹底してまいります。
これらの戦略・施策を組み合わせることで、事業の黒字化の早期実現にむけて邁進してまいります。
・内部統制及びガバナンス体制の強化
当社は、2023年5月8日付「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」で公表いたしましたとおり、当社従業員により不適切な取引が行われている疑義がある事案(以下「本件事案」といいます。)、及び、当社取引先において当社を通じた不適切な取引が行われている疑義が生じたことに端を発し、当社の財務諸表等に影響を与える可能性が生じている事案(以下「本件追加事案」といいます。)について、同日付の調査報告書を受領いたしました。
本調査報告書では、本件事案について、不適切な会計処理として、売上・外注費の水増し及び架空計上、原価付替が判明したこと、本件追加事案について、実体のない可能性が極めて高い業務についての売上高・売上原価の計上等が行われていることが判明したことについて、その事実関係及び原因についての報告並びに再発防止策の提言を受けました。
原因について、本件事案・本件追加事案それぞれの個別事象についての発生原因や、より早期に発見できなかったことについての原因の分析に加え、2018年・2020年の過去2度にわたり不適切な会計処理が発生し、それぞれについて調査がなされ、再発防止策等を講じていたなかで、今回の繰り返しの不適切な会計処理を招いた根本的な原因として、内部統制及びガバナンス上の問題点を指摘されております。
当社は、本調査報告書において指摘された事項及び再発防止のための提言を受けたことを真摯に受け止め、今回の不適切な会計処理に関連して、内部統制及びガバナンス上の問題をあらためて認識し、特別調査委員会からの提言を踏まえ、内部統制及びガバナンス体制を強化することが最重要課題であるとの認識の下、経営に責任を負う取締役会において徹底的に協議のうえ、有効性・実効性の高い具体的な再発防止策等を策定したうえで、抜本的な改善を早期に実施するための体制強化を図っていく方針であります。
(1)経営方針
当社グループは、写真・CG・映像・イラストレーションなど視覚から訴求するものを「ビジュアル」と総称し、これらビジュアルを活用して伝達することを「ビジュアルコミュニケーション」と定義し、ビジュアルを活用・消費するマーケットにおいて事業を営んでおります。
ビジュアルコミュニケーション事業は、その事業領域を狭義の企業の広告マーケットのみに限定せず、より広義の企業のコミュニケーションマーケットと設定するなかで、コミュニケーション領域における戦略・企画立案、ブランドの構築、インナーコミュニケーション、コミュニティ形成、マーケティング活動など多岐にわたっております。
当社グループは、創業以来変わらず “人が中心” と考え、人の「感性・集合・進化」こそが創造の源であると捉えるなかで、当社グループに属する一人ひとりの表現力を結集し、企業や社会の本質的な価値や課題を見出し、ビジュアライズ(具現化)することで、「届けたい想いが伝わり、行動を促す」コミュニケーションをお客様と共に創造する「Co-Creation Partner」を標榜し、事業活動を展開しております。
当社グループでは、新たに「世界にノイズと美意識を」という理念を掲げ、課題提起を促す「ノイズ」と、期待を超えて課題解決を行う「美意識」にこだわり、コミュニケーションの本質は「伝える」のではなく「伝わる」こと、さらに「動かす」ことであるとの価値観のもと、これまでに培ったクリエイティブ手法の経験と知恵を活かし、コミュニケーションをお客様と共創することで、社会のビジュアルコミュニケーション活動に貢献してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループが事業を展開するビジュアルコミュニケーションマーケットは、デジタル技術の進化やメディアの多様化によって常に変化しております。当社グループが影響を受ける広告業界においては、4マス広告からインターネット広告へという潮流は続くとともに、企業においては、オウンドメディアなどを通じて自ら情報を発信するコミュニケーション活動が活発化しております。
当社グループでは、このようなテクノロジーの進化やメディアの変化に柔軟に対応し、コンテンツマーケティングの時代において持続的な成長を実現するために、中長期的な観点から経営計画の策定に取り組んでおります。
2021年を初年度とする中期経営計画期においては、「新ワークフローの確立」「Co-Creation Partnerの実現」を基本方針に掲げ、「One amana!」のコンセプトのもと、“トップライン再成長”“原価削減”“ DX推進” を基本戦略に据え、あらためて内部統制強化に向けた継続的な取り組みを実施するとともに、利益創出に努め、収益構造の改善及び財務基盤の安定化を図っていくことで、お客様の「Co-Creation Partner」を標榜するビジネスモデルを支える経営基盤の再構築を推し進めております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、成長性と収益性を追求する観点から「事業付加価値額(売上高-外注原価)」を重要指標として採用しております。損益計算書における売上総利益(売上高-売上原価)の売上原価部分について、当社グループのマネジメントモデルでは、売上高に直接紐づく変動原価、売上高には必ずしも直接紐づかない固定原価に分類のうえ、指標管理を実施しております。変動原価とは、案件毎の制作費用であり、外注費・ロケ出張費・制作材料費などが該当し、当社グループでは「外注原価」と称して扱っております。固定原価とは、主に制作領域に係る人材や設備などの固定的費用であり、クリエイター人件費・スタジオ家賃・制作機材の減価償却費などが該当し、固定原価については、販売費及び一般管理費と合わせて「固定費」と称して扱っております。
提供するクリエイティブサービスが多岐にわたり、案件特性に応じて案件毎の利益率に幅があることや、営業と制作がオーバーラップするなかで事業展開しているビジネスモデルにおいて、「事業付加価値」と「固定費」の組み合わせに基づく適切な損益マネジメントの実行を意図しております。
(4)経営環境
当社グループが事業を展開するビジュアルコミュニケーションマーケットにおいては、テクノロジーの進化やメディアの多様化に伴い、企業自らが情報発信を行い消費者と直接コミュニケーションを図るコンテンツマーケティングの時代へと事業環境は大きく変化しております。また、新型コロナウイルス感染拡大とともに訪れたニューノーマルの時代においては、あらゆる人々の常識や価値観の大きな変容が求められると同時に、DX(デジタルトランスフォーメーション)が加速度的に進むなかで、企業のコミュニケーションの在り様にも大きな影響を及ぼしております。さらに、5Gの標準化が進むアフターコロナを見据えたなかでは、アナログからデジタル、リアルからバーチャルといった転換に留まらず、よりパーソナライズされた体験の提供がコミュニケーションの質を高めていくと考えられており、コミュニケーションを支える価値あるコンテンツが大量に求められることを想定しております。
このような環境においては、表現力に溢れるコンテンツの提供等に競争力を有し、お客さまの「Co-Creation Partner」を標榜する当社グループにおいては、今後も市場の拡大が見込まれております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、テクノロジーの進化やメディアの変化に柔軟に対応して持続的に成長するために、中長期的な観点から経営計画の策定に取り組んでおります。
2021年を初年度とする中期経営計画期においては、「One amana!」を掲げる経営方針のもと、内部統制の強化に向けた継続的な取り組みを実施するとともに、収益構造の改善及び財務基盤の安定化を図っていくことで、お客様の「Co-Creation Partner」を標榜するビジネスモデルを支える経営基盤の再構築を推し進めております。
2022年においては、「新しいワークフローの確立」を重点テーマに設定し、ADP(Account Design Program)と称するクライアント企業毎の営業プログラムを活用し、グループの総合力を発揮した効率的な売上高の再成長を目指し、同時に、ACP(amana creative platform:アマナグループ独自のITプラットフォーム)の中心となるcompass(販売管理システム)のリニューアルを契機に、デジタル化による生産性の向上、ナレッジ活用による競争力の向上を実現するDXを推進し、利益創出と内部統制強化を支える仕組みの構築を推進してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の断続的な再拡大に伴う影響等の外部要因、また、営業及び制作進行を担う人材の減少に伴うリソース不足やワークフロー(組織・ルール・システム等)の大幅な変更の過渡期におけるリソース配分不備等の内部要因が重なり、売上高が大きく減少し、稼働人員数の減少に伴う報酬・給与等の減少、業績進捗を勘案した賞与勘定の抑制など、人件費のコントロールを中心とした固定費削減を図ったものの、大きな損失を計上し、債務超過に陥っております。さらに、当社従業員による不適切な取引の判明等による不適切な会計処理を受け、内部統制及びガバナンス体制に大きな課題を残しました。
2023年度においては、「利益創出」と「内部統制強化」を基本方針に据えた中期経営計画に立ち返り、二度と不適切事案を重ねることのないよう、ガバナンス体制の強化を図るとともに、あらためて内部統制の強化に向けた継続的な取り組みを実施し、同時に、事業の黒字化を早期に実現するために収益構造の改善を徹底的に図り、さらに、追加的な新規資本政策の検討を含めて、債務超過解消のための対応をおこない、財務基盤の安定化に努めていくことが、対処すべき喫緊の課題であると認識しております。
・収益構造の改善
受注獲得にむけた商談活動の増加を推進するために、商流・クライアント企業マーケット(直接商流/協業商流)と、商材・サービス領域(Communication領域/Visual領域)を掛け合わせた緩やかなマトリクス視点で、主に担う戦略・ターゲット別に大きく3つに区分した営業体制を再編成し、同時に、営業と制作が有機的に連携していくための機能の整備を進め、Communication領域とVisual領域の双方向からのアプローチでの受注強化と売上拡大を推し進めてまいります。さらに、受託案件における責任体制の明確化を図ることで、営業のリソースを案件を進行するフェーズから案件を創出するフェーズへとさらに集中・再配分していくことを可能とするモデルへのシフトを推し進めてまいります。また、受託案件毎の利益設計においては、外注原価の抑制に限らず、適切な外注差益の獲得や当社グループ内部の制作リソースの活用等、利益設計強化に関する体系的なモニタリングに基づく課題発見と改善指導を実施していくとともに、案件の稼働に係る内部コストの可視化を図り、案件の見積り段階における内部コストを踏まえた利益設計に注力することで、案件に係る内部コストの売上高への適切な価格転嫁や、案件予算に適さない過剰な人員アサインの抑制等を推進し、生産性の観点から重視している指標である、当社グループ稼働人員1人あたり事業付加価値額の改善につなげてまいります。
費用面に関しては、当期において顕在化している人件費のコントロールについて、売上高の維持・再成長を阻害することのないように、新規採用及び既存人員の配置転換を含めて事業系人員の拡充を進めながら、グループ全体における人員構成の最適化を図ることを継続し、さらに、非中核部門の見直しによる人件費及び活動経費の抑制、業務委託費を中心とした活動経費の見直しによる抑制、オフィス等の一部のファシリティの解約あるいは転貸等による地代家賃等の設備費の抑制等、固定費の適正化を徹底してまいります。
これらの戦略・施策を組み合わせることで、事業の黒字化の早期実現にむけて邁進してまいります。
・内部統制及びガバナンス体制の強化
当社は、2023年5月8日付「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」で公表いたしましたとおり、当社従業員により不適切な取引が行われている疑義がある事案(以下「本件事案」といいます。)、及び、当社取引先において当社を通じた不適切な取引が行われている疑義が生じたことに端を発し、当社の財務諸表等に影響を与える可能性が生じている事案(以下「本件追加事案」といいます。)について、同日付の調査報告書を受領いたしました。
本調査報告書では、本件事案について、不適切な会計処理として、売上・外注費の水増し及び架空計上、原価付替が判明したこと、本件追加事案について、実体のない可能性が極めて高い業務についての売上高・売上原価の計上等が行われていることが判明したことについて、その事実関係及び原因についての報告並びに再発防止策の提言を受けました。
原因について、本件事案・本件追加事案それぞれの個別事象についての発生原因や、より早期に発見できなかったことについての原因の分析に加え、2018年・2020年の過去2度にわたり不適切な会計処理が発生し、それぞれについて調査がなされ、再発防止策等を講じていたなかで、今回の繰り返しの不適切な会計処理を招いた根本的な原因として、内部統制及びガバナンス上の問題点を指摘されております。
当社は、本調査報告書において指摘された事項及び再発防止のための提言を受けたことを真摯に受け止め、今回の不適切な会計処理に関連して、内部統制及びガバナンス上の問題をあらためて認識し、特別調査委員会からの提言を踏まえ、内部統制及びガバナンス体制を強化することが最重要課題であるとの認識の下、経営に責任を負う取締役会において徹底的に協議のうえ、有効性・実効性の高い具体的な再発防止策等を策定したうえで、抜本的な改善を早期に実施するための体制強化を図っていく方針であります。