有価証券報告書-第21期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/30 14:21
【資料】
PDFをみる
【項目】
121項目

業績等の概要

(1) 業績
当社グループは、IT産業における急速な市場環境の変化をリードし、中期経営戦略で掲げた更なる成長の実現に向け、「Fintechを含む新たな領域での新規事業創出」「継続的な研究開発投資」「コアビジネスの競争力強化」に取り組んでいます。
当連結会計年度におきましては、「Fintechを含む新たな領域での新規事業創出」として、連結子会社Profit Cube株式会社(以下、PCI)が開発した金融機関向け収益管理システムの新技術に関する特許を取得しました。
「継続的な研究開発投資」では、パブリッククラウドでのシステム障害を自動復旧する「SIOS Coati」の提供を開始しました。
「コアビジネスの競争力強化」では、主力製品の「LifeKeeper」及びMFP向けソフトウェア製品の機能強化、クラウド向けOSSサービスの拡充等に努めました。
このような取り組みの結果、各セグメントの業績は、次のとおりとなりました。
(オープンシステム基盤事業)
「LifeKeeper」は、米州で大幅な増収となり、国内及びアジア・オセアニア地域でも順調な増収となりました。また、営業・マーケティングの強化により、Red Hat,Inc.関連商品は堅調な増収となり、OSS関連商品も順調な増収となりました。これらにより、売上高は6,834百万円(前年同期比8.5%増)となりました。一方でセグメント利益は、商品販売の粗利率が低下したこと、広告宣伝費を積み増したこと等により、143百万円(同20.7%減)となりました。
(アプリケーション事業)
MFP向けソフトウェア製品の販売は、堅調な増収となりました。また、システム開発・構築支援も順調な増収となりました。一方で、金融機関を主要顧客とするアプリケーション製品の販売は、受注に遅れが生じており大幅な減少となりました。これらにより、売上高は5,636百万円(前年同期比2.5%減)となりました。
セグメント利益は、利益率の高い金融機関向けアプリケーション製品の販売が大幅に減少したこと、また、システム構築支援における大型案件の利益率低下により、177百万円(同39.6%減)となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は12,470百万円と前年同期比3.2%増となり、過去最高の売上高となりました。一方で利益面では、上述のとおり各セグメントで減益となったため、営業利益は320百万円(前年同期比32.4%減)、経常利益は326百万円(同16.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、PCIののれん及び顧客関連資産の減損損失800百万円を特別損失として計上したことにより、587百万円の損失(前年同期は254百万円の利益)となりました。当社グループの重視する経営指標であるEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は497百万円(同23.9%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ455百万円増加し2,249百万円となりました。
当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純損失479百万円、減損損失800百万円、前受金の増加124百万円等の要因により、営業活動により得られた資金は640百万円(前年同期は311百万円の獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
定期預金の預入による支出260百万円、定期預金の払戻による収入260百万円、有形固定資産の取得による支出12百万円、無形固定資産の取得による支出14百万円等の要因により、投資活動により使用した資金は26百万円(前年同期は123百万円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の増加20百万円、長期借入金の返済による支出133百万円等の要因により、財務活動により使用した資金は109百万円(前年同期は414百万円の使用)となりました。