有価証券報告書-第20期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/24 15:00
【資料】
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【項目】
152項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
①ミッションとビジョン
当社グループのミッションは、次のとおりであります。
「人々の生活の根幹である「住まい」に関する市場、不動産の市場を、ITの力で全ての参加者にとってより満足度の高い市場にする。」
そのミッションの実現に向けて、当社グループは次のようなビジョンを持って前進してまいります。
「不動産に関するあらゆる情報が集約される、不動産市場になくてはならない情報インフラになる。」
当社グループは、最新の情報技術を組み込んだシステム・アプリケーションを不動産市場向けに開発し、不動産市場にテクノロジーの力で新たな付加価値を創出することを目指しています。多くの不動産会社が業務の効率化を進めながら不動産物件情報の量的及び質的向上を図れるような仕組みを提供することで、不動産市場における「情報」の量的及び質的改善を推進し、不動産市場全体の効率性向上に貢献してまいります。また、不動産取引の一連のプロセスをデジタル化していくことで、不動産会社にとっても一般消費者にとっても利便性の高い不動産取引を実現してまいります。不動産市場はIT化によって大きく進化する可能性を秘めています。当社グループは、全ての人の生活に直結する不動産市場をITの力でより良いものにすることで、社会に新しい付加価値を提供してまいります。
②経営方針
当社グループの経営基本方針は、不動産市場で必要とされるシステムをクラウドサービスとして開発、提供し、不動産市場向けクラウドサービスのリーディングカンパニーとして確固たる地位を築くことであります。
当社グループは、不動産市場を主な市場と位置づけ、不動産会社にとって欠くことの出来ない物件情報及び顧客情報をデータベース化し、消費者のニーズに応えると共に業務の効率化を図るためのシステム・アプリケーションを不動産会社向けにクラウドサービスとして提供する会社として主導的地位を築いてまいります。
当社グループは、ITを通じて不動産市場及び不動産取引における様々な課題を解決し、不動産会社並びに一般消費者に満足していただけるようなシステム・アプリケーションを提供することで、不動産市場の成長と発展に貢献し、社会に付加価値を提供することによって、当社の利益を最大化してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、不動産市場向けのクラウド型不動産物件情報管理データベース・システムの提供(クラウドサービス)を通じて、当社のクラウド・アプリケーションを市場のデファクト・スタンダードとすべく事業を推進しております。不動産市場に特化し、業務に精通した開発エンジニア及び営業部隊による自社開発・直販体制が当社の強みであり、不動産業共通の業務効率化ニーズ並びにIT化ニーズを集積し、サービス化することでノウハウを蓄積してまいりました。今後も引き続き、主力サービスであるクラウド型不動産物件情報管理データベース・システムの拡販を一層推進し、顧客基盤の拡大を加速化させて行きたいと考えております。
今後、不動産情報の流通形態は、インターネット関連技術の進歩並びに消費者による情報ニーズが増大し、多様化していくことに伴い、大きく変化していく可能性があります。当社グループは、当社グループの持つ不動産業務ノウハウ、アプリケーション開発技術及びインターネット技術を組み合わせていくことで環境の変化に対応し、消費者並びに不動産会社にとって最適な情報の利活用をITを通じて支え、不動産市場に欠くことの出来ない存在となることで、当社の企業価値を高めていく所存であります。
更に、当社グループのシステム・プラットホームが、市場規模に対して充分な割合の不動産会社に浸透した段階においては、より円滑な不動産物件情報の流通を促進することを目的としたマーケットプレイス機能を提供し、市場全体の利便性向上を図ると共に、新たな収益機会の実現を目指していきたいと考えております。
今後につきましては、引き続き、クラウドソリューション事業の主力品目であるクラウドサービス(拡販サービス)の拡販に注力し、事業拡大を図っていく方針であります。当社の収益ドライバーは、クラウドサービス(拡販サービス)の顧客毎収入(顧客単価)の増加と顧客数の増加であり、これらの要素をバランス良く伸ばしていくことが事業の成長及び発展にとって極めて重要であります。
クラウドソリューション事業においては、サービス拡充フェーズ並びに売上拡大フェーズと位置付け、主力サービス「ESいい物件One」(「ESいい物件One賃貸」、「ESいい物件One賃貸管理」、「ESいい物件One売買」及び 「ESいい物件Oneウェブサイト」等)をマーケティング、拡販していくことに一層注力し、顧客数及び売上高の増加に繋げてまいります。また、クラウドサービス(拡販サービス)の開発については、より使いやすいサービスを目指して、機能拡充を進めてまいります。さらに、2018年4月にリリース開始しました不動産管理会社と入居者を繋ぐコミュニケーション・プラットフォームであるアプリケーション「pocketpost(ポケットポスト)」正式版につきましては、機能拡充とマーケティング及び拡販を推進し、当社サービス群における重要な柱として位置づけ、注力してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であります。当面の指標としては売上高及び利益水準を重視し、増収増益基調を維持しながら、将来の更なる成長のための基盤づくりを推進していく所存です。
当社グループのコア事業であるクラウドサービスの成長ドライバー(成長要因)は、①顧客数及び②顧客単価(月額)であります。中長期的には、①顧客数:5,000社、並びに②顧客単価(月額):100,000円以上及び③クラウドサービス粗利(売上総利益率)70%超を達成することを目標としております。
(4)経営環境
当社グループは、「ITで不動産市場をより良いものに」というミッションの実現に向け、「不動産市場になくてはならない情報インフラ」を目指して、不動産市場に必要とされるシステム・アプリケーションを企画・開発し、クラウドサービスとして提供する事業を展開しております。「テクノロジー×不動産」という新しい市場領域において、日本全国の不動産業を営む企業を主な顧客として、不動産物件情報、契約情報、顧客情報を管理するデータベース機能を中心とする不動産取引支援システムをクラウドサービスとして提供しております。
当社グループが特化している不動産市場の特徴、並びに不動産市場に特化している主な理由は、以下のとおりであります。
・不動産市場は国内最大級産業であり、市場規模が大きい
・不動産業界には中小規模の会社が圧倒的に多く、投資を必要としない「使う」システムが最適
・不動産会社は全国各地に分散しており、クラウドモデルに最適な市場特性
・不動産会社の業務フローは各社類似しており、共通のシステムツールへのニーズが高い
・消費者の検索ニーズや業者間取引に対応できる物件情報データベースを構築・管理するシステムが不可欠
当社グループが推進するクラウドモデルは、これら不動産市場を取り巻く様々な要因・特性の中において、大きな市場価値を生むものであるとの考えから、当社グループは不動産市場に特化した事業を行っております。
また、その市場において不動産会社は以下のような経営課題に直面しており、当社が開発・提供するクラウドサービスはそれらの課題を解決することを目指しております。
・不動産物件情報、契約情報、顧客情報のデータベース管理を通じた利活用と業務効率の向上
・自社ウェブサイト等を通じた消費者向けウェブマーケティング強化による収益機会の向上
・不動産オーナーに対する資産運用管理サービスの強化
・不動産取引のIT化(VRによる内覧、IT重要事項説明、電子契約等)への対応
・情報セキュリティ、データ保全、事業継続計画への対応
・IT投資及びコストの最適化
当社グループは、「不動産テクノロジー」領域のリーディング企業として、このようなニーズに対応する一連のシステム・アプリケーションを不動産会社にとってコスト効率性の高いクラウドサービスで提供することで、不動産市場のIT化を推進しております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
わが国の経済及び情報サービス業界においては、重要なITインフラであるインターネットの普及やインターネット利用者の増加を背景に、インターネット周辺の様々な分野で新たなビジネスチャンスが創出されつつあります。このような環境のもと、当社グループの課題としては、主に以下の4項目を認識しております。
①成長の原動力としての人材の確保・育成
当社グループは顧客の問題を解決するITソリューションを提供しており、今後顧客基盤及び事業規模を一層拡大していくためには、優秀な人材こそが最重要経営資源であります。優秀な人材の採用及び教育による早期戦力化は、当社グループのような成長ステージの企業にとって最重要課題であり、継続的な採用活動及び社内教育体制の整備に努め、今後の事業拡大局面において、機動的かつ迅速な事業展開を行い得る組織体制の整備に取り組んでまいります。
②クラウドサービスの拡大に伴う取り組み
当社グループは、主力サービスと位置づけるストック要素であるクラウドサービスの売上高に占める割合を、不動産物件情報管理データベース・システムの拡販を通じて高めていくことで、より安定的な収益構造を築いてまいります。
現在、中期目標であるクラウドサービス顧客数5,000社に対応可能となる設備投資及び社内体制の整備についてはほぼ完了しており、今後は、各拠点(大阪支店、福岡支店及び名古屋支店)をはじめとした全国規模の拡販強化とそれを支えるための営業体制の強化を推進していくことで、クラウドサービスの拡大を実現し、増収増益を目指してまいります。
③新サービス開発への取り組み
当社グループは、不動産市場向けシステム・アプリケーションをクラウドサービスとして提供する企業として競争力を維持向上させていくために不動産市場のニーズに対応した新サービスの開発に積極的に取り組んでおります。
これら新サービスを既存顧客への追加サービスとして追加契約を積み増していくこと(顧客単価増進)、並びに新規顧客の積極的な契約獲得をすること(顧客数増進)を軸に、営業活動を推進していく所存であります。今後も不動産市場のシステムニーズをくみ取り、タイムリーにサービス開発に生かしていくことで、付加価値の高いクラウド型システム・アプリケーションを提供していく所存であります。
④サービス品質と情報セキュリティ管理に対する取り組み
当社グループは、不動産市場におけるクラウドサービスのリーディングカンパニーとして、かねてよりクラウドサービスとして自らが提供するITサービスの可用性、継続性を確保・維持するための対策を講じることは極めて重要な責務であると認識し、ITサービスマネジメントシステム(ITSMS)の構築とその運用に努めてまいりました。当社は「ISO/IEC20000-1」認証を取得しており、当社のITサービスマネジメントにおいて、適切かつ厳格な管理体制が整っていることが公的に評価されていることになりますが、今後も企業顧客向けサービス提供を行う企業として、サービス内容についてお客様にご満足いただけるよう、当社「ITサービス基本方針」に基づき、ITSMSの改善を続けていくと同時に、第三者視点を取り入れたサービス品質の向上を継続的に実施してまいります。
また、膨大かつ重要な不動産情報を、安全かつ適切に管理・運用するのは当社グループの責務であると認識し、当社はクラウドサービス情報セキュリティマネジメントシステムの国際標準規格である「ISO/IEC27017」認証を取得しております。当社は本認証を維持することで、当社クラウドサービスの信頼性を確保し、クラウドサービス固有のリスク管理を強化してまいります。
さらに、顧客へのシステム・アプリケーションの提供にあたり、個人情報及び顧客情報、機密情報の取扱い及びセキュリティ体制の整備を引き続き推進していく所存です。情報の取扱いに関する社内規程の適切な運用、定期的な社内教育の実施、システム・プラットフォームの一層のセキュリティ強化、システム監査の強化、情報取扱いに関する内部監査等を推進するとともに、情報セキュリティマネジメントシステムの標準規格である「ISO/IEC27001」認証の維持を推進してまいります。

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