有価証券報告書-第33期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/27 15:07
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【項目】
118項目
文中の将来に関する事項は、本書発表日(平成30年6月27日)現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループは、「ニッポンのモノづくり品質を世界へ」をキーワードに、共に成長を目指すという『経営理念』をもって、HS・EMS・PSの3つの事業セグメントを国内外で事業展開しています。
この多様化した事業構造は、お客様に新たな価値を提供するための源泉となるものであり、当社グループの特長です。これをさらに磨き上げ、成長を目指していくためには、グループリソースを結集し、柔軟かつ機動的に対応できる基盤を確固たるものにしていくことが必要であると認識しております。
『経営理念』
・経営姿勢
常に変革を好機と捉え、私心なき姿勢で、決して逃げず、慌てず、前を向いて進み、その時の最善を追求し、一歩先を読む、革新的存在としてのグローバル企業を目指す。
・モノづくり
我々の根幹であるモノづくりは、人づくりから始まるマニュファクチャリングサービスである。我々は、日本の製造技術伝承の役割を担い、基本に忠実に、出来る方法を考え、主体的にモノづくりを実行する。
・人づくり
我々の財産は人である。社員一人一人の成長が会社の発展につながると信じ、多様な人材を世界中から求め、公平公正な評価により、モノづくりに必要なプロを育成し、その魅力を高める。
・社員満足
社員と家族が健康・幸せ・自信・誇り・安心感をもてることを基本とし、社員一人一人とその家族に生活の安定と向上をもたらし、希望と喜びを分かち合える、心豊かな生活をおくれる企業を目指す。
・顧客満足
我々は常にお客様の立場に立ち、多様化するニーズを円滑なコミュニケーションで受け止め、タイムリーかつスピーディーにお応えすることで、安心と感動をもたらし、お客様からの信頼を得ることを基本とする。その上で、永続的に相互の利益を追求し、お客様と共に成長していく、真のビジネスパートナーを目指す。
・組織風土
我々はあらゆる多様性を尊重し、明るく自由闊達な雰囲気で、社員同士が信じ合い、苦楽を共にし、夢と生き甲斐のある仕事を創出できる「Our Company」を実現する。
・社員像
社員は「真面目にコツコツ」をモットーに、社会人として品位と良識のある言動を心がけ、常に旺盛な好奇心と問題意識を持ち、自己の啓発・向上に努める。
・社会貢献
コンプライアンスを基本に、グローバル社会の一員であることを意識し、世の人々になくてはならない存在となることを目指す。そのために、地球にやさしいモノづくりを通じ、あらゆる人に適切な雇用の機会を提供することで、豊かな社会作りに貢献する。
(2) 経営戦略等
当社グループは、平成31年3月期~同33年3月期を対象とした中期経営計画(以下、中期経営計画)において「変化を好機に 攻めの施策で成長基盤を構築」をキーワードとして、中期経営計画の期間を次のステージにつながる基盤を構築するための「アクションプランの実行時期」として位置づけています。
HS事業においては人材リソースの多様化・新たなスキームの確立、EMS事業においては、機動的な生産拠点戦略の実行を図り、PS事業においては、「電動化」を好機にビジネスを拡大してまいります。各事業セグメントにおいては、これらを実現するための戦力的投資を実行し、持続的成長への基盤を構築してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが重視する経営指標は、売上高、EBITDA及び自己資本比率であります。これらの経営指標は、企業の成長性、収益性、財務体質を分析するための基本的な指標であり、当社グループでは、これらの指標を継続的に改善させることにより、中長期的な株主価値の向上を図ってまいります。
(4) 経営環境
製造業においては新興国の台頭や生産拠点の多極化が進み、機動的な生産拠点戦略の実行が必要となっております。一方でさまざまな産業分野において少子高齢化による労働力の不足により雇用確保が難しい状況が続いており、今後はさらに人手不足の影響が顕在化することが予想され、人材リソースの多様化や生産性の向上が産業界全体の大きな課題になると認識しております。
このような状況のなか、当社グループではこれらの変化を新たな事業展開の好機と捉えるべく、経営戦略の見直しを行っております。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
製造業においては量産拠点の海外移転が進んでおり、海外生産ラインの立上げや、海外生産における品質安定までの国内量産ラインにおける生産肩代わり等の需要はあるものの、国内市場における構造変化が続きました。一方で雇用の安定・創出に向けた政府の諸政策を背景に雇用情勢は改善しており、さまざまな産業分野において人材の不足、雇用確保が難しい状況が続いております。
このような状況のなか、当社は対処すべき課題として「HS事業における海外展開及びEMS事業とのシナジー創出」、「EMS事業の再構築及び高付加価値化」、「PS事業における既存事業の強化と伸長市場への参入による事業拡大」の3点を掲げ、その実行を図ってまいります。
① HS事業における海外展開及びEMS事業とのシナジー創出
HS事業の国内市場における成長を実現するためには、メーカー各社のグローバル生産拠点戦略を見据え、それに対するお客様のニーズを先回りして立案、提案していくことが必要です。海外にシフトした生産拠点においても、労働コストの変動費化が進むことが予想され、製造派遣、製造請負といったビジネスモデルが国内と同様に普及することが想定される中、当社グループでは、日本のメーカー各社の生産拠点移行地域である中国、アセアン諸国において日本国内と同質のサービスを提供すべく体制を整え、事業を展開しております。中国においては、北京中基衆合国際技術服務有限公司(以下、中基衆合)を核として、日系メーカーの生産地域において一層の事業拡充を目指しており、ベトナム及びタイにおいても、製造派遣・製造請負事業の積極的拡大を図っております。
また、HS事業の事業戦略を実行する上で、その価値をより高める展開として、グループリソースを活用して、EMSのノウハウを活かし「人材ソリューション」と「省力化装置」の複合提案による顧客基盤拡大や、ベトナム拠点においては車載部品製造受託の拡大を行っており、有機的連携による効果創出を目指します。
当社グループは、ニッポンのモノづくり品質を継続的に提供していくことが、お客様の戦略的パートナーと成り得る道と考えており、これまで以上に高品質なマニュファクチャリングサービスを提供していくことで、国内外における事業規模の拡大を図ってまいります。
② EMS事業の再構築及び高付加価値化
国内におけるEMS事業は、日本のメーカー各社が進める国内生産拠点の海外シフトが、事業環境に大きな影響を及ぼしております。国内生産から海外生産への移転が進むことにより、国内生産は多品種少量生産の機能が求められる一方、量産製品においては海外生産拠点との製造コストによる優位性の有無が問われる状況にあります。
当社グループの国内EMS事業についても、競争力を確保、維持できる適正規模を求め、存続条件となる多品種少量生産への対応力を高めていくことが必要であると認識しております。そのため、国内に複数箇所にわたり拠点展開しているEMS事業の統廃合を進める必要性を認識しており、当社グループの東北地区生産拠点の統合を行っております。
一方、海外における当社グループのEMS事業は、中国・マレーシアにおいて生産を行っており、日系メーカーのアジア圏での生産が中国及びアセアン諸国を主軸とする状況に適応しておりますが、日系メーカーが「チャイナ+1」の視点でアジア拠点戦略の見直しを促すこととなったことを受け、経営資源の最適配分及び効率的な生産体制の運用を検討した結果、中国における生産については、グループ会社の中宝華南電子(東莞)有限公司に集約することとし、平成28年12月をもって志摩電子(深圳)有限公司を解散いたしました。一方で、日系メーカーの生産拠点展開が続くベトナムにおいては、工場を新設し平成31年度からの生産立ち上げを目指しています。ベトナムにおいては、HS事業が人材派遣及び製造受託の拠点を設置し事業展開しており、今回のEMS事業における生産体制拡充の効果も活かし、グループワイドでアセアン諸国における事業の発展を目指します。
③ PS事業における既存事業の強化と伸長市場への参入による事業拡大
メーカー各社は、設計から製品組立までを一括発注することにより、コスト及び品質におけるメリットを享受でき、当社グループへの発注も積極的に検討するものと想定しておりますが、低圧電源等の高い技術力を必要としない領域においては参入企業も多く、厳しいコスト競争の下にあります。
しかしながら、電源事業の事業特性として、最終製品をマーケットに投入するセット品メーカーが当社グループの供給する低圧電源、高圧電源を組み込んだ場合においては、供給開始後、設計変更等、モデルチェンジ時期までのビジネス継続が前提となるケースが多いことから、一定期間のビジネス規模の確保が可能となります。このメリットを最大化すべく、当社グループ企業連携による営業活動を展開し、取引先とのさらなる関係維持を行うとともに、製品のモデルチェンジを機会とする新規参入や、新規製品の開発及び市場投入を推進し、新規受注の確保を行ってまいります。
また、環境規制強化を背景に、「安全・安心」をキーワードに強みの電源技術を活かし「電池の制御・充電・蓄電」すべてに対応した商品の提供を行い事業の拡大を図ってまいります。加えて、さまざまな機器の電動化が進む中、新たな事業の柱の構築として、リチウムイオン二次電池パックを開発し市場投入いたしました。平成30年1月には「松阪工場」(三重県松阪市)を開設、リチウムイオン二次電池パックの開発・量産を進めるとともに、PS事業全体の生産技術強化も図り、基盤強化及び事業規模の拡大を図ってまいります。

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