有価証券報告書-第21期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/23 15:16
【資料】
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【項目】
103項目

業績等の概要

(1) 業績
日本におけるスマートフォンゲーム市場は、スマートフォンの普及拡大に伴って成長し、平成29年は9,600億円(出典:株式会社矢野経済研究所)との予測もありますが、その成長速度はこれまでと比べ緩やかになり、安定的に推移しております。
一方で、日本における家庭用ゲーム市場は緩やかな減少を続けてまいりましたが、新型ゲーム機やソフトの販売が好調に推移したことから、平成29年の国内家庭用ゲーム市場規模は11年ぶりにプラスに転じ、3,917億円(出典:「ファミ通」2017年国内家庭用ゲーム市場規模速報)となるなど、ゲーム市場拡大の兆しも見えてきております。
当連結会計年度における当社グループの売上高は、主力ゲームである「パズドラ」の売上高が減少したことから、対前年度比で減収となりました。このような状況の中、当社では「新規価値の創造」に向けたグローバル配信前提のゲーム開発及び既存ゲームのMAU(Monthly Active User:月に1回以上ゲームにログインしている利用者)の維持・拡大に向けた取り組みに注力してまいりました。
既存ゲームにつきましては、「パズドラ」は引き続き長期的にお楽しみいただくことを主眼に、新ダンジョン等の追加やゲーム内容の改善、他社有名キャラクターとのコラボレーションなど、継続的にアップデート及びイベントを実施してまいりました。その結果、平成29年11月に国内累計4,700万ダウンロードを突破しております。「パズドラレーダー」では、平成29年10月にユーザー同士がオンラインで対戦することができる対戦モードを実装し、遊びの幅をさらに広げてまいりました。また、平成30年1月には「パズドラプロジェクト2018」と題し、「パズドラ」シリーズの新たなアニメ、マンガ、玩具に関する展開に加え、e-Sports※競技認定タイトルに決定した「パズドラ」で、e-Sportsへの取り組みを進めていくことを発表いたしました。
新規タイトルにつきましては、平成30年1月31日より、スマートフォン向け新感覚次世代サッカーシミュレーション「カルチョファンタジスタ」の事前登録を開始し、平成30年2月26日よりサービスを開始いたしました。さらに、スマートフォン向けカードゲーム「クロノマギア」につきましては、平成30年2月14日より事前登録を開始し、平成30年春にサービス開始を予定しております。
また、連結子会社のGRAVITY Co.,Ltd. につきましては、主に現在アジア地域へ展開しているスマートフォン向けゲーム「Ragnarok M」が好調に推移しております。
この結果、当連結会計年度における売上高は92,306百万円(前連結会計年度比17.9%減)、営業利益34,384百万円(前連結会計年度比25.4%減)、経常利益34,351百万円(前連結会計年度比25.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益22,397百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けて記載しておりません。
※e-Sports:「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲーム・ビデオゲームを使った対戦をス
ポーツ競技として捉える際の名称。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)は前連結会計年度に比べ22,741百万円増加し、当連結会計年度には55,786百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は26,739百万円(前連結会計年度は33,610百万円の収入)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益33,109百万円及び法人税等の支払額12,827百万円が含まれるためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された資金は1,443百万円(前連結会計年度は4,331百万円の支出)となりました。
これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出1,415百万円が含まれるためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された資金は2,809百万円(前連結会計年度は77,421百万円の支出)となりました。
これは主に配当金の支払額2,126百万円が含まれるためです。