有価証券報告書-第26期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/12/23 15:20
【資料】
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【項目】
156項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、2020年12月23日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社のコーポレートアイデンティティは「すべての産業界へ革新的なストラクチャードファイナンスの効用を浸透させる」であります。金融環境の変化に応じた先端的・革新的な金融商品や「仕組み」を作り、多様化する顧客のファイナンス・ニーズに対応するとともに、顧客の企業価値、資産価値の最大化を通じて、関係するすべてのステークホルダーの満足を実現して参ります。そして、投資銀行業務と企業投資の両輪で企業の成長、地域社会の発展を支援することで、社会に必要とされるブティック型投資銀行として永続的な成長を目指して参ります。
(2) 経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき課題
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による個人消費の低迷、企業活動の停滞により、厳しい状況で推移しました。このような状況下、当社グループにおいても、緊急事態宣言に伴うメッツァの臨時休園、投資先企業のIPO延期などによる投資回収の遅延など、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けました。
このような厳しい環境の中、当社グループは、企業、地域社会などすべてのステークホルダーに真に必要とされるブティック型投資銀行として永続的な成長を目指し、投資銀行事業においては、事業承継ニーズの高まりを背景にプライベートエクイティ投資の取り組みを本格化しましたが、次期はこれを更に推し進め投資とアレンジメント業務を成長ドライバーとして投資銀行事業に経営資源を投入して参ります。具体的に、当社グループが優先的に対処すべき課題として取り組む事項は、次のとおりです。
① 事業承継等のニーズに対応したプライベートエクイティ投資のための営業体制及び人材教育の強化。
② 投融資先の価値向上のためのモニタリングの強化。
③ 地方案件への営業強化と営業ルートとの関係強化。コスト管理の強化。
④ ㈱パブリック・マネジメント・コンサルティングの営業ネットワークである地方公共団体、地域金融機関及び会計事務所等の既存取引先の深耕。
⑤ STO (セキュリティ・トークン・オファリング )の活用に向け、業界団体や協力企業との連携の一層強化。
⑥ メッツァでは、より多くの方に安全にご来園いただくため、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための様々な対策を講じたうえで、環境演出の充実化、季節に合わせたイベントの継続実施等を推進。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
親会社株主に帰属する当期純利益
(百万円)
2021年9月期
(予想)
9,000540370250
2020年9月期
(実績)
6,841△992△1,135△1,186
増減率31.6%---
増減額2,1581,5321,5051,436

2021年9月期の連結業績予想は、投資銀行事業における投資とアレンジメントが業績を牽引することにより、上記の通り黒字転換を見込んでおります。
なお当社グループは、エンタテインメント・サービス事業のメッツァにおいて、新型コロナウイルス感染症による影響を特に受けており、来園者数は当該感染症拡大の前と比較して低水準で推移しておりますが、2021年9月期においても当該感染症による影響は継続するものの、ワクチン開発等により事業環境が徐々に回復していくことを前提に、連結業績予想を算出しております。
セグメント毎の見込みは以下の通りです。
投資銀行事業では、プライベートエクイティ投資を強化し、高まっている事業承継等のニーズに対応して参りますが、この投資のエグジットによる利益やアセットマネジメント等の業務受託による収益が、連結業績を牽引すると考えております。
公共コンサルティング事業では、公会計事業において大規模自治体を軸にした営業活動を展開し新規受託を獲得することで、業績が伸長すると見込んでおります。
エンタテインメント・サービス事業においては、メッツァにおいてイベントなどの集客策を継続して参りますが、現在の新型コロナウイルス感染症拡大の状況を鑑み、来園者数は大きな回復を見込まず、収支均衡策を継続いたします。一方でライセンス事業では、ムーミンバレーパーク開業やムーミン展などにより話題・魅力が広まり、コロナ禍の中でもムーミンの商材等の取り扱い増加が続いていることから、この傾向が継続すると見込んでおります。また緊急事態宣言等による商業施設閉鎖の影響もなくなるため、業績は伸長すると見込んでおります。