有価証券報告書-第53期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 13:02
【資料】
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【項目】
145項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、仮設機材等の提供を通じて質の高いサービスを広くお客様に提供し、事業を通じた社会貢献を果たすことを目指しております。また、常にお客様のニーズにお応えするために新商品の開発及びサービスの向上に努め、新しい価値を提供し続けることにより、当社グループのさらなる発展を図るとともに、社会、株主、そして従業員に対して信頼と期待に応え、事業の永続的な企業価値向上を目指してまいります。
永続的な発展に欠くことのできない安定的なキャッシュ・フローを確保するため、また、景気循環に左右される業界環境において、様々な変化に柔軟に対応できるビジネスモデルの構築を進めてまいります。
(2021 中期経営計画ビジョン)
「トランスフォームにより新たな価値を創造し、お客様のパートナー企業となることで、持続的な成長を目指す。」
(2)経営環境
(販売事業、レンタル事業)
当連結会計年度において、2020年4月の緊急事態宣言の発令以降、都市部における建設工事が一時中断、マンションの大規模修繕工事の計画が延期されるなど、下半期にかけて民間工事分野での影響が色濃くみられました。この状況は、2022年3月期上半期までは少なからず継続すると予想しておりますが、下半期より、大型物流倉庫の新設、ビルやマンションの維持修繕工事が再開されるなど、都市部における計画済み工事案件の発注が再開されると見込んでおります。さらに当社が提唱してきた安全性・施工性・保管効率に優れた次世代足場が本格な普及期を迎えており、下半期の需要回復を見越して、第2四半期会計期間の後半から販売需要が高くなり、第3四半期会計期間にかけては、例年のトレンド通り、レンタル需要が高まってくるとみております。中長期的には、社会インフラの再整備、災害対策としての防災・減災工事や老朽化したマンション、ビルなどの修繕、建替え工事、また、2025年に大阪で開催が予定されている国際博覧会に関連した建設工事などにより、公共・民間工事ともに底堅く推移するものと見込んでおります。
仮設機材関連以外の分野、特に環境関連として当社グループが取り組んでいる太陽光発電パネル架台は、政府の再生エネルギー政策の推進によって需要が再活性し、アグリ事業では、大手企業がIT技術を駆使した先端的な農業に取り組んでいることから、当社が供給する高機能農業用ハウスの需要が高まっていくものと考えております。加えて、政府が推進する建設DX(デジタルトランスフォーメーション)により、図面データの3D化や空間計測需要が高まってくることが予測され、これらを積極的に取り組んできた当社グループにとって大きなビジネスチャンスになるとみております。これら需要を確実に取り込むため、これまで以上に顧客ニーズを素早く捉え、より顧客満足度を高めるサービスの見直し・開発を進めてまいります。
(海外事業)
新型コロナウイルス感染症による影響が継続すると思われるフィリピン子会社では、都市部における外出制限が解除されず、事業活動も制限され、当連結会計年度と同様に厳しい状況が続くものと見ております。韓国子会社におきましては、韓国内の建設投資と輸出先周辺国の経済回復が期待されますが、飛躍的な回復は見込めず、横這いの状況が続くと見ております。ベトナム子会社は、日本国内向けの製品を主に製造しているため、日本国内の販売事業の回復と共に、緩やかに好転してくることを予想しております。海外事業全般においては、アフターコロナを見据え、経営体制の再点検及び整備、またアライアンス施策などを進めていくことでさらなる成長に繋げてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と中長期的な会社の経営戦略
当社グループの業績は、これまでの実績から外部環境に大きく左右され、特に今回の新型コロナウイルス感染症拡大のように経済活動が減退する状況下では、業績が著しく変動する傾向にあります。
この課題認識をもとに、2019年3月期を初年度とする前中期経営計画におきまして、「安定収益基盤の確立」等を掲げ、利益体質への転換、新たな収益事業の創出等に取り組んでまいりました。将来に向けての継続的な企業成長並びに安定収益を確保するために、また、今後起こりうる様々な外部環境変化への柔軟性を保持するため、さらには競合企業との競争環境下において、顧客から常に選ばれる企業となるために、当社グループの事業の一つ一つを顧客目線で丁寧に磨き上げ、持続的に新たな価値を生み出し、永続的に企業価値を向上させる体制・体質づくりが重要課題であると認識しております。
これら課題の認識から、当社グループは、「次世代足場におけるトップシェアの維持・拡大」、「維持補修工事へと移行する市場への対応」、「仮設部門以外における収益事業の育成」、「海外事業基盤の収益成長」を中期的に対応すべき経営課題と認識し、2022年3月期を初年度とする中期経営計画において、それぞれの課題に対応するための基本戦略を策定いたしました。これら基本戦略に基づき、当社グループは、中期経営計画ビジョンの実現、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。
(2021 中期経営計画 基本戦略)
① 「Iq(アイ・キュー)システム」を中心としたハードとソフトを融合したサービスの開発
「Iqシステム」の次世代足場における製品面での優位性に代表されるハード面だけではなく、足場の管理・運用・コンサルティングなどのソフト面の提供によって、ハードとソフトの融合による新たなサービスを生み出し、次世代足場のデファクトスタンダード獲得のための競合優位性を構築してまいります。
② 維持補修・再インフラ関連製品の強化
日本国内の建設工事の元請完工高における維持補修(リフォーム・リニューアル)工事の割合は、増加傾向にあります。日本の高度経済成長期に整備新幹線、高速道路、鉄道などの主要インフラの整備が進み、これらインフラが建設されてから、およそ50年が経過し、全国各地で維持補修工事が進行しております。これら工事に対応する製品として、主に高速道路の維持修繕工事において、優れた施工性と安全性を提供するパネル式吊り棚足場「スパイダーパネル」、システム吊り棚足場「V-MAX」、ダムや送電設備など特に山間部における維持修繕工事において、大型クレーン等の重機の構台を工具レスで組立可能な「YTロックシステム」などの拡販に努めてまいります。また、レンタル事業におきましては、主に高層マンション向けに出荷してきました移動昇降式足場「リフトクライマー」に関しまして、土木分野での活用が広がり、建築・土木の両分野での拡販に努めてまいります。
③ 仮設部門以外の事業育成
仮設部門以外での事業分野では、アグリ事業の成長を促進させてまいります。埼玉県羽生市におきまして、当社が製造販売する農業用グリーンハウス「G-Castle NEO48(ジー・キャッスル・ネオ・48)」、「G-Castle Pro1(ジー・キャッスル・プロ・1)」を用いて実際に果菜類を栽培し、その性能を評価するための実証農場を建設しております。この実証農場では、当社製グリーンハウスの性能評価だけではなく、顧客の施設見学を受け入れ、また、ハウス内の環境制御装置や最適な栽培方法の検証を行い、その検証結果を販売促進に活用いたします。センシング技術を導入し、栽培に関する各種データを収集し、これらデータを顧客へ提供するなどの二次活用も進め、事業拡大に努めてまいります。
④ 海外事業基盤の再整備
海外事業基盤の再整備につきましては、特にフィリピンの子会社では、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、そこからの回復を待つことになりますが、依然として経済成長率は高く、有望な市場であり、建設投資はコロナ以前に回復すると見込んでおりますので、それまでに管理体制や事業基盤の整備を進め、さらなる成長に向けて強化してまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、毎期の業績目標を着実に達成することが企業価値の増大に繋がると考えております。そのため、第一の目標としては、2022年3月期の業績目標の達成に注力する所存であります。
当社グループは、2022年3月期を初年度とする新たな3ヵ年計画「2021 中期経営計画」を策定いたしました。当社グループの中期的な経営指標として、本中期経営計画において、最終年度となる2024年3月期連結業績の営業利益50億円を目標に掲げております。
本中期経営計画の経営ビジョンの実現に向けた各基本戦略を推進し、トランスフォームを完成させるため、施策の推進、積極的な投資を実施し、目標達成へ尽力してまいります。

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