有価証券報告書-第17期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/23 15:27
【資料】
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【項目】
72項目

業績等の概要

(1) 業績
当事業年度におけるわが国経済は、国による景気対策や金融政策などの効果もあり、企業業績の回復が緩やかに進みました。製造業や観光業においては円安の影響や、ビザ緩和などの施策により訪日外国人が増加し、景気の活性化が少しずつ見られました。しかしながら依然として個人消費動向の先行きは不透明で、本格的な景気回復には至っていない状況が続いております。
こうした状況のなか、当社ではコアなユーザーを囲い込むための施策として一休プレミアサービスを導入しました。また、ユーザーの利便性を向上させるため、サイトのリニューアルを行い、そのほかにも様々な施策を実施してまいりました。高級ホテル・旅館の予約サイト「一休.com」のみならず厳選レストランの予約サイト「一休.comレストラン」などのサービス展開により、登録会員数は393万人と前事業年度末の346万人から大幅に増加させることができました。さらに10月には海外のラグジュアリーホテルの予約サイト「一休.com海外」を開始し、さらなる事業展開に努めました。
「宿泊予約」(「一休.com」及び「一休.comビジネス」)の取扱施設数は当事業年度末において、2,588施設となり、前事業年度末の2,410施設から178施設増加しました。販売宿泊室数は約189万室(前期約173万室)、販売取扱高は50,512百万円(前期42,381百万円)となり、一室あたりの平均単価は26,603円(前期24,455円)となりました。その結果、手数料収入は5,293百万円(前期4,513百万円)と大幅に増加しました。
「その他」(「一休.comレストラン」、「贈る一休」及び「一休.comスパ」)の手数料収入は1,251百万円(前期930百万円)となりました。
「広告収入、その他」は73百万円(前期85百万円)となりました。
営業収益は6,619百万円(前期比19.7%増)となりました。一方、営業費用は、一休プレミアサービスによるポイント費用の増加や、新規会員獲得のための広告宣伝費等が増加したため、4,416百万円(前期比25.3%増)となりました。これらの結果、営業利益2,202百万円(前期比10.0%増)、経常利益2,270百万円(前期比9.7%増)、当期純利益1,406百万円(前期比15.2%増)となりました。
営業収益の概況は次のとおりであります。
① サイト運営手数料収入
(「宿泊予約」)
当事業年度の手数料収入は、5,293百万円(前期比17.3%増)となりました。
(「その他」)
当事業年度の手数料収入は、1,251百万円(前期比34.5%増)となりました。
② 広告収入、その他
当事業年度の収入は、73百万円(前期比13.8%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は3,785百万円となり、前事業年度末と比べ399百万円減少しました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益が2,209百万円(前期比5.5%増)があった一方で、法人税等の支払額822百万円(前期比23.2%増)となり、また、営業債務の増加252百万円(前期比32.3%減)、未収入金の増加470百万円(前期は24百万円減少)、預り金の減少456百万円(前期は211百万円増加)などがあったため、989百万円の収入(前期比52.3%減)となりました。
なお、未収入金の増加、預り金の減少は、オンラインカード決済宿泊予約の決済タイミングを、事前からチェックアウト後に変更したことを主な理由とするものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出500百万円、社債の購入等投資有価証券の取得による支出600百万円、投資有価証券(社債)の償還による収入500百万円、定期預金の払戻による収入500百万円等があり、227百万円の支出(前期比61.2%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出702百万円、配当金の支払額477百万円の支出(前期832百万円)等があり、1,161百万円の支出(前期比44.6%増)となりました。